JPH0639364U - クラッチ付電動工具 - Google Patents
クラッチ付電動工具Info
- Publication number
- JPH0639364U JPH0639364U JP7480792U JP7480792U JPH0639364U JP H0639364 U JPH0639364 U JP H0639364U JP 7480792 U JP7480792 U JP 7480792U JP 7480792 U JP7480792 U JP 7480792U JP H0639364 U JPH0639364 U JP H0639364U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- coil spring
- ball
- plate
- claw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Drilling And Boring (AREA)
- Retarders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案の目的は、クラッチを動作させたくな
い場合にクラッチの動作を確実に抑止できるようなクラ
ッチ機構を有するクラッチ付電動工具を得ることであ
る。 【構成】 インターナルギヤ10の端面に設けた爪11
とこの爪に係合するボール12とで構成されるクラッチ
の前記ボール12を前記爪11側に付勢するコイルスプ
リング15が該コイルスプリング15と前記ボール12
との間に配したスラストプレート17と、クラッチノブ
20の階段状斜面19を摺動するクラッチプレート16
とで挟持され、スラストプレート17とクラッチプレー
ト16の間に配したスプリングホルダ23を円筒状にし
てコイルスプリング15を包括し前記クラッチノブ20
の回転量により前記コイルスプリング15の圧縮量を調
整してすべりトルクを設定するクラッチ機構。
い場合にクラッチの動作を確実に抑止できるようなクラ
ッチ機構を有するクラッチ付電動工具を得ることであ
る。 【構成】 インターナルギヤ10の端面に設けた爪11
とこの爪に係合するボール12とで構成されるクラッチ
の前記ボール12を前記爪11側に付勢するコイルスプ
リング15が該コイルスプリング15と前記ボール12
との間に配したスラストプレート17と、クラッチノブ
20の階段状斜面19を摺動するクラッチプレート16
とで挟持され、スラストプレート17とクラッチプレー
ト16の間に配したスプリングホルダ23を円筒状にし
てコイルスプリング15を包括し前記クラッチノブ20
の回転量により前記コイルスプリング15の圧縮量を調
整してすべりトルクを設定するクラッチ機構。
Description
【0001】
本考案は、クラッチ付電動工具のクラッチの改良に関するものである。
【0002】
クラッチ付電動工具の減速装置として用いられる遊星歯車機構は、2〜3段構 成のものが主流であるが、従来の例になるそれらの構成及びクラッチの動作原理 を図を用いて説明する。
【0003】 図3において、モータ軸31に固定されたピニオン32はキャリア33の支持 軸Aに支持されたプラネットギヤ34と噛合し、さらに該プラネットギヤ34は ケースCに固設されるインターナルギヤ35と噛合する。さらに前記キャリア3 3には次段の太陽歯車36が形成されており順次次段へと前記モータ軸31の回 転が減速伝達され、最終段の太陽歯車37まで回転が減速伝達される。該太陽歯 車37はキャリア38の支持軸Bに支持されたプラネットギヤ39と噛合し、さ らに該プラネットギヤ39はインターナルギヤ40と噛合する。次にクラッチ構 成部品の斜視図を図4に示す。前記インターナルギヤ40の端面には爪41が設 けられており、この爪41に係合するボール42はケース43に貫通した6個の 穴44に配され、軸方向の移動のみに動きが制限されており、コイルスプリング 45によりスラストプレート47を介して常時、前記爪41側に付勢されている 。コイルスプリング45は、前記スラストプレート47とクラッチプレート46 とで挟持されている。クラッチプレート46は、軸方向に高さを持ち複数の水平 部48を設けた階段状斜面49を内周側壁に有するクラッチノブ50の前記階段 状斜面49上を摺動する3本の脚51を有し、前記階段状斜面49に設けた複数 の水平部48の位置により、クラッチプレート46を固定し、スリップトルクを 適宜選択する構造になっている。通常前記ボール42は前記コイルスプリング4 5により、前記インターナルギヤ40の爪41側へ付勢されているので、爪41 とボール42が係合して前記インターナルギヤ40は回転できないため前記キャ リア38とスプライン嵌合している出力軸52に回転が減速伝達される。
【0004】 上述のクラッチ機構を組込んだ電動工具を使用する場合を説明する。まずネジ 頭を傷めないようにあるいは、機械ネジ締めなどの作業をするために、クラッチ が必要な場合、まずクラッチノブ50を回転させると該クラッチノブ50の階段 状斜面49をクラッチプレート46が摺動し、コイルスプリング45の圧縮量を 変化させて、前記コイルスプリング45の付勢力即ちすべりトルクが設定される 。ネジ締め作業時に設定されたすべりトルクより大きな負荷が出力軸52に加わ ると、インターナルギヤ40の端面に設けられた爪41をボール42がスラスト プレート47を前記コイルスプリング45の圧縮方向に移動させて乗り越え、イ ンターナルギヤ40が回転し始めるため、前記出力軸52に動力が伝わらなくな る。 次にクラッチを動作させたくない状態、即ちドリルモードで鉄工錐を使用 する穴あけ等の作業を行なう際は、クラッチノブ50を更に回転させ、該クラッ チプレート46をスラストプレート47側に最も移動させて、即ちコイルスプリ ング45を最大限圧縮させる。このように設定すると前記コイルスプリング45 の付勢力より大きな負荷が出力軸52に加わっても、インターナルギヤ40の端 面に設けられた爪41をボール42がスラストプレート47を前記コイルスプリ ング45の圧縮方向に移動し乗り越えようとしても、前記コイルスプリング45 はこれ以上圧縮することができないので、前記ボール42は爪41を乗り越える ことができない。即ちドリルモードに設定できる。
【0005】
従来のクラッチ付電動工具の減速装置及びクラッチ部は、上述した構造であり 、クラッチを動作させないようにするために、プレート(B)53、インターナ ルギヤ40、ボール42、スラストプレート47、コイルスプリング45、クラ ッチプレート46及びクラッチノブ50の階段状斜面49間の累積公差を爪41 の高さ以下に抑えなければならないので、個々の部品の精度を上げる必要があり 、精度をコントロールするのが困難であった。特に前記コイルスプリング45は 製作時のバラツキが大きくなり、最大圧縮長(全圧縮長)を精度良く管理するの が困難である。またドリルモードに設定するためには、コイルスプリング45の 全圧縮を利用するためコイル間に生じるすき間、あるいはコイルの外径誤差、線 径誤差及び全圧縮時のコイル間の平行度などの影響で全圧縮時にコイル間で横ズ レが生じて、ドリルモードに設定してもクラッチが動作してしまうことがあった 。
【0006】 また歩留りが悪く部品のコストアップはさけられないという欠点も有していた。
【0007】 本考案の目的は、前記累積公差に関与する個々の部品の精度管理をゆるやかに して、部品のコストを下げ、また全圧縮時に生じるコイル間の横ズレを防止して 確実にドリルモードが維持できるようなクラッチ付電動工具を得ることである。
【0008】
上記目的はクラッチノブを回転させてドリルモードに設定した時、クラッチプ レートとスラストプレートの両部材に接触するスプリングホルダを両部材の間に 配し、且つスプリングホルダの形状を円筒状にすることにより達成される。
【0009】
上記のように構成されたクラッチを有する電動工具を、ドリルモードに設定す るとボールが爪を乗り越えようとしても、スラストプレートとクラッチプレート の両部材に接触しているスプリングホルダがスラストプレートの動きを制限し、 ボールの移動を阻止する。また円筒状に形成されたスプリングホルダはコイルス プリングの外周を包括し、コイルスプリングの横ズレを防止する。
【0010】
本考案になるクラッチ付電動工具の減速部及びクラッチ部の縦断面図を図1、 クラッチ部の斜視図を図2に示す。
【0011】 まずモータ軸1に固定されたピニオン2はキャリア3の支持軸9に支持された プラネットギヤ4と噛合し、さらに該プラネットギヤ4はケースCに固設される インターナルギヤ5と噛合する。さらに前記キャリア3には次段の太陽歯車6が 形成されており順次次段へと前記モータ軸1の回転が減速伝達され、最終段の太 陽歯車7まで回転が減速伝達される。該太陽歯車7はキャリア8の支持軸bに支 持されたプラネットギヤ9と噛合し、さらに該プラネットギヤ9はインターナル ギヤ10と噛合する。該インターナルギヤ10の端面には爪11が設けられてお り、この爪11に係合するボール12はケース13に貫通した6個の穴14に配 され、軸方向の移動のみに動きが制限されており、コイルスプリング15により スラストプレート17を介して常時前記爪11側に付勢されている。コイルスプ リング15は前記スラストプレート17とクラッチプレート16とで挟持されて いる。クラッチプレート16は軸方向は高さを持ち複数の水平部18を設けた階 段状斜面19を内周側壁に有するクラッチノブ20の前記階段状斜面19上を摺 動する3本の脚51を有し、前記階段状斜面19に設けた複数の水平部18の位 置によりクラッチプレート16を固定しスリップトルクを適宜選択する構造にな っている。通常前記ボール12は、前記コイルスプリング15により前記インタ ーナルギヤ10の爪11側へ付勢されているので爪11とボール12が係合して 前記インターナルギヤ10は回転できないため、前記キャリア8とスプライン嵌 合している出力軸22に回転が減速される。
【0012】 図1において中心線より上がクラッチ動作位置の断面を示し、中心線より下が クラッチを動作させない位置即ちドリルモード時の断面を示している。まずネジ 頭を傷めないように、あるいは機械ネジ締めなどの作業をするためにクラッチが 必要な場合、まずクラッチノブ20を回転させると、該クラッチノブ20の階段 状斜面19をクラッチプレート16が摺動し、コイルスプリング15の圧縮量を 変化させて、前記コイルスプリング15の付勢力即ちすべりトルクが設定される 。ネジ締め作業時に設定されたすべりトルクより大きな負荷が出力軸22に加わ るとインターナルギヤ10の端面に設けられた爪11をボール12がスラストプ レート17を前記コイルスプリング15の圧縮方向に移動させて乗り越えインタ ーナルギヤ10が回転し始めるため前記出力軸22に動力が伝わらなくなる。
【0013】 次にドリルモードの場合は、クラッチノブ20を回転させ、該クラッチプレー ト16をスラストプレート17側に移動する。さらにクラッチノブ20を回転さ せ、ドリルモードの位置に設定すると、前記コイルスプリング15を覆う円筒状 のスプリングホルダ23が前記クラッチプレート16と前記スラストプレートの 両部材に接触する。この状態でモータを回転させ、出力軸22を固定すると、イ ンターナルギヤ10の端面に設けられた爪11をボール12がスラストプレート 17を前記コイルスプリング15の圧縮方向に移動させて乗り越えようとしても 、前記スプリングホルダ23が前記スラストプレート17の動きを制限しボール 12の移動を阻止する。また円筒状に形成されたスプリグホルダ23はコイルス プリング15の外周を包括し、コイルスプリング15の横ズレを防止してクラッ チが動作しない。
【0014】 尚、本実施例ではスラストプレート17とスプリングホルダ23を別体に構成 して説明したが、電動工具の用途によっては例えば軽作業等に使用される工具で は高度な耐久性は不要となるのでスプリングホルダ23にスラストプレート17 の機能を兼用させ、スラストプレート17を省くこともできる。
【0015】
本考案によれば、クラッチが動作しないように即ちドリルモードを設定するの に関与する部品を極力減らしたので、従来必要であった個々の部品の精度管理が 不要となり、コストの低減が可能となる。またスプリングホルダを円筒状として コイルスプリングの全圧縮時の横ズレを防止でき、またスプリングホルダの高さ を利用してボールの移動を確実に阻止できるようにしたので、安定したドリルモ ードの状態が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案になるクラッチ付電動工具の減速部及
びクラッチ部の縦断面図である。
びクラッチ部の縦断面図である。
【図2】 図1のクラッチ部の斜視図である。
【図3】 従来技術になるクラッチ付電動工具の減速部
及びクラッチ部の縦断面図である。
及びクラッチ部の縦断面図である。
【図4】 図3のクラッチ部の斜視図である。
10はインターナルギヤ、11は爪、12はボール、1
5はコイルスプリング、16はクラッチプレート、17
はスラストプレート、19は階段状斜面、20はクラッ
チノブ、23はスプリングホルダである。
5はコイルスプリング、16はクラッチプレート、17
はスラストプレート、19は階段状斜面、20はクラッ
チノブ、23はスプリングホルダである。
Claims (2)
- 【請求項1】 遊星歯車減速装置を構成するインターナ
ルギヤの端面に設けた爪と、該爪に係合するボールと、
該ボールを該爪側に弾性付勢するコイルスプリングとか
らなるクラッチ機構において、前記コイルスプリングの
周囲に円筒状のスプリングホルダを配したことを特徴と
するクラッチ付電動工具。 - 【請求項2】 前記スプリングホルダの一端は屈曲して
前記スプリングの一端に圧接している請求項1記載のク
ラッチ付電動工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7480792U JPH0639364U (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | クラッチ付電動工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7480792U JPH0639364U (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | クラッチ付電動工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0639364U true JPH0639364U (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=13557956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7480792U Pending JPH0639364U (ja) | 1992-10-27 | 1992-10-27 | クラッチ付電動工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0639364U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11285986A (ja) * | 1998-03-04 | 1999-10-19 | Scintilla Ag | 手持ち式工作機械、特に穴あけドライバ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5639875A (en) * | 1979-09-05 | 1981-04-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Clutch device for motor tool |
JPS62224587A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-10-02 | 松下電工株式会社 | 電動ドライバ− |
-
1992
- 1992-10-27 JP JP7480792U patent/JPH0639364U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5639875A (en) * | 1979-09-05 | 1981-04-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Clutch device for motor tool |
JPS62224587A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-10-02 | 松下電工株式会社 | 電動ドライバ− |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11285986A (ja) * | 1998-03-04 | 1999-10-19 | Scintilla Ag | 手持ち式工作機械、特に穴あけドライバ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980818 |