JPH0644312B2 - 課金装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は課金装置、特に有料テレビ方式の課金装置に関
する。

有料テレビ方式は受信料を払った人あるいは払う予定の
人にのみテレビの視聴を可能にする方式である。有料テ
レビ方式の課金方法として今まで２通り考えられてい
た。１つは視聴したい番組を前もって予約する方法、も
う１つは実際に視聴した料金を表示し、該料金を視聴者
に支払わせる方法である。しかし、前者は視聴者が急に
番組を見たくなった場合に対処が困難であり、後者は、
視聴者が料金を偽って申告した場合、業者が視聴者の同
意を得て視聴者宅へ入り、表示料金を確認しない限り、
料金の申告に偽りがあるかを確認することができないと
いう欠点を有する。

本発明の目的は、上記の欠点のない課金装置を提供する
ことにある。

本発明によれば、有料放送番組などの有料情報の利用に
対し、課金額及び該課金額に依存したチェックコードを
出力する課金装置において、利用情報の単位時間当たり
の料金と利用時間から課金額を計算して出力する課金計
算器と、日付を出力する時計と、前記課金装置固有のキ
ー情報を記憶しているメモリと、前記キー情報を用い前
記課金額と前記日付とを暗号化し前記チェックコードを
生成する符号変換器とを有することを特徴とする課金装
置が得られる。

本発明では、送信局が送った有料放送番組などの有料情
報とその料金を受け取ると、料金が課金額に加算され
る。こうして課金額は、送信局からの有料情報を受け取
るにつれて増えてゆく。ある時期になると、例えば月末
に、本発明は当月分課金額を表示するだけでなく、その
課金額と課金額発行時の日付を受信機に固有に割り当て
られたキー情報で符号変換してチェックコードを作成
し、やはり表示する（プリンタがあれば打ち出しても良
い）。受信者は銀行でよく用いる小切手を用いて当月分
課金額に相当する金を送信者に支払うが、金額をごまか
すかもしれないので、前記日付とチェックコードを前記
小切手に付記しておく。ここで、日付は年月日だけでも
よく、時分秒などを含んでも良い。

このとき、送信者あるいは事業者は小切手を受け取る
と、課金額と日付を前記キー情報（送信者は知ってい
る）で符号変換し、その結果が付記されているチェック
コードに一致していればごまかしていないと判断でき
る。

前記キー情報は、受信者には知られないように装置内に
格納され、送信者あるいは事業者は、各受信者のキー情
報を別途保管しておく。これにより、送信者あるいは事
業者、課金額と日付に対応する正しいチェックコードを
本発明の符号変換と同様な方法で算出し、受信者が付記
したチェックコードが正しいかどうかを確認できる。一
方、受信者はキー情報を知らないため、課金額や日付を
変更した場合には、正しいチェックコードを作成できな
い。また、後記するように、他の月にチェックコードや
他の受信者のチェックコードを流用することもできな
い。

加入者が先に（例えば月初めに）金を払っておく方法も
考えられるがどのくらい一ヶ月で使うか予想を立てなけ
ればならないし、月の途中で足りなくなってしまうこと
もある。電気料金やガス・水道料金の課金方式に慣れて
いるとなじめない。ところが本発明は、視聴しただけの
料金を月末等に回収する方式であるので、電気・ガス・
水道料金の課金方式と同じである。月の途中で受信でき
なくなることもない。但し、加入者が視聴料金を受信機
の表示（あるいはプリントアウトした用紙）に基づいて
支払うので、ごまかす恐れがある。そこで、チェックコ
ードを付加しておけば金額を変えると合わなくなるし、
以前の古い金額とチェックコードをそのまま使おうとし
ても、日付が異なるのでチェックコードが合わなくな
る。さらに、他人の金額とチェックコードを利用しよう
としても、各受信機に固有のキー情報を用いてチェック
コードを作るので、やはり合わなくなる。このようにし
て、本発明では、課金額の改ざんを防ぐチェックコード
を生成できる課金装置を提供できる。

以下図面を参照して本発明を詳しく説明する。送信側で
はテレビ信号に、その時のテレビ番組の単位時間当たり
の料金情報を多重化して送信するものとする。多重化は
例えば文字多重放送のように垂直帰線区間を載せること
によって実現できる。

第１図は本発明の実施例を示すブロック図である。アン
テナ１０１で受信されレシーバー１０２で復調されたテ
レビ信号は多重分離装置１０３によって単位時間当りの
料金情報を抜取られてテレビモニター１０４で再生され
る。課金計算器１０５は視聴料金を計算し記憶する。該
視聴料金は単位時間経過ごとに前記単位時間当りの料金
を加算することにより求められる。符号変換器１０７は
前記視聴料金を時計１０６からの日付と該課金装置固有
なキー情報を記憶しているメモリ１０８の内容に依存し
て符号変換して出力する。

前記キー情報は視聴者に秘密にしておく。このとき、視
聴者は視聴料金額、日付及び課金装置番号、チェックコ
ードを視聴料金徴収者に告げて支払うようにすると、視
聴者は金額や日付及び課金装置番号をごまかすことがで
きない。

なぜならば視聴者が偽って申告した金額をもとにしてチ
ェックコードを計算すると（この方法は視聴者には秘密
になっているキー情報を知らない限り計算することはで
きない）、符号変換器１０７より出力されたチェックコ
ードと一致しなくなるからである。したがって、視聴料
金とチェックコードを視聴者に申告してもうらことによ
り、視聴者が申告した金額が偽りであるかを知ることが
可能となる。

また本発明において日付も利用してチェックコードを作
る理由は以下の通りである。

たとえば、日付を用いないでチェックコードを作る場合
には、視聴者は、視聴料金の少なかった料金計算期間に
おける視聴料金とチェックコードを記録しておくことが
できるので、やはり料金をごまかすことが可能となるか
らである。

本実施例において、レシーバー１０２とテレビモニター
１０４は通常のテレビ受信器に使われているものであ
り、多重分離装置１０３は文字多重に使われているもの
であるのでこれらの説明は省略する。時計１０６は一例
として年月日を出力するものである。

第２図は課金計算器１０５の一実施例を示すブロック図
である。メモリ２０２は視聴料金を記憶する。該料金は
単位時間経過ごとに加算器２０１により単位時間当りの
料金を加算されて前記メモリ２０２に再び記憶される。
該メモリにはリセット機能をつけて、支払時にリセット
できるようにしてもよい。

第３図は符号変換器１０７の一実施例を示すブロック図
である。多重化器３０１は時計１０６からの日付と課金
計算器１０５からの視聴料金を並列に並べて暗号器３０
２に渡す。暗号器３０２はこれをメモリ１０８の内容を
キーとして暗号化し、その結果をハッシュ関数器３０３
は扱い易い長さ、例えば16ビット長のチェックコードに
変換する。

ハッシュ関数器３０３は例えば入力の下位16ビットのみ
出力する、あるいは17ビット長の素数で割った余りを出
力すればよく、レジスタや割算器で構成できる。

本発明の実施例において、時計１０６で発生した日付は
送信側から例えば垂直帰線期間に載せて送り、受信側で
それを抜出して符号変換器１０７に入力することも可能
である。また本実施例において視聴料金やチェックコー
ドは表示装置あるいはテレビの画面に写すようにするこ
ともできる。また本実施例において例えば番組の単位時
間当りの料金が一定の場合あるいは別手段で課金装置が
該料金を判断できればそれを課金計算器１０５に入力し
てもよい。また、本発明ではスイッチを設けておいて、
該スイッチをオンにしたときのみ第１図の実施例が動作
するようにしてもよく、該スイッチは電源スイッチと共
用できる。これらの変更はすべて本発明の範囲に含まれ
るものである。

以上詳細に説明した通り、本発明を用いれば、視聴者は
前もって番組の予約をする必要がなく、また業者は視聴
者よりの視聴料金とチェックコードの通知を受ければ、
視聴者の申告した料金が偽りであるか否かを、わざわざ
視聴者宅へ行くことなく確認することができるので、そ
の効果は極めて大きいものがある。

また本発明は有料テレビだけでなく、有料な情報を伝え
る通信系に応用することができる。

またチェックコード、視聴料金、日付を送り側に返送す
る場合であっても、返送途中で金額や日付の改ざんが行
われても、業者側にて計算したチェックコードと合わな
くなるので、本発明はこの場合にも用いることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すブロック図、第２図は課
金計算器を示すブロック図、第３図は符号変換器を示す
ブロック図である。 図において、 １０１はアンテナ、１０２はレシーバー、 １０３は多重分離装置、１０４はテレビモニター、 １０５は課金計算器、１０７は符号変換器、 １０８，２０２はメモリ、２０１は加算器、３０１は多
重化器、３０２は暗号器、３０３はハッシュ関数器を各
々示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】有料放送番組などの有料情報の利用に対
   し、課金額及び該課金額に依存したチェックコードを出
   力する課金装置において、利用情報の単位時間当たりの
   料金と利用時間から課金額を計算して出力する課金計算
   器と、日付を出力する時計と、前記課金装置固有のキー
   情報を記憶しているメモリと、前記キー情報を用い前記
   課金額と前記日付とを暗号化し前記チェックコードを生
   成する符号変換器とを有することを特徴とする課金装
   置。