JPH0645272A - レーザアニール装置 - Google Patents

レーザアニール装置

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JPH0645272A
JPH0645272A JP19371692A JP19371692A JPH0645272A JP H0645272 A JPH0645272 A JP H0645272A JP 19371692 A JP19371692 A JP 19371692A JP 19371692 A JP19371692 A JP 19371692A JP H0645272 A JPH0645272 A JP H0645272A
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JP
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laser light
laser
substrate
transistor
irradiated
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JP19371692A
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English (en)
Inventor
Kiwamu Takehisa
究 武久
Makoto Yano
眞 矢野
Koji Kuwabara
皓二 桑原
Kazuhiro Ogawa
和宏 小川
Yoshiaki Mikami
佳朗 三上
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】Qスイッチにより、数十kHz程度の繰返し数
で発生されたYAGレーザの第4高調波であるレーザ光
6は、ポリゴンミラー7でスキャンされながら、シリコ
ン基板2に照射される。レーザ光6はシングルモードで
取り出されるため、トランジスタが形成される微小領域
のみがアニールされる。 【効果】一つのトランジスタが形成される領域は、1発
のパルスレーザ光でカバーされるため、アニール後の電
気的特性がばらつかない。しかも、トランジスタの領域
以外はほとんど照射されずに済むため、レーザ光の全エ
ネルギは少なくて済み、また、アニール処理の時間も短
縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザアニール装置に係
り、特に、シリコンからなる膜(以下Si基板と示
す。)にトランジスタ(一般にTFTと呼ばれる。)を
形成する場合に、このSi基板をアニール処理するため
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アモルファスシリコン膜を再結
晶化させる一つの手段としてレーザアニールがある。こ
れによると、チャネル層となるSi膜を非晶質状態で堆
積した後、レーザ光を照射して多結晶に改質したり、あ
るいは、多結晶Siに照射して電子の移動度を高くする
ことができる。
【0003】従来、この種のレーザアニールには、エキ
シマレーザや、アルゴンイオンレーザ(以下、Arレー
ザと示す。)が用いられてきた。
【0004】エキシマレーザを用いる場合は、パルスレ
ーザ光が取り出されるため、パルス光1発の照射で通常
数mm角程度の部分をアニールできる。しかし、一般に数
十cm四方の大きさであるSi基板のほぼ全面をアニール
するには、パルスごとに照射位置を変えて、複数発照射
する必要があった。
【0005】Arレーザを用いる場合は、連続出力(以
下CWと示す。)で発振するため、パルスレーザ光に比
べてパワーが低い。そこで、照射させるレーザ光の強度
を高めるために、レーザ光をレンズで小さなスポット径
に絞って、Si基板に照射させる必要があった。そのた
め、レーザ光を照射させながらスキャンさせることで、
Si基板全面が照射される様にしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】エキシマレーザを用い
る場合は、基板上にパルスレーザ光が照射させる際に、
ビームホモジナイザにより、ビームの強度分布を均一化
して、パルス毎にレーザ光が僅かに重なり合う様に照射
する。その結果、パルス光が2度照射される部分が生
じ、この部分ではアニール処理後に電気的特性がばらつ
くことがあった。
【0007】Arレーザの場合は、レーザ光をレンズな
どにより直径数十μ以下程度に小さく集光させて、しか
もレーザ光のエネルギを十分吸収させるため、レーザ光
を照射させながら、ゆっくりとスキャンさせる必要があ
る。したがって、1回のスキャンでアニールされる部分
は、幅数十μ程度の細い帯状になる。その結果、Si基
板全面をアニールするには、数千回もスキャンする必要
があり、エキシマレーザの場合に比べて桁違いに長い時
間が掛かっていた。
【0008】本発明の目的は、Si基板にトランジスタ
を形成させる場合に行うアニール処理を、電気的特性が
ばらつかず、かつ少ないエネルギで短時間に行うことが
できる装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明はQスイッチを含むYAGレーザからのパル
ス状のレーザ光を波長変換したパルスレーザ光を、Si
基板に照射させたものである。
【0010】また、一枚のSi基板に複数個のトランジ
スタを形成させる場合には、前記パルスレーザ光の1パ
ルス分で、前記トランジスタ1個分のみをカバーする様
に照射したものである。
【0011】また、一枚のSi基板に複数個のトランジ
スタをマトリクス状に形成させる場合に、アニール処理
時間をさらに短縮するために、前記パルスレーザ光の1
パルス分で、前記マトリクスの1列分に含まれる複数の
前記トランジスタを複数個カバーする様に照射したもの
である。
【0012】
【作用】YAGレーザからのレーザ光を波長変換する
と、波長約355nmの第3高調波、あるいは波長約2
66nmの第4高調波などの紫外光を発生できる。した
がって、可視光を発生するArレーザの場合に比べて、
Siに対する吸収が桁違いに強くなるため、アニール処
理に必要なレーザ光の全エネルギと処理時間は、Arレ
ーザの場合よりも少なくて済む。
【0013】しかも、エキシマレーザの場合とは異な
り、波長変換によって発生させたレーザ光は、シングル
モード、あるいは、シングルモードに近い低次モードに
なっている。その結果、レンズなどを用いると、数十μ
以下の小さいスポット径に集光できる。しかも、Qスイ
ッチによりパルス状に発生できるため、レーザ光の1パ
ルス分でSi基板中のトランジスタ1個分を形成させる
微小な部分のみを照射することができる。
【0014】また、シングルモード、あるいは、シング
ルモードに近い低次モードのレーザ光をシリンドリカル
レンズなどにより細長い楕円状に集光する場合、その楕
円の短辺に相当する集光幅は、数十μ以下程度になる。
そのため、一枚のSi基板に複数個のトランジスタをマ
トリクス状に形成させる場合に、そのマトリクスの1列
分に含まれる複数のトランジスタにレーザ光が照射され
る様にしても、隣り合う列の間のトランジスタが形成さ
れない領域にはほとんどレーザ光が照射されない様にす
ることができる。
【0015】以上より、トランジスタが形成されない領
域に照射させるレーザ光を減らすことができる。したが
って、アニール処理に必要なレーザ光の全エネルギは、
Si基板全面にレーザ光を照射させる場合に比べて少な
くて済み、さらに、アニール処理に必要な時間も短くな
る。
【0016】また、トランジスタ1個分を形成させる部
分では複数のパルスレーザ光が重なり合う事がないた
め、アニール処理後に電気的特性がばらつかない。
【0017】また、一般に、Si基板一枚にはトランジ
スタを106 個程度形成させる必要があるが、YAGレ
ーザがQスイッチを含むため、数kHzから数十kHz
程度の高い繰返し動作でパルスレーザ光を発生できるた
め、アニール処理に必要な時間が従来より長くなること
はない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0019】図1は、本発明の一実施例のレーザアニー
ル装置10を横から見た説明図である。この実施例で
は、連続的に複数のSi基板2,2′をアニールすると
ころが示されている。
【0020】真空に引かれた容器1の中にはアニール処
理を施すSi基板2,2′があり、これらはテーブル4
の上で移動するベルトコンベア3の上に置かれている。
繰返し数が数十kHzでシングルモードで紫外域のレー
ザ光を発生する紫外光レーザ5からレーザ光6が取り出
され、レーザ光6はミラー8で上方に反射し、スキャン
光学系として使われているポリゴンミラー7に当たり、
窓9から容器の中に進み、Si基板2の表面に照射され
る。レーザ光6は集束しながら進んでいるため、Si基
板2の面上に集光される様に照射される。
【0021】Si基板2上でレーザ光の照射される位置
は、ポリゴンミラー7により、Si基板の移動方向とほ
ぼ直交する方向にスキャンされる。また、Si基板2
は、ベルトコンベア3により、図1で矢印20の方向に
移動しているので、レーザ光はスキャンごとに少しずれ
た位置に照射される。それにより、照射位置はSi基板
2の全面をカバーできる。ただし、レーザ光6はパルス
状に発振しているため、レーザ光が照射される領域は多
数のスポットとなり、これらはマトリクス状に配置さ
れ、これらの部分がアニールされる。また、レーザ光6
はシングルモードであるため、集光されて生じるこれら
のスポットは、数十μ程度の微小な寸法になる。
【0022】窓9は、紫外光に対して透過率の高い石英
からなり、また、ポリゴンミラー7のスキャンによるレ
ーザ光の照射位置を補正させるためにfθレンズに相当
する形状になっている。これにより、時間的に等間隔で
発振しているパルス状のレーザ光6が照射される多数の
スポットは等間隔になり、それにより、Si基板2にト
ランジスタを形成させる領域を等間隔に作ることができ
る。
【0023】ここで、レーザ光がSi基板2上で照射さ
れる各スポット位置に関し、図2を用いて説明する。図
2は容器1に対して上方から見たアニール処理の説明図
である。ただし、実際には、不透明なカバーがあるた
め、容器1の中は図2の様に見ることはできない。
【0024】Si基板2の上面に図で微小の丸印で示さ
れている部分は、パルスレーザ光のそれぞれのパルスが
当たった所であり、マトリクス状に形成させるトランジ
スタの位置に対応している。図2ではSi基板2のほぼ
中央に位置するスポット20にパルスレーザ光が、窓9
の中央部を通って、照射された直後の様子が示されてい
る。
【0025】また、Si基板2中に対して、レーザ光が
図で上下方向にポリゴンミラーでスキャンされる間、S
i基板2は矢印20の方向に移動している。そこで、S
i基板2の辺に対して平行にスポットが形成される様に
レーザ光をスキャンさせるために、ポリゴンミラーでス
キャンされるレーザ光はSi基板の移動方向に直交する
方向からわずかに斜めに照射される。
【0026】また、図1に示されている様に、レーザ光
6はSi基板2上に対して、垂直方向より多少斜めに照
射され、ここでスポットを形成する場合、レーザ光が照
射される領域の形状は、長辺、及び短辺がそれぞれ約7
0μ、及び30μ程度の楕円形になる。この理由は、S
i基板2に形成させるトランジスタの形状が長方形であ
ることに対応させるためであり、この結果、1個のトラ
ンジスタが形成される微小な部分をちょうど良くカバー
する領域のみがアニールされる。
【0027】尚、この場合のレーザ光の照射法を図3を
用いて説明する。図3には、TFTが形成されるSi基
板の1列の断片が示されている。トランジスタ形成領域
22の形状は横50μ,縦10μ程度の微小な長方形で
あり、横100μ,縦300μの大きさの一つの画素の
端に位置している。したがって、レーザ光照射領域23
は一つのトランジスタ形成領域22をちょうど良くカバ
ーするため、レーザ光をSi基板全面積の約7%だけ照
射させればよい。
【0028】また、図1には示されていないが、レーザ
光6をSi基板2に照射させる前にシリンドリカルレン
ズなどに通すことで、レーザ光の照射領域をより細長い
楕円形状にすることもできる。さらにこの場合、例え
ば、レーザ光のビーム断面の両端をナイフエッジ(図示
されず。)などにより約20%ずつカットすると、図3
に示した様に、レーザ光照射領域24は横300μ,縦
30μの長方形に近い形状となる。これにより、レーザ
光照射領域24はトランジスタ3個を含む様になり、こ
の領域内がレーザ光1パルス分でアニールされる。ここ
では、カットされたレーザ光は、レーザ光強度が低いた
め、アニールに利用されない。尚、レーザ光照射領域2
4内で隣合う2個のトランジスタ形成領域22の間隔は
100μ程度しかないため、この部分にレーザ光が照射
されても、無駄になるレーザ光のエネルギの増加割合は
高くない。その結果、この場合には、レーザ光をSi基
板全面積の約10%だけ照射させればよい。
【0029】図4は、レーザアニール装置10で用いら
れる紫外光レーザ5の構成を示した構成図である。レー
ザの共振器は、レーザ媒質であるYAGのロッド18,
全反射鏡11a,11b及びダイクロイックミラー12
とでL字型に構成されている。共振器中には、AO(音
響光学的)Qスイッチ13が挿入されており、これによ
り繰返し数が数十kHz程度の高い繰返し動作でレーザ
発振できる。また、共振器中に挿入されたピンホール1
4によりシングルモードで発振する。発振する基本波
は、レンズ15aを通り、ダイクロイックミラー12で
反射して、KTiOPO4 結晶16に入射することで、
第2高調波が発生する。基本波がシングルモードである
ため、この第2高調波もシングルモードである。第2高
調波はダイクロイックミラー12を透過して、共振器外
部に進み、レンズ15bにより、BaB24結晶17中
に集光され、それにより、紫外域に含まれる波長266n
mの第4高調波が発生する。第2高調波がシングルモー
ドであるため、この第4高調波もシングルモードであ
る。第4高調波はレンズ15cを通り、集束しながら進
むレーザ光6として紫外光レーザ5の外部に取り出され
る。レーザ光6はシングルモードであるため、レンズに
よる集光性が高く、数十μ以下の微小なスポットサイズ
に集光できる。
【0030】尚、YAGレーザの第4高調波の波長は2
66nmであり、紫外域に含まれる。図5に示したSi
の光吸収特性から分かる様に、波長266nmにおける
Siに対する吸収係数は、Arレーザの発振波長51
4.5nm における吸収係数よりも2桁程度高いため、
アニールに必要なレーザ光のエネルギは2桁程度も少な
くて済む。また、レーザ光6として、YAGレーザの第
3高調波を用いてもよい。その場合、波長は355nm
であり、図5から分かるように、Siに対する吸収係数
はArレーザの場合よりも1桁程度高く、アニールに必
要なレーザ光のエネルギは1桁程度少なくて済む。
【0031】以上、本実施例によれば、アニールに必要
なレーザ光の全エネルギは、Si基板全面にレーザ光を
照射させる場合の約10%以下で済む。それにより、ア
ニール処理時間も1桁程度少なくなる。
【0032】さらにまた、Arレーザを用いる場合に比
べると、レーザ光のSiに対する吸収係数が1桁から2
桁程度高いため、アニールに必要なレーザ光の全エネル
ギや処理時間を、さらに1桁から2桁程度少なくするこ
とができる。
【0033】また、エキシマレーザを用いる場合とは異
なり、パルス毎にレーザ光の照射領域が重なり合うこと
が無く、アニール処理後に電気的特性がばらつかない。
【0034】
【発明の効果】一つのトランジスタが形成される領域
は、1発のパルスレーザ光でカバーされるため、アニー
ル後の電気的特性がばらつかない。しかも、トランジス
タの領域以外にレーザ光はほとんど照射されないため、
アニール処理に必要なレーザ光の全エネルギは少なくて
済み、また、アニール処理の時間も短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザアニール装置の構成を示した説
明図。
【図2】アニール処理の説明図。
【図3】レーザ光の照射法の説明図。
【図4】紫外光レーザの説明図。
【図5】Siの光吸収特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1…容器、2,2′…Si基板、3…ベルトコンベア、
4…テーブル、5…紫外光レーザ、6…レーザ光、7…
ポリゴンミラー、8…ミラー、9…窓、10…レーザア
ニール装置。
フロントページの続き (72)発明者 小川 和宏 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 三上 佳朗 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Qスイッチを含むYAGレーザからのパル
    ス状のレーザ光を波長変換したパルスレーザ光を、シリ
    コンからなる膜に照射させることを特徴とするレーザア
    ニール装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、一枚のシリコンから成
    る膜に複数個のトランジスタを形成させる場合に、前記
    パルスレーザ光の1パルス分で、前記トランジスタの1
    個分のみをカバーする様に照射するレーザアニール装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1において、シリコンからなる膜に
    複数個のトランジスタをマトリクス状に形成させる場合
    に、前記パルスレーザ光の1パルス分で、前記マトリク
    スの1列分に含まれる複数の前記トランジスタを複数個
    カバーする様に照射するレーザアニール装置。
JP19371692A 1992-07-21 1992-07-21 レーザアニール装置 Pending JPH0645272A (ja)

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