JPH0641452U - マルチ移植機のシート残量検出装置 - Google Patents
マルチ移植機のシート残量検出装置Info
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- JPH0641452U JPH0641452U JP8580292U JP8580292U JPH0641452U JP H0641452 U JPH0641452 U JP H0641452U JP 8580292 U JP8580292 U JP 8580292U JP 8580292 U JP8580292 U JP 8580292U JP H0641452 U JPH0641452 U JP H0641452U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ロールの交換時期を失することがなく、また
長さの異なるロールでもその残量を確実に検出出来、条
止めの際の適応性を高める。 【構成】 走行機体の後方に植付部を昇降自在に連結
し、ロール収納部に横架されたロール状シート部材bを
順次後方に繰出して圃場面を被覆しながら植付杆により
苗を被覆されたシート部材bの上から植付けるようにし
たマルチ移植機において、ロール収納部にシート部材の
残量を検出する検出手段Tを設け、この検出手段Tによ
る検出結果に基づいてシート部材の残量状態を報知する
報知手段Uを設け、ロール収納部の少なくとも左右に1
個ずつシート部材の残量をロール状シート部材bの外周
面に常時当接する検知バー55を介して検出する検出手
段Tを設け、検知バー55をロール状シート部材bに対
する干渉位置から非干渉位置に退避させる検知バー退避
手段Rを設けた。
長さの異なるロールでもその残量を確実に検出出来、条
止めの際の適応性を高める。 【構成】 走行機体の後方に植付部を昇降自在に連結
し、ロール収納部に横架されたロール状シート部材bを
順次後方に繰出して圃場面を被覆しながら植付杆により
苗を被覆されたシート部材bの上から植付けるようにし
たマルチ移植機において、ロール収納部にシート部材の
残量を検出する検出手段Tを設け、この検出手段Tによ
る検出結果に基づいてシート部材の残量状態を報知する
報知手段Uを設け、ロール収納部の少なくとも左右に1
個ずつシート部材の残量をロール状シート部材bの外周
面に常時当接する検知バー55を介して検出する検出手
段Tを設け、検知バー55をロール状シート部材bに対
する干渉位置から非干渉位置に退避させる検知バー退避
手段Rを設けた。
Description
【0001】
本考案はマルチ移植機のシート残量検出装置に関するものである。
【0002】
稲作の分野においては、苗株だけを出して田面をビニールフィルム等のシート 部材で被覆することにより、雑草の生えるのを防止して除草剤による環境汚染の 問題を解決し、かつ、植付後における栽培管理の簡略化と省力化が達成出来るた め、最近とみにマルチ水稲栽培法が注目されつつある。
【0003】 また、畑作の分野でも、特に、レタス、白菜、キャベツ等の生鮮野菜の栽培に おいて、圃場の保温性を高めて種子の発芽や活着を良好にすると共に降雨時の土 の跳上がりや雑草の発生を防止するため、土壌表面をシート部材で被覆するマル チ栽培が普及している。
【0004】 そして、上記のようなマルチ栽培用の移植機(マルチ移植機)は、一般に、走 行機体の後方に植付部を昇降自在に連結し、ロール収納部に横架されたロール状 シート部材を順次後方に繰出して圃場面を被覆しながら植付杆により苗を被覆さ れたシート部材の上から植付けるようになっている。
【0005】 ところで、上記のようなマルチ移植機においては、植付(マルチ)作業中、ロ ール収納部内のシート部材(ロール)の残量が無くなった時或は少なくなった時 は、ロールを補給(交換)する必要がある。
【0006】
そのため、マルチ移植機においては、シート残量(ロール交換時期)を的確に 検出してロールの交換時期であることをオペレータに報知することが出来、しか も耐久性に富んだシート残量検出装置が種々研究開発されているが、実用性に十 分耐え得るものは未だ提案されていない。
【0007】 また、畦際で行う条止めの場合、条止め分(例えば2条又は3条)に合わした 横幅の短いロールと交換した方が無駄がなく合理的であるが、機体の向きに応じ てロールのセット位置を機体の左右いずれか寄りを選択する必要があり、そのた め、植付幅全幅のロールをセットした通常の場合と、条止め時の横幅の異なる複 数種類の短いロールをセットした場合のすべての場合に適応出来るようなシート 残量検出装置を装備することは困難であるばかりでなく、コスト的にも問題があ る。
【0008 【課題を解決するための手段】 本考案に係るマルチ移植機のシート残量検出装置は、上記のような問題点を解 消すべく創案されたものであって、第1に、走行機体の後方に植付部を昇降自在 に連結し、ロール収納部に横架されたロール状シート部材を順次後方に繰出して 圃場面を被覆しながら植付杆により苗を被覆されたシート部材の上から植付ける ようにしたマルチ移植機において、前記ロール収納部にシート部材の残量を検出 する検出手段を設けると共に、この検出手段による検出結果に基づいてシート部 材の残量状態を報知する報知手段を設け、第2に、走行機体の後方に植付部を昇 降自在に連結し、ロール収納部に交換可能に横架されたロール状シート部材を順 次後方に繰出して圃場面を被覆しながら植付杆により苗を被覆されたシート部材 の上から植付けるようにしたマルチ移植機において、前記ロール収納部の少なく とも左右に1個ずつシート部材の残量をロールの外周面に常時当接する検知バー を介して検出する検出手段を設けると共に、前記検知バーをロールに対する干渉 位置から非干渉位置に退避させる検知バー退避手段を設けたことを要旨とする
【0009】
マルチ作業中、ロール収納部のロール残量が少なくなると、ロール残量検出手 段のスイッチがONとなり、ブザー又は表示灯が作動してオペレータにロールの 交換時期であることが報知される。このため、ロールの交換時期を失することは ない。
【0010】 また、ロール収納部の少なくとも左右に1個ずつシート部材の残量を検出する 検出手段を設けてものでは、横幅の異なる複数種類のロールを検出でき、しかも 機体の向きによりロール収納部の左右いずれか寄りに狭幅ロールをセットしても シート残量を検出できる。そのため、条止めの際の適応性が一層高められる。
【0011】
本考案の構成を図面に示された一実施例について説明すれば、図面にはマルチ 移植機としてマルチ装置を備えた5条植えの乗用田植機(マルチ移植機)Aが例 示されている。1は前輪2及び後輪3を有し、前部にエンジン4を、後部寄りに 運転席Sを搭載した走行機体(本機)で、その後方にはアッパリンク5及びロワ リンク6からなるヒッチH付き昇降リンク7と延長フレーム8を介して植付部P が昇降自在かつ着脱自在に連結されている。上記延長フレーム8は植付部Pと一 体に連結されており、この延長フレーム8を介在させたことにより、その分、植 付部Pが通常の乗用田植機よりも後方へ移動し、また、昇降リンク7の後端下方 部分に空間部aが形成されるようになっていて、この空間部aに後述のロール収 納部を配設するようにしてある。そして、植付部Pは本機1の傾きに関係なく圃 場面(田面)に追随して走行すべく延長フレーム8に対し支点軸9を介しローリ ング自在に連結されている。
【0012】 10は走行機体1側のPTO軸と植付部P側のドライブケース11の入力軸と を連結する自在継手軸で、この自在継手軸10は中途部の高さをかせぐべく直棒 状のものではなく中途部で分割された屈曲軸が採用され、前後の軸10a,10 bは図1に示すように上記空間部aの上部側に位置して延長フレーム8に固定の ホルダ10’に回転自在に支持された中間軸10cを介して連結されており、自 在継手軸10により後述のロール収納部の配置スペースが減殺されないよう配慮 した設計となっている。
【0013】 ところで、上記田植機Aには流動状肥料を収容した肥料タンク12,13、施 肥ポンプ14、吸引ホース15、吐出ホース16及び土中施肥部(施肥ノズル) 17等からなる施肥装置18が装備されており、苗の植付と同時に側条施肥され るようになっている。上記施肥ノズル17は実施例では後述のロール収納部30 にブラケット17aを介して固定されている(図6参照)。なお、施肥ノズル1 7は上下方向に回動調整固定自在に構成することもでき、また深層用、浅層用を 上下2段に配設することも出来る。
【0014】 植付部Pは前記ドライブケース11の他に前高後低状の苗載台19、条止め装 置20、ロータリ式の植付杆21及び回動自在に横架した円柱状のローラフロー ト22等からなり、この植付部Pにマルチ装置が一体的に組込まれた構造となっ ている。
【0015】 前記ローラフロート22は植付部Pの下方に位置して前後方向に複数本回転自 在に、かつ、後方寄り側を支点(ピン軸24)として上下方向にスイング可能に 軸支され、このローラフロート22が圃場面を回転しながら植付部Pを誘導案内 すると共に、後述するロール収納部から繰出されるシート部材bを順次圃場面に 転圧するように構成されている。 すなわち、ローラフロート22は、例えば合成樹脂等を材質とし中空円筒状に 構成され、ドライブケース11の後部下面に固定のブラケット23にピン軸24 を介し上下回動自在に枢結されたローラフロート支持フレーム25の先端に支軸 26により上下揺動自在に連結された三角形状の軸受27にシャフト22aを介 し回転自在に支持されている。
【0016】 ところで、上記ローラフロート22は弾機28を介し上下動自在に吊下されて おり、その高さはレバー操作により調整可能に構成されている。 本実施例では、植付深さ調節レバー29の傾動操作に連動してローラフロート 22が上下調整されるように構成したものである。すなわち、図10に示すよう に基端側が支点軸30に固定された植付深さ調節レバー29の支点軸30にはブ ラケット31が固着されており、またリンク32の一端がピン33を介しブラケ ット31に、他端がドライブケース11に固設のステー34にピン35で枢支さ れた側面略L型状のアーム36の一端にピン36aを介して夫々枢結され、アー ム36の他端に取付けられたフック37にローラフロート22の支軸26がコイ ルスプリング等からなる弾機28を介し吊下されている。そして、植付深さ調節 レバー29はステー34に固定された多段ノッチ付き板38のいずれかの係合溝 に係合させることにより所定の位置(所定の植付深さ)に保持し得るようになっ ている。
【0017】 さて、前記ローラフロート支持フレーム25はローラフロート22が受ける接 地圧の変化に対応して公知慣行のソリ状フロートと同様の動きをし、支軸26は 前後のローラフロート22のイコライザ支点及び植付部昇降自動制御機構の油圧 感知用支軸となっている。なお、ローラフロート22は、図7及び図11に示す ように、浮力を充分発揮すべくシャフト22aに対する摺動部等にはオイルシー ル39が介装されていてフロート内部に泥水が侵入しないようになっている。 40はボス、41はシャフト22aに対しベアリング42を介し回動自在に嵌 挿した内部ローラで、この内部ローラ41によりローラフロート22の撓みを防 止し得るようになっていて、ローラフロート22の肉厚を極力薄く構成出来るよ う配慮されている。。
【0018】 なお、本実施例ではシート部材bの横幅は図6に示すように植付幅よりも広く なっており、また、ローラフロート22としてシート部材bの横幅全幅にわたる 長尺ローラを前後に2本配置した構造のものが示されているが、ローラフロート 22は左右に複数本に分割したものでもよく、また、前後方向に3本以上配置し ても良い。さらに、ローラフロート22の本数、サイズ並びに材質等は実施に際 し適宜変更し得る。また、ローラフロート22は圃場条件等に対応して交換可能 に或は増減可能に構成することも出来る。
【0019】 43はロール状に巻込んだシート部材(以下単にロールともいう)bを収納支 持するロール収納部で、前記空間部aを利用し植付部Pの前側下部に位置させて 植付部Pに装着されている。すなわち、図1に示すように植付部Pに横架されて いるパイプフレーム44に固定された左右のロールホルダ45が後輪3の近傍ま で延出され、その延出端側には後面側にシート繰出口46を有し、かつ左右両端 を開放したダクト状のロール収納用ケース47が固定され、ケース47の左右開 放部は後部側を支点48とする開閉式のロール収納口蓋49で覆われていて、ケ ース47内へのシート部材bの装填(植付作業開始時及び作業中の補給)は機体 の左右いずれの側方からでも行えるようになっている。そして、ロール収納口蓋 49には外方に手動によるシート繰出し用撮み50aを有するロール支持軸50 が回動自在に支持され、ロールbは芯軸を介し左右のロール支持軸50間に弾発 的に挟持されるようになっている。また、ロール収納口蓋49の内面側には取付 板49aを介してロール支持軸空転防止用のブレーキ材49bがロール支持軸5 0の対向近接位置に装着されている。このブレーキ材49bはゴム等の円盤状弾 性体からなり、ボルト49cの締付け締戻しによりブレーキ材49bの径を変え てブレーキの強弱を調整出来し得るようになっている。
【0020】 ところで、上記ロール収納部43には、条止め処置に対応して長さ(横幅)の 異なる複数種類のロールb1 ,b2 ,b3 を適宜選択してセット出来るようにな っている。すなわち、本実施例では5条植え移植機のため、5条用の全幅ロール b1 (1600mm)、3条用の中幅ロールb2 (1000mm)、2条用の狭 幅ロールb3 (700mm)の3種類のロールを択一的にセット可能に構成して ある。 ケース47に中幅ロールb2 又は狭幅ロールb3 を装填する場合には、条止め 用軸51を使用する。すなわち、前記ロール支持軸50に係脱自在に嵌合する係 合部51aを両端に着脱自在に設け、かつロール押さえボス51b及び付勢バネ 51cを遊嵌させた条止め用軸51に中幅ロールb2 又は狭幅ロールb3 を貫挿 すると共に、条止め用軸51のピン穴51dにピン51eを差込んでロールb2 又はb3 を軸51に弾発挟持し、この状態で条止め用軸51をケース47の片側 から挿入して左右のロール支持軸50間にセットするものである。この条止め用 軸51の構成により、ロール幅が狭くともセット後はロールb2 ,b3 に側圧が かかるため、撮み50aによるシート部材bの手動繰出しが可能となっている。
【0021】 なお、シート部材bとして、マルチ栽培に使用されている通常のビニールシー トを使用し得るが、本考案では、一般に、「ダンボール用中芯材」と称して販売 されているものを使用することができ、このものは無漂白のため黄褐色の古紙を 100%使用した再生紙であり、硬紙状の腰の強い性状のものであるため、マル チ栽培用のシート部材としての充分使用に耐えるものでありながら、田面への敷 設後(移植後)40〜50日で再生紙が泥中で溶解解消するものである。
【0022】 一方、ケース47の下部にはロールbの収納作業を容易にするため、ガイドロ ーラ52がケース47内に突出した作用位置と下方に退避した非作用位置と切換 自在に設けられており、その切換操作はレバー53でカム54を回動させて行う ようになっている。
【0023】 ところで、前記ロール収納部43の少なくとも左右に1個ずつシート部材bの 残量を検出するロール残量検出手段Tを設けると共に、この検出手段Tによる検 出結果に基づいてシート部材bの残量状態を報知する報知手段Uが設けられてい る。 すなわち、本実施例では、ケース47の左右両側上面を開口してケース47の 上面に上下揺動自在に枢支された検知バー55の先端側を自重でロールbの前面 側外周面に常時当接すべく開口部47aからケース47内に介入させると共に、 検知バー55の基端側をケース47上面に固定のスイッチ56に対向させ、ロー ル残量が少なくなるにつれて検知バー55の基端側が徐々に立上がり、ロール交 換が必要になった時点で、バー基端側がスイッチ56に当接してスイッチ56が ONとなり、ブザーや表示灯等の報知手段Uを作動させオペレータにロール交換 すべきことを報知するように構成してある。 なお、ロール残量がどの程度になったときスイッチ56をON作動させるかは 適宜設定されるが、ロールbが完全に費消される直前にスイッチ56がONとな るように設定した方が理想的である。
【0024】 また、前記ロール収納部43には、検知バー55をロールbに対する干渉位置 から非干渉位置に退避させる検知バー退避手段Rが設けられている。 すなわち、ロールbを交換する際、植付部Pを上昇させると検知バー55の基 端側が検知バー退避手段Rを構成するストッパ57に接当してバー先端側が持上 がり、ケース47に固設のピン58がストッパ57に接当したときには検知バー 55のケース内嵌入部がケース47の上側内周面に添接した状態で完全に持上が り、植付部Pを下降させるまでその退避姿勢を保持するように構成されている。 上記ストッパ57は、ロールbを交換すべく植付部Pを上昇させたとき検知バ ー55に接当するよう、本機1側の所定部位、例えば後述する予備ロール収納部 の支点取付ブラケットに取付けられている。 なお、検知バー退避手段Rは上記本実施例のもの以外に、検知バー55をワイ ヤ或はリンク機構等を介してロール収納口蓋49に連係し、ロール収納口蓋49 の開操作に連動して作動するように構成することも出来る。
【0025】 59は植付部Pが上昇した状態(機体回行時等)にあるとき、シート部材bを 下方から受止め支持するシート受体で、ローラフロート22の前方から(実施例 ではロール収納部43の下部側から)植付部Pの下方を迂回させて後方へ延設さ れている。このシート受体59は側面視で逆へ字形状を呈する棒状体又は板状体 からなっていて植付幅方向に適間隔を存して複数本配設されており、各シート受 体59は前記レバー53の操作で前部側を支点として略水平姿勢を保持する作用 姿勢と下向きに傾斜する傾斜姿勢とに切換自在に構成されている。
【0026】 60は植付部Pに対し支軸61を中心に上下動自在に装着されたシート切断用 のカッタで、このカッタ60は基端操作部62aを運転席Sの近傍に臨ませた側 面視倒へ字形状かつ平面視でコ字形状を呈するアーム62の後端にシート部材b の敷設幅全幅にわたって固定されている。次工程に移行する機体回行時は、アー ム62の基端操作部62aを押上げることによりアーム62後端のカッタ60部 が支軸61を支点として下方に回動し、これによりを田面に被覆されたシート部 材bを田面に接地している状態のまま切断し得るようになっている。また、上記 カッタ60は一枚状のものではなく横方向に多数連続状に配置した多数刃(実施 例では8枚刃)により構成されており、各刃の取付用ボルト63を外すことによ り部分交換可能となっている。そして、カッタ60は切断時以外は上方退避位置 に位置決めすべくアーム62は図示外のスプリング又はストッパ等の位置決め機 構を介して図2の実線図示の位置に保持されている。
【0027】 64は合成樹脂板又はゴム板等の弾性板からなる滑走板で、その基端に設けた 支点ピン64aを介しシート繰出口下方に位置してケース47の下部に一体的に 設けた軸受65にローラフロート22の下面側を覆うような状態で上下回動自在 にかつ着脱自在に支持されており、マルチ不要な圃場ではこの滑走板64を装着 することにより、地表の均平化とローラフロート22の保護を図り得るようにな っている。この滑走体64は弾性板でかつ地表に追従して上下回動するため油圧 感知はマルチ作業時と同じ機構でよく、部品の交換等は不要である。
【0028】 66はケース47の下方に設けた整地板で、ケース47の前面下部にボルト6 7で着脱自在に支持されている。この整地板66は車輪跡等をマルチの前方で整 地すると共に、ロール収納部43を下方から保護するようになっており、また、 整地板66の左右両端が切除されケース47幅よりも短くなっていて、前工程で 敷設されたシート部材bに接触しないよう配慮されている。
【0029】 さて、走行機体1の左右両側方にはシート部材bの予備ロール68を着脱自在 に収納支持する予備ロール収納部69が走行機体1に沿わせて前後方向に配置さ れており、左右の予備ロール収納部69は夫々外側方へ向け回動可能に構成され ている。 すなわち、運転席Sの後方両側にはステー70が後端側を機体の側方に若干張 出した状態で固定されており、その張出端側には前面及び外側面を開放したブラ ケット71が固設され、このブラケット71に予備ロール収納部69のフレーム (収納フレーム)69a後端側が支軸72を介して外側方に回動可能に連結され ており、植付部Pを上昇させた状態で予備ロール収納部69を支軸72を中心に して外側方へ略90度回動させたとき、予備ロール収納部69に支持されている 予備ロール68が植付部P側に横架されたロール収納部43の収納口に合致し、 ロール収納部43への予備ロール装填作業(補給作業)を機体の片側から予備ロ ール68を押込むようにして容易に行えるようになっている。 そして、前記収納フレーム69aには運転席Sの側方に位置して予備ロール収 納部回動操作用の把手73が、またブラケット71の近傍位置にはピン74を固 定したプレート75が夫々前後方向起倒自在に装着され、これら把手73とプレ ート75はロッド76で連結されてリンクを構成しており、一方、ブラケット7 1の上面には植付作業時、乗降時、ロール補給(交換)時にピン74が嵌入する 位置決め用のピン穴77,77a,77bが夫々開口されていて、位置決めの解 除、ロックは運転席Sから遠隔操作し得るようになっている。
【0030】 ところで、予備ロール68は、バンパー78の前面側にも1本支持し得るよう になっている。すなわち、バンパー78にもブラケット79を介して予備ロール 収納部80が設けられ、この収納部80に予備ロール68がバンド81及びトラ ンク金82を介し着脱自在に支持されており、この前部側の予備ロール68が機 体のバランスウエイトを兼ねるようになっている。
【0031】 83は植付部Pの回動式スタンド、84はローリング制御装置の圃場面検知セ ンサ、85はポテンショメータ、85aは苗載台19の背面側でホルダ10’近 傍に横架した伸縮自在なアクチュエータで、左右の圃場面検知センサ84を圃場 面に被覆されたシート部材bの上に接触させて圃場面から植付部Pまでの高さを 夫々検知し、両者の高さの差を検出し制御部(図示せず)を介してアクチュエー タ85aを作動させることにより両者の高さの違いを矯正し、これにより圃場面 に対する苗の左右植付深さを一定に制御するようになっている。86は圃場面に 被覆されたシート部材bの左右側端部を押す鎮圧ローラである。
【0032】 上記実施例では、マルチ田植機Aを例にして説明したが、本考案は、畑作作物 の苗を圃場に移植する畑のマルチにも利用出来る。したがって、本考案はマルチ 田植機に限らず、畑作用のものを含めてマルチ移植機一般に採用し得る。
【0033】 上記の構成において、植付作業(シート被覆作業)を開始するに際しては、先 ず、植付部Pをリフトアップした状態にしてロール収納部43及び予備ロール収 納部69,80にロール状に巻込んだシート部材(ロール)bと予備ロール68 を夫々装填する。そして、シート繰出し用撮み50aを回動操作してロール収納 部43に装填したロールbの繰出端部側をシート繰出口46からローラフロート 22の後方位置まで引出す。この際、シート受体59を下方に回動させておくこ とにより、シート部材bの引出し作用を容易に行える。ついで、シート受体59 を上方に回動復帰させ、植付部Pを下降接地させると、シート受体59は泥中に 没入すると共に、上記引出されたシート部材bはローラフロート22により田面 に押圧される(図2参照)。
【0034】 この状態で植付部P及び施肥装置18を始動させて作業を開始すると、機体1 の前進に伴ってシート部材bがロール収納部43から順次繰出されて田面に被覆 (全面マルチ)され、被覆されたシート部材bの上から植付杆21で苗が植付け られると共に、土中施肥部17により側条施肥される。
【0035】 ところで、上記植付(マルチ)作業中、ロール収納部43内のロールbの残量 が少なくなると、検知バー55の基端側が持上がってスイッチ56がONとなり ブザー等の警報手段Uが作動するので、オペレータは被覆側のシート部材bをカ ッタ60で切断した後、植付部Pを上昇させてロールbを予備ロール68と交換 する。
【0036】 さて、畦際の最終工程で前工程の植付条とラップする条があるときは、その前 工程で条止め装置20によりそのラップする条(植付不要条)の植付杆21を停 止(条止め)するが、その条止めの際には、前述のように、条止め用軸51を使 用してロールを狭幅のものb2 又はb3 と交換する。この条止めの際は機体の向 きにより狭幅ロールをケース47の左右いずれか片側に寄せてセットするが、シ ート残量検出手段Tをロール収納部43の左右に一個ずつ設けてあるので、いず れの場合でもシート残量を検出できる。
【0037】 また、ロールbの外周面に常時当接する検知バー55を介してロール残量を検 出する検出手段Tを設けたものでは、スイッチ56をロールbの外周面に直接当 てて検出するものではなく、検知バー55による間接的な検出であるため、スイ ッチ56を変形させたり破損させたりする恐れはない。また、ロール交換時、植 付部Pを上昇させるのみで検知バー55がストッパ57に接当してロールbの非 干渉位置に退避するので、ロール交換が検知バー55により邪魔されることなく スムーズに行うことができ、また、ロール挿入の際、検知バー55が破損するよ うなこともない。
【0038】 ところで、本実施例では、シート部材bとして再生紙を利用しているので、移 植後40〜50日で再生紙が泥中で溶解解消するため、慣行栽培技術の利用が可 能となるばかりでなく、シート部材を回収する面倒で多大な労力を要する作業が 不要となり、マルチ栽培の省力化と天然資源の再利用化が達成されるうえ、風に よるシート部材の飛散も解消される。
【0039】
本考案は上述したように構成したため、請求項1のものでは、ロールの残量を 報知手段により容易に確認出来るので、ロールの交換時期を失するのを防止する ことができる。
【0040】 また、請求項2のものでは、ロール残量検出手段をロール収納部の少なくとも 左右に1個ずつ設けたことにより、ロール収納部に横幅(長さ)の異なるロール をセットした場合でも、各ロールの残量を確実に検出出来るので、条止めの際の 適応性を高めることができるうえ、ロールの交換を検知バーに邪魔されることな くスムーズに行うことが出来、しかも、ロール交換時に検知バーを破損するのを 防止することが出来る。
【図1】本考案を装備したマルチ移植機の要部の側面図
である。
である。
【図2】作業状態におけるマルチ移植機の側面図であ
る。
る。
【図3】植付部を上昇させた状態におけるマルチ移植機
の側面図である。
の側面図である。
【図4】植付部の前部側の平面図である。
【図5】走行機体の後部側の平面図である。
【図6】植付部の平面図である。
【図7】ローラフロートの断面図である。
【図8】予備ロール収納部の回動支点部の側面図であ
る。
る。
【図9】予備ロール収納部取付ブラケットの平面図であ
る。
る。
【図10】ローラフロート取付部の拡大側面図である。
【図11】ローラフロートの拡大断平面図である。
【図12】滑走体取付部の斜視図である。
【図13】滑走体の一部切欠斜視図である。
【図14】植付部左側の拡大平面図である。
【図15】植付部の概略平面図である。
【図16】条止めの際に装填する長さの異なるロールの
パターンを示す平面図である。
パターンを示す平面図である。
【図17】条止め用軸の断平面図である。
【図18】要部の作用説明図である。
【図19】シート残量検出手段と検知バー退避手段の関
係を示す側面図である。
係を示す側面図である。
1 走行機体 21 植付杆 43 ロール収納部 47 ロール収納用ケース 50 ロール支持軸 51 条止め用軸 55 検知バー 56 スイッチ 57 ストッパ 58 ピン A マルチ移植機 P 植付部 T シート残量検出手段 U 報知手段 R 検知バー退避手段 b,b1 ,b2 ,b3 シート部材(ロール)
Claims (2)
- 【請求項1】 走行機体の後方に植付部を昇降自在に連
結し、ロール収納部に横架されたロール状シート部材を
順次後方に繰出して圃場面を被覆しながら植付杆により
苗を被覆されたシート部材の上から植付けるようにした
マルチ移植機において、前記ロール収納部にシート部材
の残量を検出する検出手段を設けると共に、この検出手
段による検出結果に基づいてシート部材の残量状態を報
知する報知手段を設けたことを特徴とするマルチ移植機
のシート残量検出装置。 - 【請求項2】 走行機体の後方に植付部を昇降自在に連
結し、ロール収納部に交換可能に横架されたロール状シ
ート部材を順次後方に繰出して圃場面を被覆しながら植
付杆により苗を被覆されたシート部材の上から植付ける
ようにしたマルチ移植機において、前記ロール収納部の
少なくとも左右に1個ずつシート部材の残量をロールの
外周面に常時当接する検知バーを介して検出する検出手
段を設けると共に、前記検知バーをロールに対する干渉
位置から非干渉位置に退避させる検知バー退避手段を設
けたことを特徴とするマルチ移植機のシート残量検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8580292U JPH0641452U (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | マルチ移植機のシート残量検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8580292U JPH0641452U (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | マルチ移植機のシート残量検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641452U true JPH0641452U (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=13869014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8580292U Pending JPH0641452U (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | マルチ移植機のシート残量検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641452U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018007601A (ja) * | 2016-07-12 | 2018-01-18 | 三菱マヒンドラ農機株式会社 | マルチ移植機 |
JP2019113454A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 株式会社クボタ | ロール回転検出装置及びフィルム検出システム |
-
1992
- 1992-11-19 JP JP8580292U patent/JPH0641452U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018007601A (ja) * | 2016-07-12 | 2018-01-18 | 三菱マヒンドラ農機株式会社 | マルチ移植機 |
JP2019113454A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 株式会社クボタ | ロール回転検出装置及びフィルム検出システム |
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