JPH0640901B2

JPH0640901B2 - マルチル−メンチユ−ブ

Info

Publication number: JPH0640901B2
Application number: JP60194362A
Authority: JP
Inventors: 鶴夫羽鳥; 伸章安久井; 芳夫田代; 正博川嶋; 浩司神原; 国男大野
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1985-09-03
Filing date: 1985-09-03
Publication date: 1994-06-01
Anticipated expiration: 2009-06-01
Also published as: JPS6253673A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は内視鏡の挿入部や医療用カテーテルなどに使用
されるマルチルーメンチューブに関する。

〔従来〕

最近、内視鏡の挿入部や医療用カテーテルなどにおい
て，軸方向に伸びた複数の内腔をそのチューブ本体内に
形成してなる，いわゆるマルチルーメンチューブが提供
されている。（実開昭５３−１１１５９１号公報）。

ところで，このマルチルーメンチューブを手元操作部に
接続固定する場合，この両者間に金属製の接続環を入れ
て接着固定するようにしている。また，各内腔と操作部
側のパイプ部材との連結はマルチルーメンチューブのチ
ューブ本体の脇部分に切り欠き，これにパイプを圧入す
ることによって行なっている。

〔発明が解決しようとする問題点］しかしながら，上記従来方式はその接続構造および組立
て方法が複雑であるとともに，その接続強度の面でも問
題があった。また，各内腔と操作部側のパイプ部材との
連結はチューブ本体の脇部分の切り欠き部に，パイプを
圧入することによって行なっているため，この部分に必
然的に急激な屈曲部分が生じ，これに挿通するライトガ
イドやイメージガイドの挿入が困難で，ときには折損し
たり，さらには処置具などの円滑な挿通が困難になるな
どの問題があった。

本発明は，上記問題点にに着目してなされたもので，目
的とするところは，その接続構造および組立て方法の簡
略容易化と，その接続強度向上を図るとともに，各内腔
と操作部側のパイプ部材とを滑らかに接続し，これに挿
通するライトガイドやイメージガイドの挿入が容易でそ
の損傷を防止し，また，処置具などの円滑な挿通が可能
にすることにある。

〔問題点を解決するために手段および作用〕

チューブ本体内にその軸方向に伸びた複数の内腔を形成
してなるマルチルーメンチューブにおける，操作部に接
続する端部に、操作部側の接続用開口部に嵌合するテー
パ状の外周面を形成した接続用テーパ部材を設け，この
テーパ部材における各内腔の相互間隔が先端側の各内腔
の間隔に比べて広げた。

〔実施例］第１図ないし第３図は本発明の第１の実施例を示すもの
である。第２図は血管用内視鏡１であり，第３図は医療
用カテーテル２である。

第２図で示す血管用内視鏡１は操作部３と挿入部４とか
らなり，その操作部３には接眼部５や鉗子口６が設けら
れている。また，挿入部４の先端には先端部７が取付け
られている。

第３図で示す医療用カテーテル２は上記同様に操作部３
と挿入部４とからなり，その操作部３には複数のパイプ
８が接続されている。また，この医療用カテーテル２の
挿入部４の先端にも上記同様に先端部７が取付けられて
いる。

そして，上記各挿入部４はともにマルチルーメンチュー
ブ１１によって構成されている。このマルチルーメンチ
ューブ１１は可撓性のチューブ本体１２内に，その軸方
向にそれぞれ伸びた複数の内腔１３を形成してなり，そ
の各内腔１３を各種用途に利用するようになっている。
たとえば送気や送水用，または処置具，イメージガイド
やライトガイドなどの挿通用，バルーン送気用，造影剤
注入用などに利用される。

また，マルチルーメンチューブ１１によって構成された
上記各挿入部４は第１図で具体的に示すようにそれぞれ
操作部３に対して取着されている。なお，この第１図で
示すものは具体的には血管用内視鏡１の場合である。す
なわち，図に示す各内腔１３は処置具挿通用チャンネル
１４，イメージガイド１５の挿通用孔１６である。ま
た，この他の図示しない内腔１３は送気や送水用，また
はライトガイドなどの挿通用などに利用される。

さらに，第１図で示すマルチルーメンチューブ１１の操
作部３側の端部にはその操作部３側に形成した接続用開
口部１７に嵌合するテーパ状の外周面１８を形成した接
続用テーパ部材１９を設けられている。このテーパ部材
１９はプラスチックや金属製でその小径側端部には上記
マルチルーメンチューブ１１の基端部分を密に嵌合する
孔２１が形成されている。また，このテーパ部材１９に
も第１図で示すように上記チューブ本体１２の各内腔１
３に対応してそれぞれ連通する複数の内腔１３が一体化
して連続するように形成されている。また，このテーパ
部材１９の各内腔１３はその相互間隔が先端側部分の各
内腔１３の間隔に比べて広げられるとともに，操作部３
側に向かって放射状に広がるように形成されている。

また，上記チューブ本体１２の各内腔１３とこれに連通
するテーパ部材１９側の各内腔１３とはそれぞれ接続パ
イプ２２を介して接続されている。つまり，接続パイプ
２２はたとえばテーパ部材１９側にあらかじめ固定され
ている。上記チューブ本体１２を組み付ける前にこの各
接続パイプ２２はそれぞれ孔２１側に突き出している。
そして，チューブ本体１２にテーパ部材１９を組み付け
るときにはその各接続パイプ２２にチューブ本体１２の
各内腔１３を合せるようにしてそのチューブ本体１２の
端部をテーパ部材１９の孔２１に差し込み，その端面同
士を密着させる。また，この接合部分を接着剤により固
定する。

さらに，上記テーパ部材１９の小径側最外郭端部の外周
にはおねじ２３が形成されている。そして，このテーパ
部材１９のおねじ２３には固定環２４が被嵌螺合され、
上記操作部３の壁部２５に押し当てることにより，テー
パ部材１９の外周面１８を接続用開口部１７のテーパ内
面に押し付けて密着させる状態で固定している。

また，テーパ部材１９の各内腔１３の操作部側端部には
それぞれパイプ部材２６が連結されている。処置具挿通
用チャンネル１４側に連結するパイプ部材２６は別の接
続パイプ２７を介して接続されている。また，イメージ
ガイド１５の挿通用孔１６側に連結するパイプ部材２６
はその内腔１３に一部嵌合し剱持して接続される。な
お，内視鏡１の場合はその内腔１３から直接に処置具２
８を出し入れするようにしてもよい。

しかして，上記テーパ部材１９の付近では内腔１３相互
が操作部３側に向かって広がるから処置具２８などの挿
通が容易である。また，空気や水などの流体に関しても
同様である。さらに，各内腔１３が放射状に広がってい
るからこれに接続するパイプなどの部材の接続や配管作
業が容易である。そして，イメージガイド１５が他の部
材に触れて折損することを極力防止できる。

また，テーパ部材１９のテーパ状の外周面１８と接続用
開口部１７のテーパ内面が噛み合って密着する状態で嵌
合しているので，その両者の相対的な位置決めが容易で
あるとともに，操作部３からテーパ部材１９が脱落しに
くい。しかも，組立ての際にはマルチルーメンチューブ
１１の特別な加工を施さなくても済むので，組立てが容
易でかつ安価に製作できる。

第４図は本発明の第２の実施例を示すものである。この
実施例はテーパ部材１９を操作部３の壁部２５に固定す
る手段が異なり，上記壁部２５にねじ止めした固定板３
１により，操作部３側からそのテーパ部材１９を押付け
るようにしたものである。

第５図は本発明の第３の実施例を示すものである。この
実施例は上記テーパ部材１９の孔２１内において各内腔
１３の端部からパイプ状に突起３２を一体に突設し，あ
るいは別のパイプ材３３を埋め込んで突起３４を突設し
たものである。そして，このパイプ材３３からなる突起
３４は他の突起３２よりもその突出長さ長い。そして，
テーパ部材１９にマルチルーメンチューブ１１を接合す
るときはまずその突起３４のある内腔１３に対応するマ
ルチルーメンチューブ側の内腔１３にその突起３４を差
し込み，嵌合することにより組立てられる。つまり，テ
ーパ部材１９にマルチルーメンチューブ１１を組み込む
ときその最も長い突起３４がガイドになり位置決め組立
てがきわめて容易になる。

なお，上記最も長い突起３４も他の突起３２と同様にテ
ーパ部材１９と一体に形成するものでもよい。

第６図は本発明の第４の実施例を示すものである。この
実施例は上記テーパ部材１９の孔２１内における端面に
各内腔１３をそれぞれ隔離する十字形のくさび状の隔壁
３５を設けたものである。この隔壁３５はマルチルーメ
ンチューブ１１側の端面に設けた切欠き３６に差込み係
着結合する。なお，切欠き３６は必ず必要とするもので
はない。この隔壁３５は逆にマルチルーメンチューブ１
１の端面より突き出して設けてもよい。また、このとき
はテーパ部材１９側に隔壁３５に対応した切欠き３６を
設けてもよい。また，その固定方法としては一体成形，
接着固定などによってもよい。

また，マルチルーメンチューブ１１の嵌合端部外周に切
欠き３７を形成し，この切欠き３７に対応して上記テー
パ部材１９の孔２１の内壁に凹部３８を形成しこれらを
係合するようにすることによりテーパ部材１９にマルチ
ルーメンチューブ１１を組み込むときの位置決め作用を
させる。つまり，位置決め組立てがきわめて容易にな
る。

この実施例によれば各隔壁３５が各内腔１３相互の流体
や部材を隔離する。また，この各隔壁３５はマルチルー
メンチューブ１１の径方向に伸びているので，そのマル
チルーメンチューブ１１に加わるねじれに対する耐久力
が増加する。また，上記実施例のようにパイプ材を用い
て接続する必要がない。したがって，内腔１３の孔径を
有効に利用できる。

第７図は本発明の第５の実施例を示すものである。この
実施例はテーパ部材１９とマルチルーメンチューブ１１
の端面同士を直接固定するものである。その固定手段と
しては上記両部材を同一の材料で形成し，溶着で固定す
る。あるいは接着等の手段で固定するなどの方法があ
る。

この方法によれば接続するのに部品が少なくてもよい。
また，組み立ても容易である。

第８図および第９図は本発明の第６の実施例を示すもの
である。この実施例はマルチルーメンチューブ１１の端
部を，第８図で示した熱した成形用金型４０に圧入する
ことによりテーパ部材１９の形状に成形するものであ
る。したがって，マルチルーメンチューブ１１とテーパ
部材１９とを一体（単体）に構成できる。このため，そ
の両者の接続工程を必要としないので，組み立ての手間
が省ける。また，内腔１３内を処置具などを通すとき容
易に挿通できる。

第１０図は本発明の第７の実施例を示すものである。こ
の実施例はマルチルーメンチューブ１１の端部における
内腔１３のそれぞれ外周面がテーパ状に形成した中空の
ピン４２を圧入することによりテーパ部材１９を構成し
たものである。この実施例によれば上記第６の実施例と
同様な作用効果を奏するとともに，テーパ部材１９を容
易に作ることができ，かつ安価に製作できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば，マルチルーメンチ
ューブを操作部に接続するための構造が簡略化でき，ま
た，その組立て作業を容易化できる。さらに，テーパ部
材を用いるので，その接続強度の向上を図ることができ
る。また，各内腔が操作部側に向かって広がるので，そ
の操作部側の部材とを滑らかに接続可能であり，この内
腔に挿通するライトガイドやイメージガイドの挿入も容
易でその損傷を防止し，また，処置具などの円滑な挿通
が可能にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１の実施例の接続部の拡大断面図，第２図は
この第１の実施例のものを使用した内視鏡の側面図，第
３図は同じくこの第１の実施例のものを使用したカテー
テルの側面図，第４図は第２の実施例の接続部の拡大断
面図，第５図は第３の実施例の接続部の分解断面図，第
６図は第４の実施例の接続部の分解斜視図，第７図は第
５の実施例の接続部の拡大断面図，第８図は第６の実施
例のマルチルーメンチューブの接続側端部の成形説明
図，第９図は第６の実施例の接続部の拡大断面図，第１
０図は第７の実施例の接続部の拡大断面図である。１…マルチルーメンチューブ，１２…チューブ本体，１
３…内腔，１９…テーパ部材，１９…外周面。

フロントページの続き (72)発明者川嶋正博東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者神原浩司東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者大野国男東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献特開昭59−95059（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−238252（ＪＰ，Ａ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】チューブ本体内にその軸方向に伸びた複数
の内腔を形成してなるマルチルーメンチューブにおい
て，操作部に接続する端部に，操作部側の接続用開口部
に嵌合するテーパ状の外周面を形成した接続用テーパ部
材を設け，このテーパ部材における各内腔の相互間隔が
先端側の各内腔の間隔に比べて広がることを特徴とする
マルチルーメンチューブ。