JPH0645726B2 - 高減衰免震ゴム組成物 - Google Patents
高減衰免震ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH0645726B2 JPH0645726B2 JP18243088A JP18243088A JPH0645726B2 JP H0645726 B2 JPH0645726 B2 JP H0645726B2 JP 18243088 A JP18243088 A JP 18243088A JP 18243088 A JP18243088 A JP 18243088A JP H0645726 B2 JPH0645726 B2 JP H0645726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- rubber composition
- parts
- high damping
- isolation rubber
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はそれ自身高減衰性を持ち、免震、除震或いは防
振等、建造物或いは床面に対する振動の吸収に関して非
常に有効なゴム組成物に関する。
振等、建造物或いは床面に対する振動の吸収に関して非
常に有効なゴム組成物に関する。
（従来の技術） 近年、地震によつて発生する建造物への振動の入力加速
度を減少させる目的で免震ゴム積層体を用いた免震構法
が注目されている。これは地盤と建造物を軟質層で絶縁
し、地震時の地盤の振動数に対し建造物の固有振動数を
小さくすることにより、振動の入力加速度を減少させ、
建造物或いはその中に含まれる人、機械等に対する被害
を最小限に食い止めるものである。
度を減少させる目的で免震ゴム積層体を用いた免震構法
が注目されている。これは地盤と建造物を軟質層で絶縁
し、地震時の地盤の振動数に対し建造物の固有振動数を
小さくすることにより、振動の入力加速度を減少させ、
建造物或いはその中に含まれる人、機械等に対する被害
を最小限に食い止めるものである。
ここで用いられている免震ゴム積層体は軟質層（ゴム）
と硬質層（鉄板）を交互に組合せたもので、縦、横のバ
ネ定数比が約1000:1となるように設計されており、建造
物を支えるため縦方向には硬く、逆に振動の入力加速度
を和らげるため横方向には軟かく、しかも横方向の大変
形時にも破壊しない性能を持つようになっている。
と硬質層（鉄板）を交互に組合せたもので、縦、横のバ
ネ定数比が約1000:1となるように設計されており、建造
物を支えるため縦方向には硬く、逆に振動の入力加速度
を和らげるため横方向には軟かく、しかも横方向の大変
形時にも破壊しない性能を持つようになっている。
しかしながら、従来用いられている免震ゴム組成物は軟
質でしかも非常にヒステリシスロスが小さい為、このゴ
ム組成物の用いられた免震ゴム積層体はそれ自身では上
部構造物の振動を減衰させる能力が全く無く、その為、
粘性ダンパー等各種ダンパーによつて、振動の減衰を計
つていた。しかし、これでは建造物として構造が複雑と
なり、又工期、コストの面でも割高になるという欠点が
あつた。
質でしかも非常にヒステリシスロスが小さい為、このゴ
ム組成物の用いられた免震ゴム積層体はそれ自身では上
部構造物の振動を減衰させる能力が全く無く、その為、
粘性ダンパー等各種ダンパーによつて、振動の減衰を計
つていた。しかし、これでは建造物として構造が複雑と
なり、又工期、コストの面でも割高になるという欠点が
あつた。
そこで、この免震構法全体を簡素化する為に従来の免震
ゴム積層体自身に高減衰能力を持たせ、ダンパーを除去
することを考えた。しかしながら、免震ゴム組成物に対
する要求特性である、低クリープ特性、低温度依存
性、耐破壊性、性能の長期安定性を満足しつつ、更
に高減衰性を与えることは非常に困難であつた。
ゴム積層体自身に高減衰能力を持たせ、ダンパーを除去
することを考えた。しかしながら、免震ゴム組成物に対
する要求特性である、低クリープ特性、低温度依存
性、耐破壊性、性能の長期安定性を満足しつつ、更
に高減衰性を与えることは非常に困難であつた。
従来ならばゴム組成物のロス特性を大きくする為には、
カーボンブラツクの量或いはグレードの向上、或いは樹
脂、軟化剤の添加によつて対応していたが、これではク
リープ特性が大きく悪化し、又温度依存性や破壊特性も
悪化する場合が多い。
カーボンブラツクの量或いはグレードの向上、或いは樹
脂、軟化剤の添加によつて対応していたが、これではク
リープ特性が大きく悪化し、又温度依存性や破壊特性も
悪化する場合が多い。
（発明が解決しようとする課題） 本発明の目的はダンパー等を必要とせずに、工期、コス
トの面で有利な、それ自身高い減衰性を有する免震ゴム
組成物を提供することにある。
トの面で有利な、それ自身高い減衰性を有する免震ゴム
組成物を提供することにある。
（課題を解決するための手段） 本発明はイソプレンの1,2−又は3,4−結合の含有率の合
計が20%以上60%未満であるポリイソプレンゴム10〜60重
量部、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエン
ゴム、上記以外のポリイソプレンゴムから選ばれるゴム
40〜90重量部を含む高減衰免震ゴム組成物に係る。
計が20%以上60%未満であるポリイソプレンゴム10〜60重
量部、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエン
ゴム、上記以外のポリイソプレンゴムから選ばれるゴム
40〜90重量部を含む高減衰免震ゴム組成物に係る。
本発明のゴム組成物は上記ポリイソプレンゴムと他のゴ
ムとのブレンドよりなるが、ゴム100重量部中における
上記ポリイソプレンゴムの割合は約10〜60重量部とする
のが好ましい。他のゴムとしては例えば天然ゴム（Ｎ
Ｒ）、ブタジエンゴム（ＢＲ）、スチレンブタジエンゴ
ム（ＳＢＲ）、上記以外のポリイソプレンゴム（ＩＲ）
等が挙げられる。
ムとのブレンドよりなるが、ゴム100重量部中における
上記ポリイソプレンゴムの割合は約10〜60重量部とする
のが好ましい。他のゴムとしては例えば天然ゴム（Ｎ
Ｒ）、ブタジエンゴム（ＢＲ）、スチレンブタジエンゴ
ム（ＳＢＲ）、上記以外のポリイソプレンゴム（ＩＲ）
等が挙げられる。
本発明において上記ポリイソプレンゴムの1,2−又は3,4
−結合の含有率の合計が20%未満では良好な減衰性が得
られず、60%以上では破壊特性が大巾に悪化し、又、温
度依存性が大きくなり、免震ゴムとしての機能を果さな
い。又、ビニルイソプレンゴムの配合量が10重量部未満
ではやや減衰性が低く、60重量部を越えると温度依存
性、破壊特性、クリープ性がやや低下してしまう。尚、
本発明において1,2−結合及び3,4−結合の含有率の測定
は日本分光工業(株)製Ａ−２型赤外分光光度計を使用
し、分光光度法により行つた。キーバンドとしては、シ
ス−1,4−結合に対しては840cm-1にあるピークを、3,4
−結合に対しては890cm-1にあるピークを、そして1,2−
結合に対しては910cm-1にあるピークを選び、その吸光
係数より含有割合を算出し、トランス−1,4−結合につ
いては上記３種の結合量の総和を100%より減じて算出す
る。
−結合の含有率の合計が20%未満では良好な減衰性が得
られず、60%以上では破壊特性が大巾に悪化し、又、温
度依存性が大きくなり、免震ゴムとしての機能を果さな
い。又、ビニルイソプレンゴムの配合量が10重量部未満
ではやや減衰性が低く、60重量部を越えると温度依存
性、破壊特性、クリープ性がやや低下してしまう。尚、
本発明において1,2−結合及び3,4−結合の含有率の測定
は日本分光工業(株)製Ａ−２型赤外分光光度計を使用
し、分光光度法により行つた。キーバンドとしては、シ
ス−1,4−結合に対しては840cm-1にあるピークを、3,4
−結合に対しては890cm-1にあるピークを、そして1,2−
結合に対しては910cm-1にあるピークを選び、その吸光
係数より含有割合を算出し、トランス−1,4−結合につ
いては上記３種の結合量の総和を100%より減じて算出す
る。
本発明のゴム組成物には公知の加硫剤、加硫促進剤、加
硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、補強剤、充填
剤、老化防止剤、粘着付与剤、着色剤等を添加できるこ
とは勿論である。
硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、補強剤、充填
剤、老化防止剤、粘着付与剤、着色剤等を添加できるこ
とは勿論である。
本発明のゴム組成物は上記成分を通常の加工装置、例え
ばロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどにより混
錬することにより得られる。
ばロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどにより混
錬することにより得られる。
（発明の効果） 本発明の免震ゴム組成物はダンパー等を必要とせずに、
工期、コストの面で有利で、それ自身高い減衰性を有す
る。又、本発明のゴム組成物は低クリープ特性、低温度
依存性、耐破壊性、性能の長期安定性等の、ロス特性以
外の免震ゴム組成物としての特性を殆ど悪化させること
なく、ロス特性を顕著に大きくすることができる。
工期、コストの面で有利で、それ自身高い減衰性を有す
る。又、本発明のゴム組成物は低クリープ特性、低温度
依存性、耐破壊性、性能の長期安定性等の、ロス特性以
外の免震ゴム組成物としての特性を殆ど悪化させること
なく、ロス特性を顕著に大きくすることができる。
（実施例） 以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。尚、単に部
とあるは重量部を示す。
とあるは重量部を示す。
尚、クリープ特性はＪＩＳ圧縮永久歪を代用特性とし、
試験法はＪＩＳ Ｋ 6301-10に準拠する。ただし試験
温度は室温である。これは10以下が目標である。
試験法はＪＩＳ Ｋ 6301-10に準拠する。ただし試験
温度は室温である。これは10以下が目標である。
破壊特性は破断伸びを代用特性とし、試験法はＪＩＳ
Ｋ6301−３に準拠する。700以上が目標である。
Ｋ6301−３に準拠する。700以上が目標である。
ロス特性は損失正接tanδを代用特性とし、試験法は岩
本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを使用し、50H
z、歪５％、室温にてせん断型にてテストを行つた。こ
れは0.25以上が目標である。
本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを使用し、50H
z、歪５％、室温にてせん断型にてテストを行つた。こ
れは0.25以上が目標である。
温度依存性はHsの温度分散を代用特性とし、測定はＪＩ
Ｓ Ｋ 6301−５に準拠する。Hs（−10℃）−Hs(40
℃）＝△Ｈｓとし、△Hsを小なる方から５きざみで◎、
〇、△、×、××と表現し、◎が温度依存性が少なく良
好であるとした。
Ｓ Ｋ 6301−５に準拠する。Hs（−10℃）−Hs(40
℃）＝△Ｈｓとし、△Hsを小なる方から５きざみで◎、
〇、△、×、××と表現し、◎が温度依存性が少なく良
好であるとした。
実施例及び比較例 第１表に記載のゴム成分100部、カーボンブラツク各
部、アロマテイツクオイル各部、樹脂並びに亜鉛華３
部、ステアリン酸２部、ワツクス１部、老化防止剤（サ
ントフレツクス13)２部、硫黄1.5部及び促進剤（ＣＢ
Ｓ）0.8部をバンバリーミキサーにより混錬しゴム組成
物を得た。得られたゴム組成物の各特性を第１表に示
す。配合No.７〜10が実施例であり、他は比較例であ
る。
部、アロマテイツクオイル各部、樹脂並びに亜鉛華３
部、ステアリン酸２部、ワツクス１部、老化防止剤（サ
ントフレツクス13)２部、硫黄1.5部及び促進剤（ＣＢ
Ｓ）0.8部をバンバリーミキサーにより混錬しゴム組成
物を得た。得られたゴム組成物の各特性を第１表に示
す。配合No.７〜10が実施例であり、他は比較例であ
る。
配合No.１はクリープ特性、温度依存性、破壊特性など
非常に良好であるが、ロス特性は非常に小さく減衰性能
が無いに等しかつた。これを従来の方法にてロス特性を
改良しようとすると配合No.2〜４のようにロス特性以外
の特性が劣つてしまう結果となる。或いはビニルイソプ
レンゴムを使用しても請求範囲外の使用であると、配合
No.５では減衰能力が小さく、No.６では減衰性能は良好
であるが、クリープ特性、温度依存性が悪い。
非常に良好であるが、ロス特性は非常に小さく減衰性能
が無いに等しかつた。これを従来の方法にてロス特性を
改良しようとすると配合No.2〜４のようにロス特性以外
の特性が劣つてしまう結果となる。或いはビニルイソプ
レンゴムを使用しても請求範囲外の使用であると、配合
No.５では減衰能力が小さく、No.６では減衰性能は良好
であるが、クリープ特性、温度依存性が悪い。
一方、配合No.７〜１０では免震ゴム組成物として必要
な、低クリープ特性、耐破壊特性、低温度依存性をほぼ
維持しながらロス特性の改良がなされている。
な、低クリープ特性、耐破壊特性、低温度依存性をほぼ
維持しながらロス特性の改良がなされている。
Claims (1)
- 【請求項１】イソプレンの１，２−又は３，４−結合の
含有率の合計が20％以上60％未満であるポリイソプレン
ゴム10〜60重量部、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレ
ンブタジエンゴム、上記以外のポリイソプレンゴムから
選ばれるゴム40〜90重量部を含む高減衰免震ゴム組成
物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18243088A JPH0645726B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | 高減衰免震ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18243088A JPH0645726B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | 高減衰免震ゴム組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0232135A JPH0232135A (ja) | 1990-02-01 |
| JPH0645726B2 true JPH0645726B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=16118135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18243088A Expired - Lifetime JPH0645726B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | 高減衰免震ゴム組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0645726B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010052331A (ko) * | 1999-03-12 | 2001-06-25 | 세이키고교가부시키가이샤 | 이음재 및 그 시공방법 |
| US20050080199A1 (en) * | 2001-11-30 | 2005-04-14 | Shizuo Kitahara | Rubber composition vulcanizable rubber composition and damping rubber vulcanizate |
-
1988
- 1988-07-20 JP JP18243088A patent/JPH0645726B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0232135A (ja) | 1990-02-01 |
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