JPH0645318A - GaAsウェハ及びその製造方法 - Google Patents
GaAsウェハ及びその製造方法Info
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- JPH0645318A JPH0645318A JP19683292A JP19683292A JPH0645318A JP H0645318 A JPH0645318 A JP H0645318A JP 19683292 A JP19683292 A JP 19683292A JP 19683292 A JP19683292 A JP 19683292A JP H0645318 A JPH0645318 A JP H0645318A
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Abstract
つ、より低温のサーマルクリーニングで清浄な表面を得
る。 【構成】GaAsウェハ表面を一旦強制的に酸化して、
酸化物層とGaAs層との界面遷移層の急峻な酸化物層
を形成する。この酸化層物を除去することにより、As
リッチで界面遷移層の急峻なGaAs酸化物層が形成さ
れるようにする。このときの急峻の度合いは、遷移層の
厚さdi =d1 −d90が3Å以下となる。ここで、
d1 :GaAs中のGaAs酸化物含有率が最外表面の
含有率の1%となるGaAs酸化物層の最外表面からの
深さ、d90:GaAs中のGaAs酸化物含有率が最外
表面の含有率の90%となるGaAs酸化物層の最外表
面からの深さである。これによりサーマルクリーニング
温度と時間をより低温かつ短時間にすることができる。
Description
ウェハに係り、特にウェハ処理技術を改善できるGaA
sウェハ及びその製造方法に関する。
属気相エピタキシー(MOCVD)などの気相エピタキ
シーを用いてGaAsウェハ上にIII −V族化合物半導
体をエピタキシャル成長させるには、成長前に次のよう
なウェハ製造プロセスを必要とする。まず、バルク結晶
をスライスしてGaAsウェハを得る。このGaAsウ
ェハ表面をアルミナ等の砥粒でラッピング、ポリッシュ
後、エッチング作用のある研磨液でメカノケミカルポリ
ッシュを行って鏡面研磨する。
を、アセトンやメタノールなどの有機溶剤で脱脂洗浄す
る。ひき続き硫酸と過酸化水素水の水溶混合液やアンモ
ニアと過酸化水素水の水溶混合液でウェットエッチング
した後、水洗、乾燥する。ここで、上述した有機溶剤に
よる脱脂洗浄や、酸もしくはアルカリ水溶液によるエッ
チングはウェハ表面の不純物を除去することを目的とし
て、エピタキシャル成長の直前に行われる。
長炉に移され、MBEでは真空中でAs分子線をウェハ
表面にあてながら、またMOCVDでは水素ガス中でア
ルシンガスを供給しながら、成長温度より高い温度まで
昇温され10分程度加熱される。この過程はウェハのサ
ーマルクリーニング過程と呼ばれ、GaAsウェハ表面
の自然酸化膜を除去し、良質なエピタキシャル結晶を成
長するために行われる。このサーマルクリーニングは、
特にMBEによる成長では不可欠であり、これを実施し
ないとウェハ表面に自然酸化膜が残ったままとなるた
め、単結晶を成長することができない。
た従来のGaAsウェハの処理技術には次のような問題
があった。
する必要があるので、工程が複雑で処理槽等の専用設備
が必要となるばかりか、成長前表面処理による汚染の危
険性大きい。
は、成長温度より若干高いウェハ温度で行われるが、こ
のサーマルクリーニング温度の範囲は狭く、温度が高す
ぎるとAsが脱離して表面が劣化し、低すぎると自然酸
化膜の除去が不完全となり、良質なエピタキシャル結晶
を成長するこができない。
ェハ5の表面4が変成したGaAs酸化物層1とGaA
s単結晶層3との界面の遷移層2の位置関係を示す。従
来のGaAsウェハ表面4が変成した自然酸化膜である
GaAs酸化物層1は、図4に示すような酸化物の含有
率のプロファイルを示す。Ga酸化物GaOとAs酸化
物AsOの量比はほぼ1:1であり、表面から内部に向
かってGaAs中のGaAs酸化物(GaO+AsO)
の割合は、徐々に減少している。これは、大気中の酸素
がGaAsウェハ表面からウェハ内へ拡散することによ
りGaAs酸化物層が形成されるため、このような酸化
物プロファイルを示すのである。このように表面のGa
As酸化物の深さ方向の濃度プロファイルが漸減型であ
ると、成長直前のウェハ表面エッチング処理をしない場
合、サーマルクリーニングによってGaAs酸化物を蒸
発させても、図5に示すようにGaAs酸化物が一部残
ってしまう。このため及び残った酸化物には汚染による
不純物が含まれているため、GaAsウェハ上に良質な
エピタキシャル結晶を成長するこができなかった。
を解消し、清浄な表面を有し、汚染されにくく、成長直
前にウェハ表面をエッチング処理しなくても、低温のサ
ーマルクリーニングで清浄な表面が容易に得られるGa
Asウェハ及びその製造方法を提供することにある。
は、鏡面研磨されたGaAsウェハの表面に変成される
GaAs酸化物層とGaAsウェハ表面との界面におい
て、下式で定義される界面の遷移層の厚さdi が3Å以
下としたものである。
aAs酸化物層の最外表面の含有率の1%となるGaA
s酸化物層の最外表面からの深さ。
がGaAs酸化物層の最外表面の含有率の90%となる
GaAs酸化物層の最外表面からの深さ。
aAsウェハ表面とが界をなす境界部位を含めた酸化物
含有量の連続的変化領域が形成される領域層である。こ
の遷移層の厚さdi を3Å以下としたのは、1原子層=
2、83Åであることから、これに近い値を設定するこ
とでGaAsウェハの表面酸化物の深さ方向のプロファ
イルを急峻にするためで、このように急峻でないと清浄
な表面が容易に得られないからである。また、GaAs
ウェハの表面のGaAs酸化物層を「形成」とはせずに
「変成」としたのは、GaAsウェハを作ると、その表
面から自然酸化膜が内部に向ってできるもので、表面に
積み重なってできるものではないからである。
は、GaAsウェハを鏡面研磨し、鏡面研磨した後に変
成される自然酸化膜の付いたGaAsウェハを強制酸化
してGaAsウェハ表面に酸化物層を形成し、この強制
酸化した酸化物層を除去して、上記請求項1に記載の厚
さdi を3Å以下とする遷移層を得るようにしたもので
ある。このようにして強制酸化を導入することによりエ
ッチング処理を除くことができ、しかも急峻な特性が得
られる。
うに、GaAs酸化物層中のAs酸化物の濃度がGa酸
化物の濃度の10倍以上であること、また、エピタキシ
ャル層に異常成長部が発生しないように、GaAs酸化
物層の厚さが100Å以下であることが好ましい。
って強制的に酸化させると、もともと存在していた自然
酸化膜も含めて、表面より更に深くまで酸化物層が形成
され、この酸化物層は、図1に実線で示すような階段型
の急峻なプロファイルを有することになる。この強制酸
化した酸化物層を除去することにより、表面の不純物が
除去されると共に、酸化物層除去後のGaAs表面に
は、Asリッチで、かつ、図1に点線で示すように下地
のGaAs単結晶との界面に急峻な酸化物層が新たに形
成される。この新たに形成された表面酸化物層は、その
深さ方向のプロファイルが極めて急峻であるので、大気
中の酸素の侵入に対して安定であり、サーマルクリーニ
ングによって容易に蒸発させることができ、そのための
サーマルクリーニングに要する温度と時間を一層低温か
つ短時間にすることができる。
従来と同一の方法でポリッシュにより表面を鏡面仕上げ
したGaAsウェハに、脱脂処理を施した後、強制的に
酸化処理して元々存在していた自然酸化膜も含めて、よ
り深くまで酸化層を形成し、引続き酸化層の除去処理を
行った。ここで、脱脂処理の具体例としては、アセト
ン、メチルアルコールなどの有機溶剤を用いた洗浄、
オゾン雰囲気での有機物の分解、気化による洗浄などが
ある。また、強制酸化処理の具体例としては、過酸化
水素水溶液などの過酸化物を含んだ溶液によるウェット
処理、紫外線照射などにより発生させたオゾンによる
酸化処理、熱酸化処理、酸素プラズマによる酸化処理な
どのドライ処理などがある。酸化層除去処理の具体的方
法は、塩酸、硫酸、フッ酸などの酸性水溶液によるウ
ェット処理、超純水による洗浄処理、水素雰囲気で
の過熱によるドライ処理などがある。
ハを種々作成し、表面のGaAs酸化物層の遷移層厚さ
di とMBE成長におけるサーマルクリーニング時間t
thの関係を調べた。その関係を示したのが図2である。
同図で、GaAsウェハ表面のGaAs酸化物層の遷移
層の厚さdi (Å)は、XPS(X-ray photoelectron
spectroscopy)により測定した。
物層の遷移層の厚さdi の定義を示す。同図で、縦軸は
XPSで測定したGa−As結合からの信号、Ga−O
結合からの信号、As−O結合からの信号の各強度より
求めたGa酸化物及びAs酸化物のGaAs中の含有率
((GaO+AsO)/GaAs)を示し、横軸はGa
Asウェハ表面からの深さを示す。このプロファイルは
X線の入射角度を変えることにより求めた。酸化物層の
遷移層の厚さdi は、GaAsウェハ最外表面のGaA
s酸化物含有率をno 、含有率がno の90%となる時
の表面からの深さをd90、含有率がno の1%となる時
の表面からの深さをd1 とすると、di=d1 −d90と
定義して求めた。
行い、ウェハ温度550℃でRHEED(反射高速電子
線回折法)観察により明瞭な2×4構造が見えるまでの
時間をサーマルクリーニング時間tthとした。図2に示
すdi とtthの関係から、GaAs酸化物層とGaAs
の界面の遷移層の厚さdi が3Å(約1原子層)以下で
サーマルクリーニング時間は10秒以下となることがわ
かった。また、この条件でサーマルクリーニングし成長
したGaAsエピタキシャル層の表面は非常に清浄であ
った。
によれば、表面酸化物層の深さ方向のプロファイルが急
峻であるため、容易にサーマルクリーニングでき、高品
質なエピタキシャル成長が可能となる。
製造方法によれば、エピタキシャル成長前にエッチング
処理をする必要がなくなるので、工程省略による経済的
効果が大きく、成長前表面処理による汚染の危険性がな
くなる。また、急峻なプロファイルがGaAsウェハ表
面の強制酸化により容易に得ることができる一方、強制
酸化層除去処理により、GaAsウェハ表面の不純物を
除去でき、清浄な表面を有するGaAsウェハを得るこ
とができる。従って、サーマルクリーニングの低温化、
短時間化が可能となり、サーマルクリーニング条件の範
囲が拡がり、より安定なサーマルクリーニングが可能と
なる。
傍におけるGaAs酸化物の含有率の深さ方向プロファ
イル例を示す特性図。
ルクリーニング時間tthとの関係を示す特性図。
す断面図。
As酸化物の含有率の深さ方向のプロファイル例を示す
特性図。
した場合の表面近傍のGaAs酸化物の含有率の深さ方
向のプロファイル例を示す特性図。
aAs酸化物層 2 GaAsウェハ表面とその表面上に形成されるGa
As酸化物層との界面の遷移層 3 GaAsウェハ 4 GaAsウェハの表面
Claims (4)
- 【請求項1】鏡面研磨されたGaAsウェハの表面に変
成されるGaAs酸化物層とGaAs単結晶層との界面
において、下式で定義される界面の遷移層の厚さdi が
3Å以下であることを特徴とするGaAsウェハ。 di =d1 −d90 ここで、d1 :GaAs中のGaAs酸化物含有率がG
aAs酸化物層の最外表面の含有率の1%となるGaA
s酸化物層の最外表面からの深さ。 d90:GaAs中のGaAs酸化物含有率がGaAs酸
化物層の最外表面の含有率の90%となるGaAs酸化
物層の最外表面からの深さ。 - 【請求項2】GaAsウェハを鏡面研磨し、鏡面研磨し
た後に変成される自然酸化膜の付いたGaAsウェハを
強制酸化してGaAsウェハに酸化物層を形成し、この
強制酸化した酸化物層を除去して、上記請求項1に記載
の厚さdi を3Å以下とする遷移層を得るようにしたこ
とを特徴とするGaAsウェハの製造方法。 - 【請求項3】上記GaAs酸化物層中のAs酸化物の濃
度がGa酸化物の濃度の10倍以上である請求項1に記
載のGaAsウェハ。 - 【請求項4】上記GaAs酸化物層の厚さが100Å以
下である請求項1に記載のGaAsウェハ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19683292A JP2970236B2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | GaAsウェハ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19683292A JP2970236B2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | GaAsウェハ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645318A true JPH0645318A (ja) | 1994-02-18 |
JP2970236B2 JP2970236B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=16364414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19683292A Expired - Lifetime JP2970236B2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | GaAsウェハ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2970236B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8237532B2 (en) | 2008-12-11 | 2012-08-07 | Sanken Electric Co., Ltd. | Electronic circuit device |
WO2024057533A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | 住友電気工業株式会社 | ヒ化ガリウム単結晶基板およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-07-23 JP JP19683292A patent/JP2970236B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8237532B2 (en) | 2008-12-11 | 2012-08-07 | Sanken Electric Co., Ltd. | Electronic circuit device |
WO2024057533A1 (ja) * | 2022-09-16 | 2024-03-21 | 住友電気工業株式会社 | ヒ化ガリウム単結晶基板およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2970236B2 (ja) | 1999-11-02 |
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