JPH0640214Y2 - ウインチ - Google Patents

ウインチ

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JPH0640214Y2
JPH0640214Y2 JP8839792U JP8839792U JPH0640214Y2 JP H0640214 Y2 JPH0640214 Y2 JP H0640214Y2 JP 8839792 U JP8839792 U JP 8839792U JP 8839792 U JP8839792 U JP 8839792U JP H0640214 Y2 JPH0640214 Y2 JP H0640214Y2
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operation lever
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rotation
wire rope
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等 穴見
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株式会社チルコーポレーション
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ウインチに関するも
ので、特に、ワイヤロープの把持および解放を繰返しな
がらワイヤロープの前進または後退を行なうウインチに
おけるワイヤロープの完全解放状態を実現するための構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤロープの把持および解放を繰返し
ながらワイヤロープを前進または後退させるウインチに
おいて、ワイヤロープの挿入または抜取を行なうために
は、ウインチの内部の把持機構が完全解放状態にされな
ければならない。そのため、この操作を行なうためのレ
バー等が、ワイヤロープを前進および後退させるための
各レバーとは別に設けられているのが通常である。
【0003】そこで、完全解放状態とするための特別な
レバー等を必要とせず、ワイヤロープを後退させるため
に操作されるバック操作レバー自身にこの完全解放状態
とするための機構を付加したウインチが、特公昭63−
15237号公報において提案されている。
【0004】この従来技術では、完全解放状態にあると
きにとるバック操作レバーの姿勢を保持することによっ
て、完全解放状態を維持するため、バック操作レバーに
突出部が形成され、他方、ウインチのケースには、突出
部に係合するラッチ具が設けられる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上述した従来の技術で
は、ワイヤロープの把持・解放動作を行なう第1組のク
ランプ爪と第2組のクランプ爪とは、それぞれ、第1の
回動リンクと第2の回動リンクとの回動に連動して、こ
れら把持・解放動作を行なうようにされているが、これ
ら各クランプ爪および各回動リンクは、直接的にはケー
スに取付けられていない。
【0006】そのため、第1組および第2組の双方のク
ランプ爪が解放状態となる完全解放状態において、ワイ
ヤロープを第1組および第2組のクランプ爪のそれぞれ
の間に、順次、挿入しようとするとき、第1組および第
2組のクランプ爪が相互に整列していない状態となって
いることがある。この場合、第1組および第2組のクラ
ンプ爪は、ワイヤロープのための一連の直線的な経路を
与え得ず、ワイヤロープの挿入を円滑に行なえないこと
がある。
【0007】それゆえに、この考案の目的は、上述した
ような完全解放状態において、第1組のクランプ爪と第
2組のクランプ爪とを互いに整列した状態にすることが
できる、ウインチを提供しようとすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案は、次のような
構成を備えるウインチに適用される。すなわち、ケース
と、前記ケース内に配置される第1および第2の回動リ
ンクと、前記各回動リンクの回動とそれぞれ連動してワ
イヤロープの把持・解放動作を行なう第1組および第2
組のクランプ爪と、前記ケースに対して固定的に位置決
めされた軸によって回動可能に支持された前進操作する
ための前進操作レバーと、前記前進操作レバー上であっ
て前記軸の一方側の位置と前記第1の回動リンクの一方
側とを連動可能に連結する第1のサイドプレートと、前
記前進操作レバー上であって前記軸の他方側の位置と前
記第2の回動リンクの一方端とを連動可能に連結する第
2のサイドプレートと、前記第2の回動リンクの他方端
に対して端部において回動自在に連結されるバック操作
レバーと、前記バック操作レバーの中間部と前記第1の
回動リンクの他方端とを動作可能に連結するバックリン
クとを備える。
【0009】また、前記前進操作レバーまたは前記バッ
ク操作レバーを回動操作することにより前記第1および
第2の回動リンクが相互に逆方向に回動されてワイヤロ
ープの把持および解放を繰返しながらワイヤロープが前
進または後退させられ、かつ、前記第1の回動リンクの
一方端と前記第2の回動リンクの一方端とを互いに近づ
けるように前記第1のサイドプレートと前記第2のサイ
ドプレートとが相互に変位するとともに、前記第1およ
び第2の回動リンクの双方が同一方向に回動させられた
とき、ワイヤロープの完全解放状態が実現される。
【0010】さらに、前記バック操作レバーは、前記ケ
ースに対して固定的な枢支軸によっては支持されておら
ず、前記バックリンクと前記第2の回動リンクとによっ
て保持されている。
【0011】以上述べた構成は、前述した特公昭63−
15237号公報に記載されるウインチも備えている。
【0012】この考案では、前述した技術的課題を解決
するため、前記完全解放状態にあるときにとる前記第1
のサイドプレートと前記第2のサイドプレートとを互い
に位置決めし、それによって前記第1組のクランプ爪と
前記第2組のクランプ爪とを互いに整列する状態に強制
するための対をなす係合部が前記第1および第2のサイ
ドプレートのそれぞれに設けられたことを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】上述したこの考案に係るウインチにおいて、完
全解放状態にあるとき、第1および第2のサイドプレー
トのそれぞれに設けられた対をなす係合部が互いに係合
し、それによって、第1組のクランプ爪と第2組のクラ
ンプ爪とが互いに整列する状態に強制される。
【0014】
【考案の効果】したがって、この考案によれば、完全解
放状態にしたとき、第1組および第2組のクランプ爪の
それぞれに、順次、ワイヤロープを円滑に挿入すること
ができる。その結果、ワイヤロープの挿入を迅速に行な
うことができる。
【0015】
【実施例】図1は、この考案の一実施例によるウインチ
を示す正面図であり、その前面ハウジングが除去されて
示されている。
【0016】ウインチは、ケース1を備える。ケース1
には、1点鎖線で示すように、ワイヤロープ2が挿通さ
れ、このワイヤロープ2を導入または導出するために、
ケース1の両端部には、それぞれ、開口3および4が形
成される。一方の開口3は、ブッシュ形状のロープガイ
ド5によって規定される。他方の開口4は、ワイヤロー
プ2の通過を許容するためのものばかりでなく、前進操
作レバー8を外部に導出し、かつ、前進操作レバー8の
回動範囲を与えるためのものでもある。
【0017】前進操作レバー8は、ケース1に固定的に
位置決めされた中心ピン10によって回動可能に支持さ
れている。なお、図示しないが、中心ピン10によっ
て、さらに、アンカープレートが回動可能に支持され、
このアンカープレートには、アンカーフックが連結され
る。アンカーフックは、このウインチを適宜の対象物に
固定する際に用いられる。
【0018】ワイヤロープ2の挿通経路に関連して、2
組のクランプ爪15および16が配置される。クランプ
爪15および16の各組は、それぞれ上爪17および下
爪18を含む。
【0019】第1組のクランプ爪15に関連して、第1
の回動リンク19、およびこれに隣接して第1の補助リ
ンク20が配置される。第2組のクランプ爪16に関連
して、第2の回動リンク21、およびこれに隣接して第
2の補助リンク22が配置される。このような回動リン
ク19および21ならびに補助リンク20および22の
各々は、各クランプ爪15および16の両側に1個ずつ
設けられる。
【0020】上述したリンク19〜22のさらに外側に
は、第1のサイドプレート23が配置され、第1のサイ
ドプレート23のさらに外側には、第2のサイドプレー
ト24が配置される。
【0021】第1のサイドプレート23は、前進操作レ
バー8上であって中心ピン10より上方の位置におい
て、上レバーピン25によって前進操作レバー8に回動
可能に連結される。また、第1のサイドプレート23
は、第1の回動リンク19および第1の補助リンク20
の各下端に設けられたリンク下ピン26によって、リン
ク19および20に対して回動可能に連結される。
【0022】第2のサイドプレート24は、前進操作レ
バー8上であって中心ピン10の下方に位置する下レバ
ーピン27によって前進操作レバー8に対して回動可能
に連結される。第2の回動リンク21および第2の補助
リンク22の各下端には、リンク下ピン28が設けら
れ、これによって、第2のサイドプレート24に対し
て、リンク21および22の各々が回動可能に連結され
る。
【0023】リンク19〜22の各々には、止めピン2
9がそれぞれ設けられる。また、各止めピン29に関連
して、第1のサイドプレート23および第2のサイドプ
レート24には、それぞれ、止めピン30が設けられ
る。リンク下ピン28について図2に示されているよう
に、リンク下ピン28およびリンク下ピン26のそれぞ
れの外周面上には、スプリング31が装着される。スプ
リング31は、ねじりばねの形態をなしており、各スプ
リング31の両脚部は、それぞれ、止めピン29および
止めピン30に当接した状態とされる。これによって、
リンク19〜22の各々は、リンク下ピン26または2
8を中心として、図1において時計方向に回動するよう
に付勢されている。なお、リンク19〜22とクランプ
爪15および16との作動的な連動構成は、図2を参照
して後述する。
【0024】ケース1の後部上方には、開口32が形成
される。この開口32を通って、バック操作レバー33
が外部に導出される。バック操作レバー33の一方端
は、第2の回動リンク21の上端部に設けられたリンク
上ピン34によって、第2の回動リンク21に対して回
動可能に連結される。バック操作レバー33の中間部に
は、バックレバーピン35が設けられ、これによって、
バックリンク36の後部がバック操作レバー33に対し
て回動可能に連結される。
【0025】バックリンク36の前部は、リンク上ピン
37によって、第1の回動リンク19の上端に回動可能
に連結される。
【0026】バック操作レバー33は、回動可能であ
り、したがって、開口32は、この回動を許容する大き
さを有している。なお、バック操作レバー33は、ケー
ス1に対して固定的な枢支軸によっては支持されておら
ず、バックリンク36と第2の回動リンク21とによっ
て保持されている。
【0027】図2は、クランプ爪と回動リンクとの作動
的連動構成を説明するための図解的正面図である。図2
は、前述した第1組のクランプ爪15を図示していると
も、第2組のクランプ爪16を図示しているとも理解で
きるが、説明の便宜上、ここでは第2組のクランプ爪1
6が示されているものとして以下の説明を行なう。
【0028】上爪17の一方側部には、突出する断面ほ
ぼ半円状の翼状部40が2個設けられる。下爪18に
も、同様の翼状部41が2個設けられる。なお、図示し
ないが、これら翼状部40および41は、上爪17およ
び下爪18の他方側部にも設けられている。回動リンク
21および補助リンク22には、それぞれ、対向する1
対の翼状部40および41をともに受入れる透孔42が
設けられる。透孔42は、1個の円をその1つの直径に
沿って分割し、このように分割された2個の半円を直径
に沿って相互にずらせた形状を有している。これら翼状
部40および41と透孔42との組合せにより、リンク
21および22が回動したとき、上爪17および下爪1
8の間の間隔が広げられたり狭められたりするように構
成されている。その動作について以下に説明する。
【0029】1対の翼状部40および41の最外端で規
定される間隔aは、透孔42の図2による上下方向の寸
法に相関する。この上下方向の寸法は、リンク21およ
び22が回動するとき、変更される。すなわち、リンク
21および22が矢印43方向に回動されたときには、
小さくなり、逆に矢印44方向に回動されたときには、
大きくなる。このことから、リンク21および22が矢
印43方向に回動されたときに、間隔aが小さくなり、
上爪17および下爪18は相互により近づくことにな
る。この状態において、第2組のクランプ爪16はワイ
ヤロープ2を把持する。他方、リンク21および22が
矢印44方向に回動されたときには、間隔aが大きくな
り、応じて上爪17および下爪18の相互の間隔がより
広げられる。これによって、第2組のクランプ爪16は
ワイヤロープ2を解放することになる。なお、第1組の
クランプ爪15に関しても、同様に構成されている。
【0030】以上のような構成において、次に、前進操
作レバー8を回動操作して、ワイヤロープ2を前進させ
る場合の動作について説明する。なお、以下の説明にお
いて、ワイヤロープ2はすでに第1組および第2組のク
ランプ爪15および16内を挿通しているものとする。
また、このような操作が行なわれるときには、バック操
作レバー33は、図1に実線で示した状態ではなく、図
1に2点鎖線で示した状態と図3に2点鎖線で示した状
態との間のいずれかの状態とされる。
【0031】前進操作レバー8を往復回動させると、そ
の動作が、第1のサイドプレート23を介して、第1の
回動リンク19および第1の補助リンク20に伝達さ
れ、これらリンク19および20が互いに同じ方向に往
復回動される。また、前進操作レバー8の動作は、第2
のサイドプレート24を介して、第2の回動リンク21
および第2の補助リンク22にも伝達され、これらリン
ク21および22も、互いに同じ方向に往復回動され
る。しかしながら、第1の回動リンク19および第2の
補助リンク20の回動の方向と第2の回動リンク21と
第2の補助リンク22の回動の方向とは、互いに逆であ
る。
【0032】前進操作レバー8を図1に示した矢印45
方向に回動させたとき、第1の回動リンク19および第
1の補助リンク20には、ともに図2の矢印43に相当
する方向に回動が生じ、他方、第2の回動リンク21お
よび第2の補助リンク22には、図2の矢印44方向の
回動が生じる。これに応じて、第1の回動リンク19お
よび第1の補助リンク20は、第1組のクランプ爪15
に対して、これを把持動作に強制し、ワイヤロープ2を
把持する。他方、第2の回動リンク21および第2の補
助リンク22は、第2組のクランプ爪16に対して、こ
れを解放動作させるように強制し、ワイヤロープ2を解
放する。そして、ワイヤロープ2を把持した側の第1組
のクランプ爪15は、第1の回動リンク19および第1
の補助リンク20の回動した分だけ前進し、これととも
にワイヤロープ2を前進させる。
【0033】次に、前進操作レバー8を図1の矢印46
方向に回動させたとき、第1の回動リンク19および第
1の補助リンク20は、第1組のクランプ爪15に対し
て解放動作を与え、逆に、第2の回動リンク21および
第2の補助リンク22は、第2組のクランプ爪16に対
して把持動作を与える。これによって、第2の回動リン
ク21および第2の補助リンク22の回動した分だけ、
第2組のクランプ爪16が前進し、これとともにワイヤ
ロープ2を前進させる。
【0034】このようにして、第1組および第2組のク
ランプ爪15および16によってワイヤロープ2の把持
および解放を交互に繰返しながら、ワイヤロープ2は前
進される。
【0035】他方、バック操作レバー33を往復回動さ
せて、ワイヤロープ2を後退させるための動作について
説明する。バック操作レバー33は、図1に2点鎖線で
示した状態と図3に2点鎖線で示した状態との間で往復
回動される。バック操作レバー33の往復回動は、リン
ク上ピン34とバックレバーピン35とのほぼ中間点を
回動中心として生じる。
【0036】まず、バック操作レバー33を、図1に示
した矢印47方向に回動させたとき、その動作は、バッ
クリンク36を介して第1の回動リンク19に伝達さ
れ、第1の回動リンク19および第1の補助リンク20
は、図2の矢印44方向に相当する方向に回動される。
他方、第2の回動リンク21および第2の補助リンク2
2は、図2の矢印43に相当する方向に回動される。こ
れに応じて、第1の回動リンク19および第1の補助リ
ンク20は、第1組のクランプ爪15に対して解放動作
を与える。他方、第2の回動リンク21および第2の補
助リンク22は、第2組のクランプ爪16に対して把持
動作を与える。そして、第2組のクランプ爪16は、第
2の回動リンク21および第2の補助リンク22の回動
した分だけ後退し、これに伴ってワイヤロープ2を後退
させる。
【0037】次に、バック操作レバー33を矢印48方
向に回動させたとき、第1の回動リンク19および第1
の補助リンク20は、第1組のクランプ爪15に対して
把持動作を与える。他方、第2の回動リンク20および
第2の補助リンクは、第2組のクランプ爪16に対して
解放動作を与える。これに応じて、第1組のクランプ爪
15は、第1の回動リンク19および第1の補助リンク
20の回動分だけ後退させられ、これに伴ってワイヤロ
ープ2が後退させられる。
【0038】このようにして、バック操作レバー33の
往復回動操作により、ワイヤロープ2の把持および解放
を交互に繰返しながら、ワイヤロープ2は後退させられ
る。
【0039】次に、この考案の特徴となるワイヤロープ
2に対する完全解放状態について説明する。この完全解
放状態は、前述したように、ウインチに対して、ワイヤ
ロープ2を挿入したり抜取ったりしようとするときに与
えられる。図1は、完全解放状態を示しており、この完
全解放状態を得るため、前述したバック操作レバー33
が操作され、また、完全解放状態を保持するためにも、
バック操作レバー33の一部が用いられる。
【0040】なお、図3および図4は、図1に示した要
素のうち、バック操作レバー33に特に関連の深い要素
のみを抽出して示したもので、図3は、完全解放状態を
得る直前の状態を示し、図4は、図1に相当する完全解
放状態を示している。
【0041】バック操作レバー33には、フック状の突
出部38が形成されている。突出部38は、バック操作
レバー33をより軽い力で回動操作することを可能にす
るため、バック操作レバー33に、必要に応じて連結さ
れるパイプハンドルのストッパを兼用している。したが
って、前進操作レバー8にも、同様の形状の突出部9が
形成されている。
【0042】他方、ケース1には、バック操作レバー3
3を外部に導出するための開口32の周縁部の一部によ
って、係合部39が与えられる。この係合部39は、ケ
ース1の本体部とは別の部品で構成し、その交換および
位置調整が可能なようにしてもよい。
【0043】完全解放状態を得るため、まず、前進操作
レバー8は、図1に実線で示す状態に倒される。これに
よって、第1のサイドプレート23は右方向へ変位し、
他方、第2のサイドプレート24は左方向へ変位する。
図1に示すように、第1のサイドプレート23の右端に
は、凹部51が形成され、第2のサイドプレート24に
は、凹部51に嵌り込む中間リベット52が設けられて
いる。したがって、上述したように、第1のサイドプレ
ート23が右方向へ変位し、第2のサイドプレート24
が左方向へ変位して、中間リベット52が凹部51に嵌
り込んだとき、第1のサイドプレート23と第2のサイ
ドプレート24とは互いに位置決めされる。その結果、
第1組のクランプ爪15と第2組クランプ爪16とが横
方向に整列する状態に強制され、これらクランプ爪15
および16に含まれる上爪17および下爪18の間にワ
イヤロープ2を挿入することが容易にされる。なお、凹
部51および中間リベット52は、第1のサイドプレー
ト23の右方向への変位および第2のサイドプレート2
4の左方向への変位の各終端を規定する機能も果たして
いる。
【0044】上述した凹部51および中間リベット52
は、同等の機能を果たす他の要素に置換えられてもよ
い。たとえば、第1のサイドプレート23側に、中間リ
ベット52に相当する凸部が設けられ、第2のサイドプ
レート24側に、凹部51に相当する凹部が設けられて
もよい。また、凸部と凹部との組合せによらない対をな
す係合部が用いられてもよい。
【0045】次に、バック操作レバー33が操作され
る。バック操作レバー33は、図3に実線で示す状態に
なるまで、後方(図1の矢印48方向)へ倒される。そ
して、その状態で、図1および図4に示す状態が得られ
るまで、バック操作レバー33がケース1の内方へ向か
って押込まれる。これによって、突出部38が係合部3
9に係合する状態が得られ、これによって、バック操作
レバー33とバックリンク36との姿勢が保持される。
【0046】上述した状態では、第1の回動リンク19
および第2の回動リンク21がともに矢印44(図2)
方向に回動された後の状態となっており、ともにワイヤ
ロープ2を解放する状態を与えている。この状態が完全
解放状態である。なお、第1および第2の補助リンク2
0および22も、また、上爪17および下爪18を介し
ての連動により、第1および第2の回動リンク19およ
び21と同様の姿勢をとっている。
【0047】このようにして得られた完全解放状態にお
いて、ワイヤロープ2の挿入または抜取が行なわれる。
【0048】他方、図1および図4に示した状態におい
て、バック操作レバー33を矢印47方向へ回動させる
と、前述した突出部38と係合部39との係合が容易に
外されることができる。
【0049】以上述べた実施例において、前進操作レバ
ー8を操作してワイヤロープ2を前進させるとき、ワイ
ヤロープ2は、図1において右から左へ移行する。した
がって、このワイヤロープ2に負荷がかかっていると第
1および第2の回動リンク19および21は矢印43
(図2)方向に回動するように強制されている。前述し
たような完全解放状態にするには、第1および第2の回
動リンク19および21をこの矢印43とは逆の矢印4
4方向に回動させなければならない。このことは、負荷
が作用している間は、完全解放状態にするための操作が
不可能であり、したがって、負荷が作用している間に完
全解放状態とするような危険を招くことはなく、安全性
の点で好ましい。
【0050】また、完全解放状態を得るために、前述し
たように、バック操作レバー33が押込まれるが、この
ような押込みをより軽い力で可能とするためには、図1
(実線)および図4に示す状態において、バック操作レ
バー33とバックリンク36とが、できるだけ180度
に近い角度で交わっているほうがよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例によるウインチを示す正面
図であり、前面ハウジングを除去して示している。
【図2】図1に示したウインチに備えるクランプ爪と回
動リンクとの作動的連動構成を説明する図解的正面図で
ある。
【図3】図1に示したウインチに含まれる要素の一部の
みを抽出して示す正面図であり、完全解放状態にする直
前の状態を示している。
【図4】図1に示したウインチに含まれる要素の一部の
みを抽出して示す正面図であり、完全解放状態を示して
いる。
【符号の説明】
1 ケース 2 ワイヤロープ 8 前進操作レバー 10 中心ピン 15,16 クランプ爪 19 第1の回動リンク 21 第2の回動リンク 23 第1のサイドプレート 24 第2のサイドプレート 25 上レバーピン 26 リンク下ピン 27 下レバーピン 28 リンク下ピン 33 バック操作レバー 34 リンク上ピン 35 バックレバーピン 36 バックリンク 37 リンク上ピン 51 凹部(係合部) 52 中間リベット(係合部)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(1)と、 前記ケース(1)内に配置される第1および第2の回動
    リンク(19,21)と、 前記各回動リンク(19,21)の回動とそれぞれ連動
    してワイヤロープ(2)の把持・解放動作を行なう第1
    組および第2組のクランプ爪(15,16)と、 前記ケース(1)に対して固定的に位置決めされた軸
    (10)によって回動可能に支持された前進操作するた
    めの前進操作レバー(8)と、 前記前進操作レバー(8)上であって前記軸(10)の
    一方側の位置(25)と前記第1の回動リンク(19)
    の一方端(26)とを連動可能に連結する第1のサイド
    プレート(23)と、 前記前進操作レバー(8)上であって前記軸(10)の
    他方側の位置(27)と前記第2の回動リンク(21)
    の一方端(28)とを連動可能に連結する第2のサイド
    プレート(24)と、 前記第2の回動リンク(21)の他方端(34)に対し
    て端部において回動自在に連結されるバック操作レバー
    (33)と、 前記バック操作レバー(33)の中間部(35)と前記
    第1の回動リンク(19)の他方端(37)とを動作可
    能に連結するバックリンク(36)とを備え、前記前進
    操作レバー(8)または前記バック操作レバー(33)
    を回動操作することにより前記第1および第2の回動リ
    ンク(19,21)が相互に逆方向に回動されてワイヤ
    ロープ(2)の把持および解放を繰返しながらワイヤロ
    ープ(2)が前進または後退させられ、かつ前記第1の
    回動リンク(19)の一方端(26)と前記第2の回動
    リンク(21)の一方端(28)とを互いに近づけるよ
    うに前記第1のサイドプレート(23)と前記第2のサ
    イドプレート(24)が相互の変位するとともに、前記
    第1および第2の回動リンク(19,21)の双方が同
    一方向に回動させられたとき、ワイヤロープ(2)の完
    全解放状態が実現され、さらに前記バック操作レバー
    (33)は、前記ケース(1)に対して固定的な枢支軸
    によっては支持されておらず、前記バックリンク(3
    6)と前記第2の回動リンク(21)とによって保持さ
    れている、ウインチにおいて、 前記完全解放状態にあるときにとる前記第1のサイドプ
    レート(23)と前記第2のサイドプレート(24)と
    を互いに位置決めし、それによって前記第1組のクラン
    プ爪(15)と前記第2組のクランプ爪(16)とを互
    いに整列する状態に強制するための対をなす係合部(5
    1,52)が前記第1および第2のサイドプレート(2
    3,24)のそれぞれに設けられたことを特徴とする、
    ウインチ。
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