JPS6342957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、洗濯して糊付けした衣服特にワイシ
ヤツのカラー（襟）とカフス（袖口）とを同時に
加熱プレスして平滑に仕上げる装置に関する。

（従来の技術） ワイシヤツのように綿または綿混紡の衣服を洗
濯して脱水した後、そのカラーとカフスを加熱プ
レスする場合、従来は第７図に示すように、凸面
形状のカラープレス用の受台の左右にカフスプレ
ス用の受台を横一列に配置し、その上方より各受
台に対応して凹面したプレス板を下降して、受台
上のカラーとカフスを同時に挟んで加熱プレスし
ていた。

（考案が解決しようとする問題点） 第７図の加熱プレス装置は、その形状から三ツ
山と通称され、カラーとカフスとを同時に仕上げ
能率も良いが、カラープレス用とカフスプレス用
の受台が横一列に配置されているため、装置全体
の横幅が長く広い設置空間を占有するばかりでな
く、半袖シヤツの場合、カフスがカフスプレス用
の受台に届かず、そのため半袖シヤツはカラーと
カフスを別々にプレスしなければならないという
欠点があつた。

本考案はこれを改良し、装置全体をコンパクト
に設計すると共に、半袖シヤツも長袖シヤツと同
様にカラーとカフスを一行程で同時にプレスでき
るようにすることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記の的を達成するために加熱手段を
内装する不動主体の上面を凸面状に湾曲してカラ
ー用プレス受台を形成すると共に、不動主体下面
の左右をそれぞれ凹面状に湾曲して１対のカフス
用プレス板を形成し、そして前記カラー用プレス
受台の上方にのぞみその凸面に対応した凹面状の
カラー用プレス板を、また前記１対のカフス用プ
レス板の下方にのぞみその凹面に対応した左右１
対の凸面状のカフス用プレス受台を、それぞれ前
記不動主体に向け昇降自在に設置し、カラー用プ
レス板およびカフス用プレス受台にはそれぞれ加
熱手段を付設する。

（作用） カラー用プレス受台をカラー用プレス板にてワ
イシヤツ等の衣服のカラーを挟み、下段のカフス
用プレス受台とカフス用プレス板にてカフスを挟
み、カラーとカフスを同時に一行程で加熱プレス
して平滑に仕上げる。

（実施例） 本考案の実施例を図面に基いて説明すると、表
面が滑らかで凹曲したカラー用プレス板３をカラ
ー用筐体５の下面に形成し、前記カラー用筐体５
の背面に高圧、高温の水蒸気を吸、排気する管継
ぎ手８を設け、高温の水蒸気をカラー用筐体５内
に送り込み、ドレインを排出することにより、前
記カラー用プレス板３を加熱する。

前記カラー用筐体５には昇降杆９と姿勢維持用
の連杆１０とを連結し、基軸２を支点に回転自在
なピストン１１のロツドを押し出すと、駆動杆１
３の連結軸３７に前記ロツド１２が回転自在に軸
着されているので駆動杆１３が回転軸１４を中心
に回転し、前記駆動杆１３と連結している連結杆
１５が回転杆１６との連結軸１７を中心に回転
し、前記回転杆１６と連結軸１８とで連結した昇
降杆９を回転軸２０を中心に連結軸１７が駆動杆
１３のくぼみ２２に当たるまで回転し、筐体５を
下降する。（第４、５図） 次に昇降杆９はピストン２３の基端が回転軸２
０に回転自在に軸着され、前記ピストン２３のロ
ツド２４は連結軸３６に回転自在に軸着され、ピ
ストン２３によりロツド２４を押し出すことによ
り連結軸１８を中心にして回転し、カラー用筐体
５を更に強く押し下げる。（第６図） 凸面状に湾曲しクツシヨン材を張設したカラー
用受台１を上面に設け、表面が滑らかで凹曲した
カフス用プレス板２ａ，２ｂを下面の左右に設け
て不動筐体６を形成し、機枠に固定する。

前記不動筐体６の背面には高圧、高温の水蒸気
を吸、排気する管継ぎ手２５を設け、高温の水蒸
気を不動筐体６内に送り込み、ドレインを排出す
ることにより、前記不動筐体６を加熱する。

上に向き凸面状に湾曲しクツシヨン材を備えた
カフス用受台４ａ，４ｂをカフス用筐体７の上面
左右に形成し、その底面には基軸１を支点に回転
自在に軸着したピストン２９のロツド３０を固着
し、前記カフス用筐体７を昇降させる。

機枠に左右のピストン３１，３１の一端を回転
自在に軸着し、ピストン３１，３１の他端から進
出するロツド３２，３２を前記ピストン２９に回
転自在に軸着する。

前記カフス用筐体７の内部に、高温、高圧の水
蒸気の吸、排気できる管継ぎ手３３ａ，３３ｂを
設け、高温の水蒸気を筐体内に送り込み、ドレイ
ンを排出することにより前記カフス用筐体７を加
熱する。

カラー用受台の曲率半径をカラー用プレス板３
の曲率半径より大きくし、カフス用プレス板２
ａ，２ｂの曲率半径をカフス用受台４ａ，４ｂの
曲率半径より小さくし、カフスとカラーの両端が
加熱プレスの際に下方に引張られ、しわを除くよ
うにプレスする。カフス用筐体７は左右のピスト
ン３１，３１により作業者の手前に突き出るの
で、カフスを受台４ａ，４ｂに載せ易く作業性が
良く迅速にワイシヤツを装着できる。

押ボタンスイツチ３４はピストン始動用であり
衣服を展開する作業台３５の上に取り付けられて
いる。

（考案の効果） このように本考案によればカラー用プレス受台
の下方に左右１対のカフス用プレス板を一体的に
連設して固定し、カラー用プレス受台の上方には
カラー用プレス板を、またカフス用プレス板の下
方にはカフス用プレス受台をそれぞれ昇降自在に
のぞませるので、装置全体をコンパクトに設計で
き、その横巾が従来に比べてカフス用プレス部分
だけ短くなり、狭い場所にも据え付けることがで
きるばかりでなく、左右のカフス用プレス受台が
接近して隣接するので、半袖シヤツのカフスを左
右同時にプレス受台に載せることができ、またカ
ラー用プレス受台がカフス用のプレス受台の上方
に位置するので、カフスと同時にカラーもその受
台に載せることができるから、結局、半袖シヤツ
も長袖シヤツと同様にカラーと左右のカフスを全
部同時に一行程で加熱プレスでき、極めて作業能
率がよいという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した加熱プレス装置の全
体正面図。第２図はその要部の分解斜視図。第３
図はその要部側面図。第４図、第５図、第６図は
それぞれカフス用プレス板の動作を説明する側面
図。第７図は従来例の加熱プレス装置の概略正面
図。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加熱手段を内装する不動主体の上面を凸面状に
   湾曲してカラー用プレス受台を形成すると共に、
   不動主体下面の左右をそれぞれ凹面状に湾曲して
   １対のカフス用プレス板を形成し、そして前記カ
   ラー用プレス受台の上方にのぞみその凸面に対応
   した凹面状のカラー用プレス板を、また前記１対
   のカフス用プレス板の下方にのぞみその凹面に対
   応した左右１対の凸面状のカフス用プレス受台
   を、それぞれ前記不動主体に向け昇降自在に設置
   し、カラー用プレス板およびカフス用プレス受台
   にはそれぞれ加熱手段を付設して成る衣服用加熱
   プレス装置。