JPH0640524Y2 - 貨物自動車の荷受台昇降装置における保護装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （ａ）産業上の利用分野 本考案は荷物を荷箱に積み込むために使用する荷受台昇
降装置を装備した貨物自動車の分野で利用されるもので
ある。

（ｂ）従来の技術 従来の荷受台昇降装置は実開昭53-141619号にて示され
ている如く、左右一対のガイド支柱にスライダを設け、
このスライダにて荷受台を水平に支持し、油圧シリンダ
とワイヤを介してスライダ及び荷受台を昇降させ、地上
と荷箱間の荷物の積卸しを行なうようになっている。

（ｃ）考案が解決しようとする問題点 ところが、前記開示されている構造のみでは、荷受台に
載せられている荷物が背の高いものやキャスタの付いた
ものであれば、荷受台昇降時のわずかな振動にてぐらつ
いたキャスタが転がって荷物が荷受台から落下するとい
う危険がある。

（ｄ）問題点を解決するための手段 本考案は前記の如き問題点を解消するもので、荷箱の後
面若しくは側面に一対のガイド支柱を設け、前記ガイド
支柱には、ガイド支柱に案内されて垂直昇降しうる荷受
台を設けてなる貨物自動車の荷受台昇降装置において、
前記一対のガイド支柱上部にコ字形のガードフレームを
張出し可能に設け、荷受台昇降時に荷受台上の荷物をガ
ードフレームにて囲むようにしたことを特徴とする貨物
自動車の荷受台昇降装置における保護装置に関するもの
である。

（ｅ）作用 走行時には荷受台及びガードフレームをガイド支柱側に
格納しておき、荷物積卸時には荷受台及びガードフレー
ムを張り出し、荷受台に荷物を載せて荷受台を昇降さ
せ、荷物の積卸しを行なう。

その際、荷受台上の荷物はガードフレーム内を通過し、
荷受台上の荷物のぐらつき及び移動を防止するようにな
っている。

（ｆ）実施例 以下実施例を図面にて説明すると、（１）は貨物自動車
の荷箱で、該荷箱（１）の側面には荷受台昇降装置
（２）が設けられている。

前記荷受台昇降装置（２）について説明すると、左右一
対のガイド支柱（３）（３）を荷箱（１）に固定し、前
記ガイド支柱（３）（３）内にて上下スライドしうるよ
うにスライダ（４）（４）が設けられている。

前記左右のスライダ（４）（４）間には荷受台（５）を
回動可能に軸支して、張り出し時には水平状態に保持さ
れ、格納時には垂直状態に保持されるようになってい
る。

前記スライダ（４）（４）は油圧シリンダ、ワイヤロー
プなどの駆動装置（図示せず）にてガイド支柱（３）
（３）内を昇降されるようになっており、スライダ
（４）（４）の昇降にて荷受台（５）も地面から荷箱
（１）までの間を昇降するようになっている。

（６）は前記一対のガイド支柱（３）（３）間の荷箱
（１）側面を開閉するシャッタで、該シャッタ（６）は
前後方向にスライドし、荷箱（１）前方に巻取り格納さ
れるようになっている。

（７）は荷受台（５）上の荷物（８）の落下を防止する
ためのガードフレームで、該ガードフレーム（７）はコ
字形を形成し、各端部は各ガイド支柱（３）（３）の上
部にて軸支され、ガードフレーム（７）を上方回動させ
るとガイド支柱（３）（３）に重合して格納状態（第２
図一点鎖線）となるとともに軸支部分の各隙間を小さく
するか又は各隙間に皿バネ等を介在させることにより発
生する摩擦力にて格納状態を保持できるようになってお
り、また前記軸支部分の摩擦力に抗して格納状態から下
方回動させると屈折式の支持リンク（９）（９）にて水
平位置で張り出し状態（第２図実線）になるようになっ
ている。

尚、前記ガードフレーム格納状態の保持手段としては支
持リンクの屈折状態にて支持リンク間にピンを貫通させ
て支持リンクが広がるのを規制させるようにすることも
可能である。

本考案は前記の如き構成で次に作用について説明する
と、まず走行する場合には荷受台（５）を第２図実線位
置から上方回動し、格納し、ガードフレーム（７）も上
方回動させて第２図一点鎖線位置に格納し、このように
側方への突出物を無くした状態で走行する。

次に荷役作業を行なう場合には格納された荷受台（５）
及びガードフレーム（７）を第２図実線位置まで下方回
動させる。

その状態で荷箱（１）内の荷物（８）を荷受台（５）上
まで引っ張り出し、スライダ（４）（４）を第２図一点
鎖線位置まで降下させ、その後荷物（８）を荷受台
（５）から地面に卸す。

荷物を積み込む場合には、前記と逆の手順を行なえば積
み込むことができる。

その際、荷受台（５）が振動等にてゆれた場合に荷物
（８）がぐらついたり移動したりしようとするが、荷物
（８）がガードフレーム（７）内を通過し、ガードフレ
ーム（７）にて荷物（８）のまわりが囲まれているの
で、ガードフレーム（７）が荷物（８）のぐらつき・移
動を規制し、荷物（８）が荷受台（５）から落下するの
を防止することができる。

（ｇ）考案の効果 以上の如く本考案は荷箱に一対のガイド支柱を設け、こ
のガイド支柱に沿って荷受台を昇降させ、前記ガイド支
柱にはコ字形のガードフレームを張り出し、荷受台昇降
時に荷物を囲むようにしたものである。

これにて、荷受台昇降時に荷受台上の荷物がぐらついた
り、移動するのをガードフレームにて確実に防止でき、
作業の安全化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図であ
る。 （１）は荷箱、（２）は荷受台昇降装置、（３）はガイ
ド支柱，（５）は荷受台、（７）はガードフレーム、
（８）は荷物。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 西川 正明 神奈川県大和市上草柳２丁目７番９号 審判の合議体 審判長 土井 清暢 審判官 杉本 功 審判官 井口 嘉和 (56)参考文献 特開 昭57−186543（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】荷箱の後面若しくは側面に一対のガイド支
   柱を設け、前記ガイド支柱には、ガイド支柱に案内され
   て垂直昇降しうる荷受台を設けてなる貨物自動車の荷受
   台昇降装置において、前記一対のガイド支柱上部にコ字
   形のガードフレームを張出し可能に設け、荷受台昇降時
   に荷受台上の荷物をガードフレームにて囲むようにした
   ことを特徴とする貨物自動車の荷受台昇降装置における
   保護装置。