JPH064385Y2 - Ｌｅｄ表示式標識装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ＬＥＤランプを用いて各種表示を行なうよう
にした標識装置に関するものである。

〔従来の技術及び問題点〕

従来、例えば赤地のボードに白色の反射塗料等により矢
印を表示したものが、道路工事や交通事故の処理等の際
の案内標識として一般に利用されている。

しかし、このような交通標識は、通常比較的大きく且つ
固いボードにより構成されているため、持ち運びが不便
であり、また表示、この場合白色の矢印は反射塗料等の
反射材料により形成されているので、例えば自動車のヘ
ッドランプ等により光が当たったときには、光を反射す
ることにより容易に視認され得るが、歩行者や自転車の
場合、さらにはヘッドランプの故障している自動車の場
合には、交通標識に対して光を照射しないこともあり、
このような場合には該交通標識は光を反射しないため視
認が困難である等、安全性の点で問題があった。

〔考案の目的〕 本考案は、以上の点に鑑み、持ち運びが簡便で且つ視認
性の良好である、安全性が高い標識装置を提供すること
を目的としている。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

上記目的は、本考案によれば、複数個の表示区画を有す
る硬質のシートと、この硬質シートの各表示区画の表面
に適宜に固定配置された複数のＬＥＤランプと、上記硬
質シートの表側に配設された透明シート及び該硬質シー
トの裏側に配設された防水シートから成り且つ該硬質シ
ートを包囲するように形成された保護カバーと、上記Ｌ
ＥＤランプを点灯させるための駆動回路とを具備してお
り、さらに上記硬質シートが、各表示区画を区切る境界
部分で可撓性を有するように形成されているＬＥＤ表示
式標識装置によって達成される。

この考案によれば、装置全体が基本的には互いに可撓性
を有する部分により連結された硬質の表示区画及び保護
カバーにより構成されていることから、使用しない場合
には各表示区画の間の可撓性を有する部分にて本標識装
置を折り畳んでおくことができるので、持ち運びが簡便
になり、さらに保管のためのスペースが少なくて済むこ
ととなると共に、使用の際には折り畳んだ上記硬質シー
トを該可撓性部分で広げることにより、従来のボード式
標識の場合と同様に使用することができ、しかもＬＥＤ
ランプにより所定パターンを発光表示するようにしてい
ることから、各表示区画が硬質に構成されていることに
り平面性が保持され得ることもあって、その表示の視認
性が非常に高められることにより、安全性が向上するこ
ととなる。また発光体としてＬＥＤランプを使用してい
ることから、白熱電球を使用する場合に比較して消費電
力が著しく低減せしめられると共に、発熱も少なくな
り、このため保護カバーが熱により焼けたり溶けたりす
るようなことがない。

〔実施例〕

以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を詳細に説
明する。

第１図及び第２図は本考案によるＬＥＤ表示式標識装置
の一実施例を示している。この標識装置１０は、複数
個、図示の場合、３行×４列の表示区画１１ａを有する
硬質のシート１１と、この硬質シート１１の各表示区画
１１ａの表面に備えられた反射シート等により形成され
ている矢印等の図形や文字等の所定パターンの表示１２
（第２図参照）と、上記硬質シート１１の表面で表示１
２の輪郭に沿って固定配置された複数のＬＥＤランプ１
３と、上記硬質シート１１の表面を覆う透明シート１４
と、上記硬質シート１１の裏面を覆う防水シート１５と
から構成されている。

上記硬質のシート１１は、各表示区画１１ａを区切る境
界部分１１ｂが可撓性を有するように形成されており、
該境界部分１１ｂに沿って折り畳むことができるように
なっている。このような硬質シート１１として、硬質ボ
ード又はプリント基板を使用することができる。

各ＬＥＤランプ１３は、第３図に示すように、それぞれ
基板２１の上面に１個又は複数個（図示の場合、４個）
のＬＥＤ２２を取り付けることにより構成されており、
硬質シート１１の表示１２の輪郭に沿って設けられた貫
通孔に対して裏側から各ＬＥＤ２２が該硬質シート１１
の表側に突出するように取り付けられていると共に、図
示しない駆動回路により点灯せしめられるようになって
いる。尚、硬質シート１１もプリント基板を使用した場
合、ＬＥＤ２２は直接ハンダ付け等の手段で該プリント
基板に取り付けることができる。

尚、各ＬＥＤランプ１３は、好ましくは鎖線で示すよう
にすべてのＬＥＤ２２を収容し得る一つのキャップ２３
により覆われていて、これにより一つの電球のように観
察され得る。

透明シート１４は、その周囲が防水シート１５の周囲の
折り返し部分により覆われ、縫着、接着等により互いに
液密的に袋状に形成された保護カバー１６を構成してい
る。これにより、本標識装置１０を屋外で使用する場合
にも、ＬＥＤランプ１３の配線部分が雨水等により濡れ
るようなことがない。また、保護カバー１６の周囲に
は、穴１７が設けられており、該穴１７を利用してフッ
ク，ロープ等により本標識装置１０が任意の場所に固定
され得るようになっている。

本考案実施例は以上のように構成されており、本標識装
置１０は、基本的には、硬質シート１１と保護カバー１
６により構成されていることから、これを使用しない場
合には、該硬質シート１１の可撓性を有する境界部分１
１ｂに沿って折り畳むことにより、容易に持ち運びがで
きると共に、保管のためのスペースが少なくて済む、ま
た使用する場合には、該硬質シート１１を広げることに
より、従来のボード式標識の場合と同様に保護カバー１
６の周囲に設けられた穴１７を利用して任意の場所に吊
下げ固定したり、傾斜した板の上に載置したり、また自
動車の後部等の湾曲した面にも取り付けることができ
る。

その際、各表示区画１１ａは、シート１１が硬質である
ことから、その平面性が保持され得ることにより、各表
示区画１１ａによる表示は、高い視認性を有している。

このようにして所定位置に設置された本標識装置１０
は、発光体としてＬＥＤランプ１３を使用しているの
で、白熱電球を使用した場合に比較して著しく消費電力
が少なく且つ発熱も少ないので駆動用の電源としてバッ
テリーの長時間使用が可能となり、しかも硬質シート１
１，透明シート１４，防水シート１５が焼けたり溶けた
りするようなことがない。

なお、上述した実施例においては、各表示区画１１ａに
てＬＥＤランプ１３が例えば矢印形等の所定パターンの
表示に沿って配置されているが、これに限らず、当該表
示を簡素化したパターンに配置されていても、また例え
ばＬＥＤランプがドットマトリックス状に配置されてい
てもよい。この場合、制御回路として、公知の構成のド
ットマトリックス制御回路が使用され、表示すべき所定
の表示に対応するパターンが前以てメモリに記憶されて
いる。このポターンとしては、例えば上述したような矢
印形のパターンの他に、「工事中」等の文字を記憶させ
ておき、状況に応じて各表示パターンを切り替えて各表
示区画１１ａに対して一文字づつ発光表示させることが
できる。

また、上記実施例においては本標識装置を交通標識とし
て使用する場合を例として説明したが、これに限らず本
標識装置は各種用途に利用可能であり、使用目的に応じ
た表示、例えば本標識装置を店舗の看板として使用する
場合には、店名、商品名あるいはガソリンスタンドの料
金表示等の表示を行なうことができることになる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案のＬＥＤ表示式標識装置によ
れば、複数個の表示区画を有する硬質のシートと、該硬
質シートの各表示区画の表面に適宜に固定配置された複
数のＬＥＤランプと、上記硬質シートの表側に配設され
た透明シート及び該硬質シートの裏側に配設された防水
シートから成り且つ該硬質シートを包囲するように形成
された保護カバーと、上記ＬＥＤランプを点灯させるた
めの駆動回路とを含んでおり、さらに上記硬質シート
を、各表示区画を区切る境界部分で可撓性を有するよう
に形成したので、装置全体が基本的には互いに可撓性を
有する部分により連結された硬質の表示区画及び保護カ
バーにより構成されていることになる。したがって、こ
の装置を使用しない場合には各表示区画の間の可撓性を
有する部分にて、本標識装置を折り畳んでおくことがで
きるので、持ち運びが簡便になり、さらに保管のための
スペースが少なくて済むこととなる。また、使用の際に
は折り畳んだ上記硬質シートを該可撓性部分で広げるこ
とにより、従来のボード式標識の場合と同様に使用する
ことができる。

しかもＬＥＤランプにより所定パターンを発光表示する
ようにしていることから、各表示区画が硬質に構成され
ていることにより平面性が保持され得ることもあって、
その表示の視認性が非常に高められることにより、安全
性が向上することとなる。

また発光体としてＬＥＤランプを使用していることか
ら、白熱電球を使用する場合に比較して、消費電力が著
しく低減せしめられると共に、発熱も少なくなり、この
ため保護カバーが熱により焼けたり溶けたりするような
ことがない。

かくして本考案によれば、持ち運びが簡便で、且つ視認
性の良好である、安全性が高い標識装置が提供され得る
ことになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるＬＥＤ表示式標識装置の一実施例
を示す正面図、第２図は第１図の実施例の部分断面図、
第３図は第１図の実施例におけるＬＥＤランプを示し、
（Ａ）は部分拡大断面図、（Ｂ）は部分拡大平面図であ
る。 １０……ＬＥＤ表示式標識装置；１１……硬質シート；
１１ａ……表示区画；１１ｂ……境界部分；１２……表
示；１３……ＬＥＤランプ；１４……透明シート；１５
……防水シート；１６……保護カバー；１７……穴；２
１……基板；２２……ＬＥＤ；２３……キャップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数個の表示区画を有する硬質のシート
   と、該硬質シートの各表示区画の表面に適宜に固定配置
   された複数のＬＥＤランプと、上記硬質シートの表側に
   配設された透明シート及び該硬質シートの裏側に配設さ
   れた防水シートから成り且つ上記硬質シートを包囲する
   ように形成された保護カバーと、上記ＬＥＤランプを点
   灯させるための駆動回路とを含んでおり、さらに上記硬
   質シートが、各表示区画を区切る境界部分で可撓性を有
   するように形成されていることを特徴とする、ＬＥＤ表
   示式標識装置。