JPH0640783A - 絶縁基板及びその製造方法 - Google Patents
絶縁基板及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0640783A JPH0640783A JP21708692A JP21708692A JPH0640783A JP H0640783 A JPH0640783 A JP H0640783A JP 21708692 A JP21708692 A JP 21708692A JP 21708692 A JP21708692 A JP 21708692A JP H0640783 A JPH0640783 A JP H0640783A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat storage
- layer
- storage layer
- insulating substrate
- average particle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】セラミックス基板上に形成される層を構造面か
ら検討し、表面平滑性及び蓄熱性に優れた絶縁基板を提
供する。 【構成】セラミックス基板上に、結晶化可能な平均粒子
径5μm以下のガラス粉末と平均粒子径40μm以下の
可燃性粒子との混合物を塗布し、焼成し、次いで結晶化
しないガラス粉末を塗布し焼成する。
ら検討し、表面平滑性及び蓄熱性に優れた絶縁基板を提
供する。 【構成】セラミックス基板上に、結晶化可能な平均粒子
径5μm以下のガラス粉末と平均粒子径40μm以下の
可燃性粒子との混合物を塗布し、焼成し、次いで結晶化
しないガラス粉末を塗布し焼成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁基板及びその製造
方法に関するものであり、特に感熱記録装置のサーマル
ヘッド用基板等の集積回路用セラミックス基板に好適に
利用され得るものである。
方法に関するものであり、特に感熱記録装置のサーマル
ヘッド用基板等の集積回路用セラミックス基板に好適に
利用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】集積回路基板、特にサーマルヘッド用基
板としては、その表面に平滑性が要求されることから、
セラミックス基板上にガラスを被覆したいわゆるグレー
ズ基板が使用されている。このグレーズ基板においてグ
レーズ層は、平滑な表面を提供するとともに蓄熱層とし
ても機能する。従って、グレーズ層の熱伝導率が低くな
るほど、蓄熱効率が向上し、グレーズ層上に形成された
抵抗体層への印加電圧を低下させることが可能となるの
で、省電力化の点で好ましい。
板としては、その表面に平滑性が要求されることから、
セラミックス基板上にガラスを被覆したいわゆるグレー
ズ基板が使用されている。このグレーズ基板においてグ
レーズ層は、平滑な表面を提供するとともに蓄熱層とし
ても機能する。従って、グレーズ層の熱伝導率が低くな
るほど、蓄熱効率が向上し、グレーズ層上に形成された
抵抗体層への印加電圧を低下させることが可能となるの
で、省電力化の点で好ましい。
【0003】本発明者らは、先に、セラミックス基板上
に形成される層の表面平滑性及び蓄熱性を材料面から検
討し、その結果、酸化バリウム及びアルミナを含有する
珪酸塩系ガラスが、前記各特性に加えてセラミックス基
板との熱膨張の整合性及び耐食性においても優れている
ことを見いだし、提案した(特開昭58−67091号
公報、特開昭59−8638号公報)。
に形成される層の表面平滑性及び蓄熱性を材料面から検
討し、その結果、酸化バリウム及びアルミナを含有する
珪酸塩系ガラスが、前記各特性に加えてセラミックス基
板との熱膨張の整合性及び耐食性においても優れている
ことを見いだし、提案した(特開昭58−67091号
公報、特開昭59−8638号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、サーマ
ルヘッドの利用展開が進み、特に普及型のサーマルヘッ
ドでは更に省電力化が要望されており、より低い熱伝導
率の蓄熱層が要求されている。にもかかわらず、熱伝導
率を下げることと他の特性を維持ないし向上させること
との両立は、材料面からの検討のみでは困難であり、既
に限界に達していると思われる。
ルヘッドの利用展開が進み、特に普及型のサーマルヘッ
ドでは更に省電力化が要望されており、より低い熱伝導
率の蓄熱層が要求されている。にもかかわらず、熱伝導
率を下げることと他の特性を維持ないし向上させること
との両立は、材料面からの検討のみでは困難であり、既
に限界に達していると思われる。
【0005】本発明の目的は、上記要望に応え、セラミ
ックス基板上に形成される層を構造面から検討し、表面
平滑性及び蓄熱性に優れた絶縁基板を提供することにあ
る。
ックス基板上に形成される層を構造面から検討し、表面
平滑性及び蓄熱性に優れた絶縁基板を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】その第1の手段は、セラ
ミックス基板、このセラミックス基板の上方に形成さ
れ、多数の気泡を有する蓄熱層及びこの蓄熱層の上方に
形成され、表面粗度Raが0.6μm以下の表面層を備
えていることを特徴とする絶縁基板にある。
ミックス基板、このセラミックス基板の上方に形成さ
れ、多数の気泡を有する蓄熱層及びこの蓄熱層の上方に
形成され、表面粗度Raが0.6μm以下の表面層を備
えていることを特徴とする絶縁基板にある。
【0007】また、この絶縁基板において望ましい手段
は、蓄熱層が結晶化ガラスからなり、表面層が非晶質ガ
ラスからなるものである。同じく望ましい手段は、蓄熱
層がセラミックス粒子20体積%以上50体積%以下及
び残部ガラス粒子からなり、表面層が非晶質ガラスから
なるものである。更に望ましい手段は、蓄熱層の最大気
泡径が30μm以下のものである。
は、蓄熱層が結晶化ガラスからなり、表面層が非晶質ガ
ラスからなるものである。同じく望ましい手段は、蓄熱
層がセラミックス粒子20体積%以上50体積%以下及
び残部ガラス粒子からなり、表面層が非晶質ガラスから
なるものである。更に望ましい手段は、蓄熱層の最大気
泡径が30μm以下のものである。
【0008】第2の手段は、セラミックス基板上に、結
晶化可能な平均粒子径5μm以下のガラス粉末と平均粒
子径40μm以下の可燃性粒子との混合物を塗布し、焼
成し、次いで結晶化しないガラス粉末を塗布し焼成する
ことを特徴とする絶縁基板の製造方法にある。
晶化可能な平均粒子径5μm以下のガラス粉末と平均粒
子径40μm以下の可燃性粒子との混合物を塗布し、焼
成し、次いで結晶化しないガラス粉末を塗布し焼成する
ことを特徴とする絶縁基板の製造方法にある。
【0009】第3の手段は、セラミックス基板上に、セ
ラミックス粉末20体積%以上50体積%以下及び残部
ガラスの秤量物と平均粒子径40μm以下の可燃性粒子
との混合物を塗布し、焼成し、次いで結晶化しないガラ
ス粉末を塗布し焼成することを特徴とする絶縁基板の製
造方法にある。
ラミックス粉末20体積%以上50体積%以下及び残部
ガラスの秤量物と平均粒子径40μm以下の可燃性粒子
との混合物を塗布し、焼成し、次いで結晶化しないガラ
ス粉末を塗布し焼成することを特徴とする絶縁基板の製
造方法にある。
【0010】これらの製造方法において望ましい手段
は、可燃性粒子を、ポリメチルメタアクリレートとする
ところにある。
は、可燃性粒子を、ポリメチルメタアクリレートとする
ところにある。
【0011】ここで、セラミックス基板は特に限定され
ず、酸化アルミニウム系をはじめ窒化珪素系、炭化珪素
系、窒化アルミニウム系、酸化マグネシウム系など広く
使用可能である。製造方法に用いられるセラミックス粉
末としては、酸化アルミニウムを使用してもよいが、フ
ォルステライト、ジルコン、ジルコニア、スピネル、エ
ンステタイト、アノーサイトなどの結晶相を含むセラミ
ックス粉末が熱伝導が低く好ましい。同じく結晶化可能
なガラス粉末としては、アルカリ金属を含まないコ−デ
ィエライト、アノーサイト、セルジアンなどのアルカリ
土類−アルミナ−シリカ系を主結晶とする結晶化ガラス
となるものが特に好ましい。
ず、酸化アルミニウム系をはじめ窒化珪素系、炭化珪素
系、窒化アルミニウム系、酸化マグネシウム系など広く
使用可能である。製造方法に用いられるセラミックス粉
末としては、酸化アルミニウムを使用してもよいが、フ
ォルステライト、ジルコン、ジルコニア、スピネル、エ
ンステタイト、アノーサイトなどの結晶相を含むセラミ
ックス粉末が熱伝導が低く好ましい。同じく結晶化可能
なガラス粉末としては、アルカリ金属を含まないコ−デ
ィエライト、アノーサイト、セルジアンなどのアルカリ
土類−アルミナ−シリカ系を主結晶とする結晶化ガラス
となるものが特に好ましい。
【0012】尚、セラミックス基板、蓄熱層及び表面層
は、この順序で連続して形成されている構成が最も簡単
であるが、セラミックス基板と蓄熱層との間、並びに蓄
熱層と表面層との間に他の材質からなる中間層を設ける
こともできる。
は、この順序で連続して形成されている構成が最も簡単
であるが、セラミックス基板と蓄熱層との間、並びに蓄
熱層と表面層との間に他の材質からなる中間層を設ける
こともできる。
【0013】
【作用】以下、本発明の作用を詳細に記述する。気泡を
有する層(蓄熱層)は、気泡を有することにより熱伝導
率を低下させ蓄熱層としての働きを持つため重要であ
る。表面層は本発明の主たる利用分野であるサーマルヘ
ッド用基板として必要不可欠であり、緻密な層からな
る。この表面層の表面粗度は重要であり、0.6μmを
越えると表面層表面にサーマルヘッド用の抵抗体や配線
を薄膜で形成することが不可能となるか、あるいは抵抗
体等が形成されても印字特性の劣化を引き起こす。本発
明の作用はこの蓄熱層と表面層との均衡のとれた積層構
造により、発揮される。
有する層(蓄熱層)は、気泡を有することにより熱伝導
率を低下させ蓄熱層としての働きを持つため重要であ
る。表面層は本発明の主たる利用分野であるサーマルヘ
ッド用基板として必要不可欠であり、緻密な層からな
る。この表面層の表面粗度は重要であり、0.6μmを
越えると表面層表面にサーマルヘッド用の抵抗体や配線
を薄膜で形成することが不可能となるか、あるいは抵抗
体等が形成されても印字特性の劣化を引き起こす。本発
明の作用はこの蓄熱層と表面層との均衡のとれた積層構
造により、発揮される。
【0014】すなわち、蓄熱層のみでは蓄熱効果はある
もののサーマルヘッド用の薄膜製造が困難であり、また
表面層のみでは前記のごとく低熱伝導のガラス層を形成
しても充分な蓄熱効果が得られなかった。ここで蓄熱層
の材質はガラス粉末では充分な気泡が形成され難く、か
といって熱処理条件を低下させると気泡は残るものの、
その上に表面層を形成すると、蓄熱層と表面層とが反応
してうねりが生じたり、蓄熱層の気泡が消滅してしまっ
たりして、表面層と蓄熱層との良好な積層構造が形成さ
れなかった。
もののサーマルヘッド用の薄膜製造が困難であり、また
表面層のみでは前記のごとく低熱伝導のガラス層を形成
しても充分な蓄熱効果が得られなかった。ここで蓄熱層
の材質はガラス粉末では充分な気泡が形成され難く、か
といって熱処理条件を低下させると気泡は残るものの、
その上に表面層を形成すると、蓄熱層と表面層とが反応
してうねりが生じたり、蓄熱層の気泡が消滅してしまっ
たりして、表面層と蓄熱層との良好な積層構造が形成さ
れなかった。
【0015】蓄熱層には、セラミックス粉末とガラスの
混合物を用いることにより達成される。セラミックス粉
末のみでは軟化しないため、焼成時にクラックが入って
しまうが、セラミックス粉末とガラスの混合物を用いる
と焼成時にセラミックス粒子のチャンネリング、すなわ
ち三次元的なつながりにより、ガラスの収縮が抑制され
気泡が残存可能であることが見いだされた。蓄熱層中の
セラミックスの含有量は、20体積%に満たないとチャ
ンネリング形成が困難となるし、他方、50体積%を越
えると蓄熱層の強度が低く使用できない。
混合物を用いることにより達成される。セラミックス粉
末のみでは軟化しないため、焼成時にクラックが入って
しまうが、セラミックス粉末とガラスの混合物を用いる
と焼成時にセラミックス粒子のチャンネリング、すなわ
ち三次元的なつながりにより、ガラスの収縮が抑制され
気泡が残存可能であることが見いだされた。蓄熱層中の
セラミックスの含有量は、20体積%に満たないとチャ
ンネリング形成が困難となるし、他方、50体積%を越
えると蓄熱層の強度が低く使用できない。
【0016】さらに本研究では、この蓄熱層として特に
好ましいのが結晶化ガラスであることが見いだされた。
結晶化ガラスは、ガラス粉末が焼成により結晶化するも
のであるため、それのみで形状を保持し容易に気泡を残
存させることができる。
好ましいのが結晶化ガラスであることが見いだされた。
結晶化ガラスは、ガラス粉末が焼成により結晶化するも
のであるため、それのみで形状を保持し容易に気泡を残
存させることができる。
【0017】蓄熱層の気泡径は30μm以下が好まし
い。気泡径が30μmを越えると積層部の強度が低くな
ると共に、表面層表面の形状にうねりを生じてしまう傾
向がある。
い。気泡径が30μmを越えると積層部の強度が低くな
ると共に、表面層表面の形状にうねりを生じてしまう傾
向がある。
【0018】本発明の絶縁基板を製造する方法として特
に好ましいのは、前記結晶化ガラス粉末の平均粒子径を
5μm以下に調整し、平均粒子径40μm以下の可燃性
粒子と混合し、この混合物を通常の印刷法により基板上
に塗布し、焼成し可燃性粒子を燃焼させ、さらに焼成温
度を上げ結晶化ガラス粉末を結晶化させる。更に表面層
の非晶質ガラス粉末を同様に印刷塗布し、焼成すること
により製造される。結晶化ガラス粉末の粒子径が5μm
を越えると良好な多孔質層が形成され難く、蓄熱層表面
に開気泡が多く存在し、表面層を形成した場合に表面粗
度が0.6μm以下となり難い。可燃性粒子としては有
機物を使用する。可燃性粒子の粒子径が40μm以下と
なると形成される粒子径も30μm以下となり前記の理
由により好ましい。
に好ましいのは、前記結晶化ガラス粉末の平均粒子径を
5μm以下に調整し、平均粒子径40μm以下の可燃性
粒子と混合し、この混合物を通常の印刷法により基板上
に塗布し、焼成し可燃性粒子を燃焼させ、さらに焼成温
度を上げ結晶化ガラス粉末を結晶化させる。更に表面層
の非晶質ガラス粉末を同様に印刷塗布し、焼成すること
により製造される。結晶化ガラス粉末の粒子径が5μm
を越えると良好な多孔質層が形成され難く、蓄熱層表面
に開気泡が多く存在し、表面層を形成した場合に表面粗
度が0.6μm以下となり難い。可燃性粒子としては有
機物を使用する。可燃性粒子の粒子径が40μm以下と
なると形成される粒子径も30μm以下となり前記の理
由により好ましい。
【0019】
−実施例1− 重量基準で、平均粒子径3.6μmのアルミナ粉末60
%(48体積%)及び平均粒子径2.4μmのMgO−
CaO−B2O3−Al2O3−SiO2系ガラス粉末40
%(52体積%)からなる秤量物75部と、平均粒子径
30μmのポリメチルメタアクリレート(以下、「PM
MA」と略記する)系有機物球25部とを混合し、さら
にこの混合物にエチルセルロース系バインダー、可塑剤
及び有機溶媒を添加して印刷用のペースト(Aペースト
という)を調製し、印刷機によりアルミナ基板(Al2
O3含有量97重量%)上に300μmの厚さに塗布し
た。
%(48体積%)及び平均粒子径2.4μmのMgO−
CaO−B2O3−Al2O3−SiO2系ガラス粉末40
%(52体積%)からなる秤量物75部と、平均粒子径
30μmのポリメチルメタアクリレート(以下、「PM
MA」と略記する)系有機物球25部とを混合し、さら
にこの混合物にエチルセルロース系バインダー、可塑剤
及び有機溶媒を添加して印刷用のペースト(Aペースト
という)を調製し、印刷機によりアルミナ基板(Al2
O3含有量97重量%)上に300μmの厚さに塗布し
た。
【0020】次いで電気炉にて300℃まで焼成し可燃
性粒子を燃焼させ、さらに1000℃まで焼成温度を上
げ焼成した。更に表面層として、CaO−BaO−Al
2O3−SiO2系非晶質ガラス粉末の印刷用ペースト
(Bペーストという)を160μmの厚さに印刷し、電
気炉にて1150℃で焼成した。
性粒子を燃焼させ、さらに1000℃まで焼成温度を上
げ焼成した。更に表面層として、CaO−BaO−Al
2O3−SiO2系非晶質ガラス粉末の印刷用ペースト
(Bペーストという)を160μmの厚さに印刷し、電
気炉にて1150℃で焼成した。
【0021】以上の工程により、三層構造(基板本体を
第1層とする)のセラミックス基板が得られ、最初に塗
布したAペーストは、厚さ約120μm、気泡率約30
%の蓄熱層となり、その蓄熱層中には最大約20μm程
度の気泡が形成されていた。また、Bペーストは厚さ約
80μmの表面層となり、その表面粗度Raは0.5μ
mであった。そして、スパッタ法による薄膜形成は良好
に行えた。
第1層とする)のセラミックス基板が得られ、最初に塗
布したAペーストは、厚さ約120μm、気泡率約30
%の蓄熱層となり、その蓄熱層中には最大約20μm程
度の気泡が形成されていた。また、Bペーストは厚さ約
80μmの表面層となり、その表面粗度Raは0.5μ
mであった。そして、スパッタ法による薄膜形成は良好
に行えた。
【0022】−実施例2− 重量基準で、平均粒子径3.6μmのアルミナ粉末60
%(48体積%)及び平均粒子径2.4μmのMgO−
CaO−B2O3−Al2O3−SiO2系ガラス粉末40
%(52体積%)からなる秤量物を混合し、さらにこの
混合物にエチルセルロース系バインダー、可塑剤及び有
機溶媒を添加して印刷用のペースト(Cペーストとい
う)を調製し、印刷機によりアルミナ基板上に300μ
m塗布した。電気炉にて820℃まで焼成温度を上げ仮
焼成した。更に表面層として、CaO−BaO−Al2
O3−SiO2系非晶質ガラス粉末の印刷用ペースト(B
ペースト)を160μmの厚さに印刷し、電気炉にて1
150℃で焼成した。
%(48体積%)及び平均粒子径2.4μmのMgO−
CaO−B2O3−Al2O3−SiO2系ガラス粉末40
%(52体積%)からなる秤量物を混合し、さらにこの
混合物にエチルセルロース系バインダー、可塑剤及び有
機溶媒を添加して印刷用のペースト(Cペーストとい
う)を調製し、印刷機によりアルミナ基板上に300μ
m塗布した。電気炉にて820℃まで焼成温度を上げ仮
焼成した。更に表面層として、CaO−BaO−Al2
O3−SiO2系非晶質ガラス粉末の印刷用ペースト(B
ペースト)を160μmの厚さに印刷し、電気炉にて1
150℃で焼成した。
【0023】以上の工程により、三層構造のセラミック
ス基板が得られ、Cペーストは厚さ180μm、気泡率
約30%の蓄熱層となり、蓄熱層中には数μm程度の気
泡が形成された。また、Bペーストは厚さ約80μmの
表面層となり、その表面粗度Raは0.6μmとなっ
た。スパッタ法による薄膜形成は良好に行えた。
ス基板が得られ、Cペーストは厚さ180μm、気泡率
約30%の蓄熱層となり、蓄熱層中には数μm程度の気
泡が形成された。また、Bペーストは厚さ約80μmの
表面層となり、その表面粗度Raは0.6μmとなっ
た。スパッタ法による薄膜形成は良好に行えた。
【0024】−実施例3− コ−ディエライトを主結晶とするZnO−MgO−Al
2O3−SiO2系結晶化ガラス粉末を平均粒子径3.5
μmに調整し、その結晶化ガラス80重量部に対して平
均粒子径10μmのPMMA系有機物球を20重量部混
合し、さらにこの混合物にエチルセルロース系バインダ
ー、可塑剤及び有機溶媒を添加し、印刷用のペースト
(Dペーストという)を調製し、印刷機によりアルミナ
基板上に160μmの厚さに塗布した。電気炉にて30
0℃まで焼成し可燃性粒子を燃焼させ、さらに950℃
まで焼成温度を上げ結晶化ガラス粉末を結晶化させた。
更に表面層として、CaO−BaO−Al2O3−SiO
2系非晶質ガラス粉末の印刷用ペースト(Bペースト)
を120μmの厚さに印刷し、電気炉にて1150℃で
焼成した。
2O3−SiO2系結晶化ガラス粉末を平均粒子径3.5
μmに調整し、その結晶化ガラス80重量部に対して平
均粒子径10μmのPMMA系有機物球を20重量部混
合し、さらにこの混合物にエチルセルロース系バインダ
ー、可塑剤及び有機溶媒を添加し、印刷用のペースト
(Dペーストという)を調製し、印刷機によりアルミナ
基板上に160μmの厚さに塗布した。電気炉にて30
0℃まで焼成し可燃性粒子を燃焼させ、さらに950℃
まで焼成温度を上げ結晶化ガラス粉末を結晶化させた。
更に表面層として、CaO−BaO−Al2O3−SiO
2系非晶質ガラス粉末の印刷用ペースト(Bペースト)
を120μmの厚さに印刷し、電気炉にて1150℃で
焼成した。
【0025】以上の工程により、三層構造のセラミック
ス基板が得られ、Dペーストは厚さ100μm、気泡率
約30%の蓄熱層となり、蓄熱層中には最大約7μm程
度の気泡が形成された。また、Bペーストは厚さ約80
μmの表面層となり、その表面粗度Raは0.1μmと
なった。スパッタ法による薄膜形成は最も良好に行え
た。
ス基板が得られ、Dペーストは厚さ100μm、気泡率
約30%の蓄熱層となり、蓄熱層中には最大約7μm程
度の気泡が形成された。また、Bペーストは厚さ約80
μmの表面層となり、その表面粗度Raは0.1μmと
なった。スパッタ法による薄膜形成は最も良好に行え
た。
【0026】−比較例1− CaO−BaO−Al2O3−SiO2系非晶質ガラス粉
末75重量部と平均粒子径30μmのPMMA系有機物
球25重量部とを混合し、さらにこの混合物にエチルセ
ルロース系バインダー、可塑剤及び有機溶媒を添加して
印刷用のペースト(Eペーストという)を調製し、基板
上に300μmの厚さに塗布した。電気炉にて300℃
まで焼成し可燃性粒子を燃焼させ、さらに1100℃で
焼成するとEペーストは、厚さ80μm、気泡率約0%
の緻密層となってしまった。二層構造となり蓄熱構造が
形成されなかった。
末75重量部と平均粒子径30μmのPMMA系有機物
球25重量部とを混合し、さらにこの混合物にエチルセ
ルロース系バインダー、可塑剤及び有機溶媒を添加して
印刷用のペースト(Eペーストという)を調製し、基板
上に300μmの厚さに塗布した。電気炉にて300℃
まで焼成し可燃性粒子を燃焼させ、さらに1100℃で
焼成するとEペーストは、厚さ80μm、気泡率約0%
の緻密層となってしまった。二層構造となり蓄熱構造が
形成されなかった。
【0027】−比較例2− 実施例3と同様に、コ−ディエライトを主結晶とするZ
nO−MgO−Al2O3−SiO2系結晶化ガラス粉末
を平均粒子径3.5μmに調整し、その結晶化ガラス8
0重量部に対して平均粒子径10μmのPMMA系有機
物球を重量比で20%混合し、さらにこの混合物にエチ
ルセルロース系バインダーおよび可塑剤、有機溶媒を添
加し、印刷用のペースト(Dペースト)を調製し、印刷
機によりアルミナ基板上に160μmの厚さに塗布し
た。電気炉にて300℃まで焼成し可燃性粒子を燃焼さ
せ、さらに950℃まで焼成温度を上げ結晶化ガラス粉
末を結晶化させた。
nO−MgO−Al2O3−SiO2系結晶化ガラス粉末
を平均粒子径3.5μmに調整し、その結晶化ガラス8
0重量部に対して平均粒子径10μmのPMMA系有機
物球を重量比で20%混合し、さらにこの混合物にエチ
ルセルロース系バインダーおよび可塑剤、有機溶媒を添
加し、印刷用のペースト(Dペースト)を調製し、印刷
機によりアルミナ基板上に160μmの厚さに塗布し
た。電気炉にて300℃まで焼成し可燃性粒子を燃焼さ
せ、さらに950℃まで焼成温度を上げ結晶化ガラス粉
末を結晶化させた。
【0028】Dペーストは厚さ110μm、気泡率約3
0%の蓄熱層となり、多孔質層が形成されたが、その表
面粗度Raは1.1μmとなり、薄膜成形しエッチング
したところハガレが多発した。
0%の蓄熱層となり、多孔質層が形成されたが、その表
面粗度Raは1.1μmとなり、薄膜成形しエッチング
したところハガレが多発した。
【0029】−比較例3− 用いるPMMA系有機物球の平均粒子径を50μmとし
た以外は、実施例3と同じ工程を辿った。その結果、三
層構造は形成されDペーストは厚さ110μm、気泡率
約30%の蓄熱層となり、蓄熱層中の気泡は約35μm
となった。
た以外は、実施例3と同じ工程を辿った。その結果、三
層構造は形成されDペーストは厚さ110μm、気泡率
約30%の蓄熱層となり、蓄熱層中の気泡は約35μm
となった。
【0030】しかし、Bペーストは、厚さが80μmの
表面層となったにも拘らず、表面層表面にへこみや発泡
がみられ、その表面粗度Raは0.8μmとなった。ス
パッタ法により薄膜成形し、エッチングしたところハガ
レが多発した。しかも積層部の強度は弱く、スパッタ用
の治具に固定の際剥離が生じた。
表面層となったにも拘らず、表面層表面にへこみや発泡
がみられ、その表面粗度Raは0.8μmとなった。ス
パッタ法により薄膜成形し、エッチングしたところハガ
レが多発した。しかも積層部の強度は弱く、スパッタ用
の治具に固定の際剥離が生じた。
【0031】−比較例4− 用いる結晶化ガラス粉末の平均粒子径5.3μmとした
以外は、実施例3と同じ工程を辿った。その結果、三層
構造は形成されDペーストは厚さ110μm、気泡率約
30%の蓄熱層となった。
以外は、実施例3と同じ工程を辿った。その結果、三層
構造は形成されDペーストは厚さ110μm、気泡率約
30%の蓄熱層となった。
【0032】しかし、Bペーストは、厚さが80μmの
表面層となったにも拘らず、表面層表面にへこみや発泡
がみられ、その表面粗度Raは0.8μmとなった。ス
パッタ法により薄膜成形し、エッチングしたところハガ
レが多発した。しかも積層部の強度は弱く、スパッタ用
の治具に固定の際剥離が生じた。
表面層となったにも拘らず、表面層表面にへこみや発泡
がみられ、その表面粗度Raは0.8μmとなった。ス
パッタ法により薄膜成形し、エッチングしたところハガ
レが多発した。しかも積層部の強度は弱く、スパッタ用
の治具に固定の際剥離が生じた。
【0033】
【発明の効果】本発明の絶縁基板によれば、従来の低熱
伝導グレーズを用いたグレーズ基板に比較しても、低い
熱伝導性を示し、且つ良好な薄膜成形性を有し、低消費
電力型のサーマルヘッドに極めて適したものである。
伝導グレーズを用いたグレーズ基板に比較しても、低い
熱伝導性を示し、且つ良好な薄膜成形性を有し、低消費
電力型のサーマルヘッドに極めて適したものである。
Claims (7)
- 【請求項1】 セラミックス基板、このセラミックス基
板の上方に形成され、多数の気泡を有する蓄熱層及びこ
の蓄熱層の上方に形成され、表面粗度Raが0.6μm
以下の表面層を備えていることを特徴とする絶縁基板。 - 【請求項2】 蓄熱層がセラミックス粒子20体積%以
上50体積%以下及び残部ガラス粒子からなり、表面層
が非晶質ガラスからなる請求項1の絶縁基板。 - 【請求項3】 蓄熱層が結晶化ガラスからなり、表面層
が非晶質ガラスからなる請求項1の絶縁基板。 - 【請求項4】 蓄熱層の最大気泡径が30μm以下であ
る請求項1、請求項2叉は請求項3の絶縁基板。 - 【請求項5】 セラミックス基板上に、結晶化可能な平
均粒子径5μm以下のガラス粉末と平均粒子径40μm
以下の可燃性粒子との混合物を塗布し、焼成し、次いで
結晶化しないガラス粉末を塗布し焼成することを特徴と
する絶縁基板の製造方法。 - 【請求項6】 セラミックス基板上に、セラミックス粉
末20体積%以上50体積%以下及び残部ガラスの秤量
物と平均粒子径40μm以下の可燃性粒子との混合物を
塗布し、焼成し、次いで結晶化しないガラス粉末を塗布
し焼成することを特徴とする絶縁基板の製造方法。 - 【請求項7】 可燃性粒子が、ポリメチルメタアクリレ
ートである請求項5または請求項6の絶縁基板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21708692A JPH0640783A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 絶縁基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21708692A JPH0640783A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 絶縁基板及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0640783A true JPH0640783A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16698616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21708692A Pending JPH0640783A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 絶縁基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0640783A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100808976B1 (ko) * | 2006-12-11 | 2008-03-05 | 강릉대학교산학협력단 | 다공성 세라믹스 및 그 제조방법 |
US8975537B2 (en) | 2009-09-28 | 2015-03-10 | Kyocera Corporation | Circuit substrate, laminated board and laminated sheet |
JP5731984B2 (ja) * | 2009-09-28 | 2015-06-10 | 京セラ株式会社 | 構造体 |
JP5734860B2 (ja) * | 2009-09-28 | 2015-06-17 | 京セラ株式会社 | 構造体およびその製造方法 |
WO2016006339A1 (ja) * | 2014-07-11 | 2016-01-14 | 株式会社村田製作所 | 多孔質体および蓄熱デバイス |
WO2022025011A1 (ja) * | 2020-07-31 | 2022-02-03 | Agc株式会社 | 化学強化結晶化ガラス及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-07-21 JP JP21708692A patent/JPH0640783A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100808976B1 (ko) * | 2006-12-11 | 2008-03-05 | 강릉대학교산학협력단 | 다공성 세라믹스 및 그 제조방법 |
US8975537B2 (en) | 2009-09-28 | 2015-03-10 | Kyocera Corporation | Circuit substrate, laminated board and laminated sheet |
JP5731984B2 (ja) * | 2009-09-28 | 2015-06-10 | 京セラ株式会社 | 構造体 |
JP5734860B2 (ja) * | 2009-09-28 | 2015-06-17 | 京セラ株式会社 | 構造体およびその製造方法 |
US9485877B2 (en) | 2009-09-28 | 2016-11-01 | Kyocera Corporation | Structure for circuit board used in electronic devices and method for manufacturing the same |
WO2016006339A1 (ja) * | 2014-07-11 | 2016-01-14 | 株式会社村田製作所 | 多孔質体および蓄熱デバイス |
JPWO2016006339A1 (ja) * | 2014-07-11 | 2017-04-27 | 株式会社村田製作所 | 多孔質体および蓄熱デバイス |
WO2022025011A1 (ja) * | 2020-07-31 | 2022-02-03 | Agc株式会社 | 化学強化結晶化ガラス及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH04130072A (ja) | ガラスセラミック・グリーンシートと多層基板、及び、その製造方法 | |
JPS5946900B2 (ja) | 非多孔質ガラス−セラミツク体 | |
JPH0518771B2 (ja) | ||
JPH0640783A (ja) | 絶縁基板及びその製造方法 | |
TWI226319B (en) | Process for the constrained sintering of asymmetrically configured dielectric layers | |
JP2003095757A (ja) | カーボン含有耐火物の断熱コーティング材 | |
KR100439075B1 (ko) | 전자부품용 소성 지그 | |
JP2007076935A (ja) | 電子部品焼成用治具およびその製造方法 | |
WO2015056673A1 (ja) | 排気ガスセンサー及び排気ガスセンサーの製造方法 | |
JP3606744B2 (ja) | 耐熱材料及びその作製方法 | |
JPH04124074A (ja) | 低誘電率セラミック基板とグリーンシートの製造方法 | |
JPS6350345A (ja) | ガラスセラミツク焼結体 | |
JPS60118648A (ja) | セラミツク基板用グレ−ズ組成物 | |
JPH0664204A (ja) | 絶縁基板の製造方法 | |
JP3100470B2 (ja) | 絶縁基板及びその製造方法 | |
JP2000072534A5 (ja) | ||
JP3236882B2 (ja) | 窒化アルミニウム基板及びその製造方法 | |
JPS63151645A (ja) | 回路基板用磁器組成物 | |
JPH0640784A (ja) | 絶縁基板及びその製造方法 | |
JP2002326839A (ja) | プラズマディスプレイパネル用隔壁形成材料及びガラス組成物 | |
JPH0488699A (ja) | 低誘電率多層セラミック基板及びその製造方法 | |
KR100444500B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널의 하판 및 그의 제조방법 | |
JPH06185363A (ja) | チタン酸アルミニウム製燃焼室及びその製造方法 | |
JPH05178673A (ja) | 電子部品焼成用治具 | |
JP3215390B2 (ja) | 電子部品焼成用セッター及びその製造方法 |