JPH0712971B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPH0712971B2 JPH0712971B2 JP60222864A JP22286485A JPH0712971B2 JP H0712971 B2 JPH0712971 B2 JP H0712971B2 JP 60222864 A JP60222864 A JP 60222864A JP 22286485 A JP22286485 A JP 22286485A JP H0712971 B2 JPH0712971 B2 JP H0712971B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric
- mol
- dielectric ceramic
- ceramic composition
- porcelain composition
- Prior art date
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は，誘電体共振器材料として好適な,BaO−TiO2−
Nd2O3−Me（Me＝VO5/2，WO3，YO3/2系の誘電体磁器組成
物に関する。
Nd2O3−Me（Me＝VO5/2，WO3，YO3/2系の誘電体磁器組成
物に関する。
本発明の誘電体磁器組成物は，誘電体共振器材料のほか
に，例えばマイクロ波IC用誘電体基板，誘電体調整棒等
にも使用することができる。
に，例えばマイクロ波IC用誘電体基板，誘電体調整棒等
にも使用することができる。
近年，マイクロ波回路の集積化に伴い，小型で高性能の
誘電体共振器が求められている。
誘電体共振器が求められている。
このような誘電体共振器に使用される誘電体磁器組成物
には，比誘電率εrが大きいこと，また，共振周波数の
温度係数τfの安定度および共振周波数の温度特性の直
線性が優れ，無負荷Ｑが大きいこと等の特性が要求され
ている。このような誘電体磁器組成物として，従来Ti
O2,BaO−TiO2等を主成分とするものが知られているが，
温度係数が大きかったり，マイクロ波帯域での誘電損失
が大きかったりして実用化するには困難な面がある。
には，比誘電率εrが大きいこと，また，共振周波数の
温度係数τfの安定度および共振周波数の温度特性の直
線性が優れ，無負荷Ｑが大きいこと等の特性が要求され
ている。このような誘電体磁器組成物として，従来Ti
O2,BaO−TiO2等を主成分とするものが知られているが，
温度係数が大きかったり，マイクロ波帯域での誘電損失
が大きかったりして実用化するには困難な面がある。
またBaO-TiO2-Nd2O3系の誘電体磁器組成物についての提
案〔Ber.Dt.Keram.Ges.55（1978）Nr.7;特開昭60−3540
6号等〕もあるが，後記比較例１〜４からも明らかであ
るように,Qが小さく，比誘電率についても改良すべき点
が残されている。
案〔Ber.Dt.Keram.Ges.55（1978）Nr.7;特開昭60−3540
6号等〕もあるが，後記比較例１〜４からも明らかであ
るように,Qが小さく，比誘電率についても改良すべき点
が残されている。
また最近ではBa(Mg1/3・Ta2/3)O3やBa(Zn1/3・Ta2/3)O3，
Ba(Zn1/3・Nb2/3)O3系等のペロブスカイト型構造を有す
る誘電体磁器組成物が提案されているが，比誘電率が小
さい（εr＝25〜40程度）ために，例えば0.1〜4GHz帯で
使用される共振器としたときに，共振器を十分に小型化
することができない難点がある。
Ba(Zn1/3・Nb2/3)O3系等のペロブスカイト型構造を有す
る誘電体磁器組成物が提案されているが，比誘電率が小
さい（εr＝25〜40程度）ために，例えば0.1〜4GHz帯で
使用される共振器としたときに，共振器を十分に小型化
することができない難点がある。
本発明の目的は，誘電体共振器材料，特に0.1〜4GHz帯
で使用される誘電体共振器材料として好適な誘電体磁器
組成物を提供することにある。
で使用される誘電体共振器材料として好適な誘電体磁器
組成物を提供することにある。
更に本発明の目的は，高誘電率で,Qが大きく，τfの安
定性がよく，温度特性の直線性が良好な誘電体磁器組成
物を提供することにある。
定性がよく，温度特性の直線性が良好な誘電体磁器組成
物を提供することにある。
本発明は，組成式 xBaO・yTiO2・zNd2O3・tMe （式中,MeはVO5/2，WO3およびYO3/2よりなる群から選択
された１種以上を示し,x＋ｙ＋ｚを１モルとしたときｘ
は0.1〜0.2モル,yは0.6〜0.8モル,zは0.1〜0.2モルで,t
はｘ＋ｙ＋ｚ＝１モルに対して0.0003〜0.3モル，好ま
しくは0.0005〜0.02モルである。） で表わされるバナジウム，タングステンおよびイットリ
ウムよりなる群から選択された１種以上の元素，ネオジ
ウム，チタン，バリウムおよび酸素からなる誘電体磁器
組成物に関するものである。
された１種以上を示し,x＋ｙ＋ｚを１モルとしたときｘ
は0.1〜0.2モル,yは0.6〜0.8モル,zは0.1〜0.2モルで,t
はｘ＋ｙ＋ｚ＝１モルに対して0.0003〜0.3モル，好ま
しくは0.0005〜0.02モルである。） で表わされるバナジウム，タングステンおよびイットリ
ウムよりなる群から選択された１種以上の元素，ネオジ
ウム，チタン，バリウムおよび酸素からなる誘電体磁器
組成物に関するものである。
本発明は，特定量のBaO,TiO2およびNd2O3を主成分と
し，VO5/2，WO3およびYO3/2の１種以上を特定量含有さ
せたことによって，従来の誘電体磁器組成物の難点を改
良することができるという知見に基いている。
し，VO5/2，WO3およびYO3/2の１種以上を特定量含有さ
せたことによって，従来の誘電体磁器組成物の難点を改
良することができるという知見に基いている。
本発明において，VO5/2，WO3およびYO3/2は共通して無
負荷Ｑを大きく向上させる作用を有しており，比誘電率
も大きい。またこれらの効果とともに，WO3の場合は低
い焼成温度で誘電体磁器組成物を製造することができ，
またYO3/2の場合は共振周波数の温度係数τfを小さくす
ることができる効果がある。
負荷Ｑを大きく向上させる作用を有しており，比誘電率
も大きい。またこれらの効果とともに，WO3の場合は低
い焼成温度で誘電体磁器組成物を製造することができ，
またYO3/2の場合は共振周波数の温度係数τfを小さくす
ることができる効果がある。
VO5/2，WO3およびYO3/2の含有量が過度に多くなると特
にＱが小さくなり，比誘電率についても小さくなるの
で，これらの含有量は前記組成式においてｘ＋ｙ＋ｚ＝
１モルに対して0.0003〜0.03モル，好ましくは0.0005〜
0.02モルの範囲にするのがよい。
にＱが小さくなり，比誘電率についても小さくなるの
で，これらの含有量は前記組成式においてｘ＋ｙ＋ｚ＝
１モルに対して0.0003〜0.03モル，好ましくは0.0005〜
0.02モルの範囲にするのがよい。
本発明による誘電体磁器組成物は，バリウム，チタン，
ネオジウム，バナジウム，タングステン，イットリウム
等の炭酸塩，酸化物，硫酸塩等の出発原料を混合して仮
焼した後，成形，焼成して焼結させる方法で製造するこ
とができる。
ネオジウム，バナジウム，タングステン，イットリウム
等の炭酸塩，酸化物，硫酸塩等の出発原料を混合して仮
焼した後，成形，焼成して焼結させる方法で製造するこ
とができる。
例えば，炭酸バリウム，酸化チタン，酸化ネオジウムお
よび酸化バナジウム，酸化タングステン，酸化イットリ
ウム等を各所定量ずつ水，アルコール等の溶媒と共に湿
式混合する。続いて，水，アルコール等を除去した後，
粉砕し，酸素含有ガス雰囲気（例えば空気雰囲気）下に
900〜1100℃で約５時間程度仮焼する。これによって形
成された仮焼物を粉砕した後，ポリビニルアルコールの
如き有機バインダと共に混合して均質にし，乾燥，粉砕
して加圧成形（圧力100〜1000kg/cm2）する。そして，
この成形物を空気の如き酸素含有ガス雰囲気下に1300〜
1450℃で焼成すれば，上記誘電体磁器組成物が得られ
る。
よび酸化バナジウム，酸化タングステン，酸化イットリ
ウム等を各所定量ずつ水，アルコール等の溶媒と共に湿
式混合する。続いて，水，アルコール等を除去した後，
粉砕し，酸素含有ガス雰囲気（例えば空気雰囲気）下に
900〜1100℃で約５時間程度仮焼する。これによって形
成された仮焼物を粉砕した後，ポリビニルアルコールの
如き有機バインダと共に混合して均質にし，乾燥，粉砕
して加圧成形（圧力100〜1000kg/cm2）する。そして，
この成形物を空気の如き酸素含有ガス雰囲気下に1300〜
1450℃で焼成すれば，上記誘電体磁器組成物が得られ
る。
こうして得られた誘電体磁器組成物は，そのまま又は必
要に応じて適当な形状およびサイズに加工することで，
誘電体共振器，マイクロ波IC用誘電体基板，誘電体調整
棒等の材料として利用することができ，特に0.1〜4GHz
帯で使用される誘電体共振器としたときにすぐれた効果
が奏される。
要に応じて適当な形状およびサイズに加工することで，
誘電体共振器，マイクロ波IC用誘電体基板，誘電体調整
棒等の材料として利用することができ，特に0.1〜4GHz
帯で使用される誘電体共振器としたときにすぐれた効果
が奏される。
〔実施例１〕 炭酸バリウム（BaCO3）粉末0.15モル，酸化チタン粉末
（TiO2）0.70モル，酸化ネオジウム粉末（Nd2O3）0.15
モルおよび酸化バナジウム粉末（VO5/2）0.0005モルを
エタノールと共にボールミルに入れ,10時間湿式混合し
た。この混合物をボールミルから取り出して溶媒のエタ
ノールを蒸発させ，らい潰機で１時間粉砕した。粉砕物
は，空気雰囲気下に950℃で仮焼した後，再びらい潰機
で１時間粉砕した。この粉砕物は適量のポリビニルアル
コール溶液を加えて均一に混合した後，直径15mmφ，厚
さ5.5mmのペレットに成形して空気雰囲気下に1360℃で
２時間焼成，焼結して本実施例の誘電体磁器組成物（0.
15BaO・0.70TiO2・0.15Nd2O3・0.0005VO5/2）を得た。
（TiO2）0.70モル，酸化ネオジウム粉末（Nd2O3）0.15
モルおよび酸化バナジウム粉末（VO5/2）0.0005モルを
エタノールと共にボールミルに入れ,10時間湿式混合し
た。この混合物をボールミルから取り出して溶媒のエタ
ノールを蒸発させ，らい潰機で１時間粉砕した。粉砕物
は，空気雰囲気下に950℃で仮焼した後，再びらい潰機
で１時間粉砕した。この粉砕物は適量のポリビニルアル
コール溶液を加えて均一に混合した後，直径15mmφ，厚
さ5.5mmのペレットに成形して空気雰囲気下に1360℃で
２時間焼成，焼結して本実施例の誘電体磁器組成物（0.
15BaO・0.70TiO2・0.15Nd2O3・0.0005VO5/2）を得た。
こうして得られた磁器組成物を直径9mmφ，厚さ3mmの大
きさにカットした後，誘電共振法によって測定し，共振
周波数f0（２〜6GHz）における無負荷Ｑおよび比誘電率
εrを求めた。また，共振周波数の温度依存性について
は−40〜50℃の範囲で測定し温度係数τfを求めた。そ
の結果を第１表に示す。
きさにカットした後，誘電共振法によって測定し，共振
周波数f0（２〜6GHz）における無負荷Ｑおよび比誘電率
εrを求めた。また，共振周波数の温度依存性について
は−40〜50℃の範囲で測定し温度係数τfを求めた。そ
の結果を第１表に示す。
実施例２〜５ 実施例１の酸化バナジウム粉末の使用量をかえたほか
は，実施例１と同様にして誘電体磁器組成物を製造し，
実施例１と同様に特性を測定した。
は，実施例１と同様にして誘電体磁器組成物を製造し，
実施例１と同様に特性を測定した。
その結果を第１表に示す。
比較例１〜２ 実施例１の酸化バナジウム粉末を使用しなかった（比較
例１）および酸化バナジウム粉末の使用量を0.0005モル
から0.04モルにかえた（比較例２）ほかは，実施例１と
同様にして誘電体磁器組成物を製造し，実施例１と同様
に特性を測定した。
例１）および酸化バナジウム粉末の使用量を0.0005モル
から0.04モルにかえた（比較例２）ほかは，実施例１と
同様にして誘電体磁器組成物を製造し，実施例１と同様
に特性を測定した。
その結果を第１表に示す。
実施例６〜９および比較例３〜５ 実施例１の出発原料の使用量をかえたほかは，実施例１
と同様にして第２表記載の誘電体磁器組成物を製造し，
実施例１と同様に特定を測定した。
と同様にして第２表記載の誘電体磁器組成物を製造し，
実施例１と同様に特定を測定した。
その結果を第２表に示す。
実施例10〜14 実施例１の酸化バナジウム粉末を酸化タングステン粉末
にかえ，また焼成温度をかえて実施例１と同様に第３表
記載の誘電体磁器組成物を製造し，実施例１と同様に特
性を測定した。
にかえ，また焼成温度をかえて実施例１と同様に第３表
記載の誘電体磁器組成物を製造し，実施例１と同様に特
性を測定した。
その結果を第３表に示す。
実施例15〜19 実施例１の酸化バナジウム粉末を酸化イットリウム粉末
にかえ，実施例１と同様に第４表記載の誘電体磁器組成
物を製造し，実施例１と同様に特性を測定した。
にかえ，実施例１と同様に第４表記載の誘電体磁器組成
物を製造し，実施例１と同様に特性を測定した。
その結果を第４表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のVO5/2，WO3，YO3/2等を含有したBaO・TiO2・Nd
2O3系の誘電体磁器組成物は，特に無負荷Ｑが大きい。
また比誘電率εrが大きく，共振周波数の温度係数τfの
安定性がよい。
2O3系の誘電体磁器組成物は，特に無負荷Ｑが大きい。
また比誘電率εrが大きく，共振周波数の温度係数τfの
安定性がよい。
従って本発明の誘電体磁器組成物は誘電体共振器材料と
して好適であり，特に0.1〜4GHz帯で使用される共振器
材料として使用すると小型で高性能の共振器が得られ
る。
して好適であり，特に0.1〜4GHz帯で使用される共振器
材料として使用すると小型で高性能の共振器が得られ
る。
Claims (1)
- 【請求項１】xBaO・yTiO2・zNd2O3・tMe（式中,MeはVO
5/2，WO3およびYO3/2よりなる群から選択された１種以
上を示し,x＋ｙ＋ｚを１モルとしたときｘは0.1〜0.2モ
ル,yは0.6〜0.8モル,zは0.1〜0.2で、ｔはｘ＋ｙ＋ｚ＝
１モルに対して0.0003〜0.03モルである。）で表わされ
るバナジウム，タングステンおよびイットリウムよりな
る群から選択された１種以上の元素，ネオジウム，チタ
ン，バリウムおよび酸素からなる誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60222864A JPH0712971B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-10-08 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60222864A JPH0712971B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-10-08 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6283364A JPS6283364A (ja) | 1987-04-16 |
| JPH0712971B2 true JPH0712971B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=16789085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60222864A Expired - Lifetime JPH0712971B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-10-08 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0712971B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06102572B2 (ja) * | 1986-09-24 | 1994-12-14 | 日本特殊陶業株式会社 | 高周波用誘電体磁器組成物 |
| JP2938468B2 (ja) * | 1989-03-15 | 1999-08-23 | 松下電器産業株式会社 | 積層セラミックコンデンサ |
| JP2907437B2 (ja) * | 1989-03-15 | 1999-06-21 | 松下電器産業株式会社 | 積層セラミックコンデンサ |
| JP2899303B2 (ja) * | 1989-03-15 | 1999-06-02 | 松下電器産業株式会社 | 積層セラミックコンデンサ |
| JP2928259B2 (ja) * | 1989-03-15 | 1999-08-03 | 松下電器産業株式会社 | 積層セラミックコンデンサ |
-
1985
- 1985-10-08 JP JP60222864A patent/JPH0712971B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6283364A (ja) | 1987-04-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |