JPH064278Y2 - エンジンのオイルレベルゲ−ジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はエンジンのオイルパンにおける潤滑油の保有
状態を知るためのオイルレベルゲージの改良に関する。

（従来の技術） 車両用エンジンのオイルレベルゲージとしては、目盛付
きの目視タイプの杆体が一般に用いられていたが、これ
はエンジンブロックに対する出し入れが必要で取扱いが
不便でかつ正確さに欠けるところから、第３図イのよう
な自動センサータイプのものが提案されている。

このレベルゲージは、下端にレベルセンサーとしてのサ
ーミスタｔを内蔵した窓孔付きの検出筒１を備え、この
検出筒１の上端にサーミスタｔに対するリード線を保護
する金属線コイルからなる可撓管２の下端部が差し込み
連結され、また可撓管２の上端は途中直筒部3aの外周に
ゴムなどの軟質材からなるシールキャップ４を取付けた
把手３の下端の膨出ソケット部3bに第３図ロのように嵌
め込みかしめ付けられていて、その可撓管２をエンジン
ブロックａの側壁からオイルパンｂに向けて吊設したガ
イドパイプｐに挿通し、パイプｐの上端にシールキャッ
プ４を装着し、検出筒１をオイル中の所定高さ位置に吊
持する一方、可撓管２と把手３を通ったリード線５は運
転室中に配設された警報器のスイッチｓに接続されてい
る。

そして、オイル量の検知に当たっては、警報器のスイッ
チｓを入れてサーミスタｔを通電状態にしておき、その
際オイルパンｂ中のオイルレベルが検出筒１に表示した
低レベル線ｍより上にあれば、サーミスタｔに流れる電
流が少なく警報器は動作しないが、一方オイル消費され
て低レベル線ｍまで下がればサーミスタｔの導通電流が
大きくなって、警報器が動作しドライバーにオイルが減
少したことを報知するようになされている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記従来のレベルゲージでは可撓管２の上端
は把手３の下端膨出シケット部3bに嵌め込みかしめ付け
て、キャップ４の頭部下面から検知筒１の下端までの長
さＬを決めていて、長さの調節ができないため、車種が
異なるごとに、またはエンジン回りの補機部品のレイア
ウトの関係によるガイドパイプｐのエンジンブロックか
らの突出長さが異なるごとに、それに対応した長さのオ
イルレベルゲージを各別に作らなければ、種類が甚だ多
くなって部品管理上厄介であり、また製作上も時間的に
不経済で能率が上がらない。

そこで、この考案はゲージ部分の長さを変更可能として
異なる車種や配設状態のの異なるガイドパイプにも容易
に適用できるようにしたオイルレベルゲージを提供する
ものである。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記目的のものと、サーミスタを内蔵した下
端の検出筒の上端に金属線コイルからなる可撓管の下端
部を取付け、該可撓管の上半部を、直筒部を有し上端が
湾曲した把手中に出入可能に遊嵌し、直筒部の外周には
軟質材からなるシールキャップを装着し、該シールキャ
ップの下側または上側に当たる直筒部には少なくとも１
個のねじ16を横向きに螺合し、その先端部を可撓管の隣
接するコイルの間に係合させ可撓管を直筒部に固定させ
たことを特徴としている。

（作用） 使用時には、直筒部上のねじをねじ戻してその先端部を
一たん可撓管のコイルの間から引き込め、可撓管を把手
から出入させ、シールキャップの頭部下面か検出部の下
端までの長さが適用する車種のエンジンまたはガイドパ
イプの長さに対応して所定の値となるように調整し、再
びねじをねじ込んでその先端部を可撓管のコイルの間に
係合させて可撓管を直筒部に固定し検出筒及び可撓管を
ガイドパイプに挿通し、パイプ上端にシールキャップを
施し、サーミスタを通電状態におく。

（実施例） 第１図および第２図はこの実施例を示すものであり、11
はセンサーとしてのサーミスタｔを内蔵した窓孔付きコ
ップ状の検出筒であって、その上端開口部には金属線コ
イルからなる所要長さの可撓管12の下端部が嵌め込まれ
てかしめ付けられており、そして可撓管12の上半部は上
端が湾曲したステッキ状の把手13の内部に出入可能に嵌
挿され、把手13の直筒部13aの外周所要の位置にはゴム
などの軟質材からなり鋸刃状の係止段部を備えたほぞ状
の、シールキャップ14が装着され、このシールキャップ
14の下側に当たる把手13の直筒部13aには周囲方向に１
個または複数個の小ねじ16が第２図のように横向きに出
入自在に螺合され、その先端部は可撓管12の隣接コイル
の間に介在していて、可撓管12を把手13から脱落しない
ように固定している。

そこで、使用の際しては、直筒部13a上の小ネジ16をね
じ戻してその先端部を一たん可撓管12のコイルの間から
引き込め、可撓管12を把手13から適宜出入りさせ、シー
ルキャップ14の頭部下面から検出筒11の下端までの長さ
Ｌが適用する車種のエンジンまたはエンジンブロックの
ガイドパイプの長さに対応して所定の値となるように調
整し、再び小ねじ16をねじ込んでその先端部を可撓管12
のコイルの間に係合させる。

そして、可撓管12および把手13に挿通したサーミスタｔ
のリード線15を運転室内の警報器のスイッチｓに接続す
る。

この状態で、検出筒11および可撓管12を適用車種のエン
ジンブロック内の吊設されたガイドパイプｐに挿通し、
その上端開口部にシールキャップ14の頭部下面を当接さ
せてキャップ14を装着すれば、下端の検出筒11がオイル
パンの中の所定高さ位置に保持されることになり、かく
て、警報器のスイッチｓを入れてサーミスタを通電状態
におけば、オイルパン中のオイルが消費されて低レベル
線ｍに達した際には警報器が動作してオイルの減少した
ことがドライバーに報知される。

なお、図示の例ではねじ16はシールキャップ14の下側に
設けたものを示したが、これはキャップ14の上でもよ
い。

（考案の効果） 以上のようにこの考案では、エンジンのオイルレベルゲ
ージとして、検出筒の上端に取付けた金属線コイルから
なる可撓管の上半部を把手の内部に出入自在に遊嵌し、
把手の直筒部に螺合したねじの先端部を可撓管のコイル
の間に係合させて可撓管を直筒部に固定するようにした
ので、ねじのねじ込み、ねじ戻しにより把手からの可撓
管の突出長さを簡単に調整することができ、車種の異な
るエンジンやガイドパイプの配設状態の違いに容易に対
応させることができ、したがって従来のように車種ごと
またはパイプの配設状態ごとに幾種類ものレベルゲージ
を用意する必要がなく、部品管理がやり易く、経済的で
生産し易いなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案の実施例の断面図。 第２図は要部の断面図。 第３図はイは従来のレベルゲージの使用状態を示すエン
ジンブロックの半断面図。 同図ロは可撓管の上端部分の断面図。 図中、 11……検出筒、12……可撓管 13……把手、13a……直筒部 14……シールキャップ、16……ねじ ｔ……サーミスタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】サーミスタｔを内蔵した下端の検出筒11の
   上端に金属線コイルからなる可撓管12の下端部を取付
   け、該可撓管12の上半部を、直筒部13aを有し上端が湾
   曲した把手13中に出入可能に遊嵌し、直筒部13aの外周
   には軟質材からなるシールキャップ14を装着し、該シー
   ルキャップ14の下側または上側に当たる把手の直筒部13
   aには少なくとも１個のねじ16を横向きに螺合し、その
   先端部を可撓管12の隣接コイルの間に係合させて可撓管
   12を直筒部13aに固定させてなるエンジンのオイルレベ
   ルゲージ。