JPH0643128A - センサーユニット - Google Patents

センサーユニット

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JPH0643128A
JPH0643128A JP21730392A JP21730392A JPH0643128A JP H0643128 A JPH0643128 A JP H0643128A JP 21730392 A JP21730392 A JP 21730392A JP 21730392 A JP21730392 A JP 21730392A JP H0643128 A JPH0643128 A JP H0643128A
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JP
Japan
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sensor
sensor element
sensor unit
elements
holder
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JP21730392A
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Inventor
Akira Kunimoto
晃 国元
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Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造工程が簡素で、複数の検知対象に対して
良好な検知感度を示すとともに、回路組み込み時に出力
調整が不要で非常に使い易いセンサーユニットを提供す
る。 【構成】 (a) 個別にヒータを有する複数個のセンサー
素子2と、(b) 前記センサー素子2の各々を遊離した状
態で保持する絶縁基体ホルダー1と、(c) 前記センサー
素子2の信号を取り出すための回路手段とを有するセン
サーユニットであって、前記ヒータにより各々の前記セ
ンサー素子2を所定の作動温度に保ちながら、前記セン
サー素子2から信号を取り出すことを特徴とするセンサ
ーユニット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセンサーユニットに関
し、更に詳しくは、雰囲気中における異種のガス、温
度、湿度、及び気流等を同時に検知する空質制御用のセ
ンサーユニットに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】空調制
御に代表されるような、雰囲気中におけるガス検知方法
は、近年さかんに研究や開発がされ、徐々に実用化され
つつある。
【0003】空調制御の4要素とは、(1) 温度制御、
(2) 湿度制御、(3) 気流制御、(4) 換気制御であるが、
現在の一般的なビル空調制御では、(1) 温度制御のみが
行われているに過ぎない。(2) 湿度制御に関しては、除
湿は行われているが、加湿は困難なため一般的には行わ
れていない。(3) 気流制御に関しては、初期設計時と定
期法令点検時にのみ測定されている。(4) 換気制御に関
しては、法令上1000〜3000ppmレベルの炭素
ガス濃度を基準として、設計時に換気量が設定されてい
るのみである。最近では、CO2 量をモニタリングしな
がら換気制御をおこなっている例も増えてきているが、
センサー自体が高価なため、まだ一般的ではない。
【0004】近年、単に法令基準を守るだけではなく、
居室内の快適性を求めることが注目されている。室内の
空気の汚れには、CO2 以外にもタバコの煙、タバコの
臭いがある。この場合、タバコ喫煙時に発生するH2
しくはCOを検知して換気する方法が知られている。ま
た、人体や呼気などから発生するH2 S、CO(燃焼ガ
ス)、トイレ臭のNH3 、及び建材や塗料からのアルコ
ールや有機溶剤ガス等多種に渡って空気の汚れは存在す
る。これらのガス濃度レベルを検知する方法として、一
般的にはSnO2 を代表的な材料とする半導体ガスセン
サーが使用される。しかしながら、これらの汚れをトー
タルに検知するには、1個のガスセンサー素子だけでは
検知能力が足りず、また、選択能力が完全ではないので
誤動作による不必要な換気を行ってしまうことが多い。
【0005】そこで、同一種の感応膜を有するガスセン
サーにおいて、部分的に作動温度を変えることにより、
多種の検知対象に合わせたガス感度を有するように工夫
した複合制御センサーが考えられる。このようなもの
は、すでに学会等(例えば第7回電気化学協会化学セン
サー研究会、1998年9月)で報告されている。
【0006】報告されたセンサー構造の一つを図5に示
す。このセンサー構造は、同一基板11上に、絶縁層12、
ヒータ13、絶縁層12、断熱材14、絶縁層12と順次積層
し、その上に電極15を有する同種のガス感応膜16を複数
個成膜したものである。この構造においては、断熱材14
の厚みを調整して勾配をもたせることにより、個々のセ
ンサー素子17をそれぞれ異なる作動温度に保ち、同時作
動させることができる。また、ヒータ13のパターンの間
隔や幅を変えた構造にしても個々のセンサー素子17をそ
れぞれ異なる作動温度に保ち、同時作動させることがで
きる。
【0007】これらのセンサー構造においては、ガス感
応体が薄膜であることが必須の条件となっており、バル
ク型素子を並べる従来の構造よりは、消費電力において
著しく改善される。しかしながら以下に述べるように問
題点もいくつかある。
【0008】第一に、基板上の温度分布を一つのヒータ
によって正確に制御することは困難であり、基板サイズ
が小さいほど、温度分布のコントラストが悪化するた
め、小型化が望めない。さらに、風の影響や基板の傾き
(センサーのセット方向)等の影響を受けやすく、出力
レベルの変動が入りやすい。
【0009】第二に、同一基板上に各感応膜を微細パタ
ーニングで形成する方法としては、レジスト膜を使用す
るウェットプロセスと、シャドウマスクを使用するドラ
イプロセスがあるが、ウェットプロセスの場合、レジス
ト膜の残渣による感応膜表面の汚染が問題となりやす
く、ドライプロセスの場合、シャドウマスクと基板との
すき間からの、各成膜物質の侵入による膜相互汚染(短
絡)が問題となりやすい。これらの問題は、センサーの
出力及び感度の低下、あるいはバラツキの増大等の発生
を引き起こす。
【0010】第三に、高温作動型センサーにおいては、
通常エージング工程による出力安定化が必要であるが、
一般的にそれぞれの各感応膜のエージング条件は異なる
ため、同一基板上に感応膜が形成されている場合、各エ
ージング工程は複雑になる。また、各エージング工程は
並列処理ができないため、エージング時間に長時間を要
することになる。
【0011】一方、複数のセンサー素子を有する現状の
ガスセンサーにおいては、個々のセンサー素子の出力の
バラツキが大きく、センサー素子レベルで出力を規格化
することは製造歩留り上困難なため、個々のセンサー素
子の出力特性に合わせて基板回路上で出力調整を行わな
くてはならず、非常に手間がかかる。
【0012】従って、本発明の目的は、製造工程が簡素
で、複数の検知対象に対して良好な検知感度を示すとと
もに、回路組み込み時に出力調整が不要で非常に使い易
いセンサーユニットを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、センサー素子の信号を取り出すた
めの回路手段を形成した絶縁基体ホルダーに、各々ヒー
タを有する複数のセンサー素子を遊離した状態で、ま
た、各々のセンサー素子を互いに接触させることなく保
持すれば、複数の検知対象に対して良好な検知を行うこ
とができ、外部回路構成を非常に簡素化できることを発
見し、本発明に想到した。
【0014】すなわち、本発明のセンサーユニットは、
(a) 個別にヒータを有する複数個のセンサー素子と、
(b) 前記センサー素子の各々を遊離した状態で保持する
絶縁基体ホルダーと、(c) 前記センサー素子の信号を取
り出すための回路手段とを有するセンサーユニットであ
って、前記ヒータにより各々の前記センサー素子を所定
の作動温度に保ちながら、前記センサー素子から信号を
取り出すことを特徴とする。
【0015】
【実施例及び作用】以下、添付図面を参照して本発明を
詳細に説明する。
【0016】図1は本発明による一実施例におけるセン
サーユニットを示す正面図である。このセンサーユニッ
トは、板状の絶縁基体の中央部を打ち抜いた基体ホルダ
ー1と、個別にヒータを有する3個のセンサー素子2
と、センサー素子の信号を取り出すための抵抗素子3
と、個々のセンサー素子2の出力信号用ピン4と、直流
電源用ピン5aと、交流電源用ピン5bとを有する。なお、
本実施例においては、3種類のセンサー素子2として、
水素センサー素子2a、アルコールセンサー素子2b、及び
湿度センサ素子2cを有する。
【0017】基体ホルダー1には、図3に示すようなリ
ード配線パターンが形成されている。リード配線パター
ンには、リード配線1aの部分と、センサー素子2、抵抗
素子3、信号出力用ピン4及び電源用ピン5を取り付け
るためのリードパッド部1bとがある。3個のセンサー素
子2は、基体ホルダー1の打ち抜き部1dにおいて、リー
ド線7によりリードパッド部1bに接続し、固定されてい
る。抵抗素子3は、3個のセンサー素子2それぞれにつ
いて1個ずつ、基体ホルダー1上においてリード配線パ
ターンに接続して形成されている。出力信号用ピン4
は、抵抗素子3を介してセンサー素子2に、リード配線
パターンにより接続している。直流電源用ピン5aは、3
個のセンサー素子2が有するヒータと、水素センサー素
子2a及びアルコールセンサー素子2bの電極にリード配線
パターンにより接続している。一方、交流電源用ピン5b
は、湿度センサ素子2cの電極にリード配線パターンによ
り接続している。なお、図1には図示しなかったが、ホ
ルダーキャップ6を図4の断面図に示すように取り付け
るのが好ましい。ホルダーキャップ6は基体ホルダー1
全体を覆っており、ホルダーキャップ6が有する金網部
6aは基体ホルダー1の打ち抜き部1dを覆っている。
【0018】本発明によるセンサーユニットは、以下の
ような優れた点がある。それぞれのセンサー素子2は、
基体ホルダー1に接することなく、個々のヒータによっ
て個別に加熱制御されるため、互いに温度影響を及ぼす
ことがなく、それぞれのセンサー素子2は温度分布のコ
ントラストが良好となり、最適な作動温度を正確な精度
で設定できる。具体的には、ヒーター抵抗値を調整する
ことにより、各センサー素子の温度を調整することがで
きる。そのため、各種の検知対象に対して良好な検知感
度を得ることができる。また、本発明のセンサーユニッ
トを使用する雰囲気中に、可燃性ガスがその爆発限界を
超えた濃度で存在する場合、ヒータが着火源となり、セ
ンサー素子2が発火することがあるが、ホルダーキャッ
プ6が有する金網でセンサー素子2を覆うことにより、
火炎がカバー外部に漏れないため、安全性にも優れてい
る。また、本発明によるセンサーユニットは、信号の出
力及び電源の入力のためにピンのみを用い、機器に組み
込む時、センサーユニットのピンを機器の回路ボードに
直接差し込むだけであるため、非常に使い易い。また、
リード配線1a、リードパッド部1b、及び抵抗素子3を基
体ホルダー1上に一括して形成しているため、非常に小
型化することができる。
【0019】以下、本実施例におけるセンサーユニット
の各部品を詳細に説明する。 〔1〕基体ホルダー 基体ホルダー1は、図2に示すように、電気絶縁性が良
好な板状のセラミックの内部を打ち抜いて形成する。基
体ホルダー1と各センサー素子2とは接していないの
で、各センサー素子2が有するヒータによって基体ホル
ダー1が加熱されることはなく、熱衝撃抵抗を有する必
要はない。しかしハンドリング等を考慮して、十分な強
度を有する必要はある。このような要求を満たすセラミ
ックス材料として、アルミナ(Al2 3 )、アルミナ・
シリカ(3Al2 3 ・2SiO2 )等が好ましい。
【0020】基体ホルダー1は、0.5 〜2mmの厚みを有
するのが好ましい。基体ホルダー1が0.5 mm未満である
と、強度が不十分なため製造工程中のハンドリング等が
難しい。また2mmを超えるとセンサーユニットの小型化
の面で好ましくない。より好ましい厚みは0.5 〜1mmで
ある。
【0021】一方、基体ホルダー1上に形成するリード
配線1a及びリードパッド部1bは、Ag/Pdなどの導体
ペーストを用いるのが一般的である。なお、リード配線
1aにおいてパターンが重なる部分には絶縁体1cを形成
し、短絡を防ぐ。
【0022】〔2〕センサー素子 それぞれのセンサー素子2は個別にヒータを有し、電気
絶縁性を有するセラミックからなる基板の面上に、電極
と薄膜状感応膜とを形成している。センサー素子2の大
きさは、1〜4mm2 とするのが好ましい。4mm2 より大
きいサイズの場合、基板温度が均一になりにくく、セン
サー素子2の作動温度の制御が正確にできない。1mm2
より小さいサイズの場合、製造が困難である。
【0023】なお、本実施例においては、水素センサー
素子、アルコールセンサー素子、及び湿度センサ素子の
3種類を組み合わせたが、その他のガスセンサー素子、
温度センサー素子、あるいは気流センサー素子等さまざ
まなセンサー素子を組み合わせることができる。
【0024】〔3〕負荷抵抗 本実施例において、抵抗素子3は厚膜抵抗素子からな
る。なお、センサー素子や回路手段(抵抗素子等)はセ
ンサーユニットごとにばらつきがあるので、そのまま使
用するとセンサー装置(図示せず)での調整が必要にな
る。この手間を省くために、どのセンサーユニットでも
同一ガス濃度等では同一の信号レベルが得られるよう
に、センサーユニット自身を調整しておくのが好まし
い。このためには、センサーユニット中の負荷抵抗の値
を調整する。具体的には、トリミングを行ったり、以下
で述べる可変抵抗器を使用したりすればよい。このよう
な手段により信号レベルのばらつきをなくすことを本明
細書では「規格化」と呼ぶことにする。
【0025】本実施例において、抵抗素子3は厚膜抵抗
素子としたが、その代わりに可変抵抗器(微小可変抵抗
器)を使用してもよい。可変抵抗器の場合、厚膜抵抗素
子のようにトリミング調整する必要はない。現在市販さ
れている2mm角の可変抵抗器を使用すれば、簡単に出力
調整することができる。しかし、厚膜抵抗素子と比較し
て抵抗値の変動、及び抵抗値の調整幅において劣るとい
う欠点がある。
【0026】〔4〕信号出力用ピン 信号出力用ピン4としては、使用する機器の回路ボード
に設けた差し込み口に合わせた長さ、及び径のものを取
り付ける。本発明におけるセンサーユニットの信号出力
ピン4は同一基体上に形成され、各センサー素子2の信
号出力はそのままセンサーユニットから取り出すことが
できるため、外部回路構成は非常に簡素化される。
【0027】〔5〕電源用ピン 電源用ピン5には、直流電源用ピン5aと交流電源用ピン
5bとがある。直流電源は、各センサー素子2が有するヒ
ータ、及び水素センサー素子2aとアルコールセンサー素
子2bの電極印加に使用する。一方、交流電源は湿度セン
サー素子2cの電極印加に使用する。湿度センサー素子2c
の電極印加に交流電源を用いるのは、感湿膜における吸
着水の分極を防ぐためである。電源用ピン5は信号出力
用ピン4と同様に、使用する機器の回路ボードに設けた
差し込み口に合わせた長さ、及び径のものを取り付け
る。
【0028】〔6〕ホルダーキャップ 本発明におけるセンサーユニットの断面図を図4に示
す。このホルダーキャップ6は金網部6aを有し、センサ
ー素子2が発火しても火炎をカバー外部に漏らさないよ
うに、金網部6aによりセンサー素子2を覆う。金網部6a
はステンレス線を用いるのが好ましい。
【0029】以上本発明によるセンサーユニットの構造
及び各部品を説明したが、具体的な製造工程を以下に述
べる。
【0030】図3に示すような形状の基体ホルダー1を
形成するために、ドクターブレード法で作製したグリー
ンシートを金型で打ち抜き、焼成する。この基体ホルダ
ー1上にリード配線1a及びリードパッド部1bを形成する
ため、導体ペーストを図3に示すような形状にスクリー
ン印刷する。その後、厚膜抵抗素子を所定の位置にスク
リーン印刷し、基体ホルダー1全面を焼成する。
【0031】各センサー素子2の成膜工程からエージン
グ処理までは、別工程で並列処理する。これは製造時間
の短縮のためには有効な方法である。また、成膜工程に
おいて、各センサー素子の感応膜は、他のセンサー素子
の感応膜と種類が異なっても相互汚染がなく、エージン
グ処理においても各センサー素子に応じて最適なエージ
ング条件を設定することができ、他のセンサー素子のエ
ージング条件に干渉されることがない。そのため、安定
した膜組成が得られ、センサー特性のバラツキを低減す
ることがでる。また、後の工程における製造、検査、及
び調整を非常に容易にし、製品歩留りを良好にすること
ができ、安定した大量生産をすることができる。
【0032】リード線7を別工程で作製した各センサー
素子2に接合し、そのリード線7を図2に示すように所
定のリードパッド部1bへ取り付ける。次に信号出力ピン
4、及び電源用ピン5を基体ホルダー1に取り付け、各
センサー素子2の設定電圧を信号出力ピン4間に印加
し、それぞれのセンサー素子2の感度等の性能のチェッ
クをする。この一次性能チェックにより、各センサー素
子2からの信号電圧値が一定になるように、負荷抵抗の
最適値を計算し、トリミングを行う。製造工程の短縮の
ためには、性能チェック時にトリミングを行うことが好
ましい。なお、本実施例のように、負荷抵抗が厚膜抵抗
素子の場合、負荷抵抗値の調整はトリミング方式でしか
行うことができないため、成膜段階で素子特性のバラツ
キを考慮して、ある程度低めに設定しておく必要があ
る。
【0033】従来、このような空調用センサーでは、セ
ンサーユニットを機器に組み込む時に個々のセンサー特
性に合わせて出力調整を行っていた。本発明における個
々のセンサー素子は、所定のガス濃度で所定の出力が得
られるように規格化されており、回路組み込み時の出力
調整が非常に容易である。
【0034】厚膜抵抗素子の調整後、リード配線1a、リ
ードパッド部1b、及び厚膜抵抗素子を絶縁ガラス材で封
止する。これは、経時的な抵抗変動を防止するとともに
各導体部での短絡を防ぐためである。製造最終工程にお
いて、基体ホルダー1にホルダーキャップ6を取り付け
る。
【0035】本発明を以下の具体的実施例によりさらに
詳細に説明する。実施例1 ドクターブレード法により成形した後、中央部を図2に
示すように打ち抜き、1600℃で焼結した15mm×20mm×0.
635mm のアルミナ基板を基体ホルダー1とした。この基
体ホルダー1上に、図3に示すようにリード配線1a、及
びリードパッド部1bをAg/Pdからなる導体ペースト
を用いてスクリーン印刷した。なお、リード配線パター
ンの重なる部分には、絶縁体1cを形成した。また、Ru
2 からなる厚膜抵抗素子を0.7mm ×1.5mm ×10μmの
大きさになるように、図3に示すようにスクリーン印刷
した。その後、リード配線1a、リードパッド部1b、及び
厚膜抵抗素子を650 ℃で焼成固化した。
【0036】別工程で、15mm×15mm×0.25mmのアルミナ
基板の片面に、高周波マグネトロンスパッタリング法に
より厚さ2000オングストロームの薄膜状Pt電極を形成
し、もう一方の面に同様に高周波マグネトロンスパッタ
リング法により厚さ2500オングストロームの薄膜状Pt
ヒーターを形成した。同様にして合計3個作製した。
【0037】次に、水素センサー素子2a及びアルコール
センサー2bとして、薄膜状Pt電極上に高周波マグネト
ロンスパッタリング法によりSnO2 をそれぞれ3000オ
ングストロームの厚さに製膜した。この時、同時にスパ
ッタリング法により貴金属触媒であるPd、Ptをそれ
ぞれ3重量%及び1重量%膜中に添加した。また、湿度
センサー2cとして、薄膜状Pt電極上に高周波マグネト
ロンスパッタリング法によりZrO及びMgOをそれぞ
れ2μm及び500 オングストロームの厚さに製膜した。
【0038】これらのセンサー素子2に対して、膜中の
酸素欠損の補完及び膜歪みの除去の目的で、大気中にお
いてエージング処理を施した。水素センサー素子2aは、
700℃で3時間、アルコールセンサー素子2bは、700 ℃
で1時間、及び湿度センサー素子2cは、650 ℃で1時間
加熱した。
【0039】さらに、それぞれのセンサー素子2の薄膜
上に、スパッタリング法により薄膜状Pt電極を形成
し、両Pt電極及び薄膜状ヒータにそれぞれPtからな
るリード線7を接続し、基体ホルダー1に取り付け、図
1に示す回路を形成した。
【0040】ここで、各センサー素子2が有するヒータ
の電源としては5Vの直流電源を用いた。また、水素セ
ンサー素子2a及びアルコールセンサー素子2bの信号電源
は、直流5Vとし、湿度センサー素子2cの信号電源は交
流70Hz、7Vとした。
【0041】それぞれのセンサー素子2の作動温度とし
て、水素センサー素子2aを400℃、アルコールセンサ
ー素子2bを350℃、及び湿度センサ素子2cを420℃
とした。
【0042】次に、各センサー素子2の出力信号の規格
化をするため、測定ガスとして、25℃においてH2 を10
ppm、エタノールを100 ppm、及び湿度50g/kgと
し、厚膜抵抗素子のトリミングを行った。その結果、水
素センサー素子2aの負荷抵抗値は50kΩ、アルコールセ
ンサー素子2bの負荷抵抗値は120 kΩ、及び湿度センサ
ー素子2cの負荷抵抗値は300 kΩとなった。
【0043】これらのリード配線1a、リードパッド部1
b、及び厚膜抵抗素子に15μmの厚さのガラスオーバー
コートを施し、信号出力用ピン4及び電源用ピン5を取
り付けた。最後にステンレスメッシュを有するホルダー
キャップ6を取り付けた。
【0044】得られたセンサーユニットを機器回路に組
み込み、実際に混合ガス中での検知特性を調べた。混合
ガスは、水素が10ppm、エタノールが100pp
m、湿度が10g/kgであった。なお、雰囲気中の温度
は、25℃であった。結果を表1に示す。
【0045】 表 1 水素 アルコール 湿度 センサーユニット 水素センサー (1) ○ × × アルコールセンサー (1) ○ ○ × 湿度センサー (1) × × ○
【0046】1)(1) :各センサー素子が検知したガス
を○、検知しなかったガスを×で示す。
【0047】表1から、水素センサー素子により、水素
検知ができ、湿度センサ素子により、湿度検知ができ、
また、水素センサー素子とアルコールセンサー素子とに
より、選択的にアルコール検知ができるため、本実施例
のセンサーユニットは個々のガス種に対して識別検知で
きることが分かる。なお、アルコールセンサー素子は、
アルコール検知だけでなく水素検知も行ったが、水素セ
ンサー素子の出力信号と比較判定することにより、機器
としては問題なくアルコールの識別検知ができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明におけるセ
ンサーユニットは、個々のセンサー素子の正確な作動の
ため、各種の検知対象に対して良好な検知感度を得るこ
とができる。
【0049】また、本発明におけるセンサーユニットを
製造する際、各センサー素子を並列して製造することが
できるため、製造時間を短縮でき、特性のバラツキを低
減させることができる。さらに、信号出力が規格化され
ているので、機器組み込み時の調整をする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるセンサーユニットの一実施例を
示す正面図である。
【図2】実施例における基体ホルダーの形状を示す正面
図である。
【図3】実施例における基体ホルダー上に形成したリー
ド配線、リードパッド部、及び負荷抵抗膜を示す図であ
る。
【図4】図1においてホルダーキャップを取り付けた時
のA−A断面を示す図である。
【図5】従来のセンサー構造の一実施例を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
1 基体ホルダー 1a リード配線 1b リードパッド部 1c 絶縁体 1d 打ち抜き部 2 センサー素子 2a 水素センサー素子 2b アルコールセンサー素子 2c 湿度センサ素子 3 負荷抵抗膜 4 信号出力用ピン 5 電源用ピン 5a 直流電源用ピン 5b 交流電源用ピン 6 ホルダーキャップ 6a 金網部 7 リード線 11 基板 12 絶縁層 13 ヒータ 14 断熱材 15 電極 16 ガス感応体 17 センサー素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 個別にヒータを有する複数個のセン
    サー素子と、(b) 前記センサー素子の各々を遊離した状
    態で保持する絶縁基体ホルダーと、(c) 前記センサー素
    子の信号を取り出すための回路手段とを有するセンサー
    ユニットであって、前記ヒータにより各々の前記センサ
    ー素子を所定の作動温度に保ちながら、前記センサー素
    子から信号を取り出すことを特徴とするセンサーユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセンサーユニットにお
    いて、前記回路手段が厚膜抵抗素子からなる負荷抵抗を
    有し、前記厚膜抵抗素子は、トリミングして信号電圧を
    規格化したことを特徴とするセンサーユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のセンサーユニットにお
    いて、前記回路手段が可変抵抗器からなる負荷抵抗を有
    し、信号を前記可変抵抗器により規格化したことを特徴
    とするセンサーユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載のいずれかのセン
    サーユニットにおいて、前記センサー素子を被覆するよ
    うに、金網を有するホルダーキャップ内に前記基体ホル
    ダー全体を収納したことを特徴とするセンサーユニッ
    ト。
JP21730392A 1992-07-23 1992-07-23 センサーユニット Pending JPH0643128A (ja)

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JP21730392A JPH0643128A (ja) 1992-07-23 1992-07-23 センサーユニット

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