JPH0642559U - ゴム履帯を備えたクローラ式走行装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム履帯が誘導輪から外れないようにする。 【構成】 誘導輪１２の外周面に歯部２１を設け、この
歯部２１をゴム履帯１５のピン１８に噛合して重なり代
を大とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パワーショベル等の建設機械に用いるゴム履帯を備えたクローラ式 走行装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

パワーショベル等の建設機械に用いるクローラ式走行装置はトラックフレーム に起動輪と誘導輪を設け、その起動輪と誘導輪に履帯を巻掛けたものである。

【０００３】 通常のクローラ式走行装置の履帯は鉄製の履板をリンクで無端状に連結したも のであり、舗装道路を走行すると道路を損傷するので、近年はゴム製の履帯をリ ンクで無端状に連結したゴム履帯を装着したクローラ式走行装置が用いられてい る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

かかるクローラ式走行装置においては図１に示すように、誘導輪１の突条部２ をゴム履帯３のリンク４に接しているだけであり、その誘導輪１とゴム履帯３の 重なり代ｌが小さい。 このために、ゴム履帯３が走行路盤の凹凸によって変形した時に誘導輪１の突 条部２がリンク４により外れてゴム履帯３が外れることがある。

【０００５】 そこで、本考案は前述の課題を解決できるようにしたゴム履帯を備えたクロー ラ式走行装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

トラックフレーム１０に設けた起動輪１１と誘導輪１２にゴム履帯１５を巻掛 け、その起動輪１１と外周面に、ゴム履帯１５のリンク１７を連結するピン１８ と噛合する噛合部２１を設けたゴム履帯を備えたクローラ式走行装置。

【０００７】

【作 用】

誘導輪１２とゴム履帯１５の重なり代が噛部２１だけ大きくなるから、走行路 盤の凹凸によってゴム履帯１５が変形してもゴム履帯１５が誘導輪１２から外れ ることがない。

【０００８】

【実 施 例】

図２に示すように、トラックフレーム１０に起動輪１１と誘導輪１２と上転輪 １３と下転輪１４を取付け、それらにゴム履帯１５が巻掛けてある。 このゴム履帯１５はゴム製の履板１６にリンク１７を取付け、そのリンク１７ をピン１８で連結することで複数の履帯１６を無端状に連結してある。 ゴム製の履板１６としては全体をゴム製としたものや、鉄製基板にゴム体を取 付けたもの等である。

【０００９】 前記誘導輪１２は図３に示すように突条部１９を有する本体２０に歯部２１を 設けたもので、この歯部２１は円弧状の単位歯部２２を本体２０の外周面に複数 ボルト等で取付けても良いし、一体的に設けても良い。

【００１０】 図４に示すように、誘導輪１２の突状部１９が一対のリンク１７，１７間に嵌 まり込み、かつ噛部２１がピン１８に噛合するので、誘導輪１２とゴム履帯１５ との重なり代ｌ₁ が突状部１９だけの従来と比べて大きくなる。 このために、走行路盤の凹凸によってゴム履帯１５が変形しても誘導輪１２か ら外れることがない。

【００１１】

【考案の効果】

誘導輪１２とゴム履帯１５の重なり代が噛部２１だけ大きくなるから、走行路 盤の凹凸によってゴム履帯１５が変形してもゴム履帯１５が誘導輪１２から外れ ることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の誘導輪とゴム履帯の重なり部分の説明図
である。

【図２】本考案の実施例を示す全体正面図である。

【図３】誘導輪の正面図である。

【図４】誘導輪とゴム履帯の重なり部分の説明図であ
る。

【符号の説明】

１０…トラックフレーム、１１…起動輪、１２…誘導
輪、１５…ゴム履帯、１６…ゴム履板、１７…リンク、
１８…ピン、２１…歯部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラックフレーム１０に設けた起動輪１
   １と誘導輪１２にゴム履帯１５を巻掛け、その起動輪１
   １と外周面に、ゴム履帯１５のリンク１７を連結するピ
   ン１８と噛合する噛合部２１を設けたことを特徴とする
   ゴム履帯を備えたクローラ式走行装置。