JPH0643186B2 - メモリ−機構付チルトステアリング装置 - Google Patents
メモリ−機構付チルトステアリング装置Info
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- JPH0643186B2 JPH0643186B2 JP24167885A JP24167885A JPH0643186B2 JP H0643186 B2 JPH0643186 B2 JP H0643186B2 JP 24167885 A JP24167885 A JP 24167885A JP 24167885 A JP24167885 A JP 24167885A JP H0643186 B2 JPH0643186 B2 JP H0643186B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハンドルの取付角度を調整し得るメモリー機構
付チルトステアリング装置に関する。
付チルトステアリング装置に関する。
(従来の技術) 従来、ハンドルを取付けたステアリング軸を回動自在に
支持する支持部を、車体側に固定した固定部に対しチル
ト軸を中心に傾動可能とし締付方式やラチエツト方式で
もつて選択されたチルト角で固定状態に置くチルト式ス
テアリング装置は知られている。しかし、これらには次
の様な欠点がある。
支持する支持部を、車体側に固定した固定部に対しチル
ト軸を中心に傾動可能とし締付方式やラチエツト方式で
もつて選択されたチルト角で固定状態に置くチルト式ス
テアリング装置は知られている。しかし、これらには次
の様な欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) 前者は、締付方式である故に締付力が少ないとハンドル
のチルト設定位置が動き易く、また操作の点でも高級感
に欠ける。
のチルト設定位置が動き易く、また操作の点でも高級感
に欠ける。
後者は、ラチエツト部の噛合いで固定する為にハンドル
のチルト設定に対する保持は確実であるが、上記支持部
及び固定部のロツクがブラケツトの一側面でのみ行われ
るものである故に反対側面においてハンドル荷重が保持
されずハンドル剛性が低いという欠点がある。
のチルト設定に対する保持は確実であるが、上記支持部
及び固定部のロツクがブラケツトの一側面でのみ行われ
るものである故に反対側面においてハンドル荷重が保持
されずハンドル剛性が低いという欠点がある。
又、メモリー機構を有していない場合には、運転者が乗
降に際しハンドルを跳上げる度にハンドル位置を再設定
する必要があり、操作がはん雑であつた。
降に際しハンドルを跳上げる度にハンドル位置を再設定
する必要があり、操作がはん雑であつた。
メモリー機構を有する場合でも、前述のごとくハンドル
剛性の低い従来のチルト式ステアリング装置では、作動
が確実でなかつたり、操作感覚が悪いものであつた。例
えば、メモリー機構として、互いに噛み合う係合部と係
止部材とをステアリング軸を支持する支持軸と支持軸を
傾動可能に支持する固定部に設けて、係止部材を揺動自
在に配置してメモリー位置を可変とするとともに、ステ
アリング跳上げ時には係止部材を支持する軸を変位させ
て支持部を固定軸に対して傾動させるタイプのものがあ
るが、この場合には支持軸にガタが発生しやすく、ガタ
を防止しようとすると操作レバーの操作が重くなつてし
まう。
剛性の低い従来のチルト式ステアリング装置では、作動
が確実でなかつたり、操作感覚が悪いものであつた。例
えば、メモリー機構として、互いに噛み合う係合部と係
止部材とをステアリング軸を支持する支持軸と支持軸を
傾動可能に支持する固定部に設けて、係止部材を揺動自
在に配置してメモリー位置を可変とするとともに、ステ
アリング跳上げ時には係止部材を支持する軸を変位させ
て支持部を固定軸に対して傾動させるタイプのものがあ
るが、この場合には支持軸にガタが発生しやすく、ガタ
を防止しようとすると操作レバーの操作が重くなつてし
まう。
又、メモリー機構を設定した場合には構造も複雑となる
傾向があり、ステアリング装置の固有振動数を著しく低
下させる例もある。
傾向があり、ステアリング装置の固有振動数を著しく低
下させる例もある。
従つて、本発明の目的は、上記欠点を克服すべく、締付
方式によらずにラチエツトないしギヤ方式などの係合方
式を採用してハンドル保持を確実とすると共に係合位置
を従来のものから異なる個所にもつてくることによりハ
ンドル剛性をも高め且つ構造簡単で確実な作動をするメ
モリー機構を設けたチルトステアリング装置を提供する
ことにある。
方式によらずにラチエツトないしギヤ方式などの係合方
式を採用してハンドル保持を確実とすると共に係合位置
を従来のものから異なる個所にもつてくることによりハ
ンドル剛性をも高め且つ構造簡単で確実な作動をするメ
モリー機構を設けたチルトステアリング装置を提供する
ことにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明においては、ブラケツトなどの側面ではなく支持
部又は固定部のチルト軸方向中間部すなわち2つのチル
ト支点の中間部に位置する個所に係合部を設け、他方に
この係合部と係合して支持部を固定部に対して固定する
係止部材を可動に設けるとともに、ハンドルを所定位置
に確実かつ用意に復活可能とする改良されたメモリー機
構を設けることによつて上記目的を達成している。
部又は固定部のチルト軸方向中間部すなわち2つのチル
ト支点の中間部に位置する個所に係合部を設け、他方に
この係合部と係合して支持部を固定部に対して固定する
係止部材を可動に設けるとともに、ハンドルを所定位置
に確実かつ用意に復活可能とする改良されたメモリー機
構を設けることによつて上記目的を達成している。
本発明のメモリー機構は、係合部と噛合い状態にある第
1位置と非噛合い状態にある第2位置との間に揺動可能
であり、該第1位置において支持部とともに変位し支持
部が所定位置にある時前記係止部材の係合部への係止を
許容し、該第2位置において係合部との相対位置関係を
変えて係合部への噛合い位置を調整し該所定位置の変更
を可能とするメモリー部材;と 該メモリー部材の第1位置と第2位置間の揺動を制御す
るとともにハンドルの跳合手段を作動させる操作手段;
とより成つている。
1位置と非噛合い状態にある第2位置との間に揺動可能
であり、該第1位置において支持部とともに変位し支持
部が所定位置にある時前記係止部材の係合部への係止を
許容し、該第2位置において係合部との相対位置関係を
変えて係合部への噛合い位置を調整し該所定位置の変更
を可能とするメモリー部材;と 該メモリー部材の第1位置と第2位置間の揺動を制御す
るとともにハンドルの跳合手段を作動させる操作手段;
とより成つている。
(実施例) 以下、図面に拠つて本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の一実施例の車両装置状態を示す全体の
側面図であり、図において、ハンドル1を取付けた上部
ステアリング軸2は支持部である上部コラム3に回転自
在に支持され、ステアリングギヤ4に自在接手5を介し
て接続する下部ステアリング軸6は下部コラム7に回転
自在に支持されている。下部コラム7は、下部コラム7
の上部に固定した固定部であるブラケツト8により車体
側のインストルメントパネル9に装着固定されている。
上部ステアリング軸2と下部ステアリング軸6とは第2
図に一部示す自在接手10により傾動可能に連結してい
る。
側面図であり、図において、ハンドル1を取付けた上部
ステアリング軸2は支持部である上部コラム3に回転自
在に支持され、ステアリングギヤ4に自在接手5を介し
て接続する下部ステアリング軸6は下部コラム7に回転
自在に支持されている。下部コラム7は、下部コラム7
の上部に固定した固定部であるブラケツト8により車体
側のインストルメントパネル9に装着固定されている。
上部ステアリング軸2と下部ステアリング軸6とは第2
図に一部示す自在接手10により傾動可能に連結してい
る。
上部コラム3はその下部が円筒状部11となり、この円
筒状部11はブラケツト8に以下の様に連結されてい
る。
筒状部11はブラケツト8に以下の様に連結されてい
る。
第1図の要部拡大の一部断面側面図である第2図におい
て、ブラケツト8は、基部14の両側から互いに平行に
延びた左折曲部15と右折曲部16を有し、両折曲部1
5、16間に上部コラム3の円筒状部11が接するよう
に延び入つている(第2図のI−I断面図である第3図
参照)。そして、円筒状部11は、ブラケツト8に対し
て、接触部において左右折曲部に垂直で自在接手10の
中心を通る軸線を有する一対のチルトピン17、18に
より、連結されこの軸線の回りで傾動可能となつてい
る。
て、ブラケツト8は、基部14の両側から互いに平行に
延びた左折曲部15と右折曲部16を有し、両折曲部1
5、16間に上部コラム3の円筒状部11が接するよう
に延び入つている(第2図のI−I断面図である第3図
参照)。そして、円筒状部11は、ブラケツト8に対し
て、接触部において左右折曲部に垂直で自在接手10の
中心を通る軸線を有する一対のチルトピン17、18に
より、連結されこの軸線の回りで傾動可能となつてい
る。
ブラケツト8と円筒状部11との間には跳上用バネ19
が掛け渡されて、上記コラム3を上方傾動方向に付勢し
ている。円筒状部11にはストツパピン21が植設さ
れ、左折曲部15に穿設されたストローク規制長孔22
に嵌まり込んで上部コラム3の傾動範囲が規制されてい
る。2つのチルトピン17、18の中間部の下方にあた
る円筒状部11の下には係合部であるギヤ部23が圧入
され溶接により固定され、他方のブラケツト8の両折曲
部15、16間に架設固定された支持軸24にはギヤ部
23の歯に係合する歯を張出した先端に有する係止部材
である可動ギヤ部材25が揺動可能に枢支されている。
が掛け渡されて、上記コラム3を上方傾動方向に付勢し
ている。円筒状部11にはストツパピン21が植設さ
れ、左折曲部15に穿設されたストローク規制長孔22
に嵌まり込んで上部コラム3の傾動範囲が規制されてい
る。2つのチルトピン17、18の中間部の下方にあた
る円筒状部11の下には係合部であるギヤ部23が圧入
され溶接により固定され、他方のブラケツト8の両折曲
部15、16間に架設固定された支持軸24にはギヤ部
23の歯に係合する歯を張出した先端に有する係止部材
である可動ギヤ部材25が揺動可能に枢支されている。
ギヤ部23はチルトピン17、18を中心とする凸状の
面に多数の歯を形成したものである。
面に多数の歯を形成したものである。
可動ギヤ部材25はギヤ部25aをギヤ部23に対向し
て有しており、所定角度範囲でギヤ部23に噛み合う。
これらギヤ部25a、23の噛み合い位置を変えること
により、ステアリング軸2の傾斜(チルト)角を調節で
きる。可動ギヤ部材25は支持軸24回りの揺動を案内
するガイドビン25bを後述する跳上げレバーのガイド
部44b、44cに対応して有している。更に、可動ギ
ヤ部材25はやはり後述するメモリー部材46のメモリ
ーピン46cが嵌入する溝25c及びメモリーピン46
cを案内する案内面25dをギヤ部25aと支持軸24
との間に有している。
て有しており、所定角度範囲でギヤ部23に噛み合う。
これらギヤ部25a、23の噛み合い位置を変えること
により、ステアリング軸2の傾斜(チルト)角を調節で
きる。可動ギヤ部材25は支持軸24回りの揺動を案内
するガイドビン25bを後述する跳上げレバーのガイド
部44b、44cに対応して有している。更に、可動ギ
ヤ部材25はやはり後述するメモリー部材46のメモリ
ーピン46cが嵌入する溝25c及びメモリーピン46
cを案内する案内面25dをギヤ部25aと支持軸24
との間に有している。
可動ギヤ部材25の揺動変位、即ち、ギヤ部23及び2
5aとの噛合を制御してステアリング軸2とこれを支持
する上部コラム3を跳上げる跳上げ機構について以下に
説明する。
5aとの噛合を制御してステアリング軸2とこれを支持
する上部コラム3を跳上げる跳上げ機構について以下に
説明する。
跳上げ機構は、可動ギヤ部材25の係合部23への噛合
いを外すための跳上げレバー44と、噛合いの外れた後
にステアリング軸2とともに上部コラム3を跳上げるた
めに付勢力を与える跳上げ用バネ19とより成つてい
る。
いを外すための跳上げレバー44と、噛合いの外れた後
にステアリング軸2とともに上部コラム3を跳上げるた
めに付勢力を与える跳上げ用バネ19とより成つてい
る。
跳上げレバー44は、チルトピン17、18により、そ
れらの回りに回動可能に取付けられている。即ち、くの
字形のレバー44a、44eの折曲部をチルトピン1
7、18で枢支し、ステアリング軸2方向に延びるレバ
ー44a、44eの両端は操作腕部44dに連結し一体
的にチルトピン17、18回りに回動する。レバー44
a、44eのステアリング軸2に直交する方向に延びる
脚部の下端は支持軸26により連結されている。支持軸
26はレバー44a、44eに穿設された孔内に挿入さ
れ、端部をかしめることによりレバー44a、44eに
固定されている。支持軸26には、可動ギヤ部材25の
背面テーパ部29が接触している。支持軸26、レバー
44a、44eにより可動ギヤ部材25の保持手段を構
成している。レバー44a、44eの下端とブラケツト
8の折曲部15、16間にはコイルばね36が掛け渡さ
れ、跳上げレバー44を時計回り方向に付勢している。
レバー44aの内側には可動ギヤ部材25のガイドピン
25bの上方を被うように延び出す平坦なガイド部44
bが設けられている。平坦なガイド部44bの第2図左
方には曲折して下方に延び出すガイド部44cが設けら
れ、ガイドピン25bを案内する案内面を形成してい
る。
れらの回りに回動可能に取付けられている。即ち、くの
字形のレバー44a、44eの折曲部をチルトピン1
7、18で枢支し、ステアリング軸2方向に延びるレバ
ー44a、44eの両端は操作腕部44dに連結し一体
的にチルトピン17、18回りに回動する。レバー44
a、44eのステアリング軸2に直交する方向に延びる
脚部の下端は支持軸26により連結されている。支持軸
26はレバー44a、44eに穿設された孔内に挿入さ
れ、端部をかしめることによりレバー44a、44eに
固定されている。支持軸26には、可動ギヤ部材25の
背面テーパ部29が接触している。支持軸26、レバー
44a、44eにより可動ギヤ部材25の保持手段を構
成している。レバー44a、44eの下端とブラケツト
8の折曲部15、16間にはコイルばね36が掛け渡さ
れ、跳上げレバー44を時計回り方向に付勢している。
レバー44aの内側には可動ギヤ部材25のガイドピン
25bの上方を被うように延び出す平坦なガイド部44
bが設けられている。平坦なガイド部44bの第2図左
方には曲折して下方に延び出すガイド部44cが設けら
れ、ガイドピン25bを案内する案内面を形成してい
る。
以上の構成になる跳上げレバー44の操作レバー44d
先端を握持して、反時計方向にコイルばね36の付勢力
に抗して回動させると、ガイド部44b、44cはガイ
ドピン25bを押し下げるので、この時、可動ギヤ部材
25は支持軸24を中心に下方に揺動し、ギヤ部23と
25aとの係合は解除される。
先端を握持して、反時計方向にコイルばね36の付勢力
に抗して回動させると、ガイド部44b、44cはガイ
ドピン25bを押し下げるので、この時、可動ギヤ部材
25は支持軸24を中心に下方に揺動し、ギヤ部23と
25aとの係合は解除される。
次に、ステアリング軸2の傾斜角(チルト角)を所定位
置に定めるためのメモリー機構につき第3図乃至第5図
を参照して説明する。
置に定めるためのメモリー機構につき第3図乃至第5図
を参照して説明する。
メモリー機構は、可動ギヤ部材25とギヤ部23との係
合を所定位置でのみ許容するためのメモリー部材46
と、メモリー部材46を制御するセレクトレバー42と
より成つている。
合を所定位置でのみ許容するためのメモリー部材46
と、メモリー部材46を制御するセレクトレバー42と
より成つている。
メモリー部材46は第5図に良く示されているように、
可動ギヤ部材25の両側面に位置する壁面46e、46
fと、壁面46eから延び出しギヤ部23に噛合うギヤ
部46aと、ギヤ部46aの側面上に可動ギヤ部材25
のガイドピン25bと反対方向に延び出すガイドピン4
6dと、両壁面46e、46f間を連結するとともに前
述のメモリー部材25の溝25cに嵌合するメモリーピ
ン46cとより成つている。メモリー部材46は両壁面
46e、46fに形成された長孔46b部で支持軸24
に支持されている。この長孔46bは、ステアリング軸
2が跳上げ位置にある時支持軸24が長孔46の上部
に、そして、ステアリング軸2が最下位置にある時支持
軸24が長孔46の下部に位置する様形成されている。
メモリー部材46のガイドピン46dの端部にはコイル
ばね27の一端が係止されている。一方、コイルばね2
7の他端は、円筒状部11のチルトピン17位置に設け
られた突出部11aに遊嵌されているプレート47に係
止されている。従つてコイルばね27はメモリー部材4
6を常に上方へと付勢している。而して、メモリー部材
46は、ハンドル1を跳上げた際ギヤ部23と46aと
が噛合したまま上部コラム3と共に変位する。
可動ギヤ部材25の両側面に位置する壁面46e、46
fと、壁面46eから延び出しギヤ部23に噛合うギヤ
部46aと、ギヤ部46aの側面上に可動ギヤ部材25
のガイドピン25bと反対方向に延び出すガイドピン4
6dと、両壁面46e、46f間を連結するとともに前
述のメモリー部材25の溝25cに嵌合するメモリーピ
ン46cとより成つている。メモリー部材46は両壁面
46e、46fに形成された長孔46b部で支持軸24
に支持されている。この長孔46bは、ステアリング軸
2が跳上げ位置にある時支持軸24が長孔46の上部
に、そして、ステアリング軸2が最下位置にある時支持
軸24が長孔46の下部に位置する様形成されている。
メモリー部材46のガイドピン46dの端部にはコイル
ばね27の一端が係止されている。一方、コイルばね2
7の他端は、円筒状部11のチルトピン17位置に設け
られた突出部11aに遊嵌されているプレート47に係
止されている。従つてコイルばね27はメモリー部材4
6を常に上方へと付勢している。而して、メモリー部材
46は、ハンドル1を跳上げた際ギヤ部23と46aと
が噛合したまま上部コラム3と共に変位する。
メモリーピン46cはハンドル1を跳上げた際には案内
面25dに当接して、ギヤ部23方向へと支持軸26を
介してコイルばね36により付勢されている可動ギヤ部
材25の揺動変位を阻止する。一方、メモリーピン46
cが可動ギヤ部材25の溝25cと嵌合した時、可動ギ
ヤ部材25の揺動を許しギヤ部23と噛合させる。従つ
て、可動ギヤ部材25とメモリー部材46とが同一位置
関係に達した時点で上部コラム3が固定されるというメ
モリー機能が可能となる。
面25dに当接して、ギヤ部23方向へと支持軸26を
介してコイルばね36により付勢されている可動ギヤ部
材25の揺動変位を阻止する。一方、メモリーピン46
cが可動ギヤ部材25の溝25cと嵌合した時、可動ギ
ヤ部材25の揺動を許しギヤ部23と噛合させる。従つ
て、可動ギヤ部材25とメモリー部材46とが同一位置
関係に達した時点で上部コラム3が固定されるというメ
モリー機能が可能となる。
メモリー部材46を制御するセレクトレバー42は、第
2図に示されるようにチルトピン18により回動自在に
支持され、支持部より下方に延び出して操作部を与える
とともに、反時計方向に回動時跳上げレバー44に当接
して共に回動させる突起部42aと、ガイドピン42c
の上方を被つて延びる平坦なガイド面42bと、ガイド
面42bの先端で下方へ屈曲してガイドピン42cの下
方への案内をするためのガイド面42cを有している。
ガイド面42cの先端と支持軸24間にはコイルばね4
1が掛け渡されセレクトレバー42を時計方向へと付勢
している。
2図に示されるようにチルトピン18により回動自在に
支持され、支持部より下方に延び出して操作部を与える
とともに、反時計方向に回動時跳上げレバー44に当接
して共に回動させる突起部42aと、ガイドピン42c
の上方を被つて延びる平坦なガイド面42bと、ガイド
面42bの先端で下方へ屈曲してガイドピン42cの下
方への案内をするためのガイド面42cを有している。
ガイド面42cの先端と支持軸24間にはコイルばね4
1が掛け渡されセレクトレバー42を時計方向へと付勢
している。
セレクトレバー42を反時計方向へと回動すると、跳上
げレバー44と共に反時計方向へと回動し、ガイドピン
42cがガイド面42b、42cに沿つて案内されメモ
リー部材46が下方へと揺動してギヤ部23と46aと
の噛合を解除するとともに、前述したごとく、可動ギヤ
部材25も下方へ揺動する。
げレバー44と共に反時計方向へと回動し、ガイドピン
42cがガイド面42b、42cに沿つて案内されメモ
リー部材46が下方へと揺動してギヤ部23と46aと
の噛合を解除するとともに、前述したごとく、可動ギヤ
部材25も下方へ揺動する。
以上の構成になる実施例の作動を説明する。
第2図は、所定のメモリー位置で上部コラム3がブラケ
ツト8に対して固定された状態を示しているが、この状
態から運転者が乗降に際し、ハンドル1を跳ね上げたい
場合、跳上げレバー44をコイルばね36の付勢力に抗
して反時計方向に引上げる。跳上げレバー44が反時計
方向に回動すると、同時に支持軸26も反時計方向に回
動し、可動ギヤ部材25背面の支持を解放する。この
時、可動ギヤ部材25はその側面のガイドピン34が跳
上げレバー44のガイド面44bより44cへの案内さ
れて下方に移動し、ギヤ部23との噛合い状態から非噛
合い状態へと移行する。可動ギヤ部材25とギヤ部23
との噛合いが外れると上部コラム3は跳上用ばね19に
より引き上げられ、ストツパピン21がストローク規制
長孔22の下端に当接した跳上げ位置(第6図、第1図
の上部二点鎖線位置)へと達する。この時可動ギヤ部材
25の溝25cよりメモリー部材46のメモリーピン4
6cが外れ案内面25dに当接し、可動ギヤ部材25を
非噛合状態に維持する。ギヤ部23とメモリー部材46
との噛合いは保持されたままであるため、メモリー部材
46も又上部コラム3とともに跳上がる。
ツト8に対して固定された状態を示しているが、この状
態から運転者が乗降に際し、ハンドル1を跳ね上げたい
場合、跳上げレバー44をコイルばね36の付勢力に抗
して反時計方向に引上げる。跳上げレバー44が反時計
方向に回動すると、同時に支持軸26も反時計方向に回
動し、可動ギヤ部材25背面の支持を解放する。この
時、可動ギヤ部材25はその側面のガイドピン34が跳
上げレバー44のガイド面44bより44cへの案内さ
れて下方に移動し、ギヤ部23との噛合い状態から非噛
合い状態へと移行する。可動ギヤ部材25とギヤ部23
との噛合いが外れると上部コラム3は跳上用ばね19に
より引き上げられ、ストツパピン21がストローク規制
長孔22の下端に当接した跳上げ位置(第6図、第1図
の上部二点鎖線位置)へと達する。この時可動ギヤ部材
25の溝25cよりメモリー部材46のメモリーピン4
6cが外れ案内面25dに当接し、可動ギヤ部材25を
非噛合状態に維持する。ギヤ部23とメモリー部材46
との噛合いは保持されたままであるため、メモリー部材
46も又上部コラム3とともに跳上がる。
ハンドル1をメモリー位置(跳上げ前の位置、第2図位
置)に戻すには、ハンドル1を握つて跳上用ばね19の
ばね力に抗して下方に押し下げれば良い。可動ギヤ部材
25の案内面25d上をメモリー部材46のメモリーピ
ン46cが案内されて溝25c内に入つた時、可動ギヤ
部材25がギヤ部23方向に揺動してギヤ部25aがギ
ヤ部23と噛合う。この時、支持軸26は跳上げレバー
44とともに時計方向に回動し可動ギヤ部25の背面2
9へと滑り入りギヤ部23と可動ギヤ部材25との噛合
いを保持する。
置)に戻すには、ハンドル1を握つて跳上用ばね19の
ばね力に抗して下方に押し下げれば良い。可動ギヤ部材
25の案内面25d上をメモリー部材46のメモリーピ
ン46cが案内されて溝25c内に入つた時、可動ギヤ
部材25がギヤ部23方向に揺動してギヤ部25aがギ
ヤ部23と噛合う。この時、支持軸26は跳上げレバー
44とともに時計方向に回動し可動ギヤ部25の背面2
9へと滑り入りギヤ部23と可動ギヤ部材25との噛合
いを保持する。
ハンドル1のメモリー位置を変更したい場合まず、運転
者はセレクトレバー42を握持し、反時計方向に回動さ
せる。この時、セレクトレバー42は、その突出部42
aが跳上げレバー44に当接し両レバー42、44は共
に反時計方向に回動される。セレクトレバー42が反時
計方向に引き上げられると、その案内面42b、42c
も変位し、メモリー部材46のガイドピン46dを案内
して下方へ押し下げる。従つて、メモリー部材46はギ
ヤ部23との噛合いを解いた状態にもたらされる。この
時、跳上げレバー44も同時に作動されるので可動ギヤ
部材25とギヤ部23との噛合も解除されている。
者はセレクトレバー42を握持し、反時計方向に回動さ
せる。この時、セレクトレバー42は、その突出部42
aが跳上げレバー44に当接し両レバー42、44は共
に反時計方向に回動される。セレクトレバー42が反時
計方向に引き上げられると、その案内面42b、42c
も変位し、メモリー部材46のガイドピン46dを案内
して下方へ押し下げる。従つて、メモリー部材46はギ
ヤ部23との噛合いを解いた状態にもたらされる。この
時、跳上げレバー44も同時に作動されるので可動ギヤ
部材25とギヤ部23との噛合も解除されている。
以上の状態において運転者が所望のステアリング傾斜
(チルト)角にステアリング軸2を調整してセレクトレ
バー42を手離すと、可動ギヤ部材25とメモリー部材
46とは共にギヤ部23と噛合い、所望のチルト角設定
位置が達成される。この位置は前述したと同様にハンド
ル1を跳上げた後にも再現できる。
(チルト)角にステアリング軸2を調整してセレクトレ
バー42を手離すと、可動ギヤ部材25とメモリー部材
46とは共にギヤ部23と噛合い、所望のチルト角設定
位置が達成される。この位置は前述したと同様にハンド
ル1を跳上げた後にも再現できる。
以上説明した実施例において、ギヤ噛合部が左右チルト
ピン17、18の中間部下方に位置しているので、両チ
ルトピン17、18が均等に力を受けてハンドル支持剛
性が高くなつている。すなわち、アイドル振動や高速走
行時にハンドルが振動することがなく、剛性感がある。
ピン17、18の中間部下方に位置しているので、両チ
ルトピン17、18が均等に力を受けてハンドル支持剛
性が高くなつている。すなわち、アイドル振動や高速走
行時にハンドルが振動することがなく、剛性感がある。
また、第2図に示すように上部コラム3の上部のみでな
く、下部の円筒状部11も含め上部コラム3全体を円筒
状にすると、上部コラムに左右側板付きブラケツトを固
設した従来のものに比して、剛性も高く且つ小型、軽量
化できる。更に長手方向にも寸法が短縮できてチルト範
囲も広くとれる。
く、下部の円筒状部11も含め上部コラム3全体を円筒
状にすると、上部コラムに左右側板付きブラケツトを固
設した従来のものに比して、剛性も高く且つ小型、軽量
化できる。更に長手方向にも寸法が短縮できてチルト範
囲も広くとれる。
更にまた、簡単な構造で確実な作動が可能なメモリー機
構をチルト式ステアリングに組み込んでいるが、本発明
によるチルト機構を使用することによる固有振動数の低
下は見られなかつた。
構をチルト式ステアリングに組み込んでいるが、本発明
によるチルト機構を使用することによる固有振動数の低
下は見られなかつた。
上記実施例ではギヤ部23を上部コラム3側に、可動ギ
ヤ部材25をブラケツト8側に設けているが、両部材2
3、25の関係を逆にしてギヤ部23をブラケツト8側
に、可動ギヤ部材25を上部コラム3側に配置する構造
としても良い。
ヤ部材25をブラケツト8側に設けているが、両部材2
3、25の関係を逆にしてギヤ部23をブラケツト8側
に、可動ギヤ部材25を上部コラム3側に配置する構造
としても良い。
尚、上記実施例では支持軸を直接可動ギヤ部材背面に当
接する構成としたが、支持軸にローラを嵌着し、ローラ
を介して可動ギヤ部材を押圧するようにしても良い。
接する構成としたが、支持軸にローラを嵌着し、ローラ
を介して可動ギヤ部材を押圧するようにしても良い。
上部コラムについても、上記実施例では、一体構造とし
ているが、チルトピンが装着される側をアルミダイカス
トとし上部側を鉄製のコラムとして両者を圧入等で固定
してもよいし、更に上記実施例ではチルトピンのある上
部コラム部分を円筒状にしているが、半円筒状、楕円
状、角形等でもよく、要するに固定ギヤ部がチルト軸方
向中央部に設けられるような形状ならどの様なものでも
よい。
ているが、チルトピンが装着される側をアルミダイカス
トとし上部側を鉄製のコラムとして両者を圧入等で固定
してもよいし、更に上記実施例ではチルトピンのある上
部コラム部分を円筒状にしているが、半円筒状、楕円
状、角形等でもよく、要するに固定ギヤ部がチルト軸方
向中央部に設けられるような形状ならどの様なものでも
よい。
(発明の効果) 以上の如く、本発明によれば、支持部を固定部に固定す
る方式として係合方式を採用し、この係合部をチルトピ
ン間の中央下方部にもつてきたことに加え、メモリー機
構も同様の係合方式としレバー操作により容易にチルト
角を変更し得るようにしたので、ハンドル支持剛性が高
く、構造が簡単で、確実な作動をするメモリー機構付チ
ルトステアリング装置を達成できる。
る方式として係合方式を採用し、この係合部をチルトピ
ン間の中央下方部にもつてきたことに加え、メモリー機
構も同様の係合方式としレバー操作により容易にチルト
角を変更し得るようにしたので、ハンドル支持剛性が高
く、構造が簡単で、確実な作動をするメモリー機構付チ
ルトステアリング装置を達成できる。
第1図は本発明の1実施例の全体図、第2図は第1図実
施例の要部の一部断面側面図、第3図は第2図のI−I
断面図、第4図は第3図のII−II断面図、第5図は可動
ギヤ部材、メモリー部材を示す取付関係図、第6図は跳
上げレバーを操作してハンドルを跳上げた状態を示した
要部の一部断面側面図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……ハンドル、3……上部コラム、 8……ブラケツト、 17、18……チルトピン、 2……ステアリング軸、 19……跳上げ用コイルばね、 23……ギヤ部、25……可動ギヤ部材、 44……跳上げレバー、 46……メモリー部材、 42……セレクトレバー
施例の要部の一部断面側面図、第3図は第2図のI−I
断面図、第4図は第3図のII−II断面図、第5図は可動
ギヤ部材、メモリー部材を示す取付関係図、第6図は跳
上げレバーを操作してハンドルを跳上げた状態を示した
要部の一部断面側面図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……ハンドル、3……上部コラム、 8……ブラケツト、 17、18……チルトピン、 2……ステアリング軸、 19……跳上げ用コイルばね、 23……ギヤ部、25……可動ギヤ部材、 44……跳上げレバー、 46……メモリー部材、 42……セレクトレバー
Claims (1)
- 【請求項1】ハンドルの回動を伝えるステアリング軸を
回動自在に支持する支持部と、該支持部を所定範囲内で
傾動可能に両側面で支持する固定部と、該支持部又は該
固定部のいずれか一方上でかつ該両側面間の中央付近に
固定された係合部と、該係合部に対し揺動変位して係合
部を係止するよう支持部又は固定部の他方上に設けられ
た係止部材と、該係止部材の揺動変位を制御して該係止
部材の係止を解除した時支持部を跳上げる跳上げ手段
と、係止部材の係合部への係止位置を所定位置に定める
メモリー手段とを有するメモリー機構付チルトステアリ
ング装置において、 前記メモリー手段は: 係合部と噛合い状態にある第1位置と非噛合い状態にあ
る第2位置との間で揺動可能であり、該第1位置におい
て支持部とともに変位し支持部が所定位置にある時前記
係止部材の係合部への係止を許容し、該第2位置におい
て係合部との相対位置関係を変えて係合部への噛合い位
置を調整し該所定位置の変更を可能とするメモリー部
材;と 該メモリー部材の第1位置と第2位置間の揺動を制御す
るとともに前記跳上げ手段を作動させるセレクト手段;
とより成つていることを特徴とするメモリー機構付チル
トステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24167885A JPH0643186B2 (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | メモリ−機構付チルトステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24167885A JPH0643186B2 (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | メモリ−機構付チルトステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62103257A JPS62103257A (ja) | 1987-05-13 |
JPH0643186B2 true JPH0643186B2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=17077888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24167885A Expired - Lifetime JPH0643186B2 (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | メモリ−機構付チルトステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643186B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6418976U (ja) * | 1987-07-24 | 1989-01-31 | ||
US4938093A (en) * | 1989-03-10 | 1990-07-03 | Nippon Seiko Kabushiki Kaisha | Tilt steering column unit for vehicles with memory mechanism |
JPH0394373U (ja) * | 1990-01-19 | 1991-09-26 | ||
JP2517551Y2 (ja) * | 1990-03-05 | 1996-11-20 | 日本精工株式会社 | チルト式ステアリング装置 |
-
1985
- 1985-10-30 JP JP24167885A patent/JPH0643186B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62103257A (ja) | 1987-05-13 |
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