JPH0639138B2 - 金属コ−ドとゴムの複合体 - Google Patents

金属コ−ドとゴムの複合体

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JPH0639138B2
JPH0639138B2 JP61126280A JP12628086A JPH0639138B2 JP H0639138 B2 JPH0639138 B2 JP H0639138B2 JP 61126280 A JP61126280 A JP 61126280A JP 12628086 A JP12628086 A JP 12628086A JP H0639138 B2 JPH0639138 B2 JP H0639138B2
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JP
Japan
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cord
rubber
filaments
steel cord
metal
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JP61126280A
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JPS62282923A (ja
Inventor
満 稗田
Original Assignee
オ−ツタイヤ株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、金属コードとゴムの複合体に関する。
(従来の技術) 金属コードとゴムの複合体は、スチールラジアルタイヤ
において、そのベルト補強層として使用されており、こ
のベルト補強層には、3本乃至5本のフィラメントを撚
り合わせた所謂1×3、1×4又は1×5構造のスチー
ルコードが従来から広く使用されている。
ところで、従来のスチールコードは、第8図に示すよう
に、軸心方向全長にわたって撚りの締った状態に撚り合
わされて、フィラメント7同士が軸心方向全長にわたっ
て密着した所謂コンパクトコードとされていた。
このため、スチールコードをゴムに埋設した際に、スチ
ールコードの中心にまでゴムが浸入せず、スチールコー
ドの中心に空間部が生じていた。
そのため、上記のようなスチールコードをベルト補強層
に使用したタイヤで路面上を走行する間に、タイヤが小
石や釘等によりスチールコードに達するような外傷を受
けると、その傷口から侵入した水分がスチールコードの
中央部の空洞部の中を容易に浸透していき、その結果、
スチールコードが腐食されて、スチールコードとゴムと
の接着が低下し、これにより、いわゆるスチールコード
とゴム間におけるセパレーションと云う現像を起こすと
いった欠点があった。
この問題を解決するコードとして、特開昭55-90692号公
報に示すものがあり、これでは、第9図に示すように、
コード径をやや大きめに撚り合わせることによって、フ
ィラメント7を相互に接触させずに、フィラメント7相
互間に空隙を設けると共に、コード断面が円に内接する
ような均一断面とされた所謂オープンコードとされてい
る。
上記のようなコードであれば、ゴムに埋設後、熱入れ加
硫工程において、ゴムが加硫初期の流動状態にある際
に、ゴムがフィラメント7相互間の空隙からコードの中
央部の空洞に浸透することにより、タイヤの外傷から浸
入した水がコードの中を拡散しないため、金属コードの
耐腐蝕性が改善されるように思われる。
然し乍ら、上記のようなオープンコードを使用しても、
上記熱入れ加硫工程は通常4〜40kg/cm2の圧力下で行
われるため、この圧力により、コードのふくらみが押し
つぶされて、フィラメント7相互間の空隙が殆ど失われ
てしまう。
そのため、流動状態のゴムがコードの中央部の空洞に殆
ど浸入できず、例え、浸入したとしても部分的にわずか
にゴムが浸入するのみである。
従って、上記コードを使用したタイヤが外傷を受ける
と、外傷から浸入した水分により、部分的に浸透したゴ
ムとコードとの界面が短時間のうちに腐食されてしま
い、その隙間から更に水分がコードの軸心方向に拡散
し、その結果、コードとゴムとの間にセパレーションが
生じてしまうと云う問題がある。
本発明は、上記問題を解決できる金属コードとゴムの複
合体を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の特徴とする処は、
予じめ撚り合せた際の形状に癖付けされたn=(n≧
3)本のフィラメントを撚り合せて、金属コードを構成
し、金属コードに、撚りのあまい部分と締った部分とを
軸心方向に交互に配設すると共に、金属コードをゴムに
埋設したものにおいて、 金属コードをゴムに埋設する前の状態においてフィラメ
ント1本当り5kgの荷重を掛けた際の金属コードの伸び
率が0.4〜1.0%の範囲であり、フィラメントを、略同一
ピッチとされた第1・第2フィラメントにより構成し、
第1フィラメントの本数を1本以上で(n−2)本以下
とし、第1・第2各フィラメントの1ピッチ当りの軸心
方向の長さl,lの比l/lを0.8〜0.95の範
囲とした点にある。
(実施例) 以下、本発明の第1実施例を第1図乃至第6図の図面に
基き説明すれば、第1図及び第2図は、所謂1×4の金
属コードとして例示するスチールコード1を示してい
る。
スチールコード1は、第3図及び第4図に示すように、
予じめ撚り合せた際の形状に癖付けされた1本の第1フ
ィラメント2と3本の第2フィラメント3を撚り合せる
ことで構成されて、スチールコード1には、撚りのあま
い部分4と締った部分5とが軸心方向に交互に配設され
て、タイヤ等のゴムに埋設される。
スチールコード1をゴムに埋設する前の状態において、
フィラメント2,3の1本当り5kgの荷重を掛けた際のス
チールコード1の伸び率を0.4〜1.0%の範囲としてい
る。
このように定めたのは、上記荷重を掛けた際の伸び率が
0.4%以下であると、スチールコード1におけるフィラ
メント2,3相互間の空隙が少なくて、従来の所謂コンパ
クトコードと似たものとなり、スチールコード1内にゴ
ムが殆ど浸入しなくなるからである。
又、伸び率が1.0%以上であると、スチールコード1の
端部に撚り乱れを生じ易く、作業性に問題が生じると共
に、スチールコード1とゴムの複合体としてのモジュラ
スの低下を招いて、タイヤの性能に悪影響を及ぼし、好
ましくないからである。
上記スチールコード1の伸び率の下限値が妥当なもので
あるか否かを確かめるために、スチールコード1の伸び
率と空気透過性(空気透過性が高いと云うことは、フィ
ラメント2,3相互間の空隙が多くて、スチールコード1
内にゴムが良好に浸入することになる)との関係を調べ
た。
その実験結果を第5図に示す。第5図を見れば、伸び率
が0.4%以下であれば、空気透過性が50%を切り、スチ
ールコード1内へのゴムの浸入が悪くなることがわか
る。
次に、上記スチールコード1の伸び率の上限値が妥当な
ものであるか否かを確かめるために、本発明のスチール
コード1と従来の所謂オープンコードとを対比させ乍
ら、伸び率と、従来の所謂コンパクトコードに対するモ
ジュラス比との関係を調べた。
その実験結果を第6図に示す。第6図を見れば、本発明
のスチールコード1においても、伸び率が1.0%を越え
れば、モジュラス比がかなり小さくなるのがわかる。
第1・第2フィラメント2,3のピッチPは同一とされて
いるが、このように、第1・第2フィラメント2,3のピ
ッチPを同一として、スチールコード1に、撚りのあま
い部分4と締った部分5とを軸心方向に交互に配設する
ことにより、従来のオープンコードのように、コードと
ゴムの複合体としてのモジュラス低下を防止できる。
そして、第1・第2フィラメント2,3の1ピッチp当り
の軸心方向長さl,lとした時、これら長さの比l
/lを0.8〜0.95の範囲としている。
このように定めたのは、長さの比l/lが0.8以下
になると、スチールコード1の疲労特性、強度及び作業
性の低下を招くからである。
又、長さの比l/lが0.95以上では、従来の所謂オ
ープンコードと似たものとなり、加硫時の圧力により、
スチールコード1を構成する全フィラメント2,3が直線
状に伸びきって、スチールコード1の軸心部に移行し、
フィラメント2,3相互間の空隙が失われて、スチールコ
ード1内へのゴムの浸入が満足のいくものでなくなる。
即ち、長さの比l/lが0.95以下であれば、加硫時
にスチールコード1にテンションが掛かっても、第1フ
ィラメント2に応力がまず掛かる為、残りの第2フィラ
メント3が直線状に伸びきって、スチールコード1の軸
心部に移行することはなく、フィラメント2,3相互間の
空隙が残されるので、スチールコード1をゴムに埋設す
る際に、ゴムがスチールコード1内に容易に浸入する。
第7図は本発明の第2実施例の断面を示すもので、第1
フィラメント2と第2フィラメント3の数を2本宛とし
たものである。
尚、実施例では、スチールコードを4本のフィラメント
から構成したが、スチールコードを3本又は5本以上の
フィラメントから構成してもよく、又、第1フィラメン
トの本数は1本以上で、(フィラメントの総本数−2)
本以下であればよい。
次に、本発明のスチールコードをタイヤに備えた場合の
効果を確かめるために下記のような実験を行った。
即ち、スチールコードを、1本の第1フィラメントと3
本の第2フィラメントにより構成した。
又、タイヤ幅165mmでリム径330.2mmのチューブレスタイ
ヤを使用し、このタイヤのトレッドプライを2プライと
して、各プライに上記スチールコードを使用した。
そして、5種類のスチールコードを使用してゴム浸入率
や錆長さ発生指数を調べた。
下表に実験結果を示す。
上記実験結果を見れば、スチールコードの伸び率が0.7
〜1.0%で、l/lが0.8の時に、ゴム浸入率が高
く、錆発生長さ指数が小さいのがわかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、金属コード内に
ゴムを十分に浸入させることができ、外傷による水分の
浸入に起因する金属コードの耐腐蝕性を大幅に改善でき
て、金属コードの腐食による金属コードとゴムとの接着
性の低下に起因するセパレーション現象を大幅に改善で
き、金属コードとゴムの複合体を長寿命とできると共
に、その他、金属コード自体の特性や、金属コードとゴ
ムの複合体の性能も良好なものとできる。本発明は上記
利点を有し、実益大である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明の第1実施例を示し、第1図
はスチールコードの正面図、第2図は同横断面図、第3
図及び第4図の各図は第1・第2各フィラメントの正面
図、第5図及び第6図の各図は実験結果を示すグラフ、
第7図は本発明の第2実施例を示すスチールコードの横
断面図、第8図及び第9図の各図は従来のスチールコー
ドの一例を示す横断面図である。 1……スチールコード、2,3……第1・第2フィラメン
ト、4……撚りのあまい部分、5……撚りの締った部
分。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予じめ撚り合せた際の形状に癖付けされた
    n(n≧3)本のフィラメントを撚り合せて、金属コー
    ドを構成し、金属コードに、撚りのあまい部分と締った
    部分とを軸心方向に交互に配設すると共に、金属コード
    をゴムに埋設したものにおいて、 金属コードをゴムに埋設する前の状態においてフィラメ
    ント1本当り5kgの荷重を掛けた際の金属コードの伸び
    率が0.4〜1.0%の範囲であり、フィラメントを、略同一
    ピッチとされた第1・第2フィラメントにより構成し、
    第1フィラメントの本数を1本以上で(n−2)本以下
    とし、第1・第2各フィラメントの1ピッチ当りの軸心
    方向の長さl,lの比l/lを0.8〜0.95の範
    囲としたことを特徴とする金属コードとゴムの複合体。
JP61126280A 1986-05-31 1986-05-31 金属コ−ドとゴムの複合体 Expired - Lifetime JPH0639138B2 (ja)

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JPS62282923A JPS62282923A (ja) 1987-12-08
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US5223060A (en) * 1988-10-26 1993-06-29 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic radial tire including steel cords of flat oblong cross-sectional configuration
JPH0364585A (ja) * 1989-07-31 1991-03-19 Kokoku Kousensaku Kk タイヤ
JP2842701B2 (ja) * 1990-05-15 1999-01-06 住友電気工業株式会社 ゴム物品補強用金属コード

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