JPH0644915Y2 - デパレタイザーへのパレット自動供給・排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、パレット上に段積みした缶蓋包装体等の物品
を積みおろしするデパレタイザーへのパレット自動供給
・排出装置に関する。

（従来の技術） 従来、物品が段積みされたパレット（以下、実パレット
という）から物品を積みおろしするデパレタイザーへの
実パレットの供給は、フォークリフトで実パレットを運
搬してきてデパレタイザーのリフターへ直接載置する
か、またはリフターに通じる供給コンベヤ上に載せて該
供給コンベヤを介してリフターに載せている。そして、
積みおろし後の空パレットはリフターに対して前記供給
コンベヤと直角方向に配置されている排出コンベヤを介
して排出位置に排出している。従って従来、デパレタイ
ザーへの実パレットと空パレットの給排出は異なる位置
で行なっている。

（考案が解決しようとする問題点） 近時、ファクトリーオートメーション（FA）の進展と共
に、工場での資材の管理は自動倉庫で行なう傾向にあ
り、自動搬送機械により実パレットを自動倉庫から取出
して、デパレタイザーまで搬送し、デパレタイザーで積
みおろしを終えた空パレットを再び自動倉庫に返送して
保管する必要が生じている。しかしながら、従来のデパ
レタイザーの場合は、実パレットと空パレットの供給・
排出が別々の位置で行なっているため、それぞれの位置
まで自動倉庫から自動的に搬送するには、それだけ自動
搬送ラインが長くなって複雑になると共に、大きなスペ
ースを必要とする等の問題があり、FA化を阻害する要因
になっている。

本考案は、上記実情に鑑み創案されたものであって、デ
パレタイザーへの実パレットの供給及び空パレットの排
出を同一位置で出来、自動搬送ラインを長くすることな
く、小さなスペースで自動的に行なうことができるよう
にしたデパレタイザーへの実パレット及び空パレットの
自動供給・排出装置を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成する本考案のデパレタイザーへのパレッ
ト自動供給・排出装置は、物品が段積みされたパレット
をデパレタイザーのリフターに供給する実パレット供給
コンベヤと、前記リフターから空パレットを排出する空
パレット排出コンベヤとを有し、前記実パレット供給コ
ンベヤと前記空パレット排出コンベヤの下流側が同方向
に平行に延び、該下流側に前記実パレット供給コンベヤ
と前記空パレット排出コンベヤを中継する自動給排出コ
ンベヤを配置し、該自動給排出コンベヤの端部の同一位
置で実パレットの供給及び空パレットの排出ができるよ
うにしたことを特徴とする構成を有することによって、
上記目的を達成するできた。

前記空パレット排出コンベヤの途中に空パレットストッ
カーを設けることによって、空パレットを複数個まとめ
て自動倉庫に搬送することが可能となる。

（作用） 実パレット供給コンベヤと空パレット排出コンベヤを自
動給排出コンベヤで中継し、該コンベヤの搬送方向を可
逆可能にすることによって、デパレタイザーへの実パレ
ットの供給及び空パレットの排出を同一位置で行なうこ
とができる。従って、自動倉庫からの自動搬送ラインを
短く単純化することができ、小さなスペースで自動的に
実パレットの供給及び空パレットの排出が可能となる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は、本考案の実施例に係る缶蓋包装体群をスネー
ク包装によりパレット上に段積み包装した実パレットを
積みおろしするためのエンドデパレタイザーへのパレッ
ト自動供給・排出装置の平面配置図を示している。図
中、１はエンドデパレタイザーであり、それ自体は例え
ば、特公昭52-1188号公報に示されているような、従来
公知のものであり、リフター２上に実パレットを載せ、
その上方位置でスネーク包装紙を切断しながら、プッシ
ャー装置３で缶蓋包装体を１段毎ベルトコンベヤ４上に
突き出し、該ベルトコンベヤ４で１巻毎バケットコンベ
ヤ５に送り、バケットコンベヤ５で巻締装置に連通した
コンベヤに供給するようになっている。

10はリフターの下降位置に実パレットを供給する実パレ
ット供給コンベヤであり、チェーンコンベヤで構成され
ている。本実施例では、以下断りのない限りパレットを
搬送するコンベヤは、全てチェーンコンベヤで構成して
いる。11はリフター２に対して前記実パレット供給コン
ベヤと直角方向に設けられ、リフターから空パレットを
受け取る第１空パレット排出コンベヤであり、12は該第
１空パレット排出コンベヤに直角に交叉し、前記実パレ
ット供給コンベヤと平行に配置された第２空パレット排
出コンベヤである。該第２空パレット排出コンベヤ12と
前記第１空パレット排出コンベヤ11とで、リフター２か
ら空パレットを排出する空パレット排出コンベヤを構成
する。前記第１空パレット排出コンベヤ11の延長上に位
置する第２空パレット排出コンベヤ12の端部には、直交
するコンベヤ間の周知の移し変え手段、例えば後記する
第３自動給排出コンベヤ18と同様な上下に変位可能な切
替えコンベヤ13が配置されている。該切替えコンベヤ13
は、第１空パレット排出コンベヤ11の搬送ライン面の高
さに位置して第１空パレット排出コンベヤから空パレッ
トが搬送されると第２空パレットの搬送ライン面より下
方に下降することによって、第２空パレット排出コンベ
ヤ12に空パレットを移し変えるようになっている。14は
該第２空パレット排出コンベヤの途中に受けられた空パ
レットストッカーであり、空パレットを必要に応じて複
数個ストックして、所定個数を纏めて同時に搬送できる
ようになっている。該空パレットストッカーは、適宜手
段のものが採用でき、例えば、空パレットの下方からの
押し込みに対しては自由に回動して空パレットの通過を
許し、空パレットが通過すると回動復帰して空パレット
を保持する回動爪を有する空パレット保持枠を、コンベ
ヤ上方に設置し、空パレットが空パレット排出コンベヤ
で搬送されて該保持枠下方位置に達すると、該コンベヤ
の下方位置に配置してある空パレット押上シリンダが作
用して、空パレットをパレット保持枠に押し込むように
する構成のもの等が採用できる。

15は前記実パレット供給コンベヤ10及び第２空パレット
排出コンベヤ12と直交して配置された、自動給排出コン
ベヤである。該自動給排出コンベヤ15は、本実施例で
は、自動倉庫に通じる自動搬送ライン20へパレットを受
渡しする第１自動給排出コンベヤ16、第２空パレット排
出コンベヤ12と実パレット供給コンベヤ10の間に位置し
て両者を中継する第２自動給排出コンベヤ17、実パレッ
トを実パレット供給コンベヤに受け渡す第３自動給排出
コンベヤ18との３組の独立したコンベヤから構成され、
第１自動給排出コンベヤ16は、搬送方向を任意に切り換
えることができ、その一端部は第２空パレット排出コン
ベヤから外側に突出して、自動搬送ライン20との受渡部
19となっている。第１自動給排出コンベヤ16と第３自動
給排出コンベヤ18は、夫々シリンダ24、25等により上下
駆動可能な台座22、23に設置され、それらのコンベヤで
パレットを搬送する場合は、実パレット供給コンベヤ10
及び第２空パレット排出コンベヤ12の搬送ラインより高
い位置にあり、実パレット供給コンベヤ10又は第２空パ
レット排出コンベヤ12にパレットを受け渡す場合は、そ
のレベルよりも下降するように構成されて、実パレット
供給コンベヤ10及び第２空パレット排出コンベヤ12との
パレットの受渡ができるようになっている。21は第２空
パレット排出コンベヤの延長端設けられたローラコンベ
ヤであり、自動倉庫からの自動供給によらず、フォーク
リフターで実パレットを供給する場合又は空パレットを
排出する場合に利用するものである。

本考案のパレット自動供給・排出装置は、以上のように
構成され、図示しない自動倉庫との間に設けられた自動
搬送ライン20に沿って自動搬送機で搬送されてきた実パ
レットは、第１自動給排出コンベヤ16の受渡部19上に供
給される。その際、自動給排出コンベヤ15の各コンベヤ
は、実パレット供給コンベヤ10及び第２空パレット排出
コンベヤ12の搬送レベルよりも上方に位置し、受渡部19
に供給された実パレットは、第１自動給排出コンベヤ1
6、第２自動給排出コンベヤ17及び第３自動給排出コン
ベヤ18によって、実パレット供給コンベヤ10の上方まで
搬送される。実パレットが実パレット供給コンベヤ10に
達すると第３自動給排出コンベヤが下降することによっ
て、実パレットは実パレット供給コンベヤ10に移載さ
れ、該コンベヤによりデパレタイザー１のリフター２の
位置まで搬送される。リフターが上昇することによっ
て、実パレットは実パレット供給コンベヤから持ち上げ
られ、デパレタイザーにより公知の方法により缶蓋包装
体が積みおろしされる。

積みおろしが終了して空になったパレットは、リフター
から第１空パレット排出コンベヤ11により実パレット供
給コンベヤと直角方向に移送されて、切換えコンベヤ13
を介して第２空パレット排出コンベヤ12に移載される。
第２空パレット排出コンベヤに移載された空パレット
は、空パレットストッカー13の位置に到達すると、空パ
レット押し上げシリンダにより持ち上げられて空パレッ
ト保持枠内に押し込まれ積み重ね状態で蓄えられる。空
パレットストッカー14の空パレット保持枠内に所定個数
の空パレットが蓄えられると、空パレット保持枠の保持
爪を開放して積み重ねられた空パレットを第２空パレッ
ト排出コンベヤ12上に移し、該コンベヤによって第１自
動給排出コンベヤの位置まで搬送される。次いで、第１
自動給排出コンベヤ16が上昇して第２空パレット排出コ
ンベヤ上の空パレットを持ち上げ、第１自動給排出コン
ベヤが前記の場合と逆回転することによって、積み重ね
られた空パレットは受け渡部まで搬送され、自動搬送ラ
インに移載されて、自動倉庫まで搬送されて格納され
る。これらの、制御は各コンベヤにパレット検出スイッ
チを設けて該信号により、予め設定されているプログラ
ムに従って全て自動的に行なわれるようになっている。

なお、自動搬送ラインで搬送しない場合は、第２空パレ
ット排出コンベヤの先端までそのまま搬送されて、その
端部からフォークリフト等によって排出される。

本実施例は、以上のように構成され、製缶ライン又は缶
詰製造ラインにおける完全なFA化の阻害要因となってい
た缶蓋の供給ラインの自動化を可能にすることができ
た。

なお、本考案は上記実施例に限るものでなく、各コンベ
ヤの構成、各コンベヤからのパレットの受渡手段、及び
空パレットストッカー等は適宜設計変更が可能であるこ
とは云うまでもない。

（効果） 本考案は、以上のような構成からなり、デパレタイザー
への実のパレットの供給及び空パレットの排出を同一位
置で出来、自動搬送ラインを長くすることなく、小さな
スペースで自動的に行なうことができ、従来自動化が困
難であったデパレタイザーの実パレット及び空パレット
の自動供給・排出を達成することができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例に係る缶蓋包装体群をスネー
ク包装によりパレット上に段積み包装した実パレットを
積みおろしするためのエンドパレタイザーへのパレット
自動供給・排出装置の平面配置図、第２図は第１図のＡ
−Ａ矢視図、第３図は第１図のＢ−Ｂ矢視図である。 1:エンドデパレタイザー、2:リフター、10:実パレット
搬送コンベヤ、11:第１空パレット排出コンベヤ、12:第
２空パレット排出コンベヤ、14:空パレットストッカ
ー、15:自動給排出コンベヤ、20:自動搬送ライン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】物品が段積みされた実パレットをデパレタ
   イザーのリフターに供給する実パレット供給コンベヤ
   と、前記リフターから空パレットを排出する空パレット
   排出コンベヤとを有し、前記実パレット供給コンベヤと
   前記空パレット排出コンベヤの下流側が同方向に平行に
   延び、該下流側に前記実パレット供給コンベヤと前記空
   パレット排出コンベヤを中継する自動給排出コンベヤを
   配置し、該自動給排出コンベヤの端部の同一位置で実パ
   レットの供給及び空パレットの排出ができるようにした
   ことを特徴とするデパレタイザーへのパレット自動供給
   ・排出装置。
2. 【請求項２】前記空パレット排出コンベヤの途中に空パ
   レットストッカーを設けたことを特徴とする請求項１記
   載のデパレタイザーへの自動供給・排出装置。