JPH0639323Y2 - 異種のサンプル枠を有する試験片の供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は異形状又は同一形状のもので外形の大きさのみ
が異なるサンプルを同一外形寸法のサンプルケース内に
収納した異種のサンプル枠を有する試験片の供給構造に
関する。

（従来の技術） 一般に第６図（ａ）乃至（ｃ）に示す如く自動化システ
ムの引張試験機でサンプル１を予めサンプル形状に合わ
せたサンプル収納カセットケース２に、サンプル１を数
百枚重ねてそのサンプル収納カセットケース２をサンプ
ル供給装置にセットするだけでそのサンプル１は移動ア
ーム（図示せず）の真空式上部吸着盤３及び真空式下部
吸着盤４によって所定位置にて吸着されて回転移動し別
設せる引張上部クランプ５及び引張下部クランプ６によ
り適正位置にて挟持される。

この移動アームによってサンプル１がクランプまで円滑
に移動出来るのはサンプル収納カセットケース２によっ
てサンプル１′の位置が完全に決定されるという重要な
機能によって成立している。

然しながら第７図（ａ）乃至（ｃ）に示す如くサンプル
１の形状がサンプルケース外形よりも小さい場合サンプ
ル１が位置ずれするので真空式上部及び下部吸着盤（3,
4）による吸着位置あるいは引張上部及び下部クランプ
（5,6）によるクランプ位置がずれてしまい、そのため
今まで使用していたサンプル収納カセットケース２を使
用することが出来なくなってしまう欠点があった。

例へば、３種類の形状の異なるサンプルがあれば、３つ
の種類のサンプル収納カセットケースを用意する必要が
ある。

従って、１つのサンプル収納カセットケースの試験が終
了すると別のサンプル形状の入っているサンプル収納カ
セットケースを挿入して、次の試験を行うものである。
従って、このような方法を採用していると、サンプル量
が少量で多種類のサンプルを連続して試験を行うことが
出来なかった。

このような欠点を解決すべくサンプル収納カセットケー
スを円形状の回転テーブルに複数個並べて１つのセット
が終れば回転テーブルを廻わし、次のサンプル収納カセ
ットケースのサンプルを試験することが出来る装置も提
案出来るが該装置が大嵩さとなりコスト高になる欠点が
生じた。

（技術的課題） 而して本考案は従来技術の欠点に鑑みなされたもので、
異形状のサンプル又は同一形状でも外形の大きさが異な
るサンプルを同一外形寸法のサンプルケース内に収納
し、スムースに吸着してクランプまで搬送出来るように
することを技術的課題とするものである。

（技術的手段） 本考案では上記の技術的課題を解決するために、複数個
の同一形状、寸法のサンプルケース内に、夫々ダンベル
状の試験片の形状、寸法に対応すべく枠体を取付け且つ
試験片の形状、寸法が同一か異種かの区別がつくように
適宜の色彩、マーク等の目印を前記サンプルケースに附
してある。そしてこれらサンプルケースを重ねて収納す
るサンプル収納カセットの下部に押上げ機構を設けて、
種別サンプルケースを順次押上げるように構成し、サン
プル収納カセット上方には、進退自在とした一対の真空
式吸着盤を設け、最上位の試験片を取出し供給するよう
に構成してあり、最上位のサンプルケースの色彩，マー
ク等の目印に応じて一対の真空式吸着盤間の間隔寸法を
調整可能としたことを特徴とするものである。

具体的には図示の実施例に示す如く下記の構成となる。

A,B・・・は異形状、異寸法のダンベル状の試験片でゴ
ム製、プラスチック製等種々ある。

10は同一形状、同一寸法のサンプルケースで各種類の試
験片A,B・・・に対応してその区別が外部より視認判別
出来るように適宜の異なる色彩やマーク等の目印を附し
てある。

本実施例ではサンプルケース10に適宜の色彩を施して種
別サンプルケース10A,10B・・・となしてある。11A,11B
・・・は前記した試験片A,B・・・に対応すべく形成し
た枠体で前記した種別サンプルケース10A,10B・・・内
に夫々取付けてある。この枠体11A,11B・・・の取付け
に際し、Ｘ軸中心及びＹ軸中心の交点Ｐが各種別サンプ
ルケース10A,10B・・・に於いて全て等しく成してあ
る。

このように構成することにより後述する如く真空式吸着
盤12間の距離ｌを枠体のマーク等で種別により自動調整
することが出来る。

又、上部クランプ13及び下部クランプ14間の距離Ｌをマ
ーク等の種別により自動調整することができる。15は透
明な合成樹脂製のサンプルケース収納カセットで外部よ
り内装物が視認できるように成してある。このサンプル
ケース収納カセット15内には種々の種別サンプルケース
10A,10B・・・を積層してある。

16は押上ブロック17を螺着せしめた螺杆でモーターＭに
より回転し、該押上ブロック17を矢標Ｅ方向へ移動せし
めて種別サンプルケース10A,10B・・・を上昇せしめて
送出する。

18は回転シリンダー19に取付けた回転アームでその先端
に一対の真空式吸着盤12を取付けてある。該吸着盤12間
の距離ｌは枠体（11A,11B）の種別に対応して手動又は
自動的に可変出来るように成してある。この回転アーム
18は矢標Ａ又はＢ方向へタイミング円弧回転し、一対の
吸着盤12により試験片A,B・・・の所定位置を吸着保持
するものである。20は真空式の吸着器で空気圧シリンダ
ーにより上下方向に移動すべく成してあり、試験片除去
後のサンプルケース10を吸着除去する機能を有し、サン
プルケース収納カセット15の最上部に順次位置して来る
サンプルケース10を吸着して矢標Ｃ方向に持ち上げ、次
いで矢標Ｄ方向に水平移動せしめるように成してある。

この吸着器10のタイミング動作は回転アーム18のタイミ
ング動作と関連付けてある。

（作用） 上記の技術的手段は下記の如く作用する。

種別サンプルケース10A,10B・・・内に各種の枠体11A,1
1B・・・を取付け、各種の形状寸法の試験片A,B・・・
を適宜、該枠体11A,11B・・・内に載置する。

然る後、種別サンプルケース10A,10B・・・をサンプル
ケース収納カセット15内に積層する。一方、一対の吸着
盤12間の距離ｌを予め試験片A,B・・・に対応すべく手
動にて調整しておく。

又、自動調整の場合は種別サンプルケースに附してある
マーク等を判断して自動設定する。

而して、回転アーム18が矢標Ｂ方向に偏角回動すると種
別サンプルケース10A内に載置収納せしめてある試験片
Ａが吸着盤12により吸着されて、矢標Ａ方向へ持ち去ら
れることとなる。

然る時、吸着器20が空気圧シリンダーにより降下して空
の種別サンプルケース10Aを吸着し、矢標Ｃ方向に持ち
上げ、然る後、矢標Ｄ方向へ水平移動せしめる。以後、
同様の動作が繰り返される。

（効果） 而して、本考案は下記の如き特有の効果がある。

（ａ）各試験片の形状及び同一形状で寸法等が異なって
いてもそれに対応した枠体の採用により同一寸法のサン
プルケースを使用することが出来、二次的に単一のサン
プルケース収納カセットを採用することが可能である。

（ｂ）サンプルケースに適宜の色彩、マーク等の目印を
附したので試験片の種類の区別が視認でき、二次的に一
対の吸着盤間の距離ｌ及び上下部クランプの間隔を予め
自動調整することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の要部の側面図、第２図及び第３図
は種別サンプルケースの平面図で試験片に対応する枠体
を取付けてある。 第４図は種別カセットケースを積層した状態の斜視図で
ある。第５図（ａ）は種別サンプルケースに選択した枠
体を取付けて試験片を収納した状態の平面図、第５図
（ｂ）は試験片と吸着盤との位置関係を示す平面図、第
５図（ｃ）は試験片とクランプとの位置関係を示す平面
図である。 第６図（ａ）乃至（ｃ）は従来技術の説明図、第７図
（ａ）乃至（ｃ）は他の従来技術の説明図である。 A,B……試験片、10A,10B……種別サンプルケース、11A,
11B……枠体、15……サンプルケース収納カセット、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数個の同一形状、同一寸法のサンプルケ
   ース10内に、夫々試験片A,B,……の形状，寸法等に対応
   する枠体11A,11B,……を夫々取付けると共に、前期夫々
   のサンプルケース10に適宜の色彩，マーク等の目印を附
   して各試験片の区別がつくように種別サンプルケース10
   A,10B,……を形成し、該種別サンプルケース10A,10B,…
   …をサンプルケース収納カセット15内に積重して収容
   し、サンプル収納カセット15の下部に押上げ機構を設け
   て種別サンプルケース10A,10Bを順次押上げるように構
   成し、サンプル収納カセット上方には、進退自在とした
   一対の真空式吸着盤を設け、最上位の試験片を取出し供
   給するように構成してあり、最上位のサンプルケースの
   色彩，マーク等の目印に応じて一対の真空式吸着盤間の
   間隔寸法を調整可能としたことを特徴とする異種のサン
   プル枠を有する試験片の供給装置。