JPH0639493B2 - ハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマーの製造法 - Google Patents

ハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマーの製造法

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JPH0639493B2
JPH0639493B2 JP25622690A JP25622690A JPH0639493B2 JP H0639493 B2 JPH0639493 B2 JP H0639493B2 JP 25622690 A JP25622690 A JP 25622690A JP 25622690 A JP25622690 A JP 25622690A JP H0639493 B2 JPH0639493 B2 JP H0639493B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマー
の製造法に関するものである。さらに詳しくは、この発
明は種々の高分子試薬や高分子触媒の製造用原料等とし
て有用なハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマーを製
造する方法に関するものである。
(従来の技術とその課題) ポリスチレン、架橋ポリスチレン等の芳香族ビニル化合
物ポリマーの芳香環にハロメチル基を有する芳香族ビニ
ル化合物ポリマーは、ペプチドや核酸などの固相合成用
担体、あるいは触媒担体などに用いられる高分子樹脂の
製造用原料等として有用なものであり、その製造法が各
種検討されてきている。たとえば、クロルメチルメチル
エーテルをルイス酸の存在下に芳香族ビニル化合物ポリ
マーと反応させる方法や、ポリ(p−メチルスチレン)
を相間移動触媒の存在下に過塩素酸ナトリウムと反応さ
せる方法(Macromolecules 1986,19,2470〜2472)が知ら
れている。
あるいはまた、低分子芳香族化合物のハロメチル化法と
して知られているトリオキサンとHBrとを相間移動触
媒の存在下に反応させる方法(Synlett.55(1989))を、
芳香族ビニル化合物ポリマーのハロメチル化法として応
用することも考えられる。
しかしながら、以上の通りのこれまでに知られている方
法の場合には、克服すべきいつくかの課題があった。
すなわち、クロルメチルメチルエーテルを用いる方法の
場合には、原料とするクロルメチルメチルエーテルには
発癌性があり、その取扱いが危険であった。
また、相間移動触媒の存在下での過塩素酸ナトリウムを
用いての反応法の場合には、ハロメチル基の導入率が低
いものを合成するには適当であるが、この割合を高めよ
うとすると、ジクロルメチル化も進行するという欠点が
あった。また、この方法では、原料とするポリ(P−メ
チルスチレン)を使用するため、担体などとして使用す
る場合にハロゲン化されていないパラ(P)位のメチル
基が副反応を起こすという懸念があった。
さらにトリオキサンとHBrとの反応法を応用しようと
すると、樹脂の着色が避けられないという欠点があっ
た。
このため、クロルメチルメチルエーテルのような発癌物
質を原料として使用することなく、副反応や樹脂の着色
も生じない新しいハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリ
マーの製造方法の実現が望まれていた。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するものとして、芳香族
ビニル化合物ポリマーに、ホルムアルデヒド類と含シリ
ルハロゲン化物とをルイス酸の存在下に反応させること
を特徴とするハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマー
の製造法を提供する。
この製造法においては、原料芳香族ビニル化合物ポリマ
ーとして、側鎖ビニル基によってポリマーの主鎖結合が
形成される各種のポリマーが使用される。たとえばこの
ような芳香族ビニル化合物ポリマーとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、α−エ
チルスチレン、β−エチルスチレン等のアルキルスチレ
ン、その他、ハロメチル化反応を阻害することのない置
換基を有するスチレン類等のモノマーから製造されるポ
リマーや、さらにはジビニルベンゼン等の二官能性コモ
ノマーとの架橋ポリマーが例示される。
置換基としては、たとえば、アルコキシ基、アミノ基、
ニトロ基、カルボニル基、エステル基、シアノ基、アミ
ド基、ウレア基、アルキルチオ基などが例示される。
一方の原料化合物としてのホルムアルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド、あるいはホルムアルデヒド生成
物質としてのパラホルムアルデヒド、トリオキサン等を
使用することができ、また、含シリルハロゲン化物とし
ては、分子内に珪素原子と置換または非置換の炭化水素
基との結合と、珪素原子とハロゲン原子(たとえば塩素
原子、臭素原子、沃素原子等)との結合を有する任意の
化合物を使用することができる。具体的には、トリメチ
ルシリルクロライド、トリメチルシリルブロマイド、ト
リメチルシリルアイオダイド、トリエチルシリルクロラ
イド、トリエチルシリルブロマイド、トリプロピルジリ
ルクロライド、トリプロピルシリルブロマイド、トリイ
ソプロピルシリルクロライド、トリブチルシリルクロラ
イド、トリペンチルシリルブロマイド、ジメチルジクロ
ロシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジヨード
シラン、ジエチルジクロロシラン、ジメチルクロルシラ
ン、ジメチルヨードシラン、ジエチルクロルシラン、ク
ロロメチルジメチルクロロシラン、クロロエチルジメチ
ルクロロシラン、γ−クロロプロピルジメチルクロロシ
ラン、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、シクロヘ
キシルジメチルブロムシラン、シクロヘキシルジプロピ
ルクロロシラン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−
テトラメチルジシロキサン、1,3−ジブロム−1,
1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,1−ジク
ロロ−1−シロラン、1,1−ジブロム−1−シロラ
ン、イソプロピルジメチルクロロシラン、イソプロピル
ジエチルブロムシラン等を挙げることができる。
これらのホルムアルデヒド類と含シリルハライドとを用
いるこの発明のハロメチル化反応法においては、反応系
にルイス酸を存在させるが、このルイス酸としては、こ
れまでに知られているSnCl、SnBr、SnI
、TiCl、TiBr、TiI、AlCl
AlBr、AlI、ZnCl、ZnBr、Zn
、FeCl、FeBr、FeI、ZrC
、ZrBr、ZrI、CHCHAlC
、CHCHAlBr、CHCHAl
、 (CHCHAlCl、 (CHCHAlBr、 (CHCHAlI、 BFO(CHCHなどをはじめとして、各種
のものを使用することができる。
芳香族ビニル化合物ポリマー、ホルムアルデヒド類およ
び含シリルハロゲン化物の使用割合は、ハロメチル基の
芳香環への導入率によっても異なってくるが、ハロメチ
ル基を導入すべき芳香環、たとえばベンゼン環の数に対
して、ホルムアルデヒド類をホルムアルデヒド換算で1
〜1.5当量、含シリルハロゲン化物も1〜1.5当量程度使
用する。もちろん、この数値は限定的ではない。
また、反応温度についても、−10〜30℃程度、反応
時間は0.5〜50時間程度とし、ハロメチル基の導入率
に応じて具体的にこれらを決定することができる。
ルイス酸の使用量についても同様であり、ハロメチル基
を導入すべき芳香環、たとえばベンゼン環に対し、通
常、0.2〜30当量程度とする。
反応には有機溶媒を使用することが好ましく、その例と
しては、クロロホルム、ジクロルメタン、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素、二硫化炭素、あるいはヘキサ
ン、ヘプタン等の炭化水素を挙げることができる。な
お、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン環を有
するものはこの溶媒として使用することは好ましくな
い。これらの化合物がハロメチル化反応に関与してしま
うからである。以上のこの発明のハロメチル化法によっ
て、従来のクロルメチルメチルエーテルのような発ガン
物質を原料とすることもなく、ハロメチル基の導入率の
制御が容易で、ジクロロメチル基の導入等の副反応や樹
脂の着色のないハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマ
ーの製造が可能となる。
反応後に残存するハロメチル化原料や生成中間体等は常
法により加水分解するので安全上問題はない。
この発明の製造法によって,容易にクロルメチル化、ブ
ロモメチル化、さらにはヨードメチル化された芳香族ビ
ニル化合物ポリマーが製造される。
以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明の製造法に
ついて説明する。
実施例1 窒素雰囲気下、分子量44000のポリスチレン1gとトリ
オキサン0.9gをクロロホルム10mに溶解した後、
クロロトリメチルシラン3.8mを加えた。この溶液を0
℃に冷却し四塩化スズ0.5mを加え、30分間撹拌した
後、25℃で2時間撹拌して反応を行った。反応溶液に
テトラヒドロフラン30mを加え、水50m−メタ
ノール450m混合溶液中に注いで、反応物を沈澱として
析出させ、次いで、真空乾燥した。1.1gのp位クロルメ
チル化ポリスチレンが得られた。p位クロルメチル化の
確認は赤外吸収スペクトル分析および熱分解ガスクロマ
トグラフィー分析により行った。また、13CNMRスペ
クトル分析により、ジクロルメチル化が起こっていない
ことを確認した。クロルメチル化ポリスチレン中のクロ
ルメチル基の導入率は48%であった。
実施例2 窒素雰囲気下、トリオキサン0.9gをクロロホルム10m
中に溶かし、クロロトリメチルシラン3.8mを加え
た。この溶液に第1表に示すモノマー組成のジビニルベ
ンゼン架橋ポリスチレン1gを加え10分撹拌した後
に、0℃で撹拌しながら所定量の四塩化スズを加え30
分間撹拌した。次いで、25℃で所定時間撹拌して反応
を行った。反応溶液に水5m−メタノール5m混合
溶液を加えた後、ガラスフィルターを用いて濾過するこ
とにより反応物を濾取した。この反応物をガラスフィル
ター上でメタノール50m、テトラヒドロフラン50
m、水50mで洗浄し、真空乾燥したところ第1表
に示す重量のp位クロルメチル化架橋ポリスチレンが得
られた。p位クロルメチル化の確認は赤外線吸収スペク
トル分析および熱分解ガスクロマトグラフィー分析によ
り行った。クロルメチル化架橋ポリスチレン中のp位ク
ロルメチル基の導入率は、第1表に示すとおりであっ
た。
この発明においては、四塩化スズの使用量または攪拌時
間を変えることによりクロルメチル基の導入率をコント
ロールすることができる。
比較例 実施例1および実施例2−2において四塩化スズを用い
ることなく反応を行った。クロルメチル化反応は全く起
こらなかった。
実施例3 四塩化スズに代えて、第2表に示すルイス酸をジビニル
ベンゼン架橋ポリスチレン中のベンゼン環に対し0.43当
量使用する以外は実施例2−2と同様に反応を行った。
p位クロルメチル化の確認は実施例2−2と同様にして
行った。p位クロルメチル化架橋ポリスチレン中のクロ
ルメチル基の導入率は第2表に示すとおりであった。
なお、実施例3−8における25℃での撹拌時間は1時
間とした。
実施例4 四塩化スズに代えて第3表に示す所定量の四臭化スズ
を、クロロトリメチルシランに代えて、ブロモトリメチ
ルシラン3.8m用を使用し、所定の温度で所定時間撹拌
する以外は、実施例2−2と同様に反応を行った。p位
ブロモメチル化の確認は、実施例2−2と同様にして行
った。p位ブロモメチル化架橋ポリスチレン中のブロモ
メチル基の導入率は第3表に示すとおりであった。
実施例5 窒素雰囲気下、クロロトリメチルシラン3.8mとヨウ化
ナトリウム14.5gをクロロホルム15m中で24時間
環流させて、ヨードトリメチルシランを系中に発生させ
た。室温に戻し、ジビニルベンゼン架橋ポリスチレン
(スチレン:ジビニルベンゼン=98.2(wt%)のモノマー
組成の架橋共重合体)1gを加え0℃で撹拌しながら、
四塩化スズ1.12mを加え30分間撹拌した。次いで、
環流下48時間撹拌して反応を行った。反応後の後処理
は実施例2と同様に行ったところp位ヨードメチル化架
橋ポリスチレン1.67gが得られた。p位ヨードメチルの
確認は実施例2−2と同様にして行った。p位ヨードメ
チル化架橋ポリスチレン中のヨードメチル基の導入率は
52.0%であった。
(発明の効果) この発明によって、以上詳しく説明したとおり、ハロメ
チル基の導入率を所定のものに制御することが容易で、
副反応や樹脂の着色のない、安全性、反応選択性に優れ
たハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマーの製造が可
能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ビニル化合物ポリマーに、ホルムア
    ルデヒド類と含シリルハロゲン化物とをルイス酸の存在
    下に反応させることを特徴とするハロメチル化芳香族ビ
    ニル化合物ポリマーの製造法。
JP25622690A 1990-09-26 1990-09-26 ハロメチル化芳香族ビニル化合物ポリマーの製造法 Expired - Lifetime JPH0639493B2 (ja)

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RU2724958C1 (ru) * 2019-08-16 2020-06-29 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт органического синтеза им. И.Я. Постовского Уральского отделения Российской академии наук Способ получения хлорметилированного полистирола
RU2755720C1 (ru) * 2021-02-25 2021-09-20 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт органического синтеза им. И.Я. Постовского Уральского отделения Российской академии наук Способ получения сшитого хлорметилированного полистирола

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