JPH0639673B2 - マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法 - Google Patents

マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法

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JPH0639673B2
JPH0639673B2 JP14877185A JP14877185A JPH0639673B2 JP H0639673 B2 JPH0639673 B2 JP H0639673B2 JP 14877185 A JP14877185 A JP 14877185A JP 14877185 A JP14877185 A JP 14877185A JP H0639673 B2 JPH0639673 B2 JP H0639673B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、永久磁石の製造法に関するものである。さら
に詳細には、多結晶マンガン−アルミニウム−炭素系
(Mn−Al−C系)合金磁石の製造法に関し、特に多
極着磁用Mn−Al−C系合金磁石の製造法を提供する
ものである。
従来の技術 Mn−Al−C系磁石合金は、Mn−Al−C系磁石合
金とMn−Al−C系合金磁石を総称するものである。
Mn−Al−C系磁石用合金は、68〜73重量%(以
下単に%で表わす)のMnと(1/10Mn−6.6)
〜(1/3Mn−2.22)%のCと残部のAlからな
り、不純物以外に添加元素を含まない3元系及び少量の
添加元素を含む4元系以上の多元系磁石用合金が知られ
ており、これらを総称するものである。同様に、Mn−
Al−C系合金磁石は、主として強磁性相である面心正
方晶(τ相、L1型規則格子)の組織で構成され、C
を必須構成元素として含むものであり、不純物以外に添
加元素を含まない3元系及び少量の添加元素を含む4元
系以上の多元系合金磁石が知られており、これらを総称
するものである。
また、このMn−Al−C系合金磁石の製造法として
は、鋳造・熱処理によるもの以外に温間押出加工等の温
間塑性加工工程を含むものが知られている。特に後者
は、高い磁気特性、機械的強度、耐候性、機械加工性等
の優れた性質を有する異方性磁石の製造法として知られ
ている。
多極着磁用Mn−Al−C系合金磁石の製造法として
は、等方性磁石、圧縮加工によるもの、あらかじめ温間
押出加工等の公知の方法で得た一軸異方性の多結晶Mn
−Al−C系合金磁石に異方性方向への温間自由圧縮加
工によるもの、Mn−Al−C系磁石合金からなる中空
体状のビレットの軸方向に圧縮ひずみを与える各種の塑
性加工によるもの、及びMn−Al−C系磁石合金から
なる中空体状のビレットに、ビレットの中空部に金属材
料からなるビレットが存在する状態で軸方向に圧縮加工
するもの(特開昭60−59721号及び特開昭60−
59722号、ここでは、2ビレット同時圧縮加工
(法)と表現する)が知られている。
発明が解決しようとする問題点 前述した2ビレット同時圧縮加工法によるもの(特に、
特開昭60−59721号)では、つまりあらかじめ異
方性化した多結晶Mn−Al−C系合金磁石からなる中
空体状のビレットの中空部に、金属材料からなるビレッ
トが存在する状態で、前記中空体状のビレットの軸方向
に圧縮加工する方法では、例えば、押出加工等の公知の
方法で得た一軸異方性の多結晶Mn−Al−C系合金磁
石からなる中空体状のビレットを用いる。前記ビレット
を前述した2ビレット同時圧縮加工を施すことによっ
て、多極着磁した場合に優れた磁気特性を示す磁石が得
られている。しかし前記の方法では少なくとも公知の押
出加工と前述した2ビレット同時圧縮加工の二種類の塑
性加工を必要とし、公知の押出加工後のビレットは押出
方向に磁化容易方向を有し、前述した2ビレット同時圧
縮加工によって多極着磁した場合に優れた磁気特性を示
す磁石に磁気的な異方性の構造の転換を行っている。つ
まり、公知の押出加工後のビレットはビレットの軸方向
に磁化容易方向を有する一軸異方性であり、多極着磁に
適さない異方性構造であり、次の塑性加工(2ビレット
同時圧縮加工)によって、径方向および周方向の磁気特
性を向上させて、多極着磁した場合に優れた磁気特性を
示す磁石に磁気的な異方性の構造の転換を行っている。
前述した方法では押出加工によって一度、一軸異方性磁
石(多極着磁に適さない異方性磁石)にした後、次の塑
性加工(2ビレット同時圧縮加工)によって多極着磁し
た場合に優れた磁気特性を示す磁石に構造の転換を行っ
ているため、磁気特性的には無駄の多い製造法である。
本発明は少ない加工量で優れた磁気特性を得ることを目
的とするものである。
問題点を解決するための手段 そしてこの目的を達成するために本発明は、マンガン−
アルミニウム−炭素系磁石合金からなる中空体状のビレ
ットに、530〜830℃の温度で、コンテナ部の空洞
部分の断面形状が中空であり、コンテナ部の開口面積が
ベアリング部の開口面積より大きいダイスを用いて、ビ
レットの軸方向と押出方向を平行にして押出加工を施
し、この押出加工によって前記中空体状ビレットを、軸
方向と周方向に伸張させた後、さらに前記伸張後のビレ
ットの中空部分に、金属材料からなる他のビレットが存
在する状態で、前記二つのビレットが接するまで、もし
くはそれ以上前記伸張後の中空対状のビレットの軸方向
に圧縮加工を施すものである。
作用 前述した方法によって、つまり前述した特定の押出加工
を施した後、前記の公知の2ビレット同時圧縮加工を施
すことによって、これまでの公知の押出加工を施した
後、前記の公知の2ビレット同時圧縮加工を施す方法よ
りトータルの塑性加工量が少なくても多極着磁した場合
に優れた磁気特性を示す磁石が得られる。
実施例 本発明は、マンガン−アルミニウム−炭素系磁石合金か
らなる中空体状のビレットに、530〜830℃の温度
で、コンテナ部の空洞部分の断面形状が中空であり、コ
ンテナ部の開口面積がベアリング部の開口面積より大き
いダイスを用いて、ビレットの軸方向と押出方向を平行
にして押出加工を施し、この押出加工によって前記中空
体状ビレットを、軸方向と周方向に伸張させた後、さら
に前記伸張後のビレットの中空部分に、金属材料からな
る他のビレットが存在する状態で、前記二つのビレット
が接するまで、もしくはそれ以上前記伸張後の中空対状
のビレットの軸方向に圧縮加工を施すものである。
前述した押出加工を施すことによって、これまでの公知
の押出加工によってあらかじめ異方性化したMn−Al
−C系合金磁石を得る方法により、前記の公知の2ビレ
ット同時圧縮加工時のひずみ量が少なくても多極着磁を
施した場合に優れた磁気特性を示す磁石が得られる。
前述した二つの塑性加工は必ずしも連続的な塑性加工で
ある必要はなく、複数回に分割して与えても良い。
前述した本発明の押出加工の一例をビレットの形状を円
筒体状として第1図を用いて説明する。第1図aは押出
加工前の状態を示したダイスの一部分の断面図を示し、
同様に第1図bは押出加工後の状態を示す。1はビレッ
ト、2はマンドレル、3はダイス,4,5はポンチであ
る。マンドレル2とダイス3によって、ダイスが構成さ
れている。第1図において、6はコンテナ部であり、押
出加工前のビレット1を収容する部分である。7はベア
リング部で、押出加工後のビレット1を収容する部分で
ある。8はコニカル部である。またコンテナ部6の開口
面積とは、コンテナ部6の空洞の断面積(押出方向に垂
直)であり、第1図aにおいてビレット1の断面積とほ
ぼ一致し、ベアリング部7の開口面積とは、ベアリング
部7の空洞の断面積(押出方向に垂直)であり、第1図
bにおいてビレット1の断面積とほぼ一致する。
第1図では、コンテナ部6もベアリング部7も押出軸を
中心とする円形であるから前述したことを言い換える
と、コンテナ部6の開口面積とは、コンテナ部6の外径
と内径によるリング状の面積である。コンテナ部6の空
洞部分の断面形状は、前記のリング状であり、中空であ
る。同様に、ベアリング部7の開口面積とは、ベアリン
グ部7の外径と内径によるリング状の面積である。例え
ば、コンテナ部6の外径を40mm、内径を20mmとし、
ベアリング部7の外径を50mm、内径を40mmとする
と、コンテナ部6の開口面積は約942mm2,ベアリン
グ部7の開口面積は約707mm2となる。また、コンテ
ナ部6の空洞部分の断面形状は、外径を40mm,内径を
20mmとするリング状である。前記のコンテナ部6の空
洞部分の断面形状が中空であるというのは、言い換える
と第1図aに示す様にコンテナ部6にビレット1の収容
した状態で押出方向に垂直に切断した時、中心部にダイ
ス構成部材(マンドレル2)があり、さらにその外側に
ビレット1があり、さらその外側にダイス構成部材(ダ
イス3)があるということになる。
押出加工方法の一例を第2図を用いて説明する。まず第
2図aに示す様に、コンテナ部6に円筒ビレット1′を
収容する。ポンチ4を用いてビレット1′を加圧するこ
とによって第2図bに示す様になる。次に第2図cに示
す様に新たに、コンテナ部6にビレット1を収容し、前
記と同様にポンチ4を用いてビレット1を加圧すること
により、第2図dに示した状態になる。以後この繰り返
しによって押出加工を行なう。
他の押出加工方法としては、第2図c示した状態で、ポ
ンチ4と5でビレット1を加圧しながらビレット1をコ
ンテナ部6からベアリング部7へ向かう方向に移動させ
る(第2図において、ビレット1の状態は第2図cから
第2図dへの移動)ことによって押出加工を行なう方法
などがある。
第2図aでは、円筒ビレット1′をコンテナ部6に挿入
しやすくなるために、円筒ビレット1′の形状は適当な
クリアランスをもった形状にしているが、円筒ビレット
1′の断面(軸方向に垂直な面)およびコンテナ部6の
空洞部分の断面形状(押出方向に垂直な平面でダイスを
切断した時の空洞部分の形状)は共にリング状である。
次のステップの2ビレット同時圧縮加工法については、
前述した公知技術(特開昭60−59721号)と同様
である。2ビレット同時圧縮加工法の代表的な例(6
例)を第3図に示す。第3図において、9がMn−Al
−C系磁石合金からなるビレットあり、が前記の押出加
工を施したものである。10,11が金属材料からなる
ビレットである。また、本発明での二つのビレット9,
10,11が接するまで、もしくはそれ以上前記中空体
状のビレットの軸方向に圧縮加工…という表現も前記公
知技術と同じ意味で用いている。
前述したような塑性加工の可能な温度範囲については、
530〜830℃の温度領域において、加工が行えた
が、780℃を越える温度では、磁気特性がかなり低下
した。より望ましい温度範囲としては560〜760℃
であった。
次に本発明のさらに具体的な実施例について説明する。
実施例1 配合組成で69.5%のMn,29.3%のAl,0.
5%のC及び0.7%のNiを溶解鋳造し、外径40m
m,内径30mm、長さ20mmの円筒ビレットを作製し
た。このビレットを1100℃で2時間保持した後、6
00℃まで風冷し、600℃で30分間保持した後、室
温まで放冷する熱処理を行った。
次に潤滑剤を介して、720℃の温度で、第1図に示し
た様な押出加工を行った。第1図においてダイスのコン
テナ部の外径は40mm,内径は30mmであり、ベアリン
グ部の外径は30mm,内径は20.8mmであり、xは2
0mmである。押出加工後のビレットは外径30mm,内径
20.8mm,長さ30mmであった。加工後のビレットを
切断および切削加工し、外径30mm,内径24mm,長さ
を20mmにした(ビレットA)。次に黄銅の棒材を切
断、切削加工して、外径24mm,内径22mm,長さ20
mmの円筒ビレット(ビレットB)を作製した。次に、ビ
レットAの中空部にビレットBを入れ、第3図cに示し
た状態で、第3図cに示した様な金型を用いて、潤滑剤
を介して、680℃の温度で圧縮加工(2ビレット同時
圧縮加工)を行った。第3図において、3はダイス、
4,5はポンチ,9はビレットA(Mn−Al−C系磁
石合金),10はビレットB(黄銅)である。第3図に
おいて、ダイス3の内径は30mmである。加工後の円筒
ビレットの長さは10mmであった。
加工後のビレットの害周部(加工前のビレットAにあた
る部分)から各辺が径方向、弦方向及び軸方向に沿うよ
うにして一辺が4mmの立方体試料を切出し、磁気特性を
測定した。
磁気特性は、径方向では、Br=6.1kG,Hc=
2.9kOe,(BH)max=6.6MG・Oe,弦
方向ではBr=3.0k,、Hc=2.2kOe,(B
H)max=1.8MG・Oe,軸方向ではBr=2.
8kG,Hc=2.1kOe,(BH)max=1.6
MG・Oeであった。径方向に優れた磁気特性を有する
磁石であった。
比較のために、前述した配合組成と同じ配合組成のM
n、Al、C及びNを溶解鋳造し、直径50mm,長さ4
0mmの円柱ビレットを作製した。このビレットを110
0℃で2時間保持した後、室温まで放冷する熱処理を行
った。次に潤滑剤を介して、720℃の温度で、直径3
0mmまでの公知の押出加工を行なった。この押出棒を長
さ20mmに切断し、切削加工して、外径30mm,内径2
4mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレットA)を作製
した。前記と同ビレットBを用いて、前記と同じ圧縮加
工を施し、さらに前記と同様に試料を切出し、磁気特性
を測定した。
磁気特性は、径方向では、Br=5.9kG,Hc=
2.7kOe,(BH)max=6.4MG・Oe,弦
方向ではBr=3.0kG,Hc=2.2kOe,(B
H)max=1.8MG・Oe,軸方向ではBr=2.
8kG,Hc=2.1kOe,(BH)max=1.6
MG・Oeであった。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た磁石
の径方向の磁気特性の値は、比較のために作製した磁石
のそれの値より大きいことがわかる。
実施例2 実施例1と同じビレットAを用い、実施例1で得た公知
の押出棒を長さ20mmに切断し、切削加工して外径11
mm,内径5mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレット
B)を作製し、このビレットBの中空部に黄銅の棒剤
(直径5mm,長さ20mm)を挿入した。これらのビレッ
トAおよびビレットBを用い、ビレットAの中空部にビ
レットBを入れ、第3図bに示した状態で、第3図bに
示した様な金型を用いて、潤滑剤を介して、680℃の
温度で圧縮加工を行った。第3図において、ダイス3の
内径は30mmである。圧縮加工はダイス3とポンチ4,
5、ビレット9,10,11で形成される空洞の部分が
ほぼなくなるまで行った。
この圧縮加工を施したビレット外径23mmに切削加工し
た後、外周に12極の着磁を施した。着磁は2000μ
Fのオイルコンデンサーを用い2000Vでパルス着磁
した。内周表面の表面磁束密度をホール素子で測定し
た。
比較のために、実施例1で作製した公知の押出棒を長さ
20mmに切断し、切削加工して、外径30mm、内径24
mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレットA)を作製し
た。前記と同じビレットBを用いて、前記と同じ圧縮加
工を施し、さらに前記と同様にビレットを切削加工した
後、外周に12極の着磁を施した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た磁石
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
実施例3 実施例1と同じビレットAを用い、実施例1で得た公知
の押出棒を長さ20mmに切断し、切削加工して直径11
mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレットB)を作製し
た。このビレットAおよびビレットBを用い、ビレット
Aの中空部にビレットBを入れ、第3図aに示した状態
で、第3図aに示した様な金型を用いて、潤滑剤を介し
て、680℃の温度で圧縮加工を行った。第3図におい
て、ダイス3の内径は30mmである。圧縮加工はダイス
3とポンチ4,5、ビレット9,10で形成される空洞
の部分がほぼなくなるまで行った。
この圧縮加工を施したビレット外径23mmに切削加工し
た後、外周に12極の着磁を施した。着磁は2000μ
Fのオイルコンデンサーを用い2000Vでパルス着磁
した。外周表面の表面磁束密度をホール素子で測定し
た。
比較のために、実施例1で作製した公知の押出棒を長さ
20mmに切断し、切削加工して、外径30mm、内径24
mm、長さ20mmの円筒ビレット(ビレットA)を作製し
た。前記と同じビレットBを用いて、前記と同じ圧縮加
工を施し、さらに前記と同様にビレットを切削加工した
後、外周に12極の着磁を施した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た磁石
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
実施例4 配合組成で69.5%のMn,29.3%のAl,0.
5%のC及び0.7%のNiを溶解鋳造し、外径40m
m,内径30mm,長さ20mmの円筒ビレットを作製し
た。このビレットを1100℃で2時間保持した後、6
00℃まで風冷し、600℃で30分間保持した後、室
温まで放冷する熱処理を行った。
次に潤滑剤を介して、720℃の温度で、第1図に示し
た様な押出加工を行った。第1図においてダイスのコン
テナ部の外径は40mm,内径は30mmであり、ベアリン
グ部の外径は30mm,内径は22mmであり、xは20mm
である。押出加工後のビレットは外径30mm,内径22
mm,長さ33.7mmであった。加工後のビレットを切断
および切削加工し、外径30mm,内径25mm,長さを2
0mmにした(ビレットA)。
次に配合組成で72%のMn,27%のAl及び1%C
を溶解鋳造し、直径50mm,長さ60mmの円柱ビレット
を作製した。このビレットを1150℃で2時間保持し
た後、1150℃から700℃まで、平均20℃/分の
冷却速度で冷却し、700℃で30分間保持した後、室
温まで放冷する熱処理を行った。
次に潤滑剤を介して、720℃の温度で、直径28mmま
での公知の押出加工を行った。この押出棒を長さ20mm
に切断し、切削加工して外径25mm,内径22mm,長さ
20mmの円筒ビレット(ビレットB)を作製した。
次に、ビレットAの中空部にビレットBを入れ、第3図
cに示した状態で、第3図cに示した様な金型を用い
て、潤滑剤を介して、680℃の温度で圧縮加工を行っ
た。第3図において、ダイス3の内径は30mmである。
加工後の円筒ビレットの長さは10mmであった。
この圧縮加工を施したビレットを外径22mmに切削加工
した後、外周表面に8極の着磁を施した。着磁は200
0μFのオイルコデンサーを用い2000Vでパルス着
磁した。外周表面の表面磁束密度をホール素子で測定し
た。
比較のために、実施例1で作製した公知の押出棒を長さ
20mmに切断し、切削加工して外径30mm,内径25m
m,長さ20mmの円筒ビレット(ビレットA)を作製し
た。前記と同ビレットBを用いて、前記と同じ圧縮加工
を施し、さらに前記と同様にビレットを切削加工した
後、外周表面に8極の着磁を施した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た磁石
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
実施例5 実施例4と同じビレット4を用い、純鉄の棒材を用い
て、外径22mm,内径18mm,長さ20mmの円筒ビレッ
ト(ビレットBを作製した。これらのビレットAおよび
ビレットBを用い、ビレットAの中空部にビレッタBを
入れ、第3図dに示した状態で、第3図dに示した様な
金型を用いて、潤滑剤を介して、680℃の温度で圧縮
加工を行った。第3図において、ダイス3の内径は30
mmである。圧縮加工後のビレットの高さは10mmであっ
た。
この圧縮加工を施したビレットを外径24mmに切削加工
した後、外周表面に18極の着磁を施した。着磁は20
00μFのオイルコデンサーを用い2000Vでパルス
着磁した。外周表面の表面磁束密度をホール素子で測定
した。
比較のために、実施例1で作製した公知の押出棒を長さ
20mmに切断し、切削加工して、外径30mm,内径25
mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレットA)を作製し
た。前記と同じビレットBを用いて、前記と同じ第3図
に示した金型を用いた圧縮加工と同じ圧縮加工を施し、
さらに前記と同様にビレットを切削加工した後、外周に
18極の着磁を施した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た表面
磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそれの約
1.2倍であった。
実施例6 配合組成で69.5%のMn,29.3%のAl,0.
5%のC及び0.7%のNiを溶解鋳造し、外径30m
m,内径25mm,長さ20mmの円筒ビレットを作製し
た。このビレットを1100℃で2時間保持した後、6
00℃まで風冷し、600℃で30分間保持した後、室
温まで放冷する熱処理を行った。
次に潤滑剤を介して、720℃の温度で、第1図に示し
た様な押出加工を行った。第1図においてダイスのコン
テナ部の外径は35mm,内径は25mmであり、ベアリン
グ部の外径は27mm,内径は21.8mmであり、xは2
0mmである。押出加工後のビレットは外径27mm,内径
21.8mm,長さ47.3mmであった。加工後のビレッ
トを切断し、外径27mm,内径21.8mm,長さを20
mmの円筒ビレット(ビレットA)を作製した。
次に配合組成で69.4%のMn,29.3%のAl,
0.5%C,0.7%のNi及び0.1%のTiを溶解
鋳造し、外径14mm,内径8mm,長さ20mmの円柱ビレ
ットを作製した。このビレットを1100℃で2時間保
持した後、600℃まで風冷し、600℃で30分間保
持した後、室温まで放冷却する熱処理を行った。このビ
レットの中空部分に直径8mm,長さ20mmの銅の棒材を
入れて円柱ビレット(ビレットB)を作製した。これら
のビレットAおよびビレットBを用い、ビレットAの中
空部にビレットBを入れ、第3図fに示した状態で、第
3図fに示した様な金型を用いて、潤滑剤を介して、6
80℃の温度で圧縮加工を行った。第3図において、ダ
イス3の内径は30mmである。圧縮加工後のビレットの
高さは10mmであった。
この圧縮加工を施したビレットを外径26mmに切削加工
した後、外周に12極の着磁を施した。着磁は2000
μFのオイルコデンサーを用い2000Vでパルス着磁
した。外周表面の表面磁束密度をホール素子で測定し
た。
比較のために、実施例1で作製した公知の押出棒を長さ
20mmに切断し、切削加工して、外径27mm,内径2
1.8mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレットA)を
作製した。前記と同じビレットBを用いて、前記と同じ
圧縮加工を施し、さらに前記と同様にビレットを切削加
工した後、外周に12極の着磁を施した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た表面
磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそれの約
1.2倍であった。
実施例7 実施例1と同じ配合組成のMn,Al,C及びNiを溶
解鋳造し、直径70mm,長さ40mmの円柱ビレットを作
製した。このビレットを1100℃で2時間保持した
後、室温まで放冷する熱処理を行った。
次に潤滑剤を介して、720℃の温度で、直径40mmま
での公知の押出加工を行った。押出棒を長さ20mmに切
断し、切削加工して外径40mm,内径30mm,長さ20
の円筒ビレット(ビレットX)にした。また、押出棒を
長さ35mmに切断し、切削加工して、直径25mm、長さ
35mmの円柱ビレット(ビレットY)にした。このビレ
ットYを用いて、潤滑剤を介して、660℃の温度で、
ビレットの軸方向に自由圧縮加工した。加工後のビレッ
トの長さは20mmであった。この加工後のビレット(面
異方性磁石)をビレットXと同様に、切削加工して外径
40mm、内径30mm,長さ20mmの円筒ビレット(ビレ
ットY)にした。次に実施例1と同じ押出加工および圧
縮加工(2ビレット同時圧縮加工)を行った。つまり、
ビレットAとビレットBを用い、潤滑剤を介して、68
0℃の温度で、第1図に示した様なダイスを用いて押出
加工を行った。第1図において、ダイスのコンテナ部の
外径は40mm,内径は30mmであり、ベアリング部の外
径は30mm,内径は20.8mmであり、xは20mmであ
る。押出加工後のビレットは外径30mm,内径20.8
mm,長さ30mmであった。次に黄銅の棒材を切断、切削
加工して、外径24mm,内径22mm,長さ20mmの円筒
ビレット(ビレットB)を作製した。次に、ビレット
X,Yの中空部にビレットBを入れ、実施例1と同様
に、潤滑剤を介して、680℃の温度で圧縮加工を行っ
た。第3図において、ダイス3の内径は30mmである。
加工後の円筒ビレットの長さは10mmであった。
加工後のビレットの外周部(加工前のビレットX,Yの
あたる部分)から各辺が径方向、弦方向及び軸方向に沿
うようにして一辺が4mmの立方体試料を切出し、磁気特
性を測定した。
磁気特性は、ビレットX,でほとんど差は認められず径
方向では、Br=6.2kG,Hc=3.0kOe,
(BH)max=6.8MG・Oe,弦方向ではBr=
3.0kG,Hc=2.2kOe,(BH)max=
1.8MG・Oe,軸方向ではBr=2.8kG、Hc
=2.1kOe.(BH)max=1.6MG・Oeで
あった。径方向に優れた磁気特性を有する磁石であっ
た。
以上、Mn−Al−C系磁石合金の組成については、N
i添加の4元系とNi,Ti添加の5元系のものについ
てのみ示したが、Mn−Al−C系合金磁石の基本組成
である3元系あるいは前記以外の添加元素を含んだ公知
の多元系についても塑性加工後の磁石の磁気特性を若干
の差は認められたが、公知の押出加工による方法より前
述したような磁気特性の向上が認められた。
以上の実施例は第3図に示した代表的な具体例である
が、ビレットA(第3図において9)とビレットB(第
3図において10または10と11)の長さを必ずしも
同じである必要はない。例えば一方のビレットが加工前
・後で長さがわずかに変化する場合でもよい。また、ビ
レットAの外側に金属材料からなるビレットが存在して
もよい。さらに、ビレット全体を圧縮加工するものでは
なく、ビレットの一部分のみ圧縮加工する方法でもよ
い。場合によってはビレットA(またはビレットB)が
二つ以上に分かれたものからなっていてもよい。
発明の効果 本発明は、実施例によって述べたように、マンガン−ア
ルミニウム−炭素系磁石合金からなる中空体状のビレッ
トに、530〜830℃の温度で、コンテナ部の空洞部
分の断面形状が中空であり、コンテナ部の開口面積がベ
アリング部の開口面積より大きいダイスを用いて、ビレ
ットの軸方向と押出方向を平行にして押出加工を施し、
この押出加工によって前記中空体状ビレットを、軸方向
と周方向に伸張させた後、さらに前記伸張後のビレット
の中空部分に、金属材料からなる他のビレットが存在す
る状態で、前記二つのビレットが接するまで、もしくは
それ以上前記伸張後の中空対状のビレットの軸方向に圧
縮加工を施すことによって、これまでの公知の押出加工
を施した後、前記の2ビレット同時圧縮加工を施す方法
よりトータルの塑性加工量が少なくても多極着磁した場
合に優れた磁気特性を示す磁石が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは本発明の押出加工の一例を示す金型の一
部の断面図、第2図a〜dは本発明の押出方法の一例を
示す金型の一部の断面図、第3図a〜fは本発明の圧縮
加工の一例を示す金型の一部の断面図である。 1,1′……ビレット、2……マンドレル、3……ダイ
ス、4,5……ポンチ、6……コンテナ部、7……ベア
リング部、8……コニカル部、9,10,11……ビレ
ット。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マンガン−アルミニウム−炭素系磁石合金
    からなる中空体状のビレットに、530〜830℃の温
    度で、コンテナ部の空洞部分の断面形状が中空であり、
    コンテナ部の開口面積がベアリング部の開口面積より大
    きいダイスを用いて、ビレットの軸方向と押出方向を平
    行にして押出加工を施し、この押出加工によって前記中
    空体状ビレットを、軸方向と周方向に伸張させた後、さ
    らに前記伸張後のビレットの中空部分に、金属材料から
    なる他のビレットが存在する状態で、前記二つのビレッ
    トが接するまで、もしくはそれ以上前記伸張後の中空体
    状のビレットの軸方向に圧縮加工を施すことを特徴とす
    るマンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法。
  2. 【請求項2】金属材料からなる他のビレットが、少なく
    とも外周部が磁性体からなる特許請求の範囲第1項記載
    のマンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法。
  3. 【請求項3】圧縮加工が、前記伸張後の中空体状のビレ
    ットの外周を拘束しかつ少なくとも内周の一部分を自由
    にした状態を行なうものである特許請求の範囲第1項記
    載のマンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造
    法。
  4. 【請求項4】圧縮加工が、前記伸張後の中空体状のビレ
    ットの外周および内周の少なくとも一部分を自由にした
    状態で行った後、さらに前記ビレットの外周を拘束しか
    つ少なくとも内周の一部分を自由にした状態で行なうも
    のである特許請求の範囲第1項記載のマンガン−アルミ
    ニウム−炭素系合金磁石の製造法。
  5. 【請求項5】磁性体が、マンガン−アルミニウム−炭素
    系磁石合金である特許請求の範囲第2項記載のマンガン
    −アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法。
  6. 【請求項6】磁性体が、等方性マンガン−アルミニウム
    −炭素系磁石合金である特許請求の範囲第2項記載のマ
    ンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法。
  7. 【請求項7】中空体状が円筒体状であり、さらに前記金
    属材料からなる他のビレットが円柱体状である特許請求
    の範囲第1項記載のマンガン−アルミニウム−炭素系合
    金磁石の製造法。
  8. 【請求項8】中空体状が円筒体状であり、さらに前記金
    属材料からなる他のビレットが円柱体状である特許請求
    の範囲第1項記載のマンガン−アルミニウム−炭素系合
    金磁石の製造法。
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