JPH0645073B2 - 耐食性バイメタル板の製造方法 - Google Patents
耐食性バイメタル板の製造方法Info
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- JPH0645073B2 JPH0645073B2 JP61171157A JP17115786A JPH0645073B2 JP H0645073 B2 JPH0645073 B2 JP H0645073B2 JP 61171157 A JP61171157 A JP 61171157A JP 17115786 A JP17115786 A JP 17115786A JP H0645073 B2 JPH0645073 B2 JP H0645073B2
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Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
- Laser Beam Processing (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 利用産業分野 この発明は、4層構造及び5層構造の耐食性バイメタル
板の製造方法に係り、被積層板に施したレーザービーム
の照射面同志を対向,冷間圧接することにより、表面品
質並びに密着強度のすぐれた耐食性バイメタル板を得る
製造方法に関する。
板の製造方法に係り、被積層板に施したレーザービーム
の照射面同志を対向,冷間圧接することにより、表面品
質並びに密着強度のすぐれた耐食性バイメタル板を得る
製造方法に関する。
背景技術 一般に、高膨脹側合金板と低膨脹側合金板とからなる2
枚重ねのバイメタルは、熱制御機器用部品等に用いら
れ、また、高膨脹側合金板と低膨脹側合金板との間に中
間層金属板を介在圧着した3枚重ねのバイメタル板は、
電流ブレーカー用等に用いられるが、さらに、耐食性を
向上させるため、バイメタル板の高膨脹側合金板外面に
熱膨脹係数が近似する18-8系オーステナイトステンレス
鋼板を被着し、また、低膨脹側合金板の外面に熱膨脹係
数が近似する13Cr系フェライトステンレス鋼板を被着し
た4層構造あるいは中間層金属板を介在させた5層構造
の耐食性バイメタル板が用いられ、いずれも同様の工程
で製造される。
枚重ねのバイメタルは、熱制御機器用部品等に用いら
れ、また、高膨脹側合金板と低膨脹側合金板との間に中
間層金属板を介在圧着した3枚重ねのバイメタル板は、
電流ブレーカー用等に用いられるが、さらに、耐食性を
向上させるため、バイメタル板の高膨脹側合金板外面に
熱膨脹係数が近似する18-8系オーステナイトステンレス
鋼板を被着し、また、低膨脹側合金板の外面に熱膨脹係
数が近似する13Cr系フェライトステンレス鋼板を被着し
た4層構造あるいは中間層金属板を介在させた5層構造
の耐食性バイメタル板が用いられ、いずれも同様の工程
で製造される。
一例として、4層構造の耐食性バイメタル板の製造方法
について説明すると、まず、オーステナイト系ステンレ
ス鋼板コイル、高膨脹側合金板コイル、低膨脹側合金板
コイル並びにフェライト系ステンレス鋼板コイルを巻き
戻しながら、被圧接予定面をワイヤバフ等の機械的研摩
法にて清浄化したのち、かかる被圧接材料を4枚重ねて
同時に冷間圧接し、さらに拡散焼鈍、中間冷延及び中間
焼鈍、仕上冷延する。
について説明すると、まず、オーステナイト系ステンレ
ス鋼板コイル、高膨脹側合金板コイル、低膨脹側合金板
コイル並びにフェライト系ステンレス鋼板コイルを巻き
戻しながら、被圧接予定面をワイヤバフ等の機械的研摩
法にて清浄化したのち、かかる被圧接材料を4枚重ねて
同時に冷間圧接し、さらに拡散焼鈍、中間冷延及び中間
焼鈍、仕上冷延する。
しかし、ワイヤバフ研摩等の機械的研摩では、所要の圧
接予定研摩表面に、研摩による微小亀裂の発生や鱗片状
金属粉の発生付着及び異物が残存する恐れがあり、前記
被圧接材料の圧接の際に圧接面に金属粉,該異物の巻き
込みが起り、密着強度の低下に伴ない、バイメタル板が
剥離する問題がある。
接予定研摩表面に、研摩による微小亀裂の発生や鱗片状
金属粉の発生付着及び異物が残存する恐れがあり、前記
被圧接材料の圧接の際に圧接面に金属粉,該異物の巻き
込みが起り、密着強度の低下に伴ない、バイメタル板が
剥離する問題がある。
発明の目的 この発明は、従来の耐食性バイメタル板の製造方法にお
ける高膨脹側及び低膨脹側合金板表面、オーステナイト
系及びフェライト系ステンレス鋼板の各被圧接材料表面
に施す機械研摩による清浄化に基因する問題点を解消
し、バイメタル板の膨れ防止と伴に圧着強度の向上を図
り、すぐれた品質を有する4層構造及び5層構造の耐食
性バイメタル板が得られる製造方法を目的としている。
ける高膨脹側及び低膨脹側合金板表面、オーステナイト
系及びフェライト系ステンレス鋼板の各被圧接材料表面
に施す機械研摩による清浄化に基因する問題点を解消
し、バイメタル板の膨れ防止と伴に圧着強度の向上を図
り、すぐれた品質を有する4層構造及び5層構造の耐食
性バイメタル板が得られる製造方法を目的としている。
発明の構成と効果 この発明は、耐食性バイメタル板の製造方法における最
外表面のオーステナイト系及びフェライト系ステンレス
鋼板、高膨脹側及び低膨脹側合金板並びに中間層金属表
面の清浄化、各材料間の圧着強度の向上、バイメタル板
の品質向上を目的に種々検討した結果、走行中の前記被
圧接材料板表面の圧接予定表面に、レーザービームを、
ジグザグ状,蛇行あるいは縞状に照射を行ない、接合不
良の原因となる異物,油脂,水分に吸収され易い波長の
レーザービームを照射することにより、表面に付着して
いる異物,油脂,水分がレーザー光を吸収してガス化
し、除去されるため、清浄な表面が得られ、さらに、前
記被圧接材料板同志をレーザービーム照射層を対向させ
て圧接すると、表面が清浄なために容易に原子間結合が
起り、実用上、差支えない範囲の充分な圧接強度が得ら
れることを知見した。
外表面のオーステナイト系及びフェライト系ステンレス
鋼板、高膨脹側及び低膨脹側合金板並びに中間層金属表
面の清浄化、各材料間の圧着強度の向上、バイメタル板
の品質向上を目的に種々検討した結果、走行中の前記被
圧接材料板表面の圧接予定表面に、レーザービームを、
ジグザグ状,蛇行あるいは縞状に照射を行ない、接合不
良の原因となる異物,油脂,水分に吸収され易い波長の
レーザービームを照射することにより、表面に付着して
いる異物,油脂,水分がレーザー光を吸収してガス化
し、除去されるため、清浄な表面が得られ、さらに、前
記被圧接材料板同志をレーザービーム照射層を対向させ
て圧接すると、表面が清浄なために容易に原子間結合が
起り、実用上、差支えない範囲の充分な圧接強度が得ら
れることを知見した。
さらに、異物等だけでなく、オーステナイト系及びフェ
ライト系ステンレス鋼板、高膨脹側及び低膨脹側合金板
並びに中間層金属板にも吸収され易い波長、すなわち、
波長5μm以下のレーザービームを用いれば、10μm以
下、望ましくはサブミクロンオーダーの極表面層を、溶
媒凝固させて硬化層を形成し、各被圧接材料の冷間圧接
時に、基板表面の硬化層に内部のすべり変形によって表
面に微細な亀裂を生じさせることにより、内部の新生面
を露出させて各被圧接材料間の圧着強度を著しく向上さ
せることができ、従来のワイヤバフ等の機械的研摩にと
もなう表面の割れ,金属粉,残留異物の発生,付着を防
止でき、気体の巻き込みが発生せず、バイメタル板表面
の膨れがなくなり、圧着強度が高く品質のすぐれた耐食
性バイメタル板が得られることを知見し、この発明を完
成したものである。
ライト系ステンレス鋼板、高膨脹側及び低膨脹側合金板
並びに中間層金属板にも吸収され易い波長、すなわち、
波長5μm以下のレーザービームを用いれば、10μm以
下、望ましくはサブミクロンオーダーの極表面層を、溶
媒凝固させて硬化層を形成し、各被圧接材料の冷間圧接
時に、基板表面の硬化層に内部のすべり変形によって表
面に微細な亀裂を生じさせることにより、内部の新生面
を露出させて各被圧接材料間の圧着強度を著しく向上さ
せることができ、従来のワイヤバフ等の機械的研摩にと
もなう表面の割れ,金属粉,残留異物の発生,付着を防
止でき、気体の巻き込みが発生せず、バイメタル板表面
の膨れがなくなり、圧着強度が高く品質のすぐれた耐食
性バイメタル板が得られることを知見し、この発明を完
成したものである。
すなわち、この発明は、4層構造耐食性バイメタル板の
場合、 オーステナイト系ステンレス鋼板、高膨脹側合金板、低
膨脹側合金板、フェライト系ステンレス鋼板を積層圧接
したバイメタル板の製造方法において、高膨脹側合金板
と低膨脹側合金板の片面の全面に、レーザービームを照
射し、各板の前記照射により形成された照射層を含む圧
接予定表面を相互に対向させて、冷間圧接してバイメタ
ル素材となし、拡散焼鈍を施した後、前記バイメタル素
材の両面、並びにオーステナイト系ステンレス鋼板とフ
ェライト系ステンレス鋼板の片面に、レーザービームを
照射して照射層を形成し、オーステナイト系ステンレス
鋼板と前記素材の高膨脹側合金板、フェライト系ステン
レス鋼板と前記素材の低膨脹側合金板の各照射層を含む
圧接予定表面を対向させて圧接し4層構造となしたこと
を特徴とする耐食性バイメタル板の製造方法である。
場合、 オーステナイト系ステンレス鋼板、高膨脹側合金板、低
膨脹側合金板、フェライト系ステンレス鋼板を積層圧接
したバイメタル板の製造方法において、高膨脹側合金板
と低膨脹側合金板の片面の全面に、レーザービームを照
射し、各板の前記照射により形成された照射層を含む圧
接予定表面を相互に対向させて、冷間圧接してバイメタ
ル素材となし、拡散焼鈍を施した後、前記バイメタル素
材の両面、並びにオーステナイト系ステンレス鋼板とフ
ェライト系ステンレス鋼板の片面に、レーザービームを
照射して照射層を形成し、オーステナイト系ステンレス
鋼板と前記素材の高膨脹側合金板、フェライト系ステン
レス鋼板と前記素材の低膨脹側合金板の各照射層を含む
圧接予定表面を対向させて圧接し4層構造となしたこと
を特徴とする耐食性バイメタル板の製造方法である。
また、5層構造バイメタル板の場合、 中間層金属板を介在させて高膨脹側合金板と低膨脹側合
金板並びにその外面にオーステナイト系ステンレス鋼板
とフェライト系ステンレス鋼板を各々圧接したバイメタ
ル板の製造方法において、高膨脹側合金板と低膨脹側合
金板の片面及び中間層金属板の両面に、レーザービーム
を照射し、両面に前記照射により形成された照射層を有
する中間層金属板を挟み、前記合金板の該照射層を含む
圧接予定表面を対向させて圧接し3層構造のバイメタル
素材となし、拡散焼鈍を施しさらにバイメタル素材の両
面の全面、及びオーステナイト系ステンレス鋼板とフェ
ライト系ステンレス鋼板の片面に、レーザービームを照
射して照射層を形成し、オーステナイト系ステンレス鋼
板と前記素材の高膨脹側合金板、フェライト系ステンレ
ス鋼板と前記素材の低膨脹側合金板の各照射層を含む圧
接予定表面を対向させて圧接し5層構造となしたことを
特徴とする耐食性バイメタル板の製造方法である。
金板並びにその外面にオーステナイト系ステンレス鋼板
とフェライト系ステンレス鋼板を各々圧接したバイメタ
ル板の製造方法において、高膨脹側合金板と低膨脹側合
金板の片面及び中間層金属板の両面に、レーザービーム
を照射し、両面に前記照射により形成された照射層を有
する中間層金属板を挟み、前記合金板の該照射層を含む
圧接予定表面を対向させて圧接し3層構造のバイメタル
素材となし、拡散焼鈍を施しさらにバイメタル素材の両
面の全面、及びオーステナイト系ステンレス鋼板とフェ
ライト系ステンレス鋼板の片面に、レーザービームを照
射して照射層を形成し、オーステナイト系ステンレス鋼
板と前記素材の高膨脹側合金板、フェライト系ステンレ
ス鋼板と前記素材の低膨脹側合金板の各照射層を含む圧
接予定表面を対向させて圧接し5層構造となしたことを
特徴とする耐食性バイメタル板の製造方法である。
発明の好ましい実施態様 この発明において、高膨脹側合金は、 Ni17wt%〜26wt%に Cr2.5wt%〜12wt%,Mn5wt%〜7wt%, Mo3wt%〜7wt%の1種を含有するFe合金 あるいはMn70wt%〜80wt%、Ni5wt%〜15wt%含有、残
部CuのMn合金、 低膨脹側合金には、 Ni35wt%〜50wt%またはCr13wt%〜18wt%含有のFe合金
が利用し得る。
部CuのMn合金、 低膨脹側合金には、 Ni35wt%〜50wt%またはCr13wt%〜18wt%含有のFe合金
が利用し得る。
この発明において、高膨脹側Fe合金は、 Niが17wt%未満では熱膨脹係数が小さくなりすぎ、ま
た、26wt%を越えると同様に熱膨脹係数が小さくなりす
ぎて好ましくない。また、Mnが5wt%未満、Crが2.5wt%
未満、Mo3wt%未満では、高膨脹特性の安定性の点で好
ましくなく、Mnが7wt%を越えると耐食性が悪くなり、
また、Crが12wt%を越えたり、Moが7wt%を越えると加
工性が悪くなるため好ましくない。
た、26wt%を越えると同様に熱膨脹係数が小さくなりす
ぎて好ましくない。また、Mnが5wt%未満、Crが2.5wt%
未満、Mo3wt%未満では、高膨脹特性の安定性の点で好
ましくなく、Mnが7wt%を越えると耐食性が悪くなり、
また、Crが12wt%を越えたり、Moが7wt%を越えると加
工性が悪くなるため好ましくない。
従って、高膨脹側Fe合金は、 Ni17wt%〜26wt%にMn5wt%〜7wt%または Cr2.5wt%〜12wt%あるいはMo3wt%〜7wt%の1種を含
有するFe合金とし、特に、 Ni19〜21−Cr5.0〜7.0−Fe合金(wt%)、 Ni19.0〜23−Cr2.5〜5.0−Fe合金(wt%) Ni17.0〜20.0−Cr10.0〜12.0−Fe合金(wt%)、 Ni23〜27−Mo3.0〜7.0−Fe合金(wt%)、 Ni19.0〜24.0−Mn5.0〜7.0−Fe合金(wt%)が好まし
い。
有するFe合金とし、特に、 Ni19〜21−Cr5.0〜7.0−Fe合金(wt%)、 Ni19.0〜23−Cr2.5〜5.0−Fe合金(wt%) Ni17.0〜20.0−Cr10.0〜12.0−Fe合金(wt%)、 Ni23〜27−Mo3.0〜7.0−Fe合金(wt%)、 Ni19.0〜24.0−Mn5.0〜7.0−Fe合金(wt%)が好まし
い。
また、高い膨脹係数が得られるMn合金として、Mn70wt%
〜80wt%、Ni5wt%〜15wt%、残部CuのMn合金が好まし
い。
〜80wt%、Ni5wt%〜15wt%、残部CuのMn合金が好まし
い。
また、低膨脹側Fe合金は、Niが35wt%未満、Crが13wt%
未満では熱膨脹係数が大きくなりすぎ、また、Niが50wt
%を越え、またCrが18wt%を越えると同様に熱膨脹係数
が大きくなりすぎて好ましくないため、Ni35wt%〜50wt
%またはCr13wt%〜18wt%含有のFe合金とし、アンバー
合金,Ni38wt%−Fe合金、Ni42wt%−Fe合金、Cr13〜18
wt%−Fe合金が好ましい。
未満では熱膨脹係数が大きくなりすぎ、また、Niが50wt
%を越え、またCrが18wt%を越えると同様に熱膨脹係数
が大きくなりすぎて好ましくないため、Ni35wt%〜50wt
%またはCr13wt%〜18wt%含有のFe合金とし、アンバー
合金,Ni38wt%−Fe合金、Ni42wt%−Fe合金、Cr13〜18
wt%−Fe合金が好ましい。
中間層金属板は、バイメタル板の電気抵抗を調整するた
め、その用途等に応じて、Ni合金あるいはCu合金から適
宜選定すればよい。
め、その用途等に応じて、Ni合金あるいはCu合金から適
宜選定すればよい。
高膨脹側合金板に圧接する最外側のオーステナイト系ス
テンレス板としては、18-8系のSUS301、SUS302、SUS30
4、SUS316の材質が好ましい。
テンレス板としては、18-8系のSUS301、SUS302、SUS30
4、SUS316の材質が好ましい。
また、低膨脹側合金板に圧接する最外側のフェライト系
ステンレス板としては、13%Cr系のSUS430、SUS410の材
質が好ましい。
ステンレス板としては、13%Cr系のSUS430、SUS410の材
質が好ましい。
この発明において、レーザービームの照射方法は、各被
圧接材料板の圧接予定表面に、スポット状のビームをミ
ラーを用いて2次元的に走行、あるいはレンズ,ミラー
を用いて、ビームを拡げて板幅方向に一括照射を行な
い、被着予定表面の全面に均一に照射するか、あるいは
被着予定表面上にビームをジグザグ走行,蛇行させた
り、縞状に部分照射するものである。
圧接材料板の圧接予定表面に、スポット状のビームをミ
ラーを用いて2次元的に走行、あるいはレンズ,ミラー
を用いて、ビームを拡げて板幅方向に一括照射を行な
い、被着予定表面の全面に均一に照射するか、あるいは
被着予定表面上にビームをジグザグ走行,蛇行させた
り、縞状に部分照射するものである。
また、この発明において、レーザービームを部分的に照
射した各合金板及び中間層金属板並びに各ステンレス板
鋼板の表面状態は、前記の如く、照射表面の清浄化と極
表面層の溶融凝固による硬化層を形成し、非照射部分も
周囲の照射部分の熱影響により、表面が清浄化されてい
る。このため、レーザービームの照射層面同志を対向さ
せて被圧接材料板を冷間圧接すると、前述の如く、照射
部分において前記各被圧接材料板が強固に接着し、また
非照射部分も表面が清浄化されるため、各材料間の密着
性が向上して充分な圧着強度が得られる。
射した各合金板及び中間層金属板並びに各ステンレス板
鋼板の表面状態は、前記の如く、照射表面の清浄化と極
表面層の溶融凝固による硬化層を形成し、非照射部分も
周囲の照射部分の熱影響により、表面が清浄化されてい
る。このため、レーザービームの照射層面同志を対向さ
せて被圧接材料板を冷間圧接すると、前述の如く、照射
部分において前記各被圧接材料板が強固に接着し、また
非照射部分も表面が清浄化されるため、各材料間の密着
性が向上して充分な圧着強度が得られる。
この発明において、レーザービームの照射は、表面の付
着物,油脂,水分の除去ができればよく、好ましくは10
μm以下の極表面層の溶融凝固が可能であれば、いかな
る方法でもよく、例えば、スポット状にビームを集光さ
せて被圧接材料板表面の直交方向に照射したり、被圧接
材料板とレーザービームとを被圧接材料板の長手方向に
同方向あるいは逆方向に移動させたり、さらには、レー
ザービームを板幅方向に振幅させながら板長手方向に移
動させるなどの方法が採用できる。
着物,油脂,水分の除去ができればよく、好ましくは10
μm以下の極表面層の溶融凝固が可能であれば、いかな
る方法でもよく、例えば、スポット状にビームを集光さ
せて被圧接材料板表面の直交方向に照射したり、被圧接
材料板とレーザービームとを被圧接材料板の長手方向に
同方向あるいは逆方向に移動させたり、さらには、レー
ザービームを板幅方向に振幅させながら板長手方向に移
動させるなどの方法が採用できる。
また、レーザービームは、レーザー発振器から発振され
て、コリメータ,レンズにより集光し、光ファイバーに
て所要位置に導いて照射する方法も採用できる。
て、コリメータ,レンズにより集光し、光ファイバーに
て所要位置に導いて照射する方法も採用できる。
この発明において、レーザービームの照射条件として、
ビームのパワー密度は、100kW/mm2〜1500kW/mm2の範囲
が好ましく、さらに好ましくは、300kW/mm2〜900kW/mm2
である。
ビームのパワー密度は、100kW/mm2〜1500kW/mm2の範囲
が好ましく、さらに好ましくは、300kW/mm2〜900kW/mm2
である。
レーザービームのパワー密度が100kW/mm2未満では、圧
接に対する表面清浄化効果がなく、また、1500kW/mm2を
越えると、表面の凹凸が激しくなり、パワー密度の上昇
に伴ない板に孔が生成し好ましくない。
接に対する表面清浄化効果がなく、また、1500kW/mm2を
越えると、表面の凹凸が激しくなり、パワー密度の上昇
に伴ない板に孔が生成し好ましくない。
また、レーザー波長は、5μm以下であれば有効である
が、2μmを越えると合金板への吸収効果が低下するた
め、2μm以下の波長を用いることが望ましい。
が、2μmを越えると合金板への吸収効果が低下するた
め、2μm以下の波長を用いることが望ましい。
さらに、レーザービームの照射能率を向上させるため
に、前記高低膨脹両合金板の両面あるいは中間層金属板
両面、オーステナイト系及びフェライト系ステンレス鋼
板の片面にレーザービームを照射する前に、無酸化雰囲
気中にて、200℃〜500℃に予熱することが好ましい。
に、前記高低膨脹両合金板の両面あるいは中間層金属板
両面、オーステナイト系及びフェライト系ステンレス鋼
板の片面にレーザービームを照射する前に、無酸化雰囲
気中にて、200℃〜500℃に予熱することが好ましい。
発明の図面に基づく開示 第1図はこの発明による合金板へのレーザービームの照
射を示す斜視説明図である。第2図と第3図はこの発明
による冷間圧接を示す被圧接材料板の説明図である。
射を示す斜視説明図である。第2図と第3図はこの発明
による冷間圧接を示す被圧接材料板の説明図である。
高膨脹側合金板(1)コイルは、巻き戻されされてレーザ
ービーム照射装置(2)方向へ進行する。レーザービーム
照射装置(2)は、通過する合金板(1)の上面にレーザービ
ームを照射するための照射ボックス(3)と発振装置(4)か
らなり、照射ボックス(3)は合金板(1)全体を包囲し、内
部にArガスを通気してあり、Arガス雰囲気中でレーザー
ビームを照射できる構成である。
ービーム照射装置(2)方向へ進行する。レーザービーム
照射装置(2)は、通過する合金板(1)の上面にレーザービ
ームを照射するための照射ボックス(3)と発振装置(4)か
らなり、照射ボックス(3)は合金板(1)全体を包囲し、内
部にArガスを通気してあり、Arガス雰囲気中でレーザー
ビームを照射できる構成である。
レーザービームは、例えば、発振装置(4)において、YAG
レーザーのレーザー発振器から発振されてコリメーター
を通して、ガルバニックミラー(5)にて所要角度に反射
され、fθレンズ(6)により集光し焦点を結んだのち、
焦点より所要距離、離間した位置で、合金板(1)の所要
幅部分を照射できるよう、fθレンズ(6)位置が調整さ
れており、かかる照射装置が4台、合金板(1)幅方向に
並列配置され、板幅全面にレーザービームを照射できる
構成である。
レーザーのレーザー発振器から発振されてコリメーター
を通して、ガルバニックミラー(5)にて所要角度に反射
され、fθレンズ(6)により集光し焦点を結んだのち、
焦点より所要距離、離間した位置で、合金板(1)の所要
幅部分を照射できるよう、fθレンズ(6)位置が調整さ
れており、かかる照射装置が4台、合金板(1)幅方向に
並列配置され、板幅全面にレーザービームを照射できる
構成である。
なお、この発明に使用されるレーザービーム発生装置
は、ガルバニックミラー(5)に代えて、多面体ミラーも
しくはセグメントミラーを用いることにより、レーザー
走査速度を速くすることができ、また、シリンドリカル
レンズを用いて、板幅方向を一括して照射することによ
り、照射速度の向上を図ることができる。
は、ガルバニックミラー(5)に代えて、多面体ミラーも
しくはセグメントミラーを用いることにより、レーザー
走査速度を速くすることができ、また、シリンドリカル
レンズを用いて、板幅方向を一括して照射することによ
り、照射速度の向上を図ることができる。
合金板(1)は、幅方向全面を、全面照射あるいはシグザ
グ状、縞状に、レーザービーム照射されて、極表面層が
溶融凝固し、表面の付着物,油脂,水分が除去された新
生面であるレーザービーム照射層(7)が形成される。
グ状、縞状に、レーザービーム照射されて、極表面層が
溶融凝固し、表面の付着物,油脂,水分が除去された新
生面であるレーザービーム照射層(7)が形成される。
上述の方法にて、低膨脹側合金板の片面に、レーザービ
ーム照射面を設けて所要コイルとなす。
ーム照射面を設けて所要コイルとなす。
次に、第2図に示す如く、レーザービーム照射を行なっ
た高膨脹側合金板(1)と低膨脹側合金板(10)コイルを巻
き戻し、圧接ロール(11)方向へ進行させ、前記のレーザ
ービーム照射層を対向させて圧接し、バイメタル素材(1
2)となす。
た高膨脹側合金板(1)と低膨脹側合金板(10)コイルを巻
き戻し、圧接ロール(11)方向へ進行させ、前記のレーザ
ービーム照射層を対向させて圧接し、バイメタル素材(1
2)となす。
バイメタル素材(12)に拡散焼鈍を施した後、前記レーザ
ービーム照射方法を繰り返して、その両面に照射層を形
成する。さらに、オーステナイト系ステンレス鋼板とフ
ェライト系ステンレス鋼板の片面の全面に、同様にレー
ザービーム照射層を設ける。
ービーム照射方法を繰り返して、その両面に照射層を形
成する。さらに、オーステナイト系ステンレス鋼板とフ
ェライト系ステンレス鋼板の片面の全面に、同様にレー
ザービーム照射層を設ける。
第3図において、レーザービーム照射を終えたオーステ
ナイト系ステンレス鋼板(13)コイル、前記バイメタル素
材(12)コイル、フェライト系ステンレス鋼板(14)を巻き
戻し、両鋼板(13)(14)間にバイメタル素材を挟み、被圧
接材料間で前記レーザービーム照射層を対向させて前記
順に積層し、圧接ロール(15)にて同時に圧接することに
より、4層構造のバイメタル板(16)となし、さらに拡散
焼鈍、中間冷延及び中間焼鈍、仕上冷延を施し、この発
明による耐食性バイメタル板を得る。
ナイト系ステンレス鋼板(13)コイル、前記バイメタル素
材(12)コイル、フェライト系ステンレス鋼板(14)を巻き
戻し、両鋼板(13)(14)間にバイメタル素材を挟み、被圧
接材料間で前記レーザービーム照射層を対向させて前記
順に積層し、圧接ロール(15)にて同時に圧接することに
より、4層構造のバイメタル板(16)となし、さらに拡散
焼鈍、中間冷延及び中間焼鈍、仕上冷延を施し、この発
明による耐食性バイメタル板を得る。
かかる圧接により、各被圧接材料板(13)(1)(10)(14)の
各照射面の溶融凝固層が内部のすべり変形の影響により
表面に微細な亀裂を生じ、内部の新生面が露出して、オ
ーステナイト系ステンレス鋼板、高膨脹側合金板、低膨
脹側合金板、フェライト系ステンレス鋼板が相互に圧接
されるため、従来の機械的研摩面に比較して、清浄度が
すぐれ、かつ圧着強度が向上した品質のすぐれたバイメ
タル板を得ることができる。
各照射面の溶融凝固層が内部のすべり変形の影響により
表面に微細な亀裂を生じ、内部の新生面が露出して、オ
ーステナイト系ステンレス鋼板、高膨脹側合金板、低膨
脹側合金板、フェライト系ステンレス鋼板が相互に圧接
されるため、従来の機械的研摩面に比較して、清浄度が
すぐれ、かつ圧着強度が向上した品質のすぐれたバイメ
タル板を得ることができる。
また、前記圧接方法において、高膨脹側合金板(1)と低
膨脹側合金板(10)の圧接時に、予め両面にレーザービー
ム照射層を形成した中間層金属板を、前記合金板(1)(1
0)間に介在させ、各照射層面を対向させて同時に圧接
し、その後同様の方法にて、5層構造の耐食性バイメタ
ル板を得ることができる。
膨脹側合金板(10)の圧接時に、予め両面にレーザービー
ム照射層を形成した中間層金属板を、前記合金板(1)(1
0)間に介在させ、各照射層面を対向させて同時に圧接
し、その後同様の方法にて、5層構造の耐食性バイメタ
ル板を得ることができる。
従って、耐食性バイメタル板の構成材料の材質や寸法等
により、レーザービームの発振方法や照射出力,fθレ
ンズによる焦点と照射表面までの距離、被照射材料板の
移動速度などを適宜選定する必要がある。
により、レーザービームの発振方法や照射出力,fθレ
ンズによる焦点と照射表面までの距離、被照射材料板の
移動速度などを適宜選定する必要がある。
実施例 実施例1 オーステナイト系ステンレス鋼板として、 板厚1mm、板幅300mmの18%Cr-8%Ni-Feステンレス板(wt
%)を使用し、 高膨脹側合金板には、 板厚2.5mm、板幅300mmの20%Ni-6%Cr-Fe合金板(wt%)を使
用し、 低膨脹側合金板には、 板厚2.5mm、板幅300mm、36%Ni-Fe合金板(wt%)を使用し
た。
%)を使用し、 高膨脹側合金板には、 板厚2.5mm、板幅300mmの20%Ni-6%Cr-Fe合金板(wt%)を使
用し、 低膨脹側合金板には、 板厚2.5mm、板幅300mm、36%Ni-Fe合金板(wt%)を使用し
た。
フェライト系ステンレス鋼板として、 板厚1mm、板幅300mmの13%Cr-Feステンレス板(wt%)を使
用し、 また、照射ボックス内雰囲気ガスはArガス、 前記被圧接材料板移動速度は1m/minであった。
用し、 また、照射ボックス内雰囲気ガスはArガス、 前記被圧接材料板移動速度は1m/minであった。
レーザー照射装置には、出力100W,10kHzQスイッチレ
ーザーを3台用い、上述した第1図のこの発明と同様の
方法で、 レンズ焦点間距離100mm、 波長;1.06μm、 レーザーパワー密度;500kW/mm2の条件で、 各被圧接材料板幅方向に100mmの3条のビームを被圧接
材料板の長手方向に連続して、レーザービームによる照
射層を所要面にそれぞれ形成した。
ーザーを3台用い、上述した第1図のこの発明と同様の
方法で、 レンズ焦点間距離100mm、 波長;1.06μm、 レーザーパワー密度;500kW/mm2の条件で、 各被圧接材料板幅方向に100mmの3条のビームを被圧接
材料板の長手方向に連続して、レーザービームによる照
射層を所要面にそれぞれ形成した。
次に、レーザービーム照射を行なった高膨脹側合金板と
低膨脹側合金板のレーザービーム照射層を対向させて圧
延率50%で圧接し、2層構造のバイメタル素材となして
拡散焼鈍を施した後、さらにその両面に照射層を形成し
た。
低膨脹側合金板のレーザービーム照射層を対向させて圧
延率50%で圧接し、2層構造のバイメタル素材となして
拡散焼鈍を施した後、さらにその両面に照射層を形成し
た。
続いて、オーステナイト系ステンレス鋼板とフェライト
系ステンレス鋼板の片面の全面に、同様にレーザービー
ム照射層を設けた後、両ステンレス鋼板間に前記バイメ
タル素材を挟み、各照射層を含む圧接予定表面を対向さ
せて圧接ロールにて同時に、圧延率50%で冷間圧接し
た。
系ステンレス鋼板の片面の全面に、同様にレーザービー
ム照射層を設けた後、両ステンレス鋼板間に前記バイメ
タル素材を挟み、各照射層を含む圧接予定表面を対向さ
せて圧接ロールにて同時に、圧延率50%で冷間圧接し
た。
さらに、拡散焼鈍、中間圧延、中間焼鈍、仕上圧延を施
したのち、スリッターにて板厚み0.9mm×板幅15mmの4
層構造の耐食性バイメタル板を得た。
したのち、スリッターにて板厚み0.9mm×板幅15mmの4
層構造の耐食性バイメタル板を得た。
また、比較のため、同種の高膨脹側合金板及び低膨脹側
合金板を用い、各合金板の片面の全面に、0.5mmΦワイ
ヤー回転ブラシ、移動速度15m/minのワイヤーバフ研摩
条件で、従来の機械的研摩を施したのち、前記の条件に
て、冷間圧接してバイメタル素材となし、拡散焼鈍し、
前記素材の両面の全面に前記と同一研摩条件にて機械的
研摩を施したのち、前記素材を介在させて、前記素材の
高膨脹側合金板の研摩面とオーステナイト系ステンレス
鋼板の研摩面及び前記素材の低膨脹側合金板の研摩面と
フェライト系ステンレス鋼板の研摩面を各々対向させ
て、実施例同一の条件にて、冷間圧接、拡散焼鈍、中間
圧延、中間焼鈍、仕上圧延を施したのち、スリッターに
て板厚み0.9mm×板幅15mmのバイメタル板を得た。
合金板を用い、各合金板の片面の全面に、0.5mmΦワイ
ヤー回転ブラシ、移動速度15m/minのワイヤーバフ研摩
条件で、従来の機械的研摩を施したのち、前記の条件に
て、冷間圧接してバイメタル素材となし、拡散焼鈍し、
前記素材の両面の全面に前記と同一研摩条件にて機械的
研摩を施したのち、前記素材を介在させて、前記素材の
高膨脹側合金板の研摩面とオーステナイト系ステンレス
鋼板の研摩面及び前記素材の低膨脹側合金板の研摩面と
フェライト系ステンレス鋼板の研摩面を各々対向させ
て、実施例同一の条件にて、冷間圧接、拡散焼鈍、中間
圧延、中間焼鈍、仕上圧延を施したのち、スリッターに
て板厚み0.9mm×板幅15mmのバイメタル板を得た。
得られた2種の耐食性バイメタル板の圧着強度及び外観
性状を調べ、その結果を第1表に示す。
性状を調べ、その結果を第1表に示す。
圧着強度は、第4図a図に示す如く、バイメタル板を長
さ方向に40mm長さに切断した後、圧着部長さ10mm部分を
圧着して張合わせ、例えば、オーステナイト系ステンレ
ス鋼板(13)と高膨脹側合金板(1)との間で開き、断面T
字型状となした試験片、すなわち、被測定面となる各積
層面毎に開いた構成の3種類の試験片を各々30個作製
し、圧着部に直角方向に引張り、圧着部が剥れる時の荷
重にて圧着強度を評価した。
さ方向に40mm長さに切断した後、圧着部長さ10mm部分を
圧着して張合わせ、例えば、オーステナイト系ステンレ
ス鋼板(13)と高膨脹側合金板(1)との間で開き、断面T
字型状となした試験片、すなわち、被測定面となる各積
層面毎に開いた構成の3種類の試験片を各々30個作製
し、圧着部に直角方向に引張り、圧着部が剥れる時の荷
重にて圧着強度を評価した。
第1表から明らかなように、本発明方法によると、従来
法より圧着強度が高くかつそのばらつきも少なく、外観
性状もすぐれ、すこぶる品質のよい耐食性バイメタル板
が得られることが分る。
法より圧着強度が高くかつそのばらつきも少なく、外観
性状もすぐれ、すこぶる品質のよい耐食性バイメタル板
が得られることが分る。
実施例2 オーステナイト系ステンレス鋼板として、 板厚1mm、板幅240mmの18%Cr-8%Ni-Feステンレス板(wt
%)を使用し、 高膨脹側合金板には、 板厚2mm、板幅240mmの5%Mn-23%Ni-Fe合金板(wt%)を使
用し、 中間層金属板には、 板厚0.5mm、板幅240mm、0.5%Fe-Ni合金板(wt%)を使用し
た。
%)を使用し、 高膨脹側合金板には、 板厚2mm、板幅240mmの5%Mn-23%Ni-Fe合金板(wt%)を使
用し、 中間層金属板には、 板厚0.5mm、板幅240mm、0.5%Fe-Ni合金板(wt%)を使用し
た。
低膨脹側合金板には、 板厚2mm、板幅240mm、38%Ni-Fe合金板(wt%)を使用し フェライト系ステンレス鋼板として、 板厚1mm、板幅240mmの13%Cr-Feステンレス板(wt%)を使
用し、 また、照射ボックス内雰囲気ガスはArガス、 前記合金板及びステンレス鋼板の移動速度は1.2m/minで
あった。
用し、 また、照射ボックス内雰囲気ガスはArガス、 前記合金板及びステンレス鋼板の移動速度は1.2m/minで
あった。
レーザー照射装置には、出力100W,10kHzQスイッチレ
ーザーを3台用い、上述した第1図のこの発明と同様の
方法で、 レンズ焦点間距離100mm、 波長;1.06μm、 レーザーパワー密度;500kw/mm2の条件で、 各被圧接材料板幅方向に100mmの3条のビームを各被圧
接材料板長手方向に連続して、レーザービームによる照
射面を所要面にそれぞれ形成した。
ーザーを3台用い、上述した第1図のこの発明と同様の
方法で、 レンズ焦点間距離100mm、 波長;1.06μm、 レーザーパワー密度;500kw/mm2の条件で、 各被圧接材料板幅方向に100mmの3条のビームを各被圧
接材料板長手方向に連続して、レーザービームによる照
射面を所要面にそれぞれ形成した。
次に、レーザービーム照射を行なった中間層金属板を挟
み、前記高膨脹側合金板と低膨脹側合金板のレーザービ
ーム照射層をそれぞれ対向させて圧延率50%で圧接し、
3層構造のバイメタル素材となして拡散焼鈍を施した
後、さらに前記素材の両主面に照射層を形成した。
み、前記高膨脹側合金板と低膨脹側合金板のレーザービ
ーム照射層をそれぞれ対向させて圧延率50%で圧接し、
3層構造のバイメタル素材となして拡散焼鈍を施した
後、さらに前記素材の両主面に照射層を形成した。
続いて、オーステナイト系ステンレス鋼板とフェライト
系ステンレス鋼板の片面の全面に、同様にレーザービー
ム照射層を設けた後、両ステンレス鋼板間に前記バイメ
タル素材を挟み、各照射層を対向させて圧接ロールにて
同時に、圧延率50%で冷間圧接した。
系ステンレス鋼板の片面の全面に、同様にレーザービー
ム照射層を設けた後、両ステンレス鋼板間に前記バイメ
タル素材を挟み、各照射層を対向させて圧接ロールにて
同時に、圧延率50%で冷間圧接した。
さらに、拡散焼鈍、中間圧延、中間焼鈍、仕上圧延を施
したのち、スリッターにて板厚み0.5mm×板幅20mmの5
層構造耐食性バイメタル板を得た。
したのち、スリッターにて板厚み0.5mm×板幅20mmの5
層構造耐食性バイメタル板を得た。
また、比較のため、同種のオーステナイト系ステンレス
鋼板とフェライト系ステンレス鋼板、高膨脹側合金板,
低膨脹側合金板及び中間層金属板を用い、各ステンレス
鋼板の片面の全面並びに各合金板及び中間層金属板の両
面の全面に、0.5mmΦワイヤー回転ブラシ、移動速度20m
/minのワイヤーバフ研摩条件で、従来の機械的研摩を施
したのち、前記の条件にて、冷間圧接し3層構造のバイ
メタル素材となし、前記バイメタル板素材を介在させ
て、前記素材の高膨脹側合金板の研摩面とオーステナイ
ト系ステンレス鋼板の研摩面及び前記素材の低膨脹側合
金板の研摩面とフェライト系ステンレス鋼板の研摩面を
各々対向させて、実施例と同一条件にて、冷間圧接、拡
散焼鈍、中間圧延、中間焼鈍、仕上圧延を施したのち、
スリッターにて板厚み0.5mm×板幅20mmの耐食性バイメ
タル板を得た。
鋼板とフェライト系ステンレス鋼板、高膨脹側合金板,
低膨脹側合金板及び中間層金属板を用い、各ステンレス
鋼板の片面の全面並びに各合金板及び中間層金属板の両
面の全面に、0.5mmΦワイヤー回転ブラシ、移動速度20m
/minのワイヤーバフ研摩条件で、従来の機械的研摩を施
したのち、前記の条件にて、冷間圧接し3層構造のバイ
メタル素材となし、前記バイメタル板素材を介在させ
て、前記素材の高膨脹側合金板の研摩面とオーステナイ
ト系ステンレス鋼板の研摩面及び前記素材の低膨脹側合
金板の研摩面とフェライト系ステンレス鋼板の研摩面を
各々対向させて、実施例と同一条件にて、冷間圧接、拡
散焼鈍、中間圧延、中間焼鈍、仕上圧延を施したのち、
スリッターにて板厚み0.5mm×板幅20mmの耐食性バイメ
タル板を得た。
得られた2種の耐食性バイメタル板の圧着強度及び外観
性状を調べ、その結果を第2表に示す。
性状を調べ、その結果を第2表に示す。
圧着強度は、第4図b図に示す如く、バイメタル板を長
さ方向に40mm長さに切断した後、圧着部長さ10mm部分を
圧着して張合わせ、例えば、高膨脹側合金板(1)と中間
層金属板(17)との間で開き、断面T字型状となした試験
片、すなわち、被測定面となる各積層面毎に開いた構成
の4種類の試験片を各々30個作製し、圧着部に直角方向
に引張り、圧着部が剥れる時の荷重にて圧着強度を評価
した。
さ方向に40mm長さに切断した後、圧着部長さ10mm部分を
圧着して張合わせ、例えば、高膨脹側合金板(1)と中間
層金属板(17)との間で開き、断面T字型状となした試験
片、すなわち、被測定面となる各積層面毎に開いた構成
の4種類の試験片を各々30個作製し、圧着部に直角方向
に引張り、圧着部が剥れる時の荷重にて圧着強度を評価
した。
第2表から明らかなように、本発明方法によると、従来
法より圧着強度が高くかつそのばらつきも少なく、外観
性状もすぐれ、すこぶる品質のよい耐食性バイメタル板
が得られることが分る。
法より圧着強度が高くかつそのばらつきも少なく、外観
性状もすぐれ、すこぶる品質のよい耐食性バイメタル板
が得られることが分る。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明による合金板へのレーザービームの照
射を示す斜視説明図である。第2図と第3図はこの発明
による冷間圧接を示す被圧接材料板の説明図である。第
4図a,b図は被圧接材料板の圧着強度試験方法を示す
試験片の説明図である。 1…高膨脹側合金板、2…レーザービーム照射装置、3
…照射ボックス、4…発振装置、5…ガルバニックミラ
ー、6…fθレンズ、7…照射層、10…低膨脹側合金
板、11,15…圧接ロール、12…バイメタル素材、13…オ
ーステナイト系ステンレス鋼板、14…フェライト系ステ
ンレス鋼板、16…バイメタル板、17…中間層金属板。
射を示す斜視説明図である。第2図と第3図はこの発明
による冷間圧接を示す被圧接材料板の説明図である。第
4図a,b図は被圧接材料板の圧着強度試験方法を示す
試験片の説明図である。 1…高膨脹側合金板、2…レーザービーム照射装置、3
…照射ボックス、4…発振装置、5…ガルバニックミラ
ー、6…fθレンズ、7…照射層、10…低膨脹側合金
板、11,15…圧接ロール、12…バイメタル素材、13…オ
ーステナイト系ステンレス鋼板、14…フェライト系ステ
ンレス鋼板、16…バイメタル板、17…中間層金属板。
Claims (2)
- 【請求項1】オーステナイト系ステンレス鋼板、高膨脹
側合金板、低膨脹側合金板、フェライト系ステンレス鋼
板を積層圧接したバイメタル板の製造方法において、高
膨脹側合金板と低膨脹側合金板の片面に、レーザービー
ムを照射し、各板の前記照射により形成された照射層を
含む圧接予定表面を相互に対向させて、冷間圧接してバ
イメタル素材となし、拡散焼鈍を施した後、前記バイメ
タル素材の両面、並びにオーステナイト系ステンレス鋼
板とフェライト系ステンレス鋼板の片面に、レーザービ
ームを照射して照射層を形成し、オーステナイト系ステ
ンレス鋼板と前記素材の高膨脹側合金板、フェライト系
ステンレス鋼板と前記素材の低膨脹側合金板の各照射層
を含む圧接予定表面を対向させて圧接し4層構造となし
たことを特徴とする耐食性バイメタル板の製造方法。 - 【請求項2】中間層金属板を介在させて高膨脹側合金板
と低膨脹側合金板並びにその外面にオーステナイト系ス
テンレス鋼板とフェライト系ステンレス鋼板を各々圧接
したバイメタル板の製造方法において、高膨脹側合金板
と低膨脹側合金板の片面及び中間層金属板の両面に、レ
ーザービームを照射し、両面に前記照射により形成され
た照射層を有する中間層金属板を挟み、前記合金板の該
照射層を含む圧接予定表面を対向させて圧接しバイメタ
ル素材となし、拡散焼鈍を施しさらにバイメタル素材の
両面、及びオーステナイト系ステンレス鋼板とフェライ
ト系ステレンス鋼板の片面に、レーザービームを照射し
て照射層を形成し、オーステナイト系ステンレス鋼板と
前記素材の高膨脹側合金板、フェライト系ステンレス鋼
板と前記素材の低膨脹側合金板の各照射層を含む圧接予
定表面を対向させて圧接し5層構造となしたことを特徴
とする耐食性バイメタル板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61171157A JPH0645073B2 (ja) | 1986-07-21 | 1986-07-21 | 耐食性バイメタル板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61171157A JPH0645073B2 (ja) | 1986-07-21 | 1986-07-21 | 耐食性バイメタル板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6330190A JPS6330190A (ja) | 1988-02-08 |
JPH0645073B2 true JPH0645073B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=15918044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61171157A Expired - Lifetime JPH0645073B2 (ja) | 1986-07-21 | 1986-07-21 | 耐食性バイメタル板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0645073B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7141915B2 (ja) * | 2018-11-06 | 2022-09-26 | ジヤトコ株式会社 | 温度調整装置 |
-
1986
- 1986-07-21 JP JP61171157A patent/JPH0645073B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6330190A (ja) | 1988-02-08 |
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