JPH0641695U - プレス装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】装置本体の正面側および背面側の両面側を作業
エリアに設定することで、正面側および背面側からの双
方向からの作業が可能となり、作業効率の大幅な向上を
図ることができるプレス装置の提供を目的とする。 【構成】装置本体１の左右中央から上方に向けて立設し
た支柱部材５，６と、各支柱部材５，６の上端相互間に
水平に張架した水平部材７とにより形成された門形の架
構８と、装置本体１の上面に固定され、スチーム吐出用
の多数の小孔からスチームを吐出するアテロン台４と、
アイロン台４に対して昇降されるプレス板２１とを備
え、装置本体１の正面側および背面側の両面側を作業エ
リアに設定したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、スカートのギャザ付けおよびブラウス、カッタシャツ、 ズボン等の衣服の折目付けやシワ伸ばし等に用いるようなプレス装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来上述例のプレス装置としては例えば実公平２−３１１１８号公報に記載の 装置がある。すなわち、装置本体の上面に固定され、スチーム吐出用の多数の小 孔からスチームを吐出するアイロン台と、このアイロン台に対して昇降されるプ レス板とを備えたプレス装置であって、上述のプレス板を側面から見てコの字形 の支持アームに取付けたプレス装置である。

【０００３】 この従来装置によれば、アイロン台に対して上述のプレス板を上下方向に移動 させるので、プレス時においてプレス板のプレス圧が垂直方向に作用し、アイロ ン台に被覆した衣服のギャザや折目等の形を崩すことなく確実にプレスすること ができる。またスチームにより衣服のシワを伸ばすと共に、衣服を良好にアイロ ン仕上げすることができ、さらに、プレス板はアイロン台に対して上下動するの でプレス板の熱気が作業者に向けて直接当たるのを確実に防止することができる 等の諸種の利点がある反面、次のような問題点があった。

【０００４】 すなわち、上述のプレス板は側面から見てコの字形の支持アームに取付けられ ている関係上、装置本体の正面側のみが作業エリアに特定され、正面側および背 面側からの双方からの作業が不可能となって、充分な作業効率の向上が望めない 問題点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の請求項１記載の考案は、装置本体の正面側および背面側の両面側を 作業エリアに設定することで、正面側および背面側からの双方向からの作業が可 能となり、作業効率の大幅な向上を図ることができるプレス装置の提供を目的と する。

【０００６】 この考案の請求項２記載の考案は、上記請求項１記載の考案の目的と併せて、 装置本体上面に複数のアイロン台を離間配置すると共に、プレス板と、このプレ ス板を昇降させる昇降手段とをアイロン台対応位置に横移動させる構成とするこ とで、上述の複数のアイロン台を使用して、より一層高効率なプレス作業を行な うことができるプレス装置の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案の請求項１記載の考案は、装置本体の左右中央から上方に向けて立設 した支柱部材と、上記各支柱部材の上端相互間に水平に張架した水平部材とによ り形成された門形の架構と、上記装置本体の上面に固定され、スチーム吐出用の 多数の小孔からスチームを吐出するアイロン台と、上記アイロン台に対して昇降 されるプレス板とを備え、上記装置本体の正面側および背面側の両面側を作業エ リアに設定したプレス装置であることを特徴とする。

【０００８】 この考案の請求項２記載の考案は、上記請求項１記載の考案の構成と併せて、 上記装置本体の上面に複数のアイロン台を離間配置し、上記プレス板および該プ レス板を昇降させる昇降手段を、上記複数のアイロン台対応位置に横移動させる 横移動手段を設けて、該横移動手段を上記架構に取付けたプレス装置であること を特徴とする。

【０００９】

【考案の効果】

この考案の請求項１記載の考案によれば、装置本体に上述の門形の架構を設け て、該装置本体の正面側および背面側の両面側を共に作業エリアに設定したので 、正面側と背面側との双方向からの作業が可能となり、プレス作業効率の大幅な 向上を図ることができる効果がある。

【００１０】 この考案の請求項２記載の考案によれば、上記請求項１記載の考案の効果と併 せて、上述の横移動手段でプレス板および昇降手段を複数のアイロン台のそれぞ れの対応位置に横移動させることができるので、例えば一方のアイロン台におい てプレス作業を行なっている間に、他方のアイロン台において衣服の装着、取外 し等の前処理および後処理作業を行なうことができ、この結果、上述の複数のア イロン台を使用して、より一層高効率なプレス作業を行なうことができる効果が ある。

【００１１】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図面はプレス装置を示し、図１、図２において、このプレス装置は、装置本体 １の上面に台板２を固定し、この台板２の上面左右にはパイプ３，３を介して２ 台のアイロン台４，４を水平に離間配置している。

【００１２】 また上述の装置本体１の左右中央から上方に向けて支柱部材５，６を立設する と共に、これら左右の支柱部材５，６の上端相互間には水平部材７を水平に張架 して、これら各要素５，６，７により門形の架構８を構成し、図２に示す如く装 置本体１の正面側（図面上、左側）および背面側（図面上、右側）の両面側を共 に作業エリアＡ，Ｂに設定している。

【００１３】 上述の架構８における水平部材７上面にはエア駆動タイプのロッドレスシリン ダ９を取付け、このロッドレスシリンダ９の可動部材１０を、水平部材７の長手 方向に沿って形成した空間部を介して下方のシリンダユニットボックス１１の上 面に取付け、上述の可動部材１０でシリンダユニットボックス１１を左右方向に 横移動すべく構成している。

【００１４】 上述のシリンダユニットボックス１１の上面には、ガイドレール１２の凹部に 摺動自在に係合させたスライダ１３，１３を取付け、同ボックス１１の横移動時 にこれら両者１２，１３で摺動案内を行なうように構成すると共に、上述の水平 部材７の左右両端部には、同ボックス１１をアイロン台４，４と対向する位置で 停止させるためのリミットスイッチ１４，１５を取付け、上述のロッドレスシリ ンダ９によりシリンダユニットボックス１１を図１に示す実線位置α1 と仮想線 位置α2 とに左右方向へ横移動すべく構成している。

【００１５】 また上述のシリンダユニットボックス１１の内部にはプレス板昇降用のエアシ リンダ１６と、ガイドパイプ１７，１７と、ガイドロッド１８，１８とを設け、 ボックス１１内からボックス１１外へ導出させたガイドロッド１８，１８の下端 およびエアシリンダ１６のピストンロッド１９下端には、可動板２０を介してプ レス板２１を取付け、上述のエアシリンダ１６の駆動によりプレス板２１を、ア イロン台４，４から離反した上昇位置α1 ，α2 とアイロン台４，４に対接する 下降位置β1 ，β2 とに、昇降すべく構成している。

【００１６】 ところで、上述のアイロン台４，４（但し、図３では一方のみを示す）図３に 示すようにステンレス等の金属板により中空に形成され、上述のパイプ３にアイ ロン台４の中空部４ａを連通させると共に、上面には多数の小孔２２…を、下面 にはドレン孔２３をそれぞれ穿設し、アイロン台４の外面は通気性を備えた布製 のカバーで被覆している。

【００１７】 また上述の台板２下面におけるパイプ３の直下には電磁切換弁２４，２５を接 続し、上述の一方の電磁切換弁２４にエア供給ライン２６を介してエア供給ブロ ア２７を接続し、上述の他方の電磁切換弁２５にエア吸引ライン２８を介してエ ア吸引ブロア２９を接続すると共に、上述のエア供給ライン２６の中途部には熱 風吹上げ時に通電制御されるヒータ（図示せず）を介設している。

【００１８】 また上述のアイロン台４下部のパイプ３にはスチーム供給パイプ３０を接続し 、このスチーム供給パイプ３０をスチーム供給ライン３１を介してボイラタンク ３２に接続し、アイロン台４の多数の小孔２２からスチームを略均等に噴出すべ く構成している。

【００１９】 一方、上述のプレス板２１は、ステンレス等の金属で中空に形成され、その下 面をプレス面２１ａに設定すると共に、上述のボイラタンク３２と接続されたス チーム供給ライン３３をプレス板２１の中空部２１ｂと連通させ、かつ下部には ドレン孔３４を穿設し、プレス板２１の外面はアイロン台４と同様に、通気性を 備えた布製のカバーで被覆している。

【００２０】 ここで、上述のボイラタンク３２はその内部の温水を加熱するヒータ３５を備 える一方、上述のドレンを回収するドレンタンク３６（図２参照）と、熱交換タ ンク３７とを設け、これら各要素３２，３５，３６，３７からなるボイラ装置３ ８を図２に示すように装置本体１に内蔵している。

【００２１】 なお、図１、図２において３９はアフタバキュームタイマ、４０はバキューム タイマ、４１は熱風タイマ、４２は加圧タイマ、４３はスチームタイマ、４４は 電源スイッチ、４５は一側用のスタートスイッチ、４６は一側用のストップスイ ッチ、４７は非常停止スイッチ、４８は他側用のスタートスイッチ、４９は他側 用のストップスイッチ、５０はフットスイッチで、これらの各タイマ類およびス イッチ類は、１人または複数人の作業者により装置本体１の双方向から操作可能 なように、図２に示す如く、正面側と背面側とにそれぞれ配設されている。

【００２２】 図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。 図１の右側のアイロン台４を用いて衣服をプレスするには、まず、この衣服（ 図示せず）を同側のアイロン台４上に載せる（セット工程）。

【００２３】 次に同側アイロン台４のスチーム吐出用の多数の小孔２２…からスチームを吐 出して、衣服を形成する生地の緊張をほぐす（スチーム吐出工程）。

【００２４】 次に生地の緊張がほぐれた状態で、スチームの吐出を停止すると共に、バキュ ーム処理により同側のアイロン台４上の衣服が動かないように固定する（バキュ ーム工程）。

【００２５】 次に上述のバキュームによる衣服の固定を維持した状態下において、上述のエ アシリンダ１６の操作でプレス板２１を図１の上昇位置α1 から同図の下降位置 β1 に下降して衣服をプレスする。

【００２６】 この右側でのプレス作業の間、左側ではアイロン台４に対する衣服の装着、取 外し等の前処理および後処理作業を行なうことができる。また右側でのプレス作 業の終了後において左側でプレス作業を行なうには、図１の下降位置β1 からプ レス板２１を上昇位置α1 に上昇させた後、ロッドレスシリンダ９を駆動して、 シリンダユニットボックス１１およびプレス板２１を右側の上昇位置α1 から左 側の上昇位置α2 に横移動させて、プレス板２１を左側のアイロン台４の上方対 向位置に静止させた後に、上述同様の操作を行なう。

【００２７】 以上要するに、装置本体１に上述の門形の架構８を設けて、該装置本体１の正 面側および背面側の両面側を共に作業エリアＡ，Ｂに設定したので、正面側と背 面側との双方向からの作業が可能となり、プレス作業効率の大幅な向上を図るこ とができる効果がある。

【００２８】 加えて、装置本体１の上面に複数のアイロン台４，４を設け、横移動手段とし てのロッドレスシリンダ９でプレス板２１およびプレス板昇降用のエアシリンダ １６を複数のアイロン台４，４のそれぞれの対応位置に横移動させるように構成 したので、例えば一方のアイロン台４においてプレス作業を行なっている間に、 他方のアイロン台４において衣服の装着、取外し等の前処理および後処理作業を 行なうことができ、この結果、上述の複数のアイロン台４，４を使用して、より 一層高効率なプレス作業を行なうことができる効果がある。

【００２９】 この考案の構成と、上述の実施例との対応において、 この考案のプレス板を昇降させる昇降手段は、実施例のエアシリンダ１６に対 応し、 以下同様に、 横移動手段は、ロッドレスシリンダ９に対応するも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく、 例えば上記ロッドレスシリンダ９に代えて、左右のスプロケット間にチェーン を張架し、このチェーンにより上述のシリンダユニットボックスおよびプレス板 ２１を横移動させる手段を用いてもよく、さらにアイロン台４を３台以上離間配 置してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプレス装置を示す正面図。

【図２】図１の右側面図。

【図３】スチームおよびエア供給系を示す系統図。

【符号の説明】

１…装置本体 ４…アイロン台 ５，６…支柱部材 ７…水平部材 ８…架構 ９…ロッドレスシリンダ １６…エアシリンダ ２１…プレス板 ２２…小孔 Ａ，Ｂ…作業エリア

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】装置本体の左右中央から上方に向けて立設
   した支柱部材と、 上記各支柱部材の上端相互間に水平に張架した水平部材
   とにより形成された門形の架構と、 上記装置本体の上面に固定され、スチーム吐出用の多数
   の小孔からスチームを吐出するアイロン台と、 上記アイロン台に対して昇降されるプレス板とを備え、 上記装置本体の正面側および背面側の両面側を作業エリ
   アに設定したプレス装置。
2. 【請求項２】上記装置本体の上面に複数のアイロン台を
   離間配置し、 上記プレス板および該プレス板を昇降させる昇降手段
   を、上記複数のアイロン台対応位置に横移動させる横移
   動手段を設けて、 該横移動手段を上記架構に取付けた請求項１記載のプレ
   ス装置。