JPH0642326Y2 - 積層コイル - Google Patents

積層コイル

Info

Publication number
JPH0642326Y2
JPH0642326Y2 JP1988145267U JP14526788U JPH0642326Y2 JP H0642326 Y2 JPH0642326 Y2 JP H0642326Y2 JP 1988145267 U JP1988145267 U JP 1988145267U JP 14526788 U JP14526788 U JP 14526788U JP H0642326 Y2 JPH0642326 Y2 JP H0642326Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
layer
insulating film
winding
laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1988145267U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0265316U (ja
Inventor
唯夫 永井
保信 才田
憲嗣 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP1988145267U priority Critical patent/JPH0642326Y2/ja
Publication of JPH0265316U publication Critical patent/JPH0265316U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0642326Y2 publication Critical patent/JPH0642326Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Television Scanning (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はフライバックトランスの高圧コイル等に使用さ
れる積層コイルに関するものである。
〔従来の技術〕
第6図には一般的な積層コイルの断面構成が示されてい
る。同図において、ボビン1の表面にポリエステルある
いはポリフィニレンサルファイド等からなる絶縁フィル
ム3が巻回され、同フィルム3の上側に沿面距離Lを確
保して第1層のコイル2aが整列巻きされており、そのコ
イル2aの上側に絶縁フィルム3が巻回されている。この
ように、コイルの整列巻回と絶縁フィルム3の巻回とを
交互に繰り返すことにより、層間絶縁層としての絶縁フ
ィルム3を介して第1層から第n層までのコイル2a,2b,
…,2nが積層形成されるのである。
そして、この積層コイルを、例えば、フライバックトラ
ンスの高圧コイルとして使用する場合は、周知のよう
に、コアの外側に、低圧コイルと、高圧コイルとしての
前記積層コイルとを巻装してトランスケース内に収容
し、同トランスケース内にエポキシ等の絶縁性の注形樹
脂(含浸剤)5を注入して、コイルのモールド固定とコ
イルの含浸とが行われるのである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の積層コイルは直径の細いコイルを
比較的広い幅にわたって巻回形成し、その上側に絶縁フ
ィルム3が締めつけ状態で複数回巻き付けられるもので
あるため、各コイル層2a,2b,…,2nと絶縁フィルム3と
が密着状態となり、この積層コイルをトランスのケース
内に収容して前記注形樹脂によってコイル含浸を行う
と、この注形樹脂が各層のコイル2a,2b,…,2nの両サイ
ドの開口部4からコイルの内部に前記注形樹脂が入り込
めず、各層のコイル2a,2b,…,2nの中央部分に注形の含
浸樹脂が十分に入り込めない真空あるいは空気の空間部
分が生じてしまうという不都合がある。
このように、各層のコイル2a,2b,…,2nの中央部分に含
浸剤が入り込まない部分が生じると、各コイル層間の絶
縁耐圧が低下し、例えばある層のコイルにレアショート
が生じると、絶縁耐圧が低くなるために、このレアショ
ートが他の層のコイルに伝播し、コイル内部が異常加熱
して絶縁フィルム3等の溶融物がコイルから吹き出し、
それが空気に触れて発煙・発火し、これが火災を引き起
こすという危険があった。
本考案は上記従来の課題を解決するためになされたもの
であり、その目的は、各層のコイル間に含浸剤がまんべ
んなく行き渡るようにして層間絶縁耐圧を高め、レアシ
ョートの層間伝播を防止する積層コイルを提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために、次のように構成さ
れている。すなわち、本考案は、複数のコイルが絶縁層
を介して積層され、各コイル層間には絶縁性の含浸剤が
含浸される積層コイルにおいて、前記絶縁層はコイルの
巻幅よりも広幅の絶縁フィルムを各コイルの上側に巻回
することによって形成されており、該絶縁フィルムのコ
イルに接する少なくともほぼ1ターン部分にはコイル巻
回層の上面対向位置に含浸剤が侵入する透孔が設けられ
ていることを特徴として構成されている。
〔作用〕
本考案の積層コイルにおいて、各層のコイルはその上側
に巻かれる絶縁フィルムによる絶縁層によって絶縁され
るが、各層のコイルに巻かれる絶縁フィルムの少なくと
もほぼ1ターン長部分にはコイル上面に対向する透孔が
形成されている。したがって、この積層コイルの含浸を
行うと、絶縁フィルムの両端側から毛管現象によって入
り込んだ含浸剤は直ちに透孔部に達し、含浸剤はこの透
孔を利用してコイルの内部にまんべんなく入り込む。こ
の含浸剤のコイル内部への侵入によって、各層のコイル
間の絶縁耐圧は飛躍的に高められ、例え、ある層のコイ
ルにレアショートが発生しても、このレアショートの層
間伝播は効果的に防止されるのである。
〔実施例〕 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。な
お、本実施例の説明において、従来例と同一の部分には
同一の符号を付しその重複説明は省略する。
第1図には本考案に係る積層コイルの一実施例が示され
ている。本実施例において特徴的なことは、各層のコイ
ル2a,2b,…,2n間に形成される絶縁層を、特有な形状を
備えた絶縁フィルム3を巻回することにより形成したこ
とである。
第2図には本実施例において使用されている絶縁フィル
ム3の特徴的な形状構成が示されている。同図におい
て、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
フェニレンサルファイド等の樹脂からなる絶縁フィルム
3はその幅がコイル2a,2b,…,2nの巻き幅Wよりも広幅
に形成されており、巻き始め部分のほぼ1ターン長さS
の領域に四角の透孔6が形成されている。この透孔6の
幅Wはコイルの巻き幅Wとほぼ等しくなっている。本実
施例では、絶縁フィルム3の長さはコイル2a,2b,…,2n
の上側に4ターン巻回する長さにしてある。積層コイル
を形成する場合は、第1層目のコイル2aの上側に、透孔
6が形成されている方の端部を巻き始めとしてまず1タ
ーン巻回する。この1ターン巻回により透孔6は1層目
のコイル2aの上側に位置しコイル2aの上側に空間層7が
形成される。そして、引き続き絶縁フィルム3の残りの
部分を3ターン巻回して絶縁フィルム3の巻回を完了す
る。次に、この第1層目の絶縁層8aの上側にコイル捲線
を巻回して第2層目のコイル2bを形成する。そしてこの
2層目のコイル2bの上側に同様に絶縁フィルム3を4タ
ーン巻回することにより第2層目の絶縁層8bを形成す
る。このように、絶縁フィルム3とコイル捲線との巻回
を順に繰り返すことにより、本実施例の特徴的な積層コ
イルが形成されるのである。この本実施例の積層コイル
においては、前記の如く絶縁フィルム3の巻き始めのほ
ぼ1ターン長部分に透孔6が形成されているから、この
絶縁フィルム3を複数ターン(本実施例では4ターン)
巻回して絶縁層を形成すると、この透孔6の部分が各層
のコイル2a,2b,…,2nの上面と接する間隙部となり、こ
の間隙部は含浸剤の侵入経路となる。
この積層コイルをフライバックトランスの高圧コイルと
して使用する場合は、当該高圧コイルを低圧コイルとと
もにコアに巻装し、これをトランスのケース内に収容
し、当該ケース内を真空吸引しながら、エポキシ等の注
形樹脂を注入し、高圧コイルの含浸およびモールドを行
う。このモールド含浸により、第1図に示すように、注
形樹脂5は絶縁フィルム3の両端部から毛管現象によっ
て内側に入り込み、透孔6によって形成される空間層7
に侵入する。この注形樹脂の含浸侵入により、各層のコ
イル2a,2b,…,2nの上側に注形樹脂(含浸剤)による樹
脂絶縁層10a,10b,…,10nが形成されることとなる。この
ように樹脂絶縁層10a,10b,…,10nが形成されることによ
り、各コイル2a,2b,…,2nの層間は樹脂絶縁層と絶縁フ
ィルム3の絶縁層とが介設されることで絶縁耐圧が飛躍
的に高められる。
したがって、本実施例によれば、積層コイルをフライバ
ックトランスの高圧コイルとして使用した場合に、高圧
コイルの何れかの層のコイル2a〜2nにレアショートが発
生しても、このレアショートの層間伝播を防止すること
が可能となる。レアショートの層間伝播が防止されるこ
とにより、レアショートはその発生したコイル層の横方
向に伝播して行き、フライバックトランスの1次側の電
流を増加させる。
通常のテレビセットにおいては、フライバックトランス
の1次側の電流が許容範囲を越えて大きくなった場合に
はヒューズの溶断や出力トランジスタの破壊等を行って
フライバックトランスの動作を停止させるような工夫が
施されている。したがって、前記のように、高圧コイル
のある層にレアショートが発生した場合には、前記の如
く、レアショートの層間伝播が防止されている間に、レ
アショートは横方向に拡がり、許容範囲を越えてフライ
バックトランスの1次側の電流を増加させる結果、ヒュ
ーズの溶断等によりフライバックトランスの動作が速や
かに停止され、高圧コイルの過熱による発煙・発火をひ
き起こす前にフライバックトランスの停止動作が確実に
行われ、前記発煙・発火に起因する火災等の発生は未然
に防止されるのである。
なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく様々
な実施の態様を採り得るものである。例えば、上記実施
例では、絶縁フィルム3の巻き始めのほぼ1ターン長部
分にコイル2a〜2nの巻き幅Wにほぼ等しい透孔6を形成
したが、この透孔6の長さをほぼ2ターン当たりの長さ
にしてもよい。一般的に透孔6の長さを長くした場合、
透孔6の形成されてない部分を同様に3ターン巻回すれ
ば、各コイル2a〜2nの層間の絶縁層の厚さが厚くなり、
それだけ積層コイルの外形が大きくなるという問題が生
じる。したがって、このような問題を生じさせないため
には、透孔6の部分をせいぜい2ターン程度の長さに押
さえることが好ましい。
また、絶縁フィルム3に形成する透孔6の形状は、各層
のコイル2a〜2nの全表面を覆う大きな孔形状にする必要
はなく、第3図に示すように、コイルの周回方向に長い
スリット状の透孔6を幅方向に複数設けたものでもよ
く、あるいは第4図に示す様に周回方向とほぼ直角方向
に長いスリット状の透孔6をフィルムの長手方向に複数
配列したものでよく、さらには第5図に示すように、絶
縁フィルム3の巻き始めからほぼ1ターン巻回長部分に
複数の透孔6が配列したものでもよく、これら透孔6の
形状は任意に設定し得るものである。
さらに、上記実施例では、積層コイルをフライバックト
ランスの高圧コイルに適用した場合について説明してい
るが、本考案の積層コイルは、必ずしもフライバックト
ランスの高圧コイルのみに使用されるものではなく、他
の用途に使用できることは言うまでもないことである。
(考案の効果) 本考案は以上説明したように、各層のコイルの上側に巻
かれる絶縁フィルムのコイル巻回層の上面に接する少な
くともほぼ1ターン部分には含浸剤が侵入する透孔が設
けられているから、コイルの含浸を行うことにより、こ
の透孔部分に含浸剤が充填されて樹脂絶縁層がコイルの
内部にまんべんなく形成されることとなる。この樹脂絶
縁層の形成により、各層のコイル間の層間絶縁耐圧が飛
躍的に高められ、この積層コイルをフライバックトラン
スの高圧コイルに使用した場合に、例え、その高圧コイ
ルのある層のコイル部分にレアショートが発生してもこ
のレアショートの層間伝播を効果的に防止することが可
能となり、このレアショートの層間伝播に伴って生じる
発煙・発火の危険を効果的に防止することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る積層コイルの一実施例を示す断面
構成図、第2図は同実施例に使用される積層フィルムの
平面図、第3図乃至第5図は絶縁フィルムの他の形態例
を示す説明図、第6図は従来の積層コイルを示す断面図
である。 1…ボビン、2a,2b,…,2n…コイル(コイル層)、3…
絶縁フィルム、4…開口部、5…注形樹脂(含浸剤)、
6…透孔、8a,8b,…,8n…絶縁層、10a,10b,…,10n…樹
脂絶縁層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のコイルが絶縁層を介して積層され、
    各コイル層間には絶縁性の含浸剤が含浸される積層コイ
    ルにおいて、前記絶縁層はコイルの巻幅よりも広幅の絶
    縁フィルムを各コイルの上側に巻回することによって形
    成されており、該絶縁フィルムのコイルに接する少なく
    ともほぼ1ターン部分にはコイル巻回層の上面対向位置
    に含浸剤が侵入する透孔が設けられていることを特徴と
    する積層コイル。
JP1988145267U 1988-11-07 1988-11-07 積層コイル Expired - Lifetime JPH0642326Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988145267U JPH0642326Y2 (ja) 1988-11-07 1988-11-07 積層コイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988145267U JPH0642326Y2 (ja) 1988-11-07 1988-11-07 積層コイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0265316U JPH0265316U (ja) 1990-05-16
JPH0642326Y2 true JPH0642326Y2 (ja) 1994-11-02

Family

ID=31413704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988145267U Expired - Lifetime JPH0642326Y2 (ja) 1988-11-07 1988-11-07 積層コイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0642326Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014203923A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 富士電機株式会社 樹脂モールドコイル及びモールド変圧器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62154620U (ja) * 1986-03-21 1987-10-01

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0265316U (ja) 1990-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7541908B2 (en) Transformer
TW370671B (en) Engine ignition coil device and method of winding an ignition coil
JPH0642326Y2 (ja) 積層コイル
JP2002217050A (ja) 電磁装置およびその製造方法
JPH0644087Y2 (ja) フライバックトランス
JP2001085268A (ja) 乾式金属化フィルムコンデンサ
JPH09330826A (ja) 変圧器巻線
KR200142811Y1 (ko) 정류자전동기의 고정자 절연물 구조
KR200150621Y1 (ko) 트랜스포머의 절연형 보빈구조
JP2531512Y2 (ja) 変成器用樹脂モールドコイル
JPS6234423Y2 (ja)
JP3026859U (ja) インバータトランス
KR930003566Y1 (ko) Fbt용 고압보빈의 절연용 필름
JPS6151810A (ja) 樹脂モ−ルドコイル
JP3752744B2 (ja) エンジンの点火コイル装置
JPH0211777Y2 (ja)
JPS6127164Y2 (ja)
KR950013777B1 (ko) 전동기고정자
JPS6038258Y2 (ja) 絶縁型インダクタンス装置
JPS609757Y2 (ja) 核融合装置用コイル
JPS5950205B2 (ja) フライバツクトランス
KR930001427Y1 (ko) 적층형 플라이 백 트랜스 포머
KR960007713Y1 (ko) 수지투입이 용이한 fbt용 절연필름
JPS63211709A (ja) 変圧器巻線の製造方法
JPH0722263A (ja) フライバックトランス