JPH0641288Y2 - 絶縁母線 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の背景と目的］ 本考案は、例えば電子計算機或いは電子交換機等の電子
機器類への給電用として使用される絶縁母線の改良に係
わるものである。

従来の絶縁母線としては、銅或いはアルミの板状導体を
プレスで打抜き加工することにより、板状導体の長さ方
向の端面から複数の端子を突出させ、さらに絶縁処理し
て構成したものが一般に知られている。

ところで、従来のこの種絶縁母線は給電に必要な電流容
量が小さいものでは板状導体も薄く、打抜き加工で材料
の無駄が出ても、その量が少なくあまり問題はないが、
電流容量の大きいものの場合は、材料費の無駄が問題と
なってくる。

すなわち、母線本体部は大きい電流容量が必要とされる
が、端子部はそれほど大きな電流容量の必要がなく、従
って端子部分の導体は薄いもので良く、その厚さ分だけ
材料費が無駄であり、又端末部が大きくなり、さらに板
状導体は打抜きにより加工されているため、打抜きによ
り残された部分の材料の無駄が大きく極めて不経済なも
のである。

この欠点を解消するため、比較的厚い板状導体の所定位
置に溝を設け、この溝に端子となる部材を銀ろー付けし
てなる絶縁母線も提案されているが、この場合、溝加工
が難しく、加工工数が増加するため、その結果絶縁母線
の価格が上昇する欠点があった。

本考案の目的は、前記した従来技術の欠点を解消し、経
済的に優れた改良された絶縁母線を提供することにあ
る。

［考案の概要］ すなわち、本考案の要旨とするところは、第１の板状導
体と、該導体よりも厚さは薄いが同じ長さ及び幅を有し
且つ長さ方向の端面から複数の端子を突出させた第２の
板状導体を、溶接により接合して構成されたことを特徴
とする絶縁母線にある。

［実施例］ 次に本考案の一実施例を添付図面を参照してさらに説明
する。

１は、板状導体２よりも厚い第１の板状導体であり、銅
或いはアルミ板より成っており、必要とする電流容量に
みあう幅及び厚さを有している。

２は、板状導体１に溶接される板状導体１よりも薄い第
２の板状導体であり、板状導体１と同じく銅或いはアル
ミ板より成り、又板状導体１と同じ幅と長さを有してお
り、その長さ方向の端面には複数の端子が突出されてい
る。

この板状導体２は、その厚さが端子として必要な電流容
量を得る厚さであり、打抜き加工により製造されるもの
で、長さ方向の所定位置に端子部が存在するようにプレ
スにより打抜き加工されるものである。

板状導体１と板状導体２の溶接は、銀ろー付け或いはTI
G溶接により行なわれる。

このようにして成る導体は、単層で、或いは必要により
絶縁板を介して複数枚積層され、最外層はエポキシ樹脂
コーティング等により絶縁処理がされ絶縁母線を構成す
るものである。

尚、以上の説明は本考案の一つの実施例を示したものに
すぎず、本考案が本実施例により限定的に解釈されるも
のではない。

［考案の効果］ 以上説明した通り、本考案絶縁母線は、厚い第１の板状
導体は何ら加工されることなく使用されるため材料の無
駄がなく、又、第１の板状導体に、第１の板状導体より
も薄い打抜き加工された第２板状導体を溶接するだけの
簡単な構造により、電流容量の大きい絶縁母線の提供が
可能なもので、その実用的価値は非常に大なるものがあ
る。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案絶縁母線の一実施例を示す説明図であ
る。 1:厚い第１の板状導体 2:板状導体１よりも薄い第２の板状導体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】第１の板状導体と、該導体よりも厚さは薄
   いが同じ長さ及び幅を有し且つ長さ方向の端面から複数
   の端子を突出させた第２の板状導体を、溶接により接合
   して構成されたことを特徴とする絶縁母線。