JPH0642327B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0642327B2 JPH0642327B2 JP61038238A JP3823886A JPH0642327B2 JP H0642327 B2 JPH0642327 B2 JP H0642327B2 JP 61038238 A JP61038238 A JP 61038238A JP 3823886 A JP3823886 A JP 3823886A JP H0642327 B2 JPH0642327 B2 JP H0642327B2
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- JP
- Japan
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- dielectric
- ceramic composition
- present
- resonator
- dielectric ceramic
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は誘電体共振器材料として好適なバリウム,コバ
ルト,亜鉛,ニオブ,アンチモンおよび酸素からなる誘
電体磁器組成物に関するものである。
ルト,亜鉛,ニオブ,アンチモンおよび酸素からなる誘
電体磁器組成物に関するものである。
更に詳しくは,本発明はマイクロ波周波数帯で使用され
る誘電体共振器としたときに,無負荷Q(Qu)および比
誘電率(εr)が大きく,共振周波数の温度係数(τf)
の安定度が優れた誘電体磁器組成物に関するものであ
る。
る誘電体共振器としたときに,無負荷Q(Qu)および比
誘電率(εr)が大きく,共振周波数の温度係数(τf)
の安定度が優れた誘電体磁器組成物に関するものであ
る。
誘電体共振器の大きさは一般に に反比例し,比誘電率が大きいほど,共振器を小さくで
き回路を小型化できるので共振器材料の磁器組成物とし
ては,無負荷Qが大きく,共振周波数の温度係数の安定
度がすぐれていると共に,一般に比誘電率の大きなもの
が望ましいが,比誘電率が極端に大きすぎるとあまりに
も共振器が小さくなりすぎかえって取扱いが困難になる
ため,共振器が使用される周波数帯によって要求される
比誘電率の値も異なってくる。
き回路を小型化できるので共振器材料の磁器組成物とし
ては,無負荷Qが大きく,共振周波数の温度係数の安定
度がすぐれていると共に,一般に比誘電率の大きなもの
が望ましいが,比誘電率が極端に大きすぎるとあまりに
も共振器が小さくなりすぎかえって取扱いが困難になる
ため,共振器が使用される周波数帯によって要求される
比誘電率の値も異なってくる。
従来誘電体共振器材料として共振器に使用される磁器組
成物としては,Ba(Mg1/3Ta2/3)O3系(特公昭59−23
048号公報),Ba(Zn1/3Ta2/3)O3系(特公昭59−4
8484号公報),Ba(Zn1/3Nb2/3)O3系(特開昭53−
35453号公報),Ba(Mg1/3Nb2/3)O3系(特開昭53
−35345号公報),CaTiO3-MgTiO3-La2O3・2TiO
2系,Sr(Zn1/3Nb2/3)O3-SrTiO3系等すでに多数提案され
ている。
成物としては,Ba(Mg1/3Ta2/3)O3系(特公昭59−23
048号公報),Ba(Zn1/3Ta2/3)O3系(特公昭59−4
8484号公報),Ba(Zn1/3Nb2/3)O3系(特開昭53−
35453号公報),Ba(Mg1/3Nb2/3)O3系(特開昭53
−35345号公報),CaTiO3-MgTiO3-La2O3・2TiO
2系,Sr(Zn1/3Nb2/3)O3-SrTiO3系等すでに多数提案され
ている。
しかしながら従来の磁器組成物は,無負荷Qが小さかっ
たり,比誘電率が小さいため共振器にしたときの形状が
かなり大きくなったり,また温度係数が大きかったりし
て,マイクロ波周波数帯で使用される共振器材料として
はいずれかに難点があり,実際の使用において不都合な
点が多い。
たり,比誘電率が小さいため共振器にしたときの形状が
かなり大きくなったり,また温度係数が大きかったりし
て,マイクロ波周波数帯で使用される共振器材料として
はいずれかに難点があり,実際の使用において不都合な
点が多い。
本発明の目的は,誘電体共振器材料,特にマイクロ波
(ミリ波を含む)周波数帯で使用される誘電体共振器材
料として好適な誘電体磁器組成物を提供することにあ
る。
(ミリ波を含む)周波数帯で使用される誘電体共振器材
料として好適な誘電体磁器組成物を提供することにあ
る。
また本発明の目的は,無負荷Qおよび比誘電率が大き
く,かつ共振周波数の温度係数が±30ppm/℃以下,好
ましくは±10ppm/℃程度以下で安定度のすぐれた誘電
体磁器組成物を提供することにある。
く,かつ共振周波数の温度係数が±30ppm/℃以下,好
ましくは±10ppm/℃程度以下で安定度のすぐれた誘電
体磁器組成物を提供することにある。
本発明の目的は,Ba(Zn1/3Nb2/3)O3系のZnの一部をCoで
置換し,さらにNbの一部をSbで置換した磁器組成物によ
って達成される。
置換し,さらにNbの一部をSbで置換した磁器組成物によ
って達成される。
本発明は,バリウム,コバルト,亜鉛,ニオブ,アンチ
モンおよび酸素からなる組成式, Ba[(Co1-xZnx)1/3(Nb1-ySby)2/3]03 (式中,0.1≦x≦0.7,0.001≦y≦0.
1)で表わされる誘電体磁器組成物に関するものであ
る。
モンおよび酸素からなる組成式, Ba[(Co1-xZnx)1/3(Nb1-ySby)2/3]03 (式中,0.1≦x≦0.7,0.001≦y≦0.
1)で表わされる誘電体磁器組成物に関するものであ
る。
本発明の組成物においてコバルトは共振周波数の温度係
数の改善に大きく作用している。またアンチモンは温度
特性の改善とともに無負荷Qの改善に大きく作用してい
る。
数の改善に大きく作用している。またアンチモンは温度
特性の改善とともに無負荷Qの改善に大きく作用してい
る。
なお,コバルトまたはアンチモンを含有していない誘電
体磁器組成物は,共振周波数の温度係数が大きすぎると
いう大きな難点がある。
体磁器組成物は,共振周波数の温度係数が大きすぎると
いう大きな難点がある。
本発明による誘電体磁器組成物は,例えばバリウム,コ
バルト,亜鉛,ニオブ,アンチモン等の炭酸塩,酸化物
等の出発原料を混合して仮焼した後,成形,焼成して焼
結させる方法で製造することができる。
バルト,亜鉛,ニオブ,アンチモン等の炭酸塩,酸化物
等の出発原料を混合して仮焼した後,成形,焼成して焼
結させる方法で製造することができる。
例えば,炭酸バリウム,酸化コバルト,酸化亜鉛,五酸
化ニオブおよび三酸化アンチモンの各所定量を水,アル
コール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて,水,アル
コール等を除去した後,粉砕し,酸素含有ガス雰囲気
(例えば空気雰囲気)下に800〜1400℃で約10
時間程度仮焼する。これによって形成された仮焼物を粉
砕した後,ポリビニルアルコールの如き有機バインダと
共に混合して均質にし,乾燥,粉砕して加圧成形(圧力
100〜3000kg/cm2)する。そしてこの成形物を空
気の如き酸素含有ガス雰囲気下に1300〜1600℃
で焼成すれば,本発明の誘電体磁器組成物が得られる。
化ニオブおよび三酸化アンチモンの各所定量を水,アル
コール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて,水,アル
コール等を除去した後,粉砕し,酸素含有ガス雰囲気
(例えば空気雰囲気)下に800〜1400℃で約10
時間程度仮焼する。これによって形成された仮焼物を粉
砕した後,ポリビニルアルコールの如き有機バインダと
共に混合して均質にし,乾燥,粉砕して加圧成形(圧力
100〜3000kg/cm2)する。そしてこの成形物を空
気の如き酸素含有ガス雰囲気下に1300〜1600℃
で焼成すれば,本発明の誘電体磁器組成物が得られる。
こうして得られた誘電体磁器組成物は,これをそのまま
又は必要に応じて適当な形状およびサイズ加工すると誘
電体共振器になる。また本発明の誘電体磁器組成物は,
マイクロ波IC用誘電体基板,誘電体調整棒等の材料と
して利用することができる。
又は必要に応じて適当な形状およびサイズ加工すると誘
電体共振器になる。また本発明の誘電体磁器組成物は,
マイクロ波IC用誘電体基板,誘電体調整棒等の材料と
して利用することができる。
実施例1 炭酸バリウム〔Ba(CO3)〕粉末1モル,酸化コバルト(C
oO)粉末0.199モル,酸化亜鉛(ZnO)粉末0.1
344モル,酸化ニオブ(Nb2O5)粉末0.3317モ
ルおよび三酸化アンチモン(Sb2O3)粉末0.0017
モルをエタノールと共にボールミルに入れ,16時間湿
式混合した。この混合物をボールミルから取り出して溶
媒のエタノールを蒸発させ,らい潰機で2時間粉砕し
た。粉砕物は,空気雰囲気下に1300℃で仮焼した
後,再びらい潰機で1時間粉砕した。この粉砕物は適量
のポリビニルアルコール溶液を加えて均一に混合した
後,直径15mmφ,厚さ7mmの円盤状ペレットに成形し
て空気雰囲気下に1470℃で4時間焼成,焼結して本
発明の誘電体磁器組成物を得た。
oO)粉末0.199モル,酸化亜鉛(ZnO)粉末0.1
344モル,酸化ニオブ(Nb2O5)粉末0.3317モ
ルおよび三酸化アンチモン(Sb2O3)粉末0.0017
モルをエタノールと共にボールミルに入れ,16時間湿
式混合した。この混合物をボールミルから取り出して溶
媒のエタノールを蒸発させ,らい潰機で2時間粉砕し
た。粉砕物は,空気雰囲気下に1300℃で仮焼した
後,再びらい潰機で1時間粉砕した。この粉砕物は適量
のポリビニルアルコール溶液を加えて均一に混合した
後,直径15mmφ,厚さ7mmの円盤状ペレットに成形し
て空気雰囲気下に1470℃で4時間焼成,焼結して本
発明の誘電体磁器組成物を得た。
こうして得られた磁器組成物を直径11mmφ,厚さ4・
3mmの大きさにカットした後,誘電共振法によって測定
し,共振周波数o(4.5〜5.5GHz)における無負荷Q
および比誘電率εrを求めた。また,共振周波数の温度
依存性については−40〜50℃の範囲で測定し温度係
数τfを求めた。その結果を第1表に示す。
3mmの大きさにカットした後,誘電共振法によって測定
し,共振周波数o(4.5〜5.5GHz)における無負荷Q
および比誘電率εrを求めた。また,共振周波数の温度
依存性については−40〜50℃の範囲で測定し温度係
数τfを求めた。その結果を第1表に示す。
実施例2〜13 実施例1の酸化コバルト,酸化亜鉛,酸化ニオブ,およ
び三酸化アンチモンの使用量を変え焼成温度を変えたほ
かは実施例1と同様にして式 Ba〔(Co1-xZnx)1/3,(Nb1-ySby)2/3〕03における,xお
よびyの値が第1表に記載の誘電体磁器組成物を製造
し,実施例1と同様にして電気的特性を測定した。
び三酸化アンチモンの使用量を変え焼成温度を変えたほ
かは実施例1と同様にして式 Ba〔(Co1-xZnx)1/3,(Nb1-ySby)2/3〕03における,xお
よびyの値が第1表に記載の誘電体磁器組成物を製造
し,実施例1と同様にして電気的特性を測定した。
その結果を第1表に示す。
なお、第1表中,実施例2,実施例9,実施例10およ
び実施例11は本発明の範囲外の組成物の製造例と電気
的特性を示すものである。
び実施例11は本発明の範囲外の組成物の製造例と電気
的特性を示すものである。
比較例1 実施例1の酸化コバルトおよび三酸化アンチモンの使用
量を変え,組成式, Ba〔(Co0.4Zn0.6)1/3・(Nb0.7Sb0.3)2/3)〕O3で表わさ
れる本発明の範囲外の誘電体磁器組成物を得ようとした
が,焼結が充分に進まなかった。
量を変え,組成式, Ba〔(Co0.4Zn0.6)1/3・(Nb0.7Sb0.3)2/3)〕O3で表わさ
れる本発明の範囲外の誘電体磁器組成物を得ようとした
が,焼結が充分に進まなかった。
比較例2 実施例1の酸化コバルトおよび三酸化アンチモンを使用
せずに焼成温度を1530℃としたほかは,実施例1と
同様にして誘電体磁器組成物 〔(Ba(Zn1/3Nb2/3)O3〕を製造し,実施例1と同様にし
て電気的特性を測定した。
せずに焼成温度を1530℃としたほかは,実施例1と
同様にして誘電体磁器組成物 〔(Ba(Zn1/3Nb2/3)O3〕を製造し,実施例1と同様にし
て電気的特性を測定した。
その結果,Q=11000,εr=38.8, τf=36ppm/℃であった。
〔発明の効果〕 本発明の誘電体磁器組成物は,無負荷Qが大きいだけで
なく,適度に大きな比誘電率を有し,共振周波数の温度
係数が小さく安定度がすぐれているので,誘電体共振器
材料として好適である。
なく,適度に大きな比誘電率を有し,共振周波数の温度
係数が小さく安定度がすぐれているので,誘電体共振器
材料として好適である。
また本発明の誘電体磁器組成物を用い,例えばマイクロ
波周波数帯用共振器にして使用すると受信機の性能を大
幅に向上させることができ,小型化できるという利点が
ある。
波周波数帯用共振器にして使用すると受信機の性能を大
幅に向上させることができ,小型化できるという利点が
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】バリウム,コバルト,亜鉛,ニオブ,アン
チモンおよび酸素からなる組成式, Ba[(Co1-xZnx)1/3(Nb1-ySby)2/3]03 (式中,0.1≦x≦0.7,0.001≦y≦0.
1)で表わされる誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61038238A JPH0642327B2 (ja) | 1986-02-25 | 1986-02-25 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61038238A JPH0642327B2 (ja) | 1986-02-25 | 1986-02-25 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62198006A JPS62198006A (ja) | 1987-09-01 |
JPH0642327B2 true JPH0642327B2 (ja) | 1994-06-01 |
Family
ID=12519720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61038238A Expired - Lifetime JPH0642327B2 (ja) | 1986-02-25 | 1986-02-25 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0642327B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4920853B2 (ja) * | 2001-07-16 | 2012-04-18 | 日本特殊陶業株式会社 | 誘電体磁器 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59228310A (ja) * | 1983-06-10 | 1984-12-21 | 富士電気化学株式会社 | マイクロ波用誘電体磁器組成物 |
JPS61142601A (ja) * | 1984-12-15 | 1986-06-30 | 株式会社村田製作所 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
-
1986
- 1986-02-25 JP JP61038238A patent/JPH0642327B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62198006A (ja) | 1987-09-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |