JPH0680606B2 - マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法 - Google Patents
マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法Info
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- JPH0680606B2 JPH0680606B2 JP60284892A JP28489285A JPH0680606B2 JP H0680606 B2 JPH0680606 B2 JP H0680606B2 JP 60284892 A JP60284892 A JP 60284892A JP 28489285 A JP28489285 A JP 28489285A JP H0680606 B2 JPH0680606 B2 JP H0680606B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、永久磁石の製造法に係り、とくに多結晶マン
ガン−アルミニウム−炭素(Mn-Al-C)系合金磁石によ
る高性能な多極着磁用Mn-Al-C系合金磁石の製造法に関
する。
ガン−アルミニウム−炭素(Mn-Al-C)系合金磁石によ
る高性能な多極着磁用Mn-Al-C系合金磁石の製造法に関
する。
従来の技術 Mn-Al-C系合金磁石は、主として強磁性相である面心正
方晶(γ相、L1O形規則格子)の組織で構成され、Cを
必須構成元素として含むものであり、不純物以外に添加
元素を含まない3元系及び少量の添加元素を含む4元系
以上の多元系合金磁石が知られており、これらを総称す
るものである。
方晶(γ相、L1O形規則格子)の組織で構成され、Cを
必須構成元素として含むものであり、不純物以外に添加
元素を含まない3元系及び少量の添加元素を含む4元系
以上の多元系合金磁石が知られており、これらを総称す
るものである。
その製造法としては、鋳造、熱処理によるもの以外に押
出加工等の塑性加工工程を含むものが知られている。特
に後者は、高い磁気特性、機械的強度、耐候性、機械加
工性等の優れた性質を有する異方性磁石の製造法として
知られている。
出加工等の塑性加工工程を含むものが知られている。特
に後者は、高い磁気特性、機械的強度、耐候性、機械加
工性等の優れた性質を有する異方性磁石の製造法として
知られている。
また、Mn-Al-C系合金磁石を用いた多極着磁用合金磁石
の製造法としては、等方性磁石、圧縮加工によるもの、
押出加工等の公知の方法で得た一軸異方性の多結晶Mn-A
l-C系合金磁石(一軸異方性磁石)に異方性方向への自
由圧縮加工によるもの(得られた磁石を面異方性磁石と
称す。特開昭56-119762号公報)、及び一軸異方性磁石
からなるビレットの一部分に圧縮加工を施すもの(特開
昭58-206105号公報)が知られている。
の製造法としては、等方性磁石、圧縮加工によるもの、
押出加工等の公知の方法で得た一軸異方性の多結晶Mn-A
l-C系合金磁石(一軸異方性磁石)に異方性方向への自
由圧縮加工によるもの(得られた磁石を面異方性磁石と
称す。特開昭56-119762号公報)、及び一軸異方性磁石
からなるビレットの一部分に圧縮加工を施すもの(特開
昭58-206105号公報)が知られている。
発明が解決しようとする問題点 前述した一軸異方性磁石からなるビレットの一部分に圧
縮加工を施すもの(特開昭58−206105号公報)の内に示
されている一軸異方性磁石からなるビレットの外周部の
みに、ビレットの軸方向に圧縮加工を施す方法では、圧
縮加工を施した部分では径方向に磁化容易方向を有する
ものが得られているが、その加工部の磁気特性の分布は
必ずしも外周多極着磁に適したものではない。つまり、
ビレットの外周部のみを圧縮加工し、外周に多極着磁す
る場合には、その加工部の径方向の磁気特性は最外周部
が最も強くなるのが望ましい。
縮加工を施すもの(特開昭58−206105号公報)の内に示
されている一軸異方性磁石からなるビレットの外周部の
みに、ビレットの軸方向に圧縮加工を施す方法では、圧
縮加工を施した部分では径方向に磁化容易方向を有する
ものが得られているが、その加工部の磁気特性の分布は
必ずしも外周多極着磁に適したものではない。つまり、
ビレットの外周部のみを圧縮加工し、外周に多極着磁す
る場合には、その加工部の径方向の磁気特性は最外周部
が最も強くなるのが望ましい。
本発明は磁気特性の分布の良好な磁石を得ることを目的
としている。
としている。
問題点を解決するための手段 以上述べてきた問題点を解決するために本発明は、特定
の一方向(軸方向)に平行に磁化容易方向を有する多結
晶Mn-Al-C系合金磁石(一軸異方性磁石)からなるビレ
ットの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧縮ひずみ
がそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるよ
うにビレットの軸方向に対数ひずみの絶対値で0.05以上
の圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すものである。
の一方向(軸方向)に平行に磁化容易方向を有する多結
晶Mn-Al-C系合金磁石(一軸異方性磁石)からなるビレ
ットの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧縮ひずみ
がそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるよ
うにビレットの軸方向に対数ひずみの絶対値で0.05以上
の圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すものである。
作用 前述した方法によって、つまり前述したビレットの外周
部への圧縮加工において、ビレットの最外周部の圧縮ひ
ずみがそのよりも内則の部分の圧縮ひずみより大きくな
るようにビレットの軸方向に対数ひずみの絶対値で0.05
以上の圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すことによっ
て、これまでの公知の方法と異なり、磁石内の径方向の
磁気特性の分布が外周多極着磁に適したものになり、磁
石の磁気特性は向上する。
部への圧縮加工において、ビレットの最外周部の圧縮ひ
ずみがそのよりも内則の部分の圧縮ひずみより大きくな
るようにビレットの軸方向に対数ひずみの絶対値で0.05
以上の圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すことによっ
て、これまでの公知の方法と異なり、磁石内の径方向の
磁気特性の分布が外周多極着磁に適したものになり、磁
石の磁気特性は向上する。
実施例 本発明は、特定の一方向(軸方向)に平行に磁化容易方
向を有する多結晶Mn-Al-C系合金磁石(一軸異方性磁
石)からなるビレットに、530〜830℃の温度で、ビレッ
トの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧縮ひずみが
それよりも内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるよう
にビレットの軸方向に対数ひずみの絶対値で0.05以上の
圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すものである。本発明
の製造法の大部分は、前記の公知技術(特開昭58-20610
5号公報)に示された方法とほぼ同様である。
向を有する多結晶Mn-Al-C系合金磁石(一軸異方性磁
石)からなるビレットに、530〜830℃の温度で、ビレッ
トの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧縮ひずみが
それよりも内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるよう
にビレットの軸方向に対数ひずみの絶対値で0.05以上の
圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すものである。本発明
の製造法の大部分は、前記の公知技術(特開昭58-20610
5号公報)に示された方法とほぼ同様である。
前記公知技術の圧縮加工は、ビレットの外周部のみをた
だ単にビレットの軸方向に圧縮加工を施すものである。
だ単にビレットの軸方向に圧縮加工を施すものである。
一方、本発明の圧縮加工は前記の圧縮加工において、さ
らにビレットの最外周部の圧縮ひずみがそれよりも内側
の部分の圧縮ひずみより大きくなるようにビレットの軸
方向に圧縮加工を施すものである。換言すれば、ビレッ
トの最外周部の圧縮ひずみが最も大きくなるように、ビ
レットの外周部だけを圧縮加工するものである。
らにビレットの最外周部の圧縮ひずみがそれよりも内側
の部分の圧縮ひずみより大きくなるようにビレットの軸
方向に圧縮加工を施すものである。換言すれば、ビレッ
トの最外周部の圧縮ひずみが最も大きくなるように、ビ
レットの外周部だけを圧縮加工するものである。
前記の公知技術と同様に圧縮加工時の圧縮ひずみが対数
ひずみの絶対値で0.05以上必要である。これは、圧縮加
工前のビレットは圧縮ひずみを与える方向に異方性化し
たものであり、多極着磁において高い磁気特性を示すよ
うな構造の変化に最低0.05の圧縮ひずみが必要であるた
めである。
ひずみの絶対値で0.05以上必要である。これは、圧縮加
工前のビレットは圧縮ひずみを与える方向に異方性化し
たものであり、多極着磁において高い磁気特性を示すよ
うな構造の変化に最低0.05の圧縮ひずみが必要であるた
めである。
この圧縮加工の具体的な例をビレットの形状を円筒体と
して説明すると、第1図はaに加工前の状態の断面を示
す。1はビレット、2は固定用ポンチ、3は可動ポン
チ、4は下型である。第1図aに示すように、前記公知
技術と異なる点は、可動ポンチ3のビレットと接触する
面(ポンチ端面)が平面ではなく傾斜面であることであ
る。この可動ポンチ3を用いて、ビレット1の軸方向に
加圧することによって、ビレットは軸方向に圧縮加工さ
れて第1図bに示す状態になる。第1図bに示したよう
に圧縮加工後のビレットの最外周部の高さはそれよりも
内側の部分の高さより小さい。つまり、ビレットの最外
周部の圧縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみ
より大きくなるようにビレットの軸方向にビレットの外
周部のみに圧縮加工を施したことになる。圧縮ひずみと
は、ビレットの軸方向のひずみをいう。
して説明すると、第1図はaに加工前の状態の断面を示
す。1はビレット、2は固定用ポンチ、3は可動ポン
チ、4は下型である。第1図aに示すように、前記公知
技術と異なる点は、可動ポンチ3のビレットと接触する
面(ポンチ端面)が平面ではなく傾斜面であることであ
る。この可動ポンチ3を用いて、ビレット1の軸方向に
加圧することによって、ビレットは軸方向に圧縮加工さ
れて第1図bに示す状態になる。第1図bに示したよう
に圧縮加工後のビレットの最外周部の高さはそれよりも
内側の部分の高さより小さい。つまり、ビレットの最外
周部の圧縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみ
より大きくなるようにビレットの軸方向にビレットの外
周部のみに圧縮加工を施したことになる。圧縮ひずみと
は、ビレットの軸方向のひずみをいう。
次に、本発明の代表的な別の圧縮加工の例をビレットの
断面形状をリング状として説明すると、第2図aに第1
図と同様に加工前の状態の断面を示す。第2図aに示す
ように第1図と異なる点は、可動ポンチ3のポンチ端面
は平面であり、圧縮加工前のビレットの最外周部の高さ
それよりも内側の部分の高さより大きいことである。第
2図bに加工後の状態を示す。加工後のビレットの加工
部はほぼ円筒体状となり、ビレットの最外周部の高さと
それよりも内側の部分の高さはほぼ一致する。この場合
も同様に、ビレットの最外周部の圧縮ひずみがそれより
も内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるようにビレッ
トの軸方向に圧縮加工を施したことになる。
断面形状をリング状として説明すると、第2図aに第1
図と同様に加工前の状態の断面を示す。第2図aに示す
ように第1図と異なる点は、可動ポンチ3のポンチ端面
は平面であり、圧縮加工前のビレットの最外周部の高さ
それよりも内側の部分の高さより大きいことである。第
2図bに加工後の状態を示す。加工後のビレットの加工
部はほぼ円筒体状となり、ビレットの最外周部の高さと
それよりも内側の部分の高さはほぼ一致する。この場合
も同様に、ビレットの最外周部の圧縮ひずみがそれより
も内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるようにビレッ
トの軸方向に圧縮加工を施したことになる。
以上述べてきた様に、本発明は前記公知技術(特開昭58
-206105号公報)内に示された圧縮加工とほとんど同じ
であるがビレット端面を傾斜面あるいはポンチ端面を傾
斜面にすることによって、この特定の圧縮加工におい
て、ビレットの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧
縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより大き
くなるようにビレットの軸方向に圧縮加工を施すことが
でき、この最外周部とそれよりも内側の部分の圧縮ひず
みの差を変化させることによって磁石内の径方向の磁気
特性の分布を外周多極着磁に適したものにすることがで
きる。
-206105号公報)内に示された圧縮加工とほとんど同じ
であるがビレット端面を傾斜面あるいはポンチ端面を傾
斜面にすることによって、この特定の圧縮加工におい
て、ビレットの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧
縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより大き
くなるようにビレットの軸方向に圧縮加工を施すことが
でき、この最外周部とそれよりも内側の部分の圧縮ひず
みの差を変化させることによって磁石内の径方向の磁気
特性の分布を外周多極着磁に適したものにすることがで
きる。
前記の二つの例の組み合わせでも、ビレットの最外周部
の圧縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより
大きくなるようにビレットの軸方向に圧縮加工を施すこ
とができる。つまり、第1図に示した金型(ポンチ端面
が傾斜面)を用いて、第2図に示したビレット(ビレッ
ト端面が傾斜面)を圧縮加工する方法である。
の圧縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより
大きくなるようにビレットの軸方向に圧縮加工を施すこ
とができる。つまり、第1図に示した金型(ポンチ端面
が傾斜面)を用いて、第2図に示したビレット(ビレッ
ト端面が傾斜面)を圧縮加工する方法である。
前述した例では、ポンチ端面あるいはビレット端面が傾
斜面であったが他に階段状面(段付き形状)、平面+傾
斜面あるいは以上の組み合わせなどあり、さらに凹凸状
にするポンチあるいはビレット端面は両面でも片面でも
よい。必要なことはビレットの最外周部の圧縮ひずみが
それよりも内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるよう
にビレットの軸方向に圧縮加工を施すことである。これ
によって、磁石の加工部の径方向の磁気特性の分布を外
周多極着磁に適した分布にすることができる。最外周部
の圧縮ひずみとそれよりも内側の部分の圧縮ひずみの差
を大きくすればするほど、磁石の加工部の最外周部の径
方向の磁気特性はますます高くなる。
斜面であったが他に階段状面(段付き形状)、平面+傾
斜面あるいは以上の組み合わせなどあり、さらに凹凸状
にするポンチあるいはビレット端面は両面でも片面でも
よい。必要なことはビレットの最外周部の圧縮ひずみが
それよりも内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるよう
にビレットの軸方向に圧縮加工を施すことである。これ
によって、磁石の加工部の径方向の磁気特性の分布を外
周多極着磁に適した分布にすることができる。最外周部
の圧縮ひずみとそれよりも内側の部分の圧縮ひずみの差
を大きくすればするほど、磁石の加工部の最外周部の径
方向の磁気特性はますます高くなる。
前述したような圧縮加工の可能な温度範囲については、
530〜830℃の温度領域において、加工が行えたが、780
℃を越える温度では、磁気特性がかなり低下した。より
望ましい温度範囲としては560〜760℃であった。
530〜830℃の温度領域において、加工が行えたが、780
℃を越える温度では、磁気特性がかなり低下した。より
望ましい温度範囲としては560〜760℃であった。
次に本発明の更に具体的な実施例について説明する。
実施例1 配合組成で69.5%のMn、29.3%のAl、0.5%のC及び0.7
%のNiを溶解鋳造し、直径60mm、長さ40mmの円柱ビレッ
トを作製した。このビレットに1100℃で2時間保持した
後、600℃まで風冷し、600℃で30分間保持した後、室温
まで放冷する熱処理を施した。次に、潤滑剤を介して、
720℃の温度で、押出加工を行った。加工後のビレット
は直径36mm、長さ110mmであった。この押出棒を切断お
よび切削加工して、外径34mm、内径16mm、長さ20mmの円
筒ビレットを作製した。
%のNiを溶解鋳造し、直径60mm、長さ40mmの円柱ビレッ
トを作製した。このビレットに1100℃で2時間保持した
後、600℃まで風冷し、600℃で30分間保持した後、室温
まで放冷する熱処理を施した。次に、潤滑剤を介して、
720℃の温度で、押出加工を行った。加工後のビレット
は直径36mm、長さ110mmであった。この押出棒を切断お
よび切削加工して、外径34mm、内径16mm、長さ20mmの円
筒ビレットを作製した。
次に、第1図に示すような金型を用いて、680℃の温度
で、ビレットの外周部のみを圧縮加工した。なおポンチ
2の直径(ポンチ3の内径)は24mmである。圧縮加工後
の境界部(直径24mmの部分)の長さは15mmであった。加
工後のビレットを外径30mmに切削加工した後、外周表面
に24極の外周着磁した。着磁は2000μrのオイルコンデ
ンサーを用い、1500Vでパルス着磁した。外周表面の表
面磁束密度をホール素子で測定した。
で、ビレットの外周部のみを圧縮加工した。なおポンチ
2の直径(ポンチ3の内径)は24mmである。圧縮加工後
の境界部(直径24mmの部分)の長さは15mmであった。加
工後のビレットを外径30mmに切削加工した後、外周表面
に24極の外周着磁した。着磁は2000μrのオイルコンデ
ンサーを用い、1500Vでパルス着磁した。外周表面の表
面磁束密度をホール素子で測定した。
比較のために、前述した一軸異方性構造のビレット(外
径34mm、内径16mm、長さ20mmの円筒ビレット)を用い
て、第2図に示した金型を用い、前記と同様に潤滑剤を
介して、外周部のみを圧縮加工した。なお可動ポンチ3
の内径は24mmである。加工後のビレットの外周部の長さ
は15mmであった。さらに前記と同様に切削加工した後、
着磁し、表面磁束密度を測定した。
径34mm、内径16mm、長さ20mmの円筒ビレット)を用い
て、第2図に示した金型を用い、前記と同様に潤滑剤を
介して、外周部のみを圧縮加工した。なお可動ポンチ3
の内径は24mmである。加工後のビレットの外周部の長さ
は15mmであった。さらに前記と同様に切削加工した後、
着磁し、表面磁束密度を測定した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た磁石
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
実施例2 配合組成で69.4%のMn、29.3%のAl、0.5%のC、0.7%
のNi及び0.1%のTiを溶解鋳造し、直径60mm、長さ40mm
の円筒ビレットを作製して、実施例1と同じ熱処理を行
なった。720℃の温度で、押出加工を行った。加工後の
ビレットは直径36mm、長さ110mmであった。この押出棒
を切断および切削加工して、外径34mm、内径16mm、最外
周部の長さ20mm、直径24mmの位置の長さが15mmの第2図
に示した様な形状のビレットを作製した。
のNi及び0.1%のTiを溶解鋳造し、直径60mm、長さ40mm
の円筒ビレットを作製して、実施例1と同じ熱処理を行
なった。720℃の温度で、押出加工を行った。加工後の
ビレットは直径36mm、長さ110mmであった。この押出棒
を切断および切削加工して、外径34mm、内径16mm、最外
周部の長さ20mm、直径24mmの位置の長さが15mmの第2図
に示した様な形状のビレットを作製した。
次に、潤滑剤を介して、第2図に示したような金型を用
いてビレットの外周部のみを680℃の温度で、ビレット
の外周部の長さが10mmまでの圧縮加工を行った。なお第
2図において、可動ポンチの内径は24mmである。
いてビレットの外周部のみを680℃の温度で、ビレット
の外周部の長さが10mmまでの圧縮加工を行った。なお第
2図において、可動ポンチの内径は24mmである。
加工後のビレットを外径30mmに切削した後、実施例1と
同様に24極の外周着磁をして、表面磁束密度を測定し
た。
同様に24極の外周着磁をして、表面磁束密度を測定し
た。
比較のために、前述した押出棒を切削加工し、外径34m
m、内径16mm、長さ17.5mmの円筒ビレットを作製した。
m、内径16mm、長さ17.5mmの円筒ビレットを作製した。
次に、潤滑剤を介して、前記と同様に外周部のみを圧縮
加工した。加工後のビレットの外周部の長さは10mmであ
った。さらに前記と同様に切削加工した後、着磁し、表
面磁束密度を測定した。
加工した。加工後のビレットの外周部の長さは10mmであ
った。さらに前記と同様に切削加工した後、着磁し、表
面磁束密度を測定した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で得た磁石
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
の表面磁束密度の値は、比較のために作製した磁石のそ
れの約1.2倍であった。
以上、Mn-Al-C系合金磁石の組成については、Ni添加の
4元系とNi、Ti添加の5元系のものについてのみ示した
が、Mn-Al-C系合金磁石の基本組成である3元系につい
ても磁石の磁気特性に若干の差は認められたが、公知の
圧縮加工による方法より前述したような磁気特性の向上
が認められた。
4元系とNi、Ti添加の5元系のものについてのみ示した
が、Mn-Al-C系合金磁石の基本組成である3元系につい
ても磁石の磁気特性に若干の差は認められたが、公知の
圧縮加工による方法より前述したような磁気特性の向上
が認められた。
さらに、ビレットおよびポンチ端面の形状については傾
斜面の例を示したが階段状の段付き形状および平面+傾
斜面あるいは以上の組み合わせなどでも従来の圧縮加工
に比べて磁気特性の向上が認められた。また、凹凸状の
端面は片面でも両面でも大きな差はなかった。
斜面の例を示したが階段状の段付き形状および平面+傾
斜面あるいは以上の組み合わせなどでも従来の圧縮加工
に比べて磁気特性の向上が認められた。また、凹凸状の
端面は片面でも両面でも大きな差はなかった。
発明の効果 本発明は、実施例によって述べたように、一軸異方性構
造を有する多結晶Mn-Al-C系合金磁石からなるビレット
に、ビレットの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧
縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより大き
くなるようにビレットの軸方向に圧縮加工を施すことに
よって、外周に多極着磁を施した場合に高い磁気特性を
示す磁石を得るものである。
造を有する多結晶Mn-Al-C系合金磁石からなるビレット
に、ビレットの外周部のみに、ビレットの最外周部の圧
縮ひずみがそれよりも内側の部分の圧縮ひずみより大き
くなるようにビレットの軸方向に圧縮加工を施すことに
よって、外周に多極着磁を施した場合に高い磁気特性を
示す磁石を得るものである。
この方法によって、磁石内の径方向の磁気特性の分布を
外周多極着磁に適した分布にすることができ、最外周部
の圧縮ひずみとそれよりも内側の部分との圧縮ひずみの
差を大きくすればするほどその効果が大きい。
外周多極着磁に適した分布にすることができ、最外周部
の圧縮ひずみとそれよりも内側の部分との圧縮ひずみの
差を大きくすればするほどその効果が大きい。
第1図、第2図はそれぞれ本発明の圧縮加工の一例を示
す金型の一部の断面図である。 1……ビレット、2……固定用ポンチ、3……可動ン
チ、4……下型。
す金型の一部の断面図である。 1……ビレット、2……固定用ポンチ、3……可動ン
チ、4……下型。
Claims (1)
- 【請求項1】特定の一方向に平行に磁化容易方向を有す
る多結晶マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石から
なるビレットに、530〜830℃の温度で、ビレットの外周
部のみに、ビレットの最外周部の圧縮ひずみがそれより
も内側の部分の圧縮ひずみより大きくなるようにビレッ
トの前記特定の方向に平行な方向に、対数ひずみの絶対
値で、0.05以上の圧縮ひずみを与える圧縮加工を施すこ
とを特徴とするマンガン−アルミニウム−炭素系合金磁
石の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60284892A JPH0680606B2 (ja) | 1985-12-18 | 1985-12-18 | マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60284892A JPH0680606B2 (ja) | 1985-12-18 | 1985-12-18 | マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62143408A JPS62143408A (ja) | 1987-06-26 |
JPH0680606B2 true JPH0680606B2 (ja) | 1994-10-12 |
Family
ID=17684387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60284892A Expired - Lifetime JPH0680606B2 (ja) | 1985-12-18 | 1985-12-18 | マンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0680606B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005524100A (ja) * | 2002-04-24 | 2005-08-11 | シピックス・イメージング・インコーポレーテッド | パターン形成された薄膜導体を基材上に形成する方法 |
-
1985
- 1985-12-18 JP JP60284892A patent/JPH0680606B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005524100A (ja) * | 2002-04-24 | 2005-08-11 | シピックス・イメージング・インコーポレーテッド | パターン形成された薄膜導体を基材上に形成する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62143408A (ja) | 1987-06-26 |
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