JPH0642113U

JPH0642113U - 携帯用集塵丸鋸の集塵カバー

Info

Publication number: JPH0642113U
Application number: JP7789692U
Authority: JP
Inventors: 野村文雄
Original assignee: 新ダイワ工業株式会社
Priority date: 1992-11-12
Filing date: 1992-11-12
Publication date: 1994-06-03
Anticipated expiration: 2007-11-12
Also published as: JP2596361Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】カバー本体を取外さなくても鋸刃を簡単に交
換できる携帯用集塵丸鋸の集塵カバーを提供する。【構成】カバー本体の外側の側板の中央部に外側フラ
ンジより大径の開口部を設けた。また、外周で鋸刃の内
周を支持する鋸刃支持環を外側フランジに設けた。ま
た、鋸刃支持環を設けず、鋸刃支持カラーを設けてもよ
い。この場合、外側フランジ及び内側フランジとも夫々
が対向する側に同一径のメス部を設け、メス部と回転軸
との間に回転軸の軸心方向に摺動自在で外側フランジ側
に付勢され、内側フランジ面とほぼ同一面まで押し込み
可能な鋸刃支持カラーを嵌入する。また、カバー本体の
外側の側板の鋸刃に対向する面にリブを設ける。また、
カバー本体を一体構造とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は鋸刃を覆うように設けて、切断により出る粉塵等の切断屑を収集する集塵カバーを有する携帯用集塵丸鋸において、カバー本体を取外すことなく鋸刃交換が簡単にできる構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、携帯用集塵丸鋸は円板状の鋸刃を回転して木材や石材等を切断するもので、駆動源を内蔵した本体ハウジングと、その駆動源により回転する円板状の鋸刃と、その鋸刃の切断深度を調整するベットと、鋸刃を覆うように設けて切断により出る粉塵等の切断屑の飛散を防止し、切断屑を収集する集塵カバーを備えており、集塵カバーは切断屑の漏れを無くすためにベットから上の鋸刃を全てカバー本体で覆っている。鋸刃の取付けは回転軸に嵌入した内側フランジと外側フランジの何れかに突設した鋸刃支持環で鋸刃内周を支持し、内側フランジと外側フランジとで鋸刃の側面を挟持することにより行われる。

【０００３】カバー本体は通常駆動部側のハウジングに固定される固定カバーと、その外側に取付けられて脱着自在な脱着カバーとに２分割されている。また、切断深度調整用のベットが本体ハウジング前端の下部に鋸刃側面に平行な面内で回動可能になるように一端を枢支されている。切断深度を変更して使用する際、切断深度を浅くする場合はベットを所要量回動して他端側を下げ、ベット下面からの鋸刃の突出深さを浅くする。そのためカバー本体とベットとの間に隙間ができ、切断屑が飛散して集塵効率が低下するという不都合がある。

【０００４】これを解決するため実願平３−１７５６号（実開平４−９８１０７）号公報に開示されているように、カバー本体の固定カバーと脱着カバーとの間に断面コの字状で円周方向にスライド自在なスライドカバーを付設し、切断深度の調整に応じてスライドカバーをスライドさせ、カバー本体とベットとの間の隙間を常時封鎖するようにしたものがある。スライドカバーのコの字状断面の内側は切断屑をカバー本体内に案内する導入口となるので、ステンレス等の耐磨耗性材料を使用している。

【０００５】鋸刃の切れ味が低下したときは交換するか研ぎ直しのため着脱することは勿論である。そのほか、切断する材料に合せた鋸刃を使用しないと美しい切断面が得られず商品価値が低下するので、材料が変わる都度鋸刃を交換する。このように鋸刃の交換を要することがしばしばある。鋸刃の交換には脱着カバーを取外し、ベットを大きく回動することにより行われる。更に、場合によってはスライドカバーを移動させる必要がある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

鋸刃の交換には前記脱着カバーの取外しとベットの回動及びスライドカバーの移動が必要になるので、作業が煩雑で工数を要する。そのため鋸刃の交換は容易ではないように思われ勝ちであり、必要な場合であるにも係わらず鋸刃の交換を怠ることがあり、製品の品質を低下させたり鋸刃の寿命を低下させたりすることの原因になっている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決し、鋸刃の交換が容易にできる手段として本考案は、カバー本体の外側を構成する側板の中央部に前記外側フランジより大径の開口部を設けた。また、鋸刃支持環を外側フランジに設けた。また、鋸刃支持環を設けず、外周で鋸刃内周を支持し、内周が回転軸に嵌入し、回転軸の軸心方向に摺動自在で外側フランジ側に付勢され、内側フランジ面とほぼ同一面まで押し込み可能である鋸刃支持カラーを配設し、外側フランジ及び内側フランジとも夫々が対向する側に前記鋸刃支持カラーを遊嵌可能なメス部を設けても良い。また、カバー本体の外側の側板の鋸刃に対向する面にリブを設けた。また、カバー本体を一体構造とした。

【０００８】

【作用】

カバー本体外側の側板の中央部に設けた開口部から外側フランジの取外しができる。外側フランジを取外せば、鋸刃は下方へ移動できるので、ベットを回動させることなくカバー本体の下側から簡単に出し入れができる。また、カバー本体外側の側部の鋸刃に対向する面に設けたリブは切断屑が外部に飛散するのを防止する。

【０００９】

【実施例】

以下図面に示す実施例に基いて、本考案による携帯用集塵丸鋸の集塵カバー１を具体的に説明する。カバー本体２は固定カバー、脱着カバー等に分割せず、箱形の一体構造とする。図例のように通常は製作上の都合で適宜分割して製作して組立てるが、鋸刃３の交換時に分割して取外すことは一切必要としないので、機能的には一体構造のものと同一となる。従って、ブロー成型により一体構造にする成型も可能である。カバー本体２は駆動部側の側部で駆動部のハウジング５に取付けられるが、その反対側であるカバー本体２の外側を構成する側板９の中央部に外側フランジ１１よりやや大径で外側フランジ１１の着脱が可能な開口部１０を設け、外側フランジ１１を常時露出させる。外側フランジ１１はカバー本体２を分解しなくとも、開口部１０から取外すことができる。

【００１０】駆動部のモータ６の出力軸７の回転は回転軸８に伝えられるが、出力軸７に設けたピニオンと回転軸８に設けたギヤとで大きく減速され、回転軸８に装着された鋸刃３を最適の周速度で回転させる。回転軸８には内側フランジ１２及び外側フランジ１１が嵌入され、両者のフランジ面で鋸刃３の側面が挟持される。外側フランジ１１には円環状で鋸刃３の内周を支持可能な外径を有する鋸刃支持環１３が突起しており、内側フランジ１２には外側フランジ１１との密着時、前記円環状に突起した鋸刃支持環１３との干渉を避けるための孔状のメス部１４を設けている。鋸刃３は内周を鋸刃支持環１３の外周で支持され、側面を内側フランジ１２及び外側フランジ１１のフランジ面により挟着され、回転軸８先端に螺合する挟持ボルト２１を締め付けることにより回転軸８に取付けられる。

【００１１】鋸刃３の着脱には、カバー本体２の外側の側板９に設けられた開口部１０から外側フランジ１１を取外せば、ベット４を下方に回動することなく鋸刃３が下方に移動出来るので、簡単に鋸刃３の出し入れ作業をすることができる。即ち、鋸刃３の交換に際し、カバー本体２を取外す作業が全く不要である。

【００１２】鋸刃支持環１３を外側フランジ１１から突起させたのは、若し内側フランジ１２から突起させると、鋸刃３の交換時鋸刃３を鋸刃支持環１３の突出量だけ外側に浮かせることが必要になり、鋸刃３と後記するリブ２２等の鋸刃周辺壁（図示しない）との間隔を狭く出来ない。

【００１３】図３は内側フランジ及び外側フランジの第２実施例を示している。前記第１実施例に記載した鋸刃支持環１３のごときものを突起させることなく、別部材であって外周が鋸刃３の内周を支持可能で、内周が回転軸８の対応箇所に嵌入可能な鋸刃支持カラー１６を配設する。内側フランジ１２ｂ及び外側フランジ１１ａの対向する側には、内径が鋸刃支持カラー１６の外周を遊嵌可能な孔状のメス部１５ｂ及び１５ａを夫々設ける。鋸刃支持カラー１６は内周を回転軸８に嵌入され、外周で鋸刃３の内周を支持するとともに、外周を夫々内側フランジ１２ｂのメス部１５ｂ及び外側フランジ１１ａのメス部１５ａに遊嵌され、内側フランジ１２ｂ側からばね１７で外側フランジ１１ａ側へ付勢されており、回転軸８の中心軸の軸心方向に摺動自在である。

【００１４】鋸刃支持カラー１６の外周には軸心方向に案内溝１８が軸対称に２個穿設され、各案内溝１８は外側端面１６ａ側が開口し奥側が盲状でストッパー面１８ｂを形成している。内側フランジ１２ｂの外周からメス部１５ｂまで貫通するピン孔１９が案内溝１８対応位置に穿設してあり、固定ピン２０をピン孔１９が挿入してストッパー面１８ｂに係合させ、鋸刃支持カラー１６が内側フランジ１２ｂから外れないようにしている。鋸刃支持カラー１６は外側端面１６ａを押すことにより奥へ押し込むことができるが、外側端面１６ａを内側フランジ１２ｂのフランジ面近傍迄押し込み可能なように設定されている。

【００１５】鋸刃３の回転軸８への取付けの際側面を内側フランジ１２ｂ及び外側フランジ１１ａのフランジ面で挟持されることは第１実施例と同じであるが、内周を支持するのは鋸刃支持カラー１６の外周である。

【００１６】鋸刃３の交換には、カバー本体２の外側の側板９の開口部１０から外側フランジ１１ａを取外せば良く、ベット４を下方に回動する操作の無いことは第１実施例の場合と同じであるが、第２実施例においては、更に鋸刃支持カラー１６を奥に押し込むことが必要であり、その操作をした後に、鋸刃３を下方に移動することができる。

【００１７】カバー本体２の外側を構成する側板９の内側で鋸刃３に対向する面には、開口部１０の全周をほぼ覆うようにリブ２２を複数個設け、その頂部が鋸刃３の側面との間に僅かの隙間を有する如く設定する。外側フランジ１１着脱用の開口部１０及び稼働カバー２９の持上げレバー２９ａ用の開口部１０ａから切断屑が外部に飛散することを防ぐシール効果を持たせる為である。また、スライドカバー２３の固定ボルト２４を緩め過ぎたとき、スライドカバー２３が固定ボルト２４から外れて落下して鋸刃３の外周の刃部に当たることがあるが、リブ２２を設けるとスライドカバー２３が落下できなくなるので、そのような事故を防ぐ効果もある。

【００１８】２５はカバー本体２の後部に設けた切断屑排出用の開口部で、開閉扉２６により常時閉められている。開閉扉２６に設けた集塵機連結口２７を介して図示しない集塵機が取り付け可能になっている。集塵機連結口２７も開閉蓋２８により常時閉められている。開閉扉２６を開けて切断屑を直接排出することができることは勿論である。

【００１９】カバー本体２を一体構造としたことにより、切断屑の導入口を分割式にしなくとも済み、構造の簡易化のみならず、導入口の磨耗のバラツキを防ぐことができる。

【００２０】

【考案の効果】

カバー本体の外側側板に設けた開口部から外側フランジを取外すことにより、鋸刃が下方へ移動可能になるので、鋸刃が容易に出し入れでき、カバー本体を取外すことなく、鋸刃の交換が容易にできる。

【００２１】鋸刃支持環を外側フランジに設けたので、鋸刃の移動の邪魔にならない。鋸刃支持カラーを有するものは奥へ押し込むことにより、同様に鋸刃の移動の邪魔にならない。カバー本体の内側に微小間隔のリブを設けたので、切断屑の外部への飛散を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による携帯用集塵丸鋸の集塵カバーの図
２におけるＩ〜Ｉ方向矢視縦断面図である。

【図２】本考案による携帯用集塵丸鋸の集塵カバーの側
面図である。

【図３】本考案による携帯用集塵丸鋸の集塵カバーの第
２実施例を示す図２におけるＩ〜Ｉ方向矢視要部縦断面
図である。

【図４】本考案による携帯用集塵丸鋸の集塵カバーのカ
バー本体の外側部分の斜視図である。

【図５】本考案による携帯用集塵丸鋸の集塵カバーのカ
バー本体の外側部分を取外した状態における斜視図であ
る。

【符号の説明】

１携帯用集塵丸鋸の集塵カバー２カバー本体３鋸刃４ベット８回転軸９側板１０開口部１１，１１ａ内側フランジ１２，１２ｂ外側フランジ１３鋸刃支持環１５ａ，１５ｂメス部１６鋸刃支持カラー２２リブ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】回転軸に嵌入した円板状の内側フランジ
と外側フランジとで鋸刃側面を挟持し、内側フランジ又
は外側フランジから円環状に突起した鋸刃支持環の外周
で鋸刃内周を支持し、ベットから上の前記鋸刃を覆うカ
バー本体を備えた携帯用集塵丸鋸の集塵カバーにおい
て、前記カバー本体の外側を構成する側板の中央部に前記外
側フランジより大径の開口部を設けたことを特徴とする
携帯用集塵丸鋸の集塵カバー。
【請求項２】前記鋸刃支持環を外側フランジに設けた
ことを特徴とする請求項１記載の携帯用集塵丸鋸の集塵
カバー。
【請求項３】前記鋸刃支持環を設けず、外周で鋸刃内
周を支持し、内周が回転軸に嵌入し、回転軸の軸心方向
に摺動自在で外側フランジ側に付勢され、内側フランジ
面とほぼ同一面まで押し込み可能である鋸刃支持カラー
を配設し、外側フランジ及び内側フランジとも夫々が対
向する側に前記鋸刃支持カラーを遊嵌可能なメス部を設
けたことを特徴とする請求項１記載の携帯用集塵丸鋸の
集塵カバー。
【請求項４】前記カバー本体の外側の側板の鋸刃に対
向する面にリブを設けたことを特徴とする請求項１記載
の携帯用集塵丸鋸の集塵カバー。
【請求項５】前記カバー本体を一体構造としたことを
特徴とする請求項１記載の携帯用集塵丸鋸の集塵カバ
ー。