JPH0644686A - 光ディスク及び音場再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＣＤ−Ｉの規格のディスクに音源位置情報と
音源信号を、それぞれの音源について、区別して記録
し、風の音や大観衆のざわめきなどのように音源位置が
多すぎたり、特定できない場合に従来のステレオ再生の
記録方式を併用することにより、臨場感をたかめる。 【構成】 各音源ごとに音源信号と音源位置情報を異な
るチャンネルにインターリブして記録し、さらに、従来
ステレオ再生の記録方式によって記録した右チャンネル
と左チャンネルと上記のそれぞれのチャンネルを識別す
るためのチャンネル番号を記録し、ステレオ信号再生部
と、音源位置情報と、再生する圧縮音楽信号再生部を選
択する制御手段と、聴取者の聴取位置情報を入力する制
御手段と、聴取位置情報と各音源の音源位置情報から、
各音響効果部に減衰量と時間遅れを設定する制御手段よ
り構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】音楽信号を音源信号情報と、音源
位置情報に区別して記録した光ディスク及びこの光ディ
スクから原音に忠実な音場を再生する音場再生装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のステレオ記録再生装置では、左右
の音に分けて記録再生を行っていた。また音場再生装置
では、人の声や楽器の音など音源位置を特定できる場合
にのみ対応していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、左右の
音だけでは、聴取者の聴取位置の変化に対応して、音像
の位置を変化させることは困難で、サラウンドプロセッ
サに代表される音場再生装置に於いても、実際の音源位
置を正確に識別することはできないため、正確に音響効
果を施すことは不可能であった。また、従来例の音場再
生装置では音源位置を特定できるものには対応できてい
たが、風の音や大観衆のざわめきなどのように音源位置
が多すぎたり、特定できない場合に対応できなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために、ＣＤ−Ｉディスクに代表される音楽
信号をインターリーブして並列に複数チャンネルに記録
し、さらにデータも区別して記録することが可能な媒体
を利用して、記録すべきすべての音源について、音源位
置の特定できるものに対してはそれぞれ音源信号情報と
音源位置情報を記録しておき、再生時に聴取者の聴取位
置情報と音源位置情報から減衰量と時間遅れ要素を算出
して音源信号に与え、音源位置を特定できないものに対
しては、従来のステレオ再生装置と同様に、右の音と左
の音に区別して記録し再生を行う。

【０００５】

【作用】本発明は、前記の構成により、再生時の聴取者
の位置での音楽信号を忠実に再現することが可能であ
る。

【０００６】

【実施例】本発明の一実施例における音場再生装置を図
面を参照して、詳細に説明する。図１は本発明の一実施
例における音場再生装置の構成例を示すブロック図であ
る。

【０００７】ここで、１は設定値入力部で、聴取者の左
耳Ｘ座標２０と左耳Ｙ座標２１と右耳Ｘ座標２２と右耳
Ｙ座標２３を入力する。

【０００８】２は制御部で、図２及び図３のフローチャ
ートに従って、論理演算、判断を行う。

【０００９】３は聴取位置情報記録部で、左耳Ｘ座標２
０と左耳Ｙ座標２１と右耳Ｘ座標２２と右耳Ｙ座標２３
を記録する。

【００１０】４はコンパクトディスクで、図３のように
チャンネル０に音源位置情報ブロック５３を記録し、チ
ャンネル１にギター演奏部圧縮音楽信号ブロック２５と
チャンネル２に歌唱部圧縮音楽信号ブロック２６とチャ
ンネル３に左環境音信号ブロック３７とチャンネル４に
右環境音信号ブロック３８が記録され、チャンネル５と
チャンネル６とチャンネル７はブロック無音部ブロック
３１が記録されている。

【００１１】５はＣＤドライブ部で、コンパクトディス
ク４から制御部２の指示により、チャンネル番号が付加
された音源位置情報ブロック３２と前記ギター演奏部圧
縮音楽信号ブロック２５と前記歌唱部圧縮音楽信号ブロ
ック２６と左環境音信号ブロック３７とチャンネル４に
右環境音信号ブロック３８を、順次取り出す。

【００１２】６は切替部で、チャンネル番号により、Ｃ
Ｄドライブ部５の出力を１チャンネル音場再生圧縮信号
伸張部７と２チャンネル圧縮信号伸張部８と音源位置情
報記憶部３８とに振り分けて出力する。

【００１３】７は１チャンネル用圧縮信号伸張部で、切
替部６からのギター演奏部圧縮音楽信号ブロック２５を
自動的に伸張し１チャンネル音楽信号情報４１を出力す
る。

【００１４】８は２チャンネル用圧縮信号伸張部で、切
替部６からの歌唱部圧縮音楽信号ブロック２６を自動的
に伸張し２チャンネル音楽信号情報４２を出力する。

【００１５】９は１チャンネル音響効果部で、制御部２
からの１チャンネル左耳時間遅れ要素２７と１チャンネ
ル右耳時間遅れ要素２８と１チャンネル左耳減衰量２９
と１チャンネル右耳減衰量３０により１チャンネル音楽
信号情報４１に音響効果を与え、１チャンネル左音楽信
号３９と１チャンネル右音楽信号４０を出力する。

【００１６】１０は２チャンネル音響効果部で、制御部
２からの２チャンネル左耳時間遅れ要素３３と２チャン
ネル右耳時間遅れ要素３４と２チャンネル左耳減衰量３
５と２チャンネル右耳減衰量３６により２チャンネル音
楽信号情報４２に音響効果を与え、２チャンネル左音楽
信号５１と２チャンネル右音楽信号５２を出力する。

【００１７】１６は３チャンネル圧縮信号伸張部で、切
替部６からの左環境音圧縮音楽信号ブロック３７を自動
的に伸張し３チャンネル音楽信号情報１８を出力する。

【００１８】１７は４チャンネル圧縮信号伸張部で、切
替部６からの右環境音圧縮音楽信号ブロック３８を自動
的に伸張し４チャンネル音楽信号情報１９を出力する。

【００１９】１１は左用合成部で、１チャンネル左音楽
信号３９と２チャンネル左音楽信号５１と３チャンネル
音楽信号情報１８を合成し左音楽信号４７を出力する。

【００２０】１２は右用合成部で、１チャンネル右音楽
信号４０と２チャンネル右音楽信号５２と４チャンネル
音楽信号情報１９を合成し右音楽信号４８を出力する。

【００２１】１３は左用デジタル・アナログ変換部で、
左音楽信号４７を電圧の変化に変換し左音電圧信号４９
を出力する。

【００２２】１４は右用デジタル・アナログ変換部で、
右音楽信号４８を電圧の変化に変換し右音電圧信号５０
を出力する。

【００２３】１５はヘッドフォン部で、左音電圧信号４
９と右音電圧信号５０を音に変換する。

【００２４】次に、図２のフローチャートに従って本発
明の一実施例における音場再生装置の動作の説明を行
う。

【００２５】ステップ１では設定値入力部１から左耳Ｘ
座標２０と左耳Ｙ座標２１と右耳Ｘ座標２２と右耳Ｙ座
標２３を入力し、聴取位置情報記録部３に記録する。

【００２６】ステップ２ではＣＤドライブ部５へ再生の
指示を与える。ステップ３ではＣＤドライブ部５からチ
ャンネル番号を読み込む。

【００２７】ステップ４ではチャンネル番号が０かどう
か判別し、チャンネル番号が０の場合はステップ９へ制
御を移す。

【００２８】ステップ５ではチャンネル番号が１かどう
か判別し、チャンネル番号が１の場合はステップ１２へ
制御を移す。

【００２９】ステップ６ではチャンネル番号が２かどう
か判別し、チャンネル番号が２の場合はステップ１３へ
制御を移す。

【００３０】ステップ７ではチャンネル番号が３かどう
か判別し、チャンネル番号が３の場合はステップ１４へ
制御を移す。

【００３１】ステップ８ではチャンネル番号が４かどう
か判別し、チャンネル番号が４の場合はステップ１５へ
制御を移し、それ以外の場合はステップ３へ制御を戻
す。

【００３２】ステップ９では、切替部６の出力を音源位
置情報記憶部２４へ切替る。

【００３３】

【数１】

【００３４】

【数２】

【００３５】

【数３】

【００３６】

【数４】

【００３７】

【数５】

【００３８】

【数６】

【００３９】

【数７】

【００４０】

【数８】

【００４１】ステップ１０では音源位置情報記憶部２４
から１チャンネル音源位置Ｘ座標４３と１チャンネル音
源位置Ｙ座標４４と２チャンネル音源位置Ｘ座標４５と
２チャンネル音源位置Ｙ座標４６を読み込み、（数１）
により１チャンネル左耳時間遅れ要素２７を算出し、
（数２）により１チャンネル左耳減衰量２９を算出し、
（数３）により１チャンネル右耳時間遅れ要素２８を算
出し、（数４）により１チャンネル右耳減衰量３０を算
出する。さらに、（数５）により２チャンネル左耳時間
遅れ要素３３を算出し、（数６）により２チャンネル左
耳減衰量３５を算出し、（数７）により２チャンネル右
耳時間遅れ要素３４を算出し、（数８）により２チャン
ネル右耳減衰量３６を算出する。

【００４２】ステップ１１では１チャンネル左耳時間遅
れ要素２７と１チャンネル左耳減衰量２９と、１チャン
ネル右耳時間遅れ要素２８と１チャンネル右耳減衰量３
０を１チャンネル音響効果部９に設定し、２チャンネル
左耳時間遅れ要素３３と２チャンネル左耳減衰量３５
と、２チャンネル右耳時間遅れ要素３４と２チャンネル
右耳減衰量３６を２チャンネル音響効果部１０に設定し
ステップ３へ制御を戻す。

【００４３】ステップ１２では、切替部６の出力を１チ
ャンネル用圧縮音楽信号伸張部に切替、制御をステップ
３へ戻す。

【００４４】ステップ１３では、切替部６の出力を２チ
ャンネル用圧縮音楽信号伸張部に切替、制御をステップ
３へ戻す。

【００４５】ステップ１４では、切替部６の出力を３チ
ャンネル用圧縮音楽信号伸張部に切替、制御をステップ
３へ戻す。

【００４６】ステップ１５では、切替部６の出力を４チ
ャンネル用圧縮音楽信号伸張部に切替、制御をステップ
３へ戻す。

【００４７】尚、以上の説明における光ディスクはコン
パクトディスクであっても何等その効果を損なうもので
はない。

【００４８】

【発明の効果】本発明は、音楽信号を音源位置情報と音
源信号情報に分けて記録することにより、再生時の聴取
者の位置における音響効果を正確に計算することが可能
となるため、任意の聴取位置における音楽信号を原音に
忠実に再現することを可能し、音源位置の変化に対応す
ることも可能し、さらに、音源位置の特定できない音に
対しては従来のステレオ再生を行うことによって、臨場
感を損なうことのない優れた音場再生装置を実現する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における、音場再生装置の機
能ブロック図

【図２】本発明の一実施例における、音場再生装置の制
御手順を示すフローチャート

【図３】本発明の一実施例における、音場再生装置の制
御手順を示すフローチャート

【図４】本発明の一実施例における、音場再生装置の光
ディスク中のインターリーブされたブロックの説明図

【図５】本発明の一実施例における、音場再生装置の光
ディスク中の音源位置情報ブロック５３の各音源位置の
記録状態を示す説明図

【符号の説明】

１ 設定値入力部 ２ 制御部 ３ 聴取位置情報記録部 ４ 光ディスク ５ ドライブ部 ６ 切替部 ７ １チャンネル圧縮信号伸張部 ８ ２チャンネル圧縮信号伸張部 ９ １チャンネル音響効果部 １０ ２チャンネル音響効果部 １１ 左用合成部 １２ 右用合成部 １３ 左用デジタル・アナログ変換部 １４ 右用デジタル・アナログ変換部 １５ ヘッドフォン部 １６ ３チャンネル圧縮信号伸張部 １７ ４チャンネル圧縮信号伸張部 １８ ３チャンネル音楽信号情報 １９ ４チャンネル音楽信号情報 ２０ 左耳Ｘ座標 ２１ 左耳Ｙ座標 ２２ 右耳Ｘ座標 ２３ 右耳Ｙ座標 ２４ 音源位置情報記憶部 ２５ ギター演奏部圧縮音楽信号ブロック ２６ 歌唱部圧縮音楽信号ブロック ２７ １チャンネル左耳時間遅れ要素 ２８ １チャンネル右耳時間遅れ要素 ２９ １チャンネル左耳減衰量 ３０ １チャンネル右耳減衰量 ３１ 無音部ブロック ３２ 音源位置情報ブロック ３３ ２チャンネル左耳時間遅れ要素 ３４ ２チャンネル右耳時間遅れ要素 ３５ ２チャンネル左耳減衰量 ３６ ２チャンネル右耳減衰量 ３７ 左環境音信号ブロック ３８ 右環境音信号ブロック ３９ １チャンネル左音楽信号 ４０ １チャンネル右音楽信号 ４１ １チャンネル音楽信号情報 ４２ ２チャンネル音楽信号情報 ４３ １チャンネル音源位置Ｘ座標 ４４ １チャンネル音源位置Ｙ座標 ４５ ２チャンネル音源位置Ｘ座標 ４６ ２チャンネル音源位置Ｙ座標 ４７ 左音楽信号 ４８ 右音楽信号 ４９ 左音電圧信号 ５０ 右音電圧信号 ５１ ２チャンネル左音楽信号 ５２ ２チャンネル右音楽信号 ５３ 音源位置情報ブロック

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】音楽信号を音源の特定できる音楽信号と音
   源の特定できない環境音信号に分けて前記音楽信号は音
   楽信号を各音源ごとに、音源信号情報と音源位置情報に
   区別し、前記音源信号情報を一定の法則によって圧縮
   し、ブロック化して、チャンネル番号が付加された音場
   再生圧縮音楽信号ブロックと前記音源位置情報が記録さ
   れ、チャンネル番号が付加された音場再生データブロッ
   クと、前記環境音信号を従来のステレオ装置と同じく、
   右環境音信号と左環境音信号に分けて一定の法則によっ
   て圧縮し、ブロック化して、チャンネル番号が付加され
   た右環境音圧縮音楽信号ブロックと左環境音圧縮音楽信
   号ブロックとから構成される光ディスク。
2. 【請求項２】請求項１の前記の光ディスクから、前記音
   場再生圧縮音楽信号ブロックと前記音場再生データブロ
   ックと右環境音圧縮信号ブロックと左環境音圧縮信号ブ
   ロックとを区別して読み込むＣＤドライブ部と、前記音
   場再生圧縮音楽信号ブロックを伸張して音楽信号を再生
   する複数の音場再生圧縮音楽信号伸張部と、前記右環境
   音圧縮音楽信号ブロックを伸張して音楽信号を再生する
   右環境音圧縮音楽信号伸張部と、前記左環境音圧縮音楽
   信号ブロックを伸張して音楽信号を再生する左環境音圧
   縮音楽信号伸張部と、前記音場再生圧縮音楽信号ブロッ
   クと前記データブロックと前記右環境音圧縮音楽信号ブ
   ロックと前記左環境音圧縮音楽信号ブロックを前記チャ
   ンネル番号により、複数の前記圧縮音楽信号伸張部と音
   源位置記憶部と右環境音圧縮音楽信号伸張部と左環境音
   圧縮音楽信号伸張部のどれに送るかを切替る切替部と、
   前記音場再生圧縮音楽信号伸張部で再生された前記音楽
   信号に、時間遅れ要素と、減衰量を与え左音楽信号と右
   音楽信号に分割する音響効果部を複数持ち、前記左音楽
   信号と前記左環境音を合成して左合成音を出力する左用
   合成部と前記右音楽信号と前記右環境音を合成して右合
   成音を出力する右用合成部と、前記左合成音を電圧の変
   化に変換する左ディジタル・アナログ変換部と、前記右
   合成音を電圧の変化に変換する右ディジタル・アナログ
   変換部と、前記左ディジタル・アナログ変換部の出力と
   前記右ディジタル・アナログ変換部の出力より音を発生
   するヘッドフォン部と、聴取者の聴取位置を入力する設
   定値入力部と、前記聴取位置を記録する聴取位置情報記
   録部と、制御部から構成され、複数の前記圧縮音楽信号
   伸張部と音源位置記憶部と右環境音圧縮音楽信号伸張部
   と左環境音圧縮音楽信号伸張部のどれに送るかをチャン
   ネル番号によって、前記切替部の出力を切替える制御手
   段と、前記聴取位置情報記録部と前記音源位置情報記憶
   部の各音源位置情報記憶領域の各音源位置情報から、前
   記各音源信号の前記時間遅れ要素と前記減衰量を算出
   し、前記音響効果部に設定する制御手段を有することを
   特徴とする音場再生装置。