JPH0643076U - 脱臭装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱臭ファンと、この脱臭ファンで送風される
空気と接するように配置された脱臭剤とを有する脱臭装
置において、脱臭剤の寿命を容易に推定して、適正な脱
臭剤交換を行なう。 【構成】 脱臭ファン９の作動時間の積算装置と、積算
装置の積算時間が所定時間に達すると警報を発する警報
装置（ＬＥＤ１２）とを設ける。 【効果】 脱臭ファンで送風された空気を脱臭剤と接触
させて脱臭する脱臭装置に使用される脱臭剤の臭気成分
吸着量は、常にほぼ同程度の臭気成分濃度の空気が送風
される場合であれば、脱臭剤に送風された空気量、即ち
脱臭ファンの作動時間に比例する。従って、脱臭剤の種
類や量或いは使用環境（被脱臭空気の臭気成分濃度）に
対して、脱臭剤の吸着量が飽和に達する脱臭ファンの作
動時間を予め設定しておき、積算装置により求めた脱臭
ファンの作動時間の積算時間がこの設定時間に達したと
きに、警報装置から警報を発するようにすることによ
り、容易に脱臭剤の適正な交換時期を知ることができ
る。脱臭機能付便器に好適である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は脱臭装置に係り、特に便器の脱臭に好適な脱臭装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、トイレルームの使用環境の向上を図るための様々な改善が研究開発され ており、その一つとして、便器に脱臭装置を取り付けたものがある。

【０００３】 この脱臭機能を備える便器の脱臭装置は、一般に、便鉢とその後部に設置され たロータンクとの間に設けられた便座ボックス内に設けられており、便鉢内に向 けて開口する吸気口から便鉢内の空気を脱臭ファンで吸入し、この脱臭ファンで 吸入された空気を活性炭等の脱臭剤と接触させた後排気するように構成されてい る。

【０００４】 このような脱臭機能付便器に用いられる活性炭等の脱臭剤は、ある程度臭気成 分を吸着すると、吸着量が飽和に達し、それ以上臭気成分を吸着することができ なくなる。即ち、脱臭剤として機能しなくなる。

【０００５】 従って、脱臭剤はその吸着量が飽和に達する前に、新しい脱臭剤と交換する必 要がある。

【０００６】 この場合、吸着能力が残っている脱臭剤を交換することは、脱臭剤交換頻度が 必要以上に多くなり、コスト面で不利である。

【０００７】 一方、吸着能力が既になくなっている脱臭剤を交換せずに放置しておくと、臭 気成分の除去が行なえず、脱臭機能が得られない。このようなことから、脱臭剤 はその寿命ないし吸着量を十分に見極め、最も適当な時期に交換することが重要 となる。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

従来の脱臭機能付便器において、脱臭剤の吸着量や寿命を知る手段は設けられ ておらず、従って、使用者の嗅覚に頼り、脱臭装置を作動させても臭気が取り除 かれないようであれば脱臭剤を交換するか、或いは、脱臭剤の吸着量とは無関係 に、ある一定の期間使用したら脱臭剤を交換するようにしている。

【０００９】 しかしながら、使用者の嗅覚に頼る場合には、臭気を敏感に感じる者とそうで ない者とで脱臭剤の交換を必要とすると判断する時期に差があることから、常に 良好な脱臭効果が得られるように脱臭剤を交換することが難しい。

【００１０】 また、脱臭剤の吸着量とは無関係に、定期的に脱臭剤を交換する場合には、吸 着能が残っている脱臭剤を交換することになったり、既に吸着能がなくなった脱 臭剤が交換されないままとなったりするため、やはり、良好な脱臭効果が得られ るように脱臭剤を交換することはできない。即ち、脱臭剤の吸着量は実際に送風 された臭気成分を含む空気の送風量に関係し、例えば、冷蔵庫内の脱臭剤のよう に、放置時間に関係するものではないことから、定期的な交換では適正な交換を 行なうことができない。

【００１１】 本考案は上記従来の問題点を解決し、脱臭ファンと、この脱臭ファンで送風さ れる空気と接するように配置された脱臭剤とを有する脱臭装置において、脱臭剤 の寿命を容易に推定することができ、適正な脱臭剤交換を行なうことができる脱 臭装置を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

本考案の脱臭装置は、脱臭ファンと、該脱臭ファンで送風される空気と接する ように配置された脱臭剤とを有する脱臭装置において、該脱臭ファンの作動時間 の積算装置と、該積算装置の積算時間が所定時間に達すると警報を発生する警報 装置とを設けたことを特徴とする。

【００１３】

【作用】

脱臭ファンで送風された空気を脱臭剤と接触させて脱臭する脱臭装置に使用さ れる脱臭剤の臭気成分吸着量は、常にほぼ同程度の臭気成分濃度の空気が送風さ れる場合であれば、脱臭剤に送風された空気量、即ち脱臭ファンの作動時間に比 例する。

【００１４】 従って、脱臭剤の種類や量或いは使用環境（被脱臭空気の臭気成分濃度）に対 して、脱臭剤の吸着量が飽和に達する脱臭ファンの作動時間を予め設定しておき 、積算装置により求めた脱臭ファンの作動時間の積算時間がこの設定時間に達し たときに、警報装置から警報を発するようにすることにより、容易に脱臭剤の適 正な交換時期を知ることができる。

【００１５】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例について詳細に説明する。

【００１６】 図１は本考案の一実施例に係る脱臭装置を取り付けた便器を示す一部切欠平面 図である。

【００１７】 図１中、１は便器本体、２は便座、３は便蓋、４は便座ボックス、５はロータ ンクである。便座ボックス５には、その便器本体１側に便鉢１Ａ内の空気を吸入 する吸気口６が設けられており、この吸気口６から後述の排気口７に至る系路に 送風路８が設けられている。この送風路８の吸気口６近傍には脱臭ファン９が設 けられ、また、排気口７の近傍には脱臭剤１０が設けられ、脱臭ファン９の作動 により吸気口６から吸入された便鉢内の臭気成分を含む空気は、送風路８を経て 脱臭剤１０と接触し、臭気成分が吸着除去され、脱臭空気は排気口７より排出さ れるように構成されている。

【００１８】 本実施例においては、基板１１に設けられた脱臭ファン９の作動時間の積算装 置（図示せず）により脱臭ファン９の作動時間を積算し、この積算時間が予め設 定した所定時間に達したときは、ＬＥＤ１２が点灯ないし点滅することにより、 これを使用者に知らせる。この基板１１には、停電又はプラグの引き抜き時に積 算時間がリセットされないように、バックアップ用電池（図示略）が接続されて いる。

【００１９】 なお、本実施例では、着座センサ１３で使用者が着座したことを検知すると脱 臭ファン９が自動的に作動するように構成されている。勿論、脱臭ファンは使用 者が手動にて作動させるものであっても良い。

【００２０】 本考案において、警報装置はＬＥＤの点灯又は点滅の他、常時点灯しているＬ ＥＤを消灯させるものであっても良い。また、警報音を発信するものであっても 良い。

【００２１】 また、図示の実施例では本考案の脱臭装置を脱臭機能付便器に適用した例を示 したが、本考案の脱臭装置は便器に限らず、脱臭ファンと、この脱臭ファンで送 風される空気と接するように配置された脱臭剤とを有する脱臭装置であれば良く 、納戸やウォークインクロゼットの脱臭装置、犬小屋用脱臭装置等、他の脱臭装 置にも好適である。

【００２２】

【考案の効果】

以上詳述した通り、本考案の脱臭装置によれば、脱臭ファンと、この脱臭ファ ンで送風される空気と接するように配置された脱臭剤とを有する脱臭装置におい て、脱臭剤の適正な交換時期を容易に確認することにより、好適な交換を行ない 、脱臭剤の過剰交換又は過少交換を防止して常に良好な脱臭効果を得ることが可 能とされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る脱臭装置を取り付けた
便器を示す一部切欠平面図である。

【符号の説明】

１ 便器本体 ２ 便座 ３ 便蓋 ４ 便座ボックス ５ ロータンク ６ 吸気口 ７ 排気口 ８ 送風路 ９ 脱臭ファン １０ 脱臭剤 １２ ＬＥＤ １３ 着座センサ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 脱臭ファンと、該脱臭ファンで送風され
   る空気と接するように配置された脱臭剤とを有する脱臭
   装置において、 該脱臭ファンの作動時間の積算装置と、該積算装置の積
   算時間が所定時間に達すると警報を発生する警報装置と
   を設けたことを特徴とする脱臭装置。