JPH0644644B2 - 半導体磁気抵抗素子の製造方法 - Google Patents

半導体磁気抵抗素子の製造方法

Info

Publication number
JPH0644644B2
JPH0644644B2 JP62224489A JP22448987A JPH0644644B2 JP H0644644 B2 JPH0644644 B2 JP H0644644B2 JP 62224489 A JP62224489 A JP 62224489A JP 22448987 A JP22448987 A JP 22448987A JP H0644644 B2 JPH0644644 B2 JP H0644644B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
insb
film
insb single
strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62224489A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6467987A (en
Inventor
義昭 勝山
安照 柿本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority to JP62224489A priority Critical patent/JPH0644644B2/ja
Publication of JPS6467987A publication Critical patent/JPS6467987A/ja
Publication of JPH0644644B2 publication Critical patent/JPH0644644B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 利用産業分野 この発明は、半導体磁気抵抗素子の製造方法の改良に係
り、特にセラミックス等の基板上に、厚さ10μm以下の
InSb単結晶素子とCuとからなる短絡電極とを、厚み端面
側で直列接続させて被着配設し、理論値に近い特性を示
す高性能で信頼性の高い半導体磁気抵抗素子の製造方法
に関する。
背景技術 半導体磁気抵抗素子は、磁界の変化により半導体の抵抗
値が変化するという半導体磁気抵抗効果を利用して、磁
気センサーの一つとして各種用途に汎用されている。
また、近年の各種電子機器における小型高性能化の要請
に伴い、この半導体磁気抵抗素子(以下磁気抵抗素子と
いう)も性能向上が強く求められている。
磁気抵抗素子に用いられる半導体材料としては主に、最
も高い電子移動度を示すInSb単結晶が用いられている。
すなわち、第4図に示す如く、厚みd、主面が1×wか
らなるInSb単結晶(a)の両側にCu等の電極(b)を配設した
単一素子において、該素子に垂直方向に磁界を加える
と、素子の抵抗値が第8図に示すように変化することが
知られている。
磁気抵抗素子の抵抗Rは、一般に、 にて示される。
ただし、p:半導体材料の抵抗率 例えば、第4図のInSb単結晶をもちいた単一素子におい
て、1/wを0.1程度とすると、理論的には無磁界での抵抗
値(Ro)と10kGでの抵抗値(R)との比、R/Ro(磁気抵抗変
化率)は約25倍程度になるとされる。
しかし、本質的にInSb単結晶の抵抗率(p)が非常に小さ
いため、第4図の如き単一素子のみでは磁気抵抗素子全
体としての抵抗が小さく、実用素子として使用すること
ができない。
また、磁気抵抗効果を向上させるためには上記1/wの値
を小さくすることが望ましいが、素子全体としての抵抗
は一層小さくなってしまう問題があった。
そこで、素子全体の抵抗を大きくてき実用的な磁気抵抗
素子として、第7図C図に示す如き、セラミックス基板
(1)上に被着したInSb膜(2)上に、さらに所定パターンに
てCu等の複数の短絡電極(5)を形成した構成の素子が提
案されており、一般に、磁気抵抗素子とはかかる構成を
指している。
上記従来の磁気抵抗素子は量産性等の観点から通常、第
7図に示す薄膜形成技術及びフォトエッチング技術にて
製造されている。
すなわち、Al2O3等のセラミック基板(1)上に、InSb膜
(2)及びCu膜(3)を順次、蒸着積層し、さらにCu膜(3)上
の所要位置にレジスト膜(4)を形成した後、エッチング
処理により不要箇所のCu膜(3)を除去し、次いでレジス
ト膜(4)を剥離することによって、前記のセラミックス
基板(1)に成膜したInSb膜(2)上に、所要パターンにて形
成したCu製短絡電極(5)を有する磁気抵抗素子を得る。
従来、Cu膜の除去にはドライエッチング方法とウェット
エッチング方法が採用されていた。
特に、ドライエッチング方法では、一般にイオンビーム
エッチング法が多用されるが、第7図A図に示す工程に
おいて、成膜したCu膜(3)厚の不均一やビームエネルギ
ーの不均一等により、Cu膜(3)を除去した後、すなわち
エンドポイント後、さらにInSb膜(2)上面にもビームが
照射され、同B面に示す如く、InSb膜(2)上面にダメー
ジが導入されたり、InSbの膜(2)厚が変化するため、素
子特性が劣化したり、あるいは特性のばらつきが発生す
るという問題があった。
一方、ウェットエッチング方法を採用する場合において
も、従来から多用されているフッ酸/硝酸/氷酢酸(3/5
/3)水溶液、塩化第二鉄塩酸酸性水溶液等では、Cu膜厚
の不均一、水溶液の循環性、濃度、温度変化等によって
Cu膜のオーバーエッチングが発生し、InSbの膜厚が変化
することとなり、素子特性が劣化するという問題があっ
た。
また、InSbを蒸着法等の薄膜形成法にて基板上に所定厚
み被着すると、InSbが保有する高い電子移動度が劣化す
ることがあった。
さらに第7図C図の如き構成の短絡電極(5)の配置では
短絡効果が不充分であり、所望の磁気抵抗効果が得られ
ず、理論値に近い磁気抵抗変化率を有する磁気抵抗素子
が得られなかった。
従来技術の問題点 従来のInSb膜上に成膜後エッチングして所要パターンで
形成する構成の短絡電極配置では、磁気抵抗素子の特性
を向上させることは困難であるため、前述した第4図に
示す単一素子を複数個、直列接続した構成、すなわち、
第3図に示す如く、基板上(10)にInSb単結晶素子(12)と
短絡電極(15)とを直列接続して被着配設した構成が、理
論上、最も有効に磁気抵抗効果を実現することが可能で
あると考えられていた。
しかし、上記の理想的な構成を工業的規模において実現
するための具体的な製造方法が提案されておらず、前述
した第7図C図の如き従来構成の磁気抵抗素子しかない
というのが現状である。
発明の目的 この発明は、かかる現状に鑑み提案するもので、第3図
に示す如きInSbが本来有する高い電子移動度を保持した
状態で配置され、理論特性に近い磁気抵抗効果を示す高
性能の半導体磁気抵抗素子の製造方法の提供を目的とす
る。
発明の概要 この発明は、理論特性に近い磁気抵抗効果を示す高性能
の磁気抵抗素子として、第3図に示す単一素子を直列接
続した構成の磁気抵抗素子が最適であることに着目し、
その具体的構成条件と製造方法につてい種々検討した結
果、 基板上に、InSb単結晶からなる厚さ10μm以下の両面を
無歪加工した素子と、Cuからなる短絡電極とを直列接続
して被着配設した構成の磁気抵抗素子が所望の特性を実
現することが可能であることを知見し、 少なくとも接合予定面を無歪加工して基板に接合したIn
Sb単結晶ウエハーを、エッチング加工して、所要の素子
に分割成形し、 さらに該素子の全面にCu膜を被着した後、 不要部のCu膜部を、過硫酸アンモン水溶液にてエッチン
グ除去するか、あるいはメカノケミカルポリッシュにて
除去することにより、 前記の理想的なInSb単結晶による磁気抵抗素子を工業的
規模において、安定して量産できることを知見し、発明
を完成したものである。
すなわち、この発明は、 一方主面に無歪加工を施したInSb単結晶ウエハーを該無
歪加工面を着設面として基板上に接合した後、InSb単結
晶ウエハーの他方主面に無歪加工を施して複合基板とな
し、 InSb単結晶ウエハーをエッチング処理にて複数の素子に
分離形成した後、該素子形成面全面にCu膜を被着し、 次いで、各InSb単結晶素子間のCu膜にレジストを被覆
し、これ以外に被着するCu膜を過硫酸アンモン水溶液に
てエッチング除去し、さらにレジストを除去し 基板上に、InSb単結晶素子とCu製短絡電極を直列接続し
た素子群を着設したことを特徴とする半導体磁気抵抗素
子の製造方法であり、 さらに、 一方主面に無歪加工を施したInSb単結晶ウエハーを該無
歪加工面を着設面として基板上に接合して複合基板とな
し、 InSb単結晶ウエハーをエッチング処理にて複数の素子に
分離形成した後、 該素子形成面全面にCu膜を被着し、 次いで、各InSb単結晶素子間以外に被着したCu膜を、メ
カノケミカルポリッシュにて除去しかつInSb単結晶素子
の他主面を無歪加工面となし、 InSb単結晶素子の他主面を無歪加工面となし、 基板上に、InSb単結晶素子とCu製短絡電極を直列接続し
た素子群を着設したことを特徴とする半導体磁気抵抗素
子の製造方法である。
発明の構成 この発明の製造方法によって得られる磁気抵抗素子は、
基板上に配設したInSb単結晶素子が、その両面を無歪加
工されていることから、InSbが本来有している高い電子
移動度を保持した状態にて配置される。
また、短絡電極はInSb単結晶素子間に配置するため、短
絡効果が最も有効に得られ、さらにその材料をCuとする
ことによってInSb単結晶素子と接触抵抗は発生せず、電
気抵抗率も1.7×10-6Ω・cmとInSb材よりも低く、従っ
て、素子全体の抵抗値は素子を形成するInSb材の直列全
抵抗にほぼ合致する。
この発明において、InSb単結晶素子の無歪加工後の厚み
は、10μmを超えると、式から明らかなように抵抗値
が小さくなり、また、製造に際してのエッチングの可能
範囲からも10μm以下とすることが望ましく、通常、5
μmあるいはそれ以下の厚みが採用される。
この発明の対象となる磁気抵抗素子は、InSb単結晶素
子、Cu製短絡電極が直接接続する構成であれば良く、素
子の形状及び数は磁気センサーの用途、目的に合わせて
適宜選定すれば良く、また任意の抵抗値に設定できる。
この発明において基板は、ガラス、サファイア、Al2O3
等のセラミックスからなる非磁性基板の他、収磁効果を
得るためにフェライト、純鉄、Fe-Ni合金等の軟質磁性
基板を用いたり、また、磁気バイアス効果を得るため
に、鋳造磁石、焼結等の硬質磁性基板等を用いることが
できる。
また、InSb単結晶ウエハーを接合する基板の上面にはメ
カノケミカルポリッシュ等の無歪加工を施すことが望ま
しいが、上記非磁性基板においては、必ずしも無歪加工
を施す必要はない。
Mn-Znフェライト等の導電性材料からなる軟質磁性基板
を用いる際には、該基板とInSb単結晶ウエハーとの間に
Al2O3、SiO2等の絶縁薄膜を被着することが望ましい。
この発明の製造方法は、前述の如くInSb単結晶素子の両
面を効率良く無歪加工すると共に、InSb単結晶素子間に
配置するCu短絡電極以外のCuをInSb単結晶素子にダメー
ジやオーバエッチ等を与えることなく容易に除去するこ
とを可能とした方法である。
また、この発明は、InSb単結晶素子にダメージを与えた
り、オーバーエッチングをしないでCu材のみに反応する
ウェットエッチング液を検討したところ、過硫酸アンモ
ン水溶液が有効であることを知見したものである。
すなわち、InSb材とCu材に対するエッチング液として、
フッ酸/硝酸/氷酢酸(3/5/3)水溶液、塩化第二鉄塩酸
酸性水溶液及びドライエッチング方法として多用される
イオンビームエッチングを採用した場合と、この発明の
製造方法に採用した過硫酸アンモン水溶液によるエッチ
ング速度を、それぞれInSb材とCu材との相対比で比較す
ると、第5図に示す如く、過硫酸アンモン水溶液による
エッチングは、Cu材のみに作用するという選択性を有
し、かつ効率がよいことが明らかである。
発明の好ましい実施態様 この発明の主たる特徴である両面無歪加工を施したInSb
単結晶素子の配置については、予め基板上に両面無歪加
工を施したInSb単結晶素子を配置したいわゆる複合基板
を用いるか、製造工程の途中に無歪加工を施す等、実施
例の如く種々の方法が採用できる。
すなわち、この発明の製造方法においては、両面に無歪
加工を施すかあるいは接合予定面を無歪加工して基板に
接合したInSb単結晶素子ウエハーを、エッチング加工し
て所要の素子に分割成形し、さらに該素子の全面にCu膜
を薄膜形成法にて被着した後、不要部のCu膜部を、過硫
酸アンモン水溶液にてエッチング除去するか、あるいは
メカノケミカルポリッシュにて除去並びに素子表面に無
歪加工することより得られる。
かかるInSb単結晶への無歪加工方法としては、メカノケ
ミカルポリッシュ、科学研磨、ケミカルエッチング等が
あり、特に、メカノケミカルポリッシュが好ましく、ポ
リッシャーに硬質クロス、軟質金属等を用い、研磨材に
は、粒径0.01μm以下のSiO2、Al2O3等を用い、2次凝集
しないように純水中に、0.1wt%〜20wt%懸濁させ、5wt%
の場合が良好であり、pHを7に管理して加工するのが好
ましい。
また、InSb単結晶の無歪加工面粗度は、50Å以下で、平
面度は1μm以下、平行度も1μm以下で加工すること
が、フォトエッチング工程の制度、素子の歩留、性能上
好ましい。
また、Cu膜の除去及びInSb単結晶素子の同時加工の際に
用いるメカノケミカルポリッシュの条件は、Cu膜の膜
厚、生産性等に応じて適宜選定することが望ましく、研
磨材としては、InSbとCuの個々の材料加工速度がほぼ同
程度で、しかもInSbとCuとの界面の侵食もなく無歪に仕
上げるとともに、InSb表面にスクラッチ等を発生させな
いために、0.1μm以下のSiO2微粉末が望ましい。
また、加工液の濃度は、純水に0.1wt%未満では加工効果
が少なく、20wt%を超えるとゲル化し易く、InSb表面の
表面状況が劣化するため、0.1wt%〜20wt%が望ましい。
さらに、加工液のpHは、InSbとCuとの界面における侵食
を防止するため、7±1に管理することが望ましい。
上記製造方法において、InSb単結晶ウエハーを分割成形
する際は、イオンビームエッチング等のドライエッチン
グ方法のほかウェットエッチング方法のほかウェットエ
ッチング方法等の採用も可能であるが、サイドエッチン
グの発生等を考慮するにドライエッチング方法の採用が
望ましい。
また、Cu膜の被着形成においてもスパッタリング法のほ
か、蒸着法等の気相成膜方あるいはめっき法等を採用す
ることができる。
過硫酸アンモン水溶液の濃度は、Cu膜の膜厚等に応じて
適宜選定するが、通常2〜30wt%程度が好ましい。
図面に基づく発明の開示 第1図と第2図はこの発明による磁気抵抗素子の製造方
法の各工程を示す説明図である。第6図はこの発明の他
の製造方法示す素子の縦断説明図である。
まず、第1図に示す製造方法を説明する。以下、Aから
Eは第1図の各分図に対応している。
A 所要外径の基板(10)上面を精密平面加工あるいはメ
カノケミカルポリッシュにて無歪加工を施し、この基板
(10)の該平滑面上に、接合予定面にメカノケミカルポリ
ッシュにて無歪加工を施した所要外径のInSb単結晶ウエ
ハー(11)を、エポキシ樹脂等にて強固に接合一体化す
る。
さらに、InSb単結晶ウエハー(11)の非接合面、すなわ
ち、外向面をメカノケミカルポリッシャにて無歪加工
し、InSb単結晶ウエハー(11)の厚みを例えば、5μmと
した複合基板を得る。
B 上記InSb単結晶ウエハー(11)をイオンビームエッチ
ングにて複数の矩形状InSb単結晶素子(12)に分割成形す
る。
C InSb単結晶素子(12)形成面に例えば膜厚5μmのCu
膜(13)をスパッタリング法などにて成膜する。
D Cu膜(13)上の所定位置すなわち、InSb単結晶素子(1
2)間に配置するCu膜(13)の上面位置にレジスト膜(14)を
形成する。
E 所定濃度の過硫酸アンモン水溶液にて、Cu膜をエッ
チング処理し、InSb単結晶素子(12)間以外に被着したCu
膜(13)を除去し、さらにレジストを除去する。
以上に示す製造工程によって、第3図に示す如く、基板
(10)上に、両面に無歪加工を施したInSb単結晶素子(12)
とCu短絡電極(15)とを直列接続して被着配置した磁気抵
抗素子を得ることができる。
つぎに、InSb単結晶素子間以外に被着したCu膜の除去、
及び該素子の一方端面の無歪加工をメカノケミカルポリ
ッシュにて同時に行う第2図に示す製造方法を説明す
る。以下、AからEの第2図の各分図に対応している。
A 所要外径の基板(10)上面を精密平面加工あるいはメ
カノケミカルポリッシュにて無歪加工を施し、この基板
(10)の該平滑面上に、接合予定面にメカノケミカルポリ
ッシュにて無歪加工を施した所要外径のInSb単結晶ウエ
ハー(11)を、エポキシ樹脂等にて強固に接合一体化す
る。
さらに、InSb単結晶ウエハー(11)厚みが所要厚みとなる
まで加工し複合基板となす。
B 上記InSb単結晶ウエハー(11)をイオンビームエッチ
ングにて複数の矩形状のInSb単結晶素子(12)に分割成形
する。
C InSb単結晶素子(12)形成面に所要膜厚例えば、10μ
mのCu膜(13)をスパッタリング法にて被着する。
D この後、メカノケミカルポリッシュにてInSb単結晶
素子(12)の上面に位置するCu膜(13)を除去する。
E さらに、InSb単結晶素子(12)及び該素子(12)間に位
置するCu膜(13)をともに所定の例えば厚さ5μmになる
ようメカノケミカルポリッシュにて仕上げた。
以上に示す製造工程によって、第3図に示す如く、基板
(10)上に、両面に無歪加工を施したInSb単結晶素子(12)
とCu短絡電極(15)とを直列接続して被着配置した磁気抵
抗素子を得ることができる。
上述した2種の製造方法以外に、第6図に示す如く、In
Sb単結晶上向はー(21)の無歪加工面にエッチング処理を
施して複数の溝部を形成し、この溝部にCu材を配置した
後、基板(20)上に接合し、さらに、所要パターンが露出
するまでメカノケミカルポリッシュにてInSb単結晶ウエ
ハー(21)を加工する方法を用いても、この発明の目的と
する磁気抵抗素子を得ることができる。
実施例 実施例1 片面にメカノケミカルポリッシュを施した外径40mmのIn
Sb単結晶ウエハーを、加工面を対向させて外径76mmのサ
ファイア基板上に、エポキシ樹脂にて接合した。
InSb単結晶ウエハーの他面をメカノケミカルポリッシュ
にて無歪加工し、該ウエハー厚みを5μmとした複合基
板を得た。
さらに、InSb単結晶ウエハーをイオンビームエッチング
にて複数の矩形状単結晶素子に分割成形した後、該全面
に膜厚5μmのCu膜をスパッタリングにて成膜した。
InSb単結晶素子間に配置するCu膜の上面位置にレジスト
膜を形成したのち、10wt%濃度の過硫酸アンモン水溶液
にて、Cu膜をエッチング処理し、InSb単結晶素子間以外
のCu膜を除去し、さらにレジスト膜を除去することによ
ってこの発明の製造方法による磁気抵抗素子を得た。
さらに、第7図の製造方法にて、従来構成の磁気抵抗素
子を得た。
第1図の本発明方法によって得られた磁気抵抗素子、機
械加工による比較磁気抵抗素子、従来構成の磁気抵抗素
子の各々の磁気抵抗効果を比較したところ、第8図に示
す如く効果が得られた。
図中、実線(イ)は本発明によって得られた磁気抵抗素
子、破線(ロ)はInSbのバルク特性より算出した理論値、
二点鎖線(ハ)は比較磁気抵抗素子、一転鎖線(ニ)は従来構
成の素子を各々R/Ro(磁気抵抗変化率)と磁界との関係
を示す。
第8図において、磁界10kGで比較すると、本発明方法に
よって得られた素子は理論値とほぼ同等で、R/Roは無磁
界時の25倍程度となるが、従来構成素子においてはR/Ro
は7倍程度となり、本発明方法によって得られた素子の
約1/3以下の磁気抵抗変化率であることがわかる。
また、二点鎖線(ハ)の比較磁気抵抗素子との比較おいて
も、本発明方法によって得られた磁気抵抗素子が10kGの
磁界にて約1.5以上高いことが確認できた。
実施例2 外径76mmのサファイア基板上に片面をメカノケミカルポ
リッシュにて無歪加工を施した外径40mmのInSb単結晶ウ
エハーを基板上面に、前記無歪加工面を対向させ、エポ
キシ樹脂等にて強固に接合一体化したのち、該ウエハー
厚さが7μmになるまで加工した複合基板を得た。
次いで、上記InSb単結晶ウエハーをイオンビームエッチ
ングにて複数の矩形状素子に分離形成し、さらにInSb単
結晶素子形成面に膜厚10μmのCu膜をスパッタリング法
にて被着した。
この後、メカノケミカルポリッシュにてInSb単結晶素子
の上面に位置するCu膜を除去し、さらに、InSb単結晶素
子及び該素子間に位置するCu膜をともに厚さ5μmにな
るようメカノケミカルポリッシュにて仕上げた。
上記メカノケミカルポリッシュは、ポリシャーとして硬
質クロスを用い、研磨液としては、粒径0.01μmのSio2
微粉末を純水に2wt%懸濁させた液を用い、pHが7になる
ようHClあるいはNaOHにより調整した。また、ポリッシ
ング荷重として0.1kg/cm2の状態で前記基板とポリシャ
を対向させ、互いに回転運動させ、ポリッシングを行っ
た。
得られた磁気抵抗素子の表面は、InSb及びCuともに無歪
加工が施され、各々表面素粗度は40Å以下であり、しか
もInSbとCuとの加工段差も500Å以下であり、実施例1
の本発明方法によって得られた素子と同程度の特性が得
られた。
発明の効果 以上に示す如く、この発明の製造方法によって得られる
磁気抵抗素子は、理論計算通りの磁気抵抗効果特性を示
し、しかも、従来素子の3倍以上の磁気抵抗変化特性を
持ち、さらに、素子の抵抗値も所定の値に管理でき、さ
らに、素子の抵抗値も所定の値に管理でき、適用範囲が
飛躍的に拡がり、工業的価値は極めて大きなものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図はこの発明による磁気抵抗素子の製造方
法の各工程を示す説明図である。 第3図はこの発明の製造方法によって得られる磁気抵抗
素子の斜視説明図である。第4図は磁気抵抗素子の斜視
説明図である。 第5図はエッチング方法としてエッチングレートとの対
比を示すグラフである。第6図はこの発明の他の製造方
法示す素子の縦断説明図である。 第7図は従来の磁気抵抗素子の製造工程を示す説明図で
ある。 第8図はR/Ro(磁気抵抗変化率)と磁界との関係を示す
グラフである。 10…基板、11…InSb単結晶ウエハー、12…InSb単結晶素
子、13…Cu膜、14…レジスト、15…短絡電極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方主面に無歪加工を施したInSb単結晶ウ
    エハーを該無歪加工面を着設面として基板上に接合した
    後、InSb単結晶ウエハーの他方主面に無歪加工を施して
    複合基板となし、InSb単結晶ウエハーをエッチング処理
    にて複数の素子に分離形成した後、該素子形成面全面に
    Cu膜を被着し、次いで、各InSb単結晶素子間のCu膜にレ
    ジストを被覆し、これ以外に被着するCu膜を過硫酸アン
    モン水溶液にてエッチング除去し、さらにレジストを除
    去し、基板上に、InSb単結晶素子とCu製短絡電極を直列
    接続した素子群を着設したことを特徴とする半導体磁気
    抵抗素子の製造方法。
  2. 【請求項2】一方主面に無歪加工を施したInSb単結晶ウ
    エハーを該無歪加工面を着設面として基板上に接合して
    複合基板となし、InSb単結晶ウエハーをエッチング処理
    にて複数の素子に分離形成した後、該素子形成面全面に
    Cu膜を被着し、次いで、各InSb単結晶素子間以外に被着
    したCu膜を、メカノケミカルポリッシュにて除去しかつ
    InSb単結晶素子の他主面を無歪加工面となし、基板上
    に、InSb単結晶素子とCu製短絡電極を直列接続した素子
    群を着設したことを特徴とする半導体磁気抵抗素子の製
    造方法。
JP62224489A 1987-09-08 1987-09-08 半導体磁気抵抗素子の製造方法 Expired - Fee Related JPH0644644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62224489A JPH0644644B2 (ja) 1987-09-08 1987-09-08 半導体磁気抵抗素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62224489A JPH0644644B2 (ja) 1987-09-08 1987-09-08 半導体磁気抵抗素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6467987A JPS6467987A (en) 1989-03-14
JPH0644644B2 true JPH0644644B2 (ja) 1994-06-08

Family

ID=16814598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62224489A Expired - Fee Related JPH0644644B2 (ja) 1987-09-08 1987-09-08 半導体磁気抵抗素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0644644B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2710753B1 (fr) * 1993-09-27 1995-10-27 Commissariat Energie Atomique Capteur de courant comprenant un ruban magnétorésistif et son procédé de réalisation.
TWI619280B (zh) 2014-04-01 2018-03-21 友達光電股份有限公司 感測元件

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6226091A (ja) * 1985-07-27 1987-02-04 板井 敬吉 亀の玩具

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6467987A (en) 1989-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0695369B2 (ja) 垂直磁気記録再生薄膜ヘッドの製造方法
JP3360350B2 (ja) 表面平坦化法
EP0326077B1 (en) Circuit board
JPS63195816A (ja) 薄膜ヘツドの製造方法
JPH0644644B2 (ja) 半導体磁気抵抗素子の製造方法
JP2982261B2 (ja) 薄膜層にオーディオ、ビデオ及びコンピュータ用磁気ヘッドのポール・ピース及びギャップを形成する方法
EP3526824A1 (en) Method of forming ultra-smooth bottom electrode surface for depositing magnetic tunnel junctions
JP3391184B2 (ja) シリコンウエーハおよびその製造方法
KR101279962B1 (ko) 금속 배선 연마용 cmp 슬러리 조성물
JP3765366B2 (ja) 平面型磁気素子一体型半導体デバイス
JPH0955316A (ja) 平面型磁気素子およびその製造方法
JPH0997715A (ja) 磁性薄膜およびそれを用いた薄膜磁気素子
CN111180314A (zh) 一种氧化镓基场效应管的工艺改进方法
JPS61295291A (ja) セラミツク基板の表面を平坦にする方法
JP2002015917A (ja) インダクタ
JP2535819B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法
JPH11263968A (ja) 研磨用スラリ及び研磨方法
JP2003338409A (ja) 積層磁性薄膜及びその製造方法
JP7529562B2 (ja) 電子部品及びその製造方法
TW200400596A (en) Surface-smoothing conductive layer for semiconductor devices with magnetic material layers
JP2008227228A (ja) チップ部品の製造方法
CN106981420A (zh) 一种图形化敏感金属或金属氧化物材料的加工方法
JP2001345295A (ja) 化学機械研磨用スラリー
JP2001228229A (ja) 磁気インピーダンス効果素子
JP2001345211A (ja) 薄膜コイルとその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees