JPH0641187U - 電子機器における基板の固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子機器の基板を確実且つ容易に金属ケース
にハンダ付けし、更に、生産性を向上することを目的と
する。 【構成】 打抜き加工等を施して形成した金属ケース１
０に固定片１１を形成する。そして、該金属ケース１１
内に基板１４を配置して該固定片１１の先端部１２に基
板１４を位置る。更に、前記金属ケース１０の側方より
パンチ加工等を施して固定片１１の中間部をく字状に屈
曲させ、該固定片１１にハンダにて前記基板１４を金属
ケース１０に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は電子機器における基板の固定装置に関するものであり、特に、ハン ダ付けを良好にした電子機器における基板の固定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種、電子機器における基板の固定装置を図５乃至図８に従って説明す る。 図に於て、１は電子機器の金属ケースであり、図５及び図６示すように、該金 属ケース１に打抜き加工を施して固定片２を形成してある。該固定片２の基部の 位置には基板３が水平方向に配置されている。該基板３上面の固定片２部位には ハンダパターン４が印刷されている。

【０００３】 而して、基板３を固定する際には、図７及び図８に示すように、前記固定片２ の基部を内方に折曲し、該固定片２と基板２のハンダパターン４とにハンダ付け をして該基板２を金属ケース１に固定する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の電子機器における基板の固定装置は固定片の基部位置に基板を 配置して該固定片の基部を内方に折曲している。そして、固定片と基板とをハン ダ付けして該基板を金属ケースに固定している。 しかし、固定片の基部を折曲しても、基板と該固定片との間には大なる間隙を 生じてハンダ付けが困難であった。また、固定片にてハンダ付けした部位が隠蔽 されてしまうことから、該ハンダ付け部の検査が必要となって生産性に支障をき たしている。

【０００５】 そこで、基板を容易且つ確実に固定できるようにすると共に、生産性を向上す るために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本考案は該課題を解決す ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するために提案されたものであり、金属ケースに打 抜き加工等を施して固定片を形成し、該固定片を屈曲して基板を固定する電子機 器における基板の固定装置に於て、前記金属ケース内に基板を配置して該固定片 の先端部位に基板を位置させ、前記金属ケースの側方よりパンチ加工等を施して 固定片の中間部をく字状に屈曲させ、該固定片にハンダにて前記基板を金属ケー スに固定したことを特徴とする電子機器における基板の固定装置を提供せんとす るものである。

【０００７】

【作用】

この考案は、打抜き加工等により形成した金属ケースの固定片で基板を固定す るとき、該基板は金属ケース内にて該固定片の先端部位に位置させる。 そして、該固定片を金属ケースの側方よりパンチ加工等を施してく字状に折曲 する。然るときには、基板と固定片との間隙が極めて小となり、該間隙に毛細管 現象が生じて容易且つ確実にハンダ付けをすることができる。更に、該ハンダ付 け部は固定片にて隠蔽されるとなく容易にハンダ付けされているかを確認するこ とができるため、検査工程が不要となって生産性を向上することができる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図１乃至図４に従って詳述する。 図において、図１及び図２に示すように、１０は電子部品の金属ケースであり 、該金属ケース１０には打抜き加工等を施して、略方形状の固定片１１を一体成 形してある。該固定片１１は先端部１２をやや側方に折曲してある。また、該固 定片１１の基部にはキンク加工を施して凹溝１３を刻設してある。

【０００９】 そして、該固定片１１にて基板１４を固定する際には、先ず、該基板１４を前 記固定片１１の先端部に位置させる。そして、図３及び図４に示すように、金属 ケース１０の側方より固定片１１の中間部位にパンチ加工等を施して固定片１１ をく字状に折曲する。 このときは、固定片１１の先端部１２が予め外方へ折曲しているので、基板１ ４を損傷することを防止できる。また、固定片１１の基部に凹溝１３を刻設して いることから、該凹溝１３より固定片１１が折曲され、金属ケース１０本体への 変形を防止している。

【００１０】 また、折曲された固定片１１の先端部１２部位と基板１４の先端部位とは鋭角 に接触して該固定片１１の先端部１２部位と基板１４の先端部位の間隙は極めて 細くなる。そして、該間隙にハンダ付けを施せば、該ハンダ１５が固定片１１の 内側面と基板１４の上面に設けたハンダパターン１６に充分付着する。即ち、該 間隙に毛細管現象が生じて該ハンダ付けを確実になすことができる。

【００１１】 更に、該固定片１１をく字状に屈曲したことから、ハンダ１５の上面が開放さ れ、目視にて容易にハンダ付けがなされているか否かを確認することができる。 従って、ハンダ付けの検査工程が不要となる。 尚、この考案は、この考案の精神を逸脱しない限り種々の改変を為す事ができ 、そして、この考案が該改変せられたものに及ぶことは当然である。

【００１２】

【考案の効果】

この考案は上記一実施例に詳述したように、金属ケースに打ち抜き加工等を施 して固定片を形成している。そして、基板を固定する際には該基板を金属ケース 内にて該固定片の先端部位に位置させる。 更に、該固定片を金属ケースの側方よりパンチ加工等を施してく字状に折曲す る。このときは、基板と固定片との間隙が極めて小となり、該間隙に毛細管現象 が生じて容易且つ確実にハンダ付けをすることができる。

【００１３】 一方、該ハンダ付け部は固定片にて隠蔽されるとなく上方を開放されて容易に ハンダ付けされているかを確認することができるので、検査工程が不要となって 生産性を向上することができる等、実用的価値のある考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】固定片を折曲する以前の金属ケース内に基板を
配置した状態を示す側面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線縦断矢視図。

【図３】固定片を折曲して金属ケースに基板を固定した
状態を示す側面図。

【図４】図３のＢ−Ｂ線縦断矢視図。

【図５】従来型であって、固定片を折曲する以前の金属
ケース内に基板を配置した状態を示す側面図。

【図６】図５のＣ−Ｃ線縦断矢視図。

【図７】従来型であって、固定片を折曲して金属ケース
に基板を固定した状態を示す側面図。

【図８】図７のＤ−Ｄ線縦断矢視図。

【符号の説明】

１０ 金属ケース １１ 固定片 １２ 先端部 １３ 凹溝 １４ 基板 １５ ハンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属ケースに打抜き加工等を施して固定
   片を形成し、該固定片を屈曲して基板を固定する電子機
   器における基板の固定装置に於て、前記金属ケース内に
   基板を配置して該固定片の先端部位に基板を位置させ、
   前記金属ケースの側方よりパンチ加工等を施して固定片
   の中間部をく字状に屈曲させ、該固定片にハンダにて前
   記基板を金属ケースに固定したことを特徴とする電子機
   器における基板の固定装置。