JPH0638599A - 揚水発電装置 - Google Patents

揚水発電装置

Info

Publication number
JPH0638599A
JPH0638599A JP4214751A JP21475192A JPH0638599A JP H0638599 A JPH0638599 A JP H0638599A JP 4214751 A JP4214751 A JP 4214751A JP 21475192 A JP21475192 A JP 21475192A JP H0638599 A JPH0638599 A JP H0638599A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excitation
circuit
voltage
synchronous machine
converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4214751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2851490B2 (ja
Inventor
Hiroshi Yokota
浩 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP4214751A priority Critical patent/JP2851490B2/ja
Publication of JPH0638599A publication Critical patent/JPH0638599A/ja
Priority to JP10175146A priority patent/JP3073719B2/ja
Priority to JP10175154A priority patent/JP3053612B2/ja
Priority to JP10175148A priority patent/JP3053611B2/ja
Priority to JP10175145A priority patent/JP3043707B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2851490B2 publication Critical patent/JP2851490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 経済的な揚水運転時の自動周波数調整が可能
な揚水発電装置を得ることを目的とする。 【構成】 可逆式ポンプ水車3に直結された交流励磁同
期機Mと、この交流励磁同期機Mの2次側電圧を制御し
て該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器
6とを有する揚水発電装置において、指令回転数がスベ
リ零付近の運転禁止帯に入ったら該運転禁止帯の外側で
運転するように指令回転数を修正する回転数修正装置3
5と、前記運転禁止帯を通過中は励磁電流を絞る電流絞
り回路33とを具備した構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は例えばポンプ水車に交
流励磁同期機を接続した揚水発電装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の揚水発電装置としては、
次のようなものが知られている。
【0003】(1)図15は例えば特開昭62−770
82号公報に示された可変速揚水発電装置の原理を説明
するブロック図であり、図において、Mは巻線形誘導発
電電動機の2次側をスベリ周波数により2次励磁し、可
変速度で指定された電力にて運転される交流励磁同期機
M(以下、AESMと略称する)、1はその巻線形誘電
発電電動機の電機子、2はその誘電発電電動機の回転子
(2次コイル)、3は可逆式ポンプ水車、4はシャフ
ト、5はサイクロコンバータ用変圧器、6は励磁用変換
器としてのサイクロコンバータ(以下、EXと略称す
る)、7は回転数検出器、8はサイクロコンバータの制
御器である。
【0004】図16は上記可変速揚水発電装置の揚水方
向運転特性を示すもので、縦軸はポンプ入力を%表示、
横軸はポンプの揚程である。揚程の100%は最高揚程
で、最低揚程が90%の場合を示している。点P1〜P
4,P13,P14は特定のポイントを示しており、ラ
インL12は最大ポンプ入力、L5は100%ポンプ入
力、L6は安定なるポンプ運転の限界線、L7は最低揚
程におけるポンプ入力の最小しぼり込み値の限界、ライ
ンL8〜L11は回転数を各々102,100,97.
5,95%に変えた場合の運転特性曲線である。
【0005】可変速機でない常に定格回転数(n=10
0%)で運転される揚水発電装置の揚水方向運転特性
は、図16のラインL9に示す特性で揚程によって一義
的にポンプ入力が決められてしまうのに対し、上記可変
速揚水発電装置の場合は回転を定格の回転数より下げる
ことにより、点P2〜P4を結ぶ範囲内でポンプ入力の
調整が可能であり、回転を定格回転数より上げることに
より点P13,P14,P2,P3を結ぶ範囲内でポン
プ入力の調整が可能であり、合せてP13,P2,P
4,P14で囲まれた範囲が運転可能である。
【0006】(2)図17は例えば平成3年電気学会全
国大会、第11−55,第11−56の「可変速揚水発
電システムの励磁装置保護方式」に示されたサイクロコ
ンバータ形可変速揚水発電装置のブロック図であり、前
記図15と同一部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。図17において、9は周波数変換装置としての
サイクロコンバータであり、この入力側にそれぞれ並列
に過電圧抑制用サイリスタ10、過電圧抑制アレスタ1
1、過電圧検出回路12が接続されている。
【0007】次に動作について説明する。AESMを可
変速で運転するには、AESMを2次励磁する方式が通
常採用される。回転数が変っても、系統周波数と一致す
るようにスベリ分だけ2次励磁により周波数を補正して
やれば、系統との並列運転が可能である。
【0008】系統事故が発生すると、AESMの2次に
過電圧が発生することが知られており、過電圧検出回路
12で過電圧を検出し、過電圧抑制用アレスタ11を点
弧して過電圧を抑制していた。
【0009】(3)図18は例えば特開平3−1173
96号公報に示されたサイクロコンバータ形可変速揚水
発電装置の概要を示すブロックであり、前記図15と同
一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図1
8において、13は計器用変流器、14は計器用変圧器
である。図19は上記装置に適用する12相非循環電流
方式サイクロコンバータの回路図である。
【0010】次に動作について説明する。まず、AES
Mを可変速で同期運転するには、該AESMの電機子1
を2次励磁する交流励磁方式が通常採用される。この励
磁方式は、例えば、図示のように、AESMの電機子1
の出力電圧をコンバータ用変圧器5で電圧変換した2次
電圧をEX6に入力する。
【0011】一般に同期発電機を並列運転するには、特
に両機の周波数,電圧の大きさ、及び位相の3要素が一
致していなければ並列投入と同時にじょう乱が発生する
ので、常に回転子2の回転数が高まっても系統周波数と
一致するように、スベリ分だけ2次励磁により周波数を
補正してやる必要がある。
【0012】そこで、EX6の周波数変換機能として、
交流電源からサイリスタのスイッチ作用を利用して直接
に周波数の異る交流電力を得、これをAESMの回転子
2に供給するサイクロコンバータ制御方式が使用され
る。
【0013】前記EX6としてはAESMの回転子2の
回転位置検出機(例えば、レゾルバ)7の位置信号や変
流器13による発電機出力電流,及び計器用変圧器14
による発電機出力電圧等を制御要素として入力したサイ
クロコンバータ制御器8によって制御し、最終的に設定
された電力及び最適回転数になるようにAESMをシス
テム制御している。
【0014】(4)図20は例えば電学誌、107巻3
号、昭62,第210頁、図12に示された揚水発電装
置のブロックであり、図において、Mは電機子1と回転
子2を有するAESM、3はAESMに直結されたポン
プ水車、15はサイクロコンバータ、16は自動電流制
御回路、17は負荷調整回路、18は出力設定器、19
はポンプ水車3の入出力制御サーボ、20はガバナ、2
1は回転速度演算回路、22は弁開度演算回路、P,
N,H,GVOは各々実際の発生電力、回転数、落差、
ガイドベーン開度である。各々のサフィックスの零は指
令値を示す。
【0015】上記の構成において、図11に示すごとく
設定された電力(65P)になるように、出力設定器1
8、負荷調整回路17、自動電流制御回路16によりサ
イクロコンバータ15を制御して電力をPのごとく制御
し、最適回転数(N0 )になるように、出力設定器1
8、回転速度演算回路21、ガバナ20、弁開度演算回
路22により入出力制御サーボ19を制御して回転数N
でAESMを運転する。
【0016】(5)図21は前記図20に示す可変速揚
水発電装置の始動装置を示すブロック図であり、図15
と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図21において、23はAESM用しゃ断器、24はA
ESMの相切替断路器、25は主変圧器、26はEX用
しゃ断器、27は始動用しゃ断器、28は始動用変圧
器、29は始動変圧器用しゃ断器、30はサイリスタ始
動装置である。
【0017】次に上記始動装置の動作を説明する。相切
替断路器24の揚水方向断路器(P側)を投入し、しゃ
断器26,29を投入しておき、始動指令によりまずポ
ンプ水車3の水面を押下げてからしゃ断器27を投入
し、サイリスタ始動装置30にて始動を開始する。サイ
リスタ始動装置30にて昇速し、昇速中の励磁はEX6
によりDCまたは低周波(スベリ3%以下)励磁とし、
同期速度近くまで加速したら始動用しゃ断器27を解放
し、EX6を制御して揃速制御を行ない、発電機しゃ断
器23で同期投入する。水面押下げ用空気排気後、プラ
イミング圧力を確立し、ガイドベーンを開けて揚水運転
に入る。なお、図20の揚水発電装置および図21の始
動装置に関連する従来例として、特開昭60−2010
78号公報、特開平2−111300号公報、特公平3
−51910号公報等がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の揚水発電装置は
以上のように構成されているので、それぞれ次のような
問題点があった。
【0019】まず、前記(1)の揚水発電装置は、スベ
リ零(S=0)即ち、定格回転数(n=100%)付近
では、EX6の出力が非常に低周波で直流に近くなるた
め、3相の1アームに長く通電することにより、熱的に
EX6の容量を大きくしなければならず、不経済とな
る。
【0020】前記(2)のサイクロコンバータ形可変速
揚水発電装置は、一度過電圧保護回路を動作させると、
復帰が困難となったり、復帰回路が複雑になったり、E
X6の出力側に過電圧保護装置を設ける必要があり、構
成も複雑なため装置スペースも大きく、不経済である。
【0021】また、EX6は常に回転子2の回転数を検
出し、系統周波数や位相との差によるスベリ周波数でA
ESMを励磁しているため、系統並入指令が出たら、A
ESMの発生電圧と系統電圧が一致すればすぐ並入して
いた。これは周波数と位相に常に一致しているものとし
て確認せず、従来の同期機と同じように電圧や位相を3
相回路で比較し、同期判定していたため、不十分な条件
で並入したり、装置が複雑になるなどの問題点があっ
た。
【0022】前記(3)のサイクロコンバータ形可変速
揚水発電装置は、EX6の容量は変換器の使用素子の容
量によって制限を受け、大容量の変換器への適用が難し
く、AESMの容量を大きくできなかったり、変換器で
AESMを自己始動できない等の問題点があった。
【0023】前記(4)の揚水発電装置は、入出力設定
器を操作した時、電力は出力設定器18により電気的に
EX6により即応するが、ガイドベーン動作が機械的で
遅いために、一時的に回転速度が反対方向に応動する。
また早い制御が電力でフィードバックされているため、
電力が一定に保たれることからガバナ系ループの安定性
が悪くなり、回転速度が可変速範囲を逸脱するおそれも
あり、AFC信号での応動に問題がある場合があった。
【0024】前記(5)の揚水発電装置は、揚水始動時
にサイリスタ始動装置の設置を必要としたり、EX6で
ベクトル制御のみで自己始動する場合は該EXの容量を
大きくしなければならず、不経済である。
【0025】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、第1の目的は経済的な揚水運転
時の自動周波数調整(以下、AFCと略称する)が可能
な揚水発電装置を得ることである。
【0026】第2の目的は簡潔な系統側事故対応と励磁
用変換器故障に対応できるようにすることである。
【0027】第3の目的は小形で経済的で簡潔な揚水発
電装置を得ることである。
【0028】第4の目的はAESMを系統に並入する
時、確実に電圧、周波数、位相を一致させて並入する揚
水発電装置を得ることである。
【0029】第5の目的は系統のニーズにマッチした安
定なAFC信号に応動可能な揚水発電装置を得ることで
ある。
【0030】第6の目的は経済的な揚水運転時のAFC
調整が可能である揚水発電装置を得ることである。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る揚
水発電装置は、スベリ零付近の運転を避けるために一定
以下のスベリにならないように運転禁止帯を設け、指令
回転数がスベリ零付近の運転禁止帯に入ったら該運転禁
止帯の外側で運転するように指令回転数を修正する回転
修正装置と、前記運転禁止帯を通過中は励磁電流を絞る
電流絞り回路とを具備したものである。
【0032】請求項2の発明に係る揚水発電装置は、励
磁用変換器を構成するインバータとコンバータの間の直
流電圧過大検出回路と、前記インバータ出力電流過大検
出回路と、系統異常検出回路と、これら2回路以上の検
出信号に基づいて異常を判断して、異常が発生したとき
は前記インバータの出力端子間に設けられた直流リンク
コンデンサ短絡回路または/およびインバータ出力短絡
回路を動作させ、異常が一定時間継続していれば、交流
励磁同期機をトリップさせ、直流電圧および系統電圧が
復帰すれば前記交流励磁同期機を平常運転させるインバ
ータ制御回路とを具備したものである。
【0033】請求項3の発明に係る揚水発電装置は、交
流励磁同期機の回転子を制御する励磁用変換器を多相並
列多重型のインバータとコンバータとで構成し、各並列
インバータの電流バランス制御を各々並列回路毎に独立
してd,q軸の2相成分で実施するため3相−2相変換
回路で変換した後、インバータ制御回路の指令信号と合
せて各々並列毎に独立して2相−3相変換回路で3相変
換して各並列多重インバータを制御し、コンバータはコ
ンバータ制御回路によって制御するようにしたものであ
る。
【0034】請求項4の発明に係る揚水発電装置は、交
流励磁同期機の発生電圧を系統電圧に同期して回転する
直交座標に変換して該発生電圧の直交座標成分が各々一
致するように前記励磁用変換器を制御する電圧制御回路
と、前記発生電圧の直交座標成分の各々が論理積条件で
一致した時に同期並入する同期検出装置とを具備したも
のである。
【0035】請求項5の発明に係る揚水発電装置は、励
磁用変換器とガバナの制御を電力偏差による制御と回転
数偏差による制御の両方が可能な回路と、自動周波数調
整信号の電力調整指令を前記励磁用変換器でも前記ガバ
ナでも運用上の必要性と系統の状況に応じて選択切替え
て制御する切替回路とを具備したものである。
【0036】請求項6の発明に係る揚水発電装置は、励
磁用変換器を構成するインバータをパルス幅変調制御す
るパルス幅変調制御回路と、通常の発電時、揚水運転時
には指令条件で決まる最適励磁量になるように前記パル
ス幅変調制御を行なうベクトル制御回路と、揚水始動時
の初期回転時は速度制御信号による前記ベクトル制御回
路の制御信号で始動を開始し、規定回転まで回転が上昇
したら、周波数に比例した励磁電圧に上げる制御により
同期速度まで昇速するように上記パルス幅変調制御を行
なわしめるように前記インバータの制御を切替える制御
切替回路とを具備したものである。
【0037】
【作用】請求項1の発明における揚水発電装置は、スベ
リ零付近の運転を禁止するように制御し、運転禁止帯を
通過中は励磁電流を絞り込む制御を行なうことにより、
容量が小さくても揚水運転中の自動周波数調整を可能と
する。
【0038】請求項2の発明における揚水発電装置は、
異常発生時、保護用GTOの点弧で励磁用変換器の直流
回路およびインバータ出力回路を短絡することにより、
系統事故時のAESMの2次過電圧、過電流および励磁
用変換器回路の故障による過電圧、過電流による機器の
損傷を防止する。
【0039】請求項3の発明における揚水発電装置は、
励磁用変換器を多相並列多重電圧型のインバータとコン
バータとコンバータとで構成され、このインバータの出
力電流が各並列回路毎に独立して3相−2相変換回路を
経てd,q変換され、さらに各並列回路毎に電流バラン
ス回路で電流バランス制御を受けた後、再度各並列回路
毎に独立して2相−3相変換回路にかけ3相にもどさ
れ、各並列回路毎のインバータ制御回路により制御され
ることにより、大容量化に適用可能となる。
【0040】請求項4の発明における揚水発電装置は、
系統電圧に同期して回転する直交座標により、交流励磁
同期機の発生電圧を直交座標変換して、直交座標上で電
圧制御、同期検出を行なうようにしたことにより、同期
並入を迅速、かつ、確実に行なうことができる。
【0041】請求項5の発明における揚水発電装置は、
電力指令をEXに入れ、早く電力をAFC信号の要求に
追従させる場合と、電力指令をガバナに入れ、ゆっくり
電力をAFC信号の要求に追従させる場合を、運用上の
必要性と系統の状況に応じて切替えて制御可能としたこ
とにより、系統のニーズにマッチした安定な自動周波数
調整信号に応動可能である。
【0042】請求項6の発明における揚水発電装置は、
通常の発電および揚水運転時と揚水始動の初期の制御は
ベクトル制御としたことにより、正弦波変調で交流励磁
同期機や系統側への高調波の影響は少ない、一方、加速
の途中からV/F制御として電圧を上げることにより、
高調波も多いが始動時のわずかな時間であり、交流励磁
同期機の加熱の問題もなく、出力電圧を増加させ得るた
め、揚水始動トルクを増大でき、ベクトル制御のままで
並列まで加速するよりも励磁用交換器の容量を小さくで
きる。
【0043】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例を図につ
いて説明する。図1は請求項1の発明の一実施例を示す
可変速揚水発電装置のブロック図であり、前記図15と
同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0044】図1において、EX6はインバータ6aと
コンバータ6bとで構成され、インバータ制御回路8は
ψ検出回路8a、3相−2相変換回路8b、励磁系制御
指令演算回路8c、q軸制御回路8d、d軸制御回路8
e、電圧、無効電力制御回路8f、2相−3相変換回路
8g等で構成されている。
【0045】31は電力設定器、32は運転禁止帯のス
ベリ運転を避けるための回転指令回路、33は運転禁止
帯を通過中は電流を絞り込む電流絞り回路、34は回転
数修正装置としての最適回転数演算回路、35はガバナ
系制御指令演算回路、36はガバナ、37は電力検出回
路である。
【0046】次に上記実施例の動作を図2のポンプ水車
の特性曲線を参照しながら説明する。なお、図2におい
て、前記図16と同一部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。
【0047】図2において、ラインL15,L16で囲
まれた範囲が運転禁止帯(例えば±0.5Hz)であ
る。一例として揚程が95%でAFC信号のポンプ入力
指令値が点P17と同P18の中間であれば、点P18
の回転数になるように図1の回転指令回路32で判定し
て、ガバナ系制御指令演算回路35で回転数を制御し、
ポンプ入力指令値が点P17と同19の中間であれば、
点19の回転数になるように動作する。更に運転禁止帯
を通過中であれば、電流を絞り込む回路33で励磁電流
を絞り込むように制御する。このようにすることにより
容量が小さくても回転数調整が可能になる。
【0048】図3で横軸がスベリ(S)、縦軸がEX容
量である。L−1は理論的特性、L−2は実現上の特
性、L−3はスベリが大きい場合のEX6の容量、L−
4は運転禁止帯スベリをラインL−8から同L−9の間
とした場合の理論上の容量、L−5はL−4に余裕を付
した実現上の容量、L−6は従来の理論的必要容量、L
−7は従来の実現上の容量を示している。
【0049】即ちスベリ零は完全に直流となるため、3
相で次々に点弧して各相素子に均等に流れていた電流が
一相素子のみに連続して流れるため、理論的にはスベリ
が大きい場合、熱容量に対し3倍の容量を必要とし、実
現レベルでは更に余裕を付ける必要があるため、非常に
大容量とせざるを得ないが、本発明によれば容量L−5
で良いため、経済的な可変速揚水発電装置を提供するこ
とができる。
【0050】実施例2.また上記実施例1では、EX6
の制御を電力フィードバックの場合について説明した
が、回転数フィードバックでも、電力フィードバックに
回転数補正回路を付加しても良く、回転数フィードバッ
クに電力補正回路を付加しても良い。また、EX6がイ
ンバータ6aとコンバータ6bで構成された場合につい
て説明したが、サイクロコンバータの場合でも良く、更
に可変速発電のみの場合でも、可変速機の応用としての
可変速調相機、フライホイール付可変速発電機でも上記
実施例と同様の効果を奏する。
【0051】実施例3.図4は請求項2の発明の実施例
を示すブロック図であり、前記図1と同一部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。図4において、38
は過電流検出回路、39はAESMの2次電流検出用変
流器、40は系統異常検出回路である。
【0052】図5は本実施例3におけるEX6のインバ
ータ6aを示す詳細図であり、図5において、6cは直
流リンクコンデンサ、6dは直流電圧過大検出回路、6
eは保護用GTO、6fは短絡抵抗である。
【0053】次に本実施例3の動作を図6のフローチャ
ート図について説明する。系統側で事故、例えば1線短
絡、2線地絡、短絡等が発生すると、AESMの2次側
に過電圧や過電流が発生する。また励磁用変換器回路の
故障によってもコンバータとインバータの中間直流電圧
が上昇することがある。
【0054】これ等から、機器の損傷を防止するため、
系統異常検出回路40で系統異常を、過電流検出回路3
8でインバータ出力電流過大を、直流電圧過大検出回路
6dで直流過電圧をそれぞれ検出し(ST6−1〜ST
6−3)、インバータ出力電流過大と直流過電圧の論理
和をORゲート41で得て、このORゲート41の出力
と系統電圧異常の論理積をANDゲート42で得る。
【0055】次いで、ANDゲート42の出力でインバ
ータ6a、コンバータ6bをゲートOFF(ST6−
4)、インバータ出力を短絡(ST6−5)する。ま
た、ANDゲート42の出力で保護用GTO6eをON
(ST6−6)、直流電圧低下確認(ST6−7)、保
護用GTO6eをOFF(ST6−8)とする。
【0056】また、上記ANDゲート42の出力でイン
バース(逆)とし(ST6−9)、このST6−9の出
力とORゲート41の論理積を得るANDゲート43の
出力でインバータ6a、コンバータ6bをOFFとし
(ST6−10)、ユニット・トリップを行なう(ST
6−11)。
【0057】一方、上記ST6−8の出力とST6−9
の出力の論理積を得るANDゲート44の出力で、一定
時限後もAESM電圧が回復しない場合(ST6−1
2)、前記ST6−11のユニット・トリップを行な
う。
【0058】また、上記ANDゲート44の出力とST
6−5の出力との論理積を得るANDゲート45の出力
でインバータ6a、コンバータ6bをONし(ST6−
13)、平常運転へ復帰する(ST6−14)。
【0059】上記の動作過程において、保護用GTO6
eを点弧して、短絡抵抗6fを通して直流リンクコンデ
ンサ6cを短絡すると共にインバータ出力を短絡する時
の2次電圧の位相により、例えば一瞬時には図5に点線
で示すごとく、AESMは順次に2次回路が短絡される
ため誘導機運転となり、過電圧を抑制する。
【0060】この時、インバータ6aのゲートもオフし
てインバータの運転も停止させる。送電線しゃ断器等の
動作で系統側の事故が除去されれば、インバータ制御回
路8にて、コンバータ6bをゲートオフし、その後イン
バータ6a、コンバータ6bを共に通常の点弧制御に復
帰させてAESMの運転を継続するものである。
【0061】実施例4.また、上記実施例3では、2次
励磁用変換器の例として強制転流式GTO形電圧インバ
ータについて説明したが、インバータ、コンバータはG
TO方式でなくても、AESMの応用品、例えば可変速
調相機、フライホイール付発電機や可変速周波数変換器
等でも上記実施例と同様の効果を奏する。
【0062】実施例5.図7は請求項3の発明の一実施
例を示すブロック図、図8はGTO多相電圧形励磁用変
換器のブロック図であり、前記図1、4と同一部分には
同一符号を付して重複説明を省略する。
【0063】図7,図8において、46,47,48お
よび49はEX6の入・出力電流を検出する電流検出回
路、50a−1,50a−2は3相−2相(2φでd,
q軸成分のこと)変換回路、51は運転指令回路、52
a−1,52a−2は2相−3相変換回路、53a−
1,53a−2は2組の並列多重のインバータ6a−
1,6a−2を制御するインバータ制御回路、54は2
組の並列多重のコンバータ6b−1,6b−2を制御す
るコンバータ制御回路、55は落差検出回路、84は制
御器である。
【0064】次に動作について説明する。まず、インバ
ータ制御回路53a−1,53a−2は、AESMの出
力が運転指令回路51で指令された電力,無効電力,電
圧及び最適回転数になるようにインバータ6a−1,6
a−2をPWM(パルス・ウエブ・モジュレーション)
制御する。
【0065】そして、前記インバータ6a−1,6a−
2とは独立に、コンバータ制御回路54はコンバータ出
力電圧をコンバータ6b−1,6b−2の力率を1.0
に近づけるように制御する。すなわち、図8のGTOサ
イリスタ多相電圧形励磁用変換器に示すように、電圧波
形はPWM制御されるため、インバータ制御回路53a
−1,53a−2は簡単化され、併せてGTO回路の保
護回路等(図示せず)も簡単化される。
【0066】なお、従来のサイクロコンバータは図に示
したように12非相循環電流の自然転流方式であったた
め、力率制御が独立して行なえなかった。従って、力率
0.3程度と低かった。また入・出力回転数制御をサイ
クロコンバータで制御しているため回路が複雑となるを
免れ得ず、従って制御性も好ましいとは言い難かった。
【0067】また、AESMを大容量化するためにEX
6のインバータ6a−1,6a−2を並列多重化してい
るので、その並列多重化制御には多重インバータ間の電
流バランス制御が必要となるが、この場合も各並列回路
毎に独立した電流バランス回路によってPWM制御が可
能となるので、制御性が容易となる。
【0068】また、電流検出器46,47で各並列回路
の出力電流を検出し各並列回路毎に3相−2相変換回路
50a−1,50a−2で3相−2相変換後、前記電流
バランス回路で電流バランス制御を行ない、インバータ
制御回路53a−1,53a−2の出力と合わせて各並
列回路毎にd,q軸上でバランス制御させ、各並列回路
毎の2相−3相変換回路52a−1,52a−2で3相
に戻して各並列回路毎のインバータ6a−1,6a−2
をPWM制御するため、制御性も向上する。
【0069】一般に、d,q軸制御することの有効性に
ついては、(社)電気学会,1986年7月11日,半
導体電力変換研究会資料,SPC−86−51,二次励
磁誘導機を用いた電力,無効電力制御の検討」に示され
ている。
【0070】実施例6.また、上記実施例5では2次励
磁用変換器の例として強制転流式多相並列多重電圧形に
ついて説明したが、相数が3相以上で並列多重数も2以
上であれば上記実施例と同様の効果を奏する。
【0071】また、揚水発電装置に限らず、一般のAE
SM応用プラント、例えば調相機やフライホイール発電
機によるフリッカ防止システム等に採用してもよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。
【0072】実施例7.図9は請求項4の発明の実施例
を示すブロック図であり、前記図4と同一部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。
【0073】図9において、56はAESM用しゃ断
器、57は系統側PT、58はEX用遮断器、59はE
X回路用PT、60は直流リンクコンデンサ初期充電回
路、61はAESMを同期並入時の電圧制御回路、62
はコンバータを系統に並入時の電圧制御回路、63,6
4,65は3相→2相(直交座標のd,q軸)変換回
路、66は同期回路(PLL)、67は同期検出装置で
あり、この同期検出装置67は減算器67a−1〜67
a−4、零検出回路67b−1〜67b−4、ANDゲ
ート67c−1,67c−2により構成されている。
【0074】次に動作について説明する。AESMを起
動して系統に並入するときには、系統電圧とAESMの
発電電圧の間に同期をとることが必要で、両者の間に次
の条件が満足されなければならないことは周知の通りで
ある。 I.電圧の大きさが等しい II.周波数が等しい III.位相が等しい
【0075】通常、直流励磁同期機の場合、自動並列装
置は自動同期装置、自動揃速装置、自動電圧平衡装置の
3つから構成されており、そのうち自動揃速装置はガバ
ナーモータを制御して、AESMの発電電圧の周波数を
系統電圧の周波数に一致させ、自動電圧平衡装置はAV
Rの電圧設定器を制御して、系統電圧に同期機の発電電
圧を一致させる。このうち2つの動作により周波数と電
圧の大きさが接近したのち、自動同期装置が両電圧の位
相が一致する瞬時にしゃ断器を閉合させる。
【0076】次に可変速揚水発電装置の場合について説
明する。EX6をインバータ6aとコンバータ6bによ
り構成し、まず、インバータとコンバータの中間にある
リンクコンデンサ6cを初期充電回路60により充電す
る。次いで、コンバータ6bのゲートをオンして、コン
バータの電圧制御回路62をオンして、インバータ6a
をd,q軸上で電圧平衡制御させ、d,q軸上で電圧平
衡を同期検出装置67で確認の上、コンバータ6bをE
X用しゃ断器58により系統に並入する。
【0077】次にAESMの系統並入指令で、AESM
が目標速度に達していれば、インバータ6aの電圧制御
回路61をオンし、AESMの発電電圧と系統電圧をイ
ンバータ制御でd,q軸上で一致させ、d,q軸上で電
圧平衡を同期検出装置67で確認し、AESM用しゃ断
器56を投入する。
【0078】以下、2軸制御の詳細について説明する。
系統電圧Vsを系統側PT57で検出する。この系統電
圧Vsに同期して回転する直交座標(d,q座標:d,
q座標では同じ速度で回転する。ベクトルは静止して見
える(直流値))に系統電圧Vs、PT14で検出した
電圧VA 、PT57で検出した電圧VE を系統電圧VS
に同期(Phase Lock)した同期回路(PL
L:Phase Loched Loop)の出力(s
inU、sinV,sinW,cosU,cosV,c
osW)を得て、これを3相−2相変換回路63,6
4,65に入力して座標変換を行ない、d,q座標上の
直流量としてVsd,Vsq,VA d,VA q,VE
d,VE qを得る。
【0079】これを同期検出装置67に入力し「Vsd
=VE d,Vsq=VE q」,「Vsd=VA d,Vs
q=VA q」を検出し、一致した場合にEX用しゃ断器
58と発電機しゃ断器56を並入する。d軸、q軸,そ
れぞれの電圧成分が一致した場合、電圧値、位相、周波
数が一致しており、これを直流量として比較しているた
めにその精度は良い。
【0080】実施例8.また、上記実施例7ではEX6
がインバータ6aとコンバータ6bで構成された場合の
例で説明したが、AESM用しゃ断器の投入の場合であ
れば、EX6がサイクロコンバータであっても良く、ま
た、交流励磁用同期機の応用品例えば可変速調相機、フ
ライホイール付発電機でも同様の効果を奏する。
【0081】実施例9.図10は請求項5の発明の実施
例を示すブロック図であり、前記図1と同一部分には同
一符号を付して重複説明を省略する。図10において、
68はAFC装置、69はAFC入・切コンタクト、7
0は最適回転数演算回路、71a,71bは電力(P)
フィードバックと回転数(N)フィードバックの切替コ
ンタクトである。
【0082】次に、本実施例9の動作について説明す
る。まずAFC信号を最適回転数演算回路70に与えて
EX6を回転数偏差にて制御する場合を説明する。
【0083】EX6の制御方式を電力フィードバック方
式とした場合と回転速度のフィードバック方式を使った
場合と比較して説明する。いずれの方式も定常状態にお
いては次のような差異を生ずる。即ち、外乱として発電
時の電圧設定器31を増加側に操作した時、電力フィー
ドバックの場合、図11に示すごとく、電力Pは電力設
定器31に速応して増加するが、ガイドベーン動作が遅
いために、回転体には減速トルクが働き、一時的に回転
速度が低下する。
【0084】その後、ガイドベーン開動作と共に回転速
度が増加し最適値に落ちつく。電力の追従性は早いが回
転数の整定が遅く、一時的に逆方向に動作してしまう。
【0085】一方、回転速度フィードバックの回路を使
用した場合は、図12に示すごとく、回転速度は最適関
数出力に応じて上昇する。回転体の増速分のエネルギー
を原動機から供給するために、一時的に電気出力が減少
し、その後ガイドベーン開動作と共に出力が増加し、設
定値に落ちつく。上記の電力フィードバック方式に比較
し、回転数の整定が早く、逆方向動作をすることもな
く、電力も回転数の整定と同時に落ちつく。
【0086】これらの両者の特徴を組合せて、AFC装
置68のAFC信号に早く追従させたい場合は、電力指
令値を励磁系制御指令演算回路8cに与えてEX6を制
御し、系統が不安定で回転数も安定しない場合は、AF
C信号に追従する速度は遅くても、ゆっくりとAFC信
号に応動するようにガバナ系制御指令演算回路35を通
して電力指令値をガバナ36に与える。
【0087】その場合、回転数指令値は切替コンタクト
71a,71bにより切替えられて、励磁系制御指令演
算回路8cとガバナ系制御指令演算回路35の電力指令
値が入っていない方に入力することとする。
【0088】実施例10.上記実施例9では、EX6の
制御を電力フィードバックと回転数フィードバックの場
合について説明したが、電力フィードバックに回転補正
回路を付加しても良く、回転数フィードバックに電力補
正回路を付加しても良く、また可変速発電のみの場合で
も上記実施例と同様の効果を奏する。
【0089】実施例11.図13は請求項6の発明の実
施例を示すブロック図であり、前記図21と同一部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。図13におい
て、72,73は電力、電圧、電流、周波数の信号変換
回路、74は運転指令回路、75はAESM制御回路、
76はV/F制御回路、77はPWM制御回路、78は
制御切替回路としての切替スイッチ、79は断路器、8
0は指令電力、落差または揚程等の指令条件で決まる最
適励磁量になるようにパルス幅変調制御を行なうベクト
ル制御回路である。
【0090】図14は上記AESM制御回路75、ベク
トル制御回路80の詳細を示すブロック図であり、AE
SM制御回路75は減算器75a、速度制御回路75
b、切替スイッチ75cを有している。また、ベクトル
制御回路80は減算器80a〜80e、磁束基準演算回
路80f、磁束制御回路80g、ωS 演算回路80h、
磁束演算回路80i、電流制御回路80j、θS 演算回
路80k、θr 演算回路80l等を有している。81は
電圧変換回路、82は電流検出回路、83はωr検出回
路である。
【0091】以上、上記実施例の動作について説明す
る。揚水始動指令により、相切替断路器24をポンプ運
転側(P側)に入れ、AESM用しゃ断器23を開放、
断路器81、しゃ断器接点26を投入して揚水始動準備
に入る。運転指令回路74からAESM制御回路75に
始動指令が出ると、まず、このAESM制御回路75か
らの指令で切替スイッチ78はベクトル制御回路80側
に切替えられ、AESM制御回路75によりベクトル制
御回路80、PWM制御回路77を通してインバータ6
aが制御される。
【0092】AESMの回転が規定回転(約5〜10%
速度)まで上昇すると、AESM制御回路75の指令で
切替スイッチ78がV/F制御回路76側に切替わって
V/F制御となり、出力周波数に比例して電圧を上げ、
トルクを増大させて加速する。
【0093】更に規定回転までAESMを加速後、イン
バータ6aをゲートしゃ断した後に断路器79を開放
し、再度インバータ6aを立上げて、AESMの電機子
1の電圧、位相を系統側と合せてしゃ断器接点23を投
入して並列接続を完了し、ベクトル制御回路80へのA
ESM制御回路75からの指令は揚水モードに従った最
適電力、回転数、電圧、無効電力となるように指令され
揚水運転に入る。
【0094】ここに示されたベクトル制御の有効性につ
いては、(社)電気学会、1986年7月11日、半導
体電力変換研究会資料、SPC−86−51、「二次励
磁誘導機を用いた電力、無効電力制御の検討」に示され
ている。
【0095】実施例12.上記実施例11は、揚水発電
装置について説明したが、AESMの応用システムであ
る例えば調相機やフライホイール発電機であっても上記
実施例と同様の効果を奏する。
【0096】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、励磁用変換器のスベリ零付近の運転を避けるように
し、また、スベリ零付近を通過中は励磁電流を絞り込む
ように構成したので、励磁用変換器の容量が小さくても
揚水運転中の自動周波数調整を可能とする。
【0097】請求項2の発明によれば、励磁用変換器を
強制転流式多相電圧形インバータで構成し、異常発生
時、励磁用変換器の直流回路およびインバータ出力回路
を短絡するように構成したので、系統事故時にも、励磁
用変換器故障時にも対応できる効果がある。
【0098】請求項3の発明によれば、励磁用変換器を
強制転流式多相並列多重インバータとコンバータとで構
成し、並列インバータ間の電流バランスを各並列回路毎
に独立にd,q軸上で実施するので、インバータの制御
性が向上する他、交流励磁同期機の変換効率も向上し、
小形となって経済的で簡潔な可変速揚水発電装置を提供
することができる効果がある。
【0099】請求項4の発明によれば、系統電圧に同期
して回転する直交座標により、交流励磁同期機の発生電
圧を直交座標変換して、直交座標上で電圧制御、同期検
出を行なうように構成したので、同期並入を迅速、か
つ、確実に行なうことができる。
【0100】請求項5の発明によれば、電力指令をEX
に入れ、早く電力をAFC信号の要求に追従させる場合
と、電力指令をガバナに入れ、ゆっくり電力をAFC信
号の要求に追従させる場合を、運用上の必要性と系統の
状況に応じて切替えて制御可能としたので、系統のニー
ズにマッチした安定な自動周波数調整信号に応動可能な
揚水発電装置を得ることができる。
【0101】請求項6の発明によれば、ベクトル制御で
始動し、加速途中からベクトル制御をV/F制御に切替
えて電圧を上げるようにしたので、定格容量の小さい2
次励磁用変換器でも揚水始動が可能となり、経済的でシ
ンプルな揚水発電装置を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例を示す揚水発電装置
のブロック図である。
【図2】図1の実施例装置によるポンプ水車の揚水運転
特性曲線図である。
【図3】スベリ対励磁用変換器容量の特性曲線図であ
る。
【図4】請求項2の発明の一実施例を示す揚水発電装置
のブロック図である。
【図5】図4の実施例装置における励磁用変換器の構成
を示す一部の詳細図である。
【図6】図4の実施例装置の動作を説明するフローチャ
ート図である。
【図7】請求項3の発明の一実施例を示す揚水発電装置
のブロック図である。
【図8】図7の実施例装置におけるGTO多相電圧形励
磁用変換器のブロック図である。
【図9】請求項4の発明の一実施例を示す揚水発電装置
のブロック図である。
【図10】請求項5の発明の一実施例を示す揚水発電装
置のブロック図である。
【図11】図10の実施例装置における励磁用交換器を
電力制御した場合の応答特性図である。
【図12】図10の実施例装置における励磁用変換器を
回転数制御とした場合の応答特性図である。
【図13】請求項6の発明の一実施例を示す揚水発電装
置のブロック図である。
【図14】図13の実施例装置における制御回路の一部
詳細を示すブロック図である。
【図15】従来の揚水発電装置の原理を説明するブロッ
ク図である。
【図16】図15の従来装置によるポンプ水車の揚水運
転特性曲線図である。
【図17】従来のサイクロコンバータ形可変速揚水発電
装置のブロック図である。
【図18】従来の他のサイクロコンバータ形可変速揚水
発電装置のブロック図である。
【図19】図18の従来装置における12相非循環電流
方式サイクロコンバータの回路図である。
【図20】従来の揚水発電装置のブロック図である。
【図21】図20の従来装置における始動装置のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
3 可逆式ポンプ水車 6 励磁用変換器 6d 直流電圧過大検出回路 33 電流絞り回路 35 ガバナ系制御指令演算回路(回転数修正装置) 38 過電流検出回路 40 系統異常検出回路 6a インバータ 6b コンバータ 6e 保護用GTO(直流リンクコンデンサ短絡回路) 6f 短絡抵抗(直流リンクコンデンサ短絡回路) 8 インバータ制御回路 8b 3相−2相変換回路 8g 2相−3相変換回路 50a−1 3相−2相変換回路 50a−2 3相−2相変換回路 52a−1 2相−3相変換回路 52a−2 2相−3相変換回路 61 電圧制御回路 62 電圧制御回路 67 同期検出装置 69 AFC入・切コンタクト 71a,71b 切替コンタクト(切替回路) 77 パルス幅変調制御回路 78 切替スイッチ(制御切替回路) 80 ベクトル制御回路 M 交流励磁同期機

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆式ポンプ水車に直結された交流励磁
    同期機と、この交流励磁同期機の2次側電圧を制御して
    該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器と
    を有する揚水発電装置において、指令回転数がスベリ零
    付近の運転禁止帯に入ったら、該運転禁止帯の外側で運
    転するように指令回転数を修正する回転数修正装置と、
    前記運転禁止帯を通過中は励磁電流を絞る電流絞り回路
    とを具備したことを特徴とする揚水発電装置。
  2. 【請求項2】 可逆式ポンプ水車に直結された交流励磁
    同期機と、この交流励磁同期機の2次側電圧を制御して
    該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器と
    を有する揚水発電装置において、前記励磁用変換器を構
    成するインバータとコンバータ間の直流電圧過大検出回
    路と、過電流検出回路と、系統異常検出回路と、これ等
    2回路以上の検出信号に基づいて異常を判断し、異常が
    発生しているときは前記インバータの出力端子間に設け
    た直流リンクコンデンサ短絡回路または/およびインバ
    ータ出力短絡回路を動作させ一定時間以上異常が継続し
    ていれば前記交流励磁同期機をトリップさせ、直流電圧
    および系統電圧が復帰しておれば前記交流励磁同期機を
    平常運転させるインバータ制御回路とを具備したことを
    特徴とする揚水発電装置。
  3. 【請求項3】 可逆式ポンプ水車に直結された交流励磁
    同期機と、この交流励磁同期機の2次側電圧を制御して
    該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器と
    を有する揚水発電装置において、前記励磁用変換器を構
    成する多相並列多重形のインバータおよびコンバータ
    と、前記交流励磁同期機の出力側より検出した電圧,電
    流及び回転位置検出器の出力信号と指令を出力する制御
    器と、前記各並列多重電圧インバータ毎の出力電流を各
    並列毎に独立にd,q変換する3相−2相変換回路と、
    前記3相−2相変換回路の出力により各並列多重インバ
    ータ間の電流バランス制御を各並列毎に独立して制御す
    る電流バランス回路と、前記各並列毎の電流バランス回
    路および前記制御器の出力より各並列回路毎に独立して
    d,q軸上でバランス制御し、各並列多重インバータを
    制御する2相−3相変換回路と、前記インバータの出力
    電流を制御する各並列多重インバータ制御回路と、前記
    インバータの直流電圧を生成する前記コンバータとを具
    備したことを特徴とする揚水発電装置。
  4. 【請求項4】 可逆式ポンプ水車に直結された交流励磁
    同期機と、この交流励磁同期機の2次側電圧を制御して
    該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器と
    を有する揚水発電装置において、前記交流励磁同期機の
    発生電圧を系統電圧に同期して回転する直交座標に変換
    して該発生電圧の直交座標成分が各々一致するように前
    記励磁用変換器を制御する電圧制御回路と、前記発生電
    圧の直交座標成分の各々が論理積条件で一致した時に同
    期並入する同期検出装置とを具備したことを特徴とする
    揚水発電装置。
  5. 【請求項5】 可逆式ポンプ水車に直結された交流励磁
    同期機と、この交流励磁同期機の2次側電圧を制御して
    該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器と
    を有する揚水発電装置において、前記励磁用変換器とガ
    バナの制御を電力偏差による制御と回転数偏差による制
    御の両方が可能な回路と、自動周波数調整信号の電力調
    整指令を前記励磁用変換器でも前記ガバナでも運用上の
    必要性と系統の状況に応じて選択切替えて制御する切替
    回路とを具備したことを特徴とする揚水発電装置。
  6. 【請求項6】 可逆式ポンプ水車に直結された交流励磁
    同期機と、この交流励磁同期機の2次側電圧を制御して
    該交流励磁同期機の可変速運転を行なう励磁用変換器と
    を有する揚水発電装置において、前記励磁用変換器を構
    成するインバータをパルス幅変調制御するパルス幅変調
    制御回路と、通常の発電時、揚水運転時には指令条件で
    決まる最適励磁量になるように前記パルス幅変調制御を
    行なうベクトル制御回路と、揚水始動時の初期回転時は
    速度制御信号による前記ベクトル制御回路の制御信号で
    始動を開始し、規定回転まで回転が上昇したら、周波数
    に比例した励磁電圧に上げる制御により同期速度まで昇
    速するように上記パルス幅変調制御を行なわしめるよう
    に前記インバータの制御を切替える制御切替回路とを具
    備したことを特徴とする揚水発電装置。
JP4214751A 1992-07-21 1992-07-21 揚水発電装置 Expired - Lifetime JP2851490B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4214751A JP2851490B2 (ja) 1992-07-21 1992-07-21 揚水発電装置
JP10175146A JP3073719B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175154A JP3053612B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175148A JP3053611B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175145A JP3043707B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4214751A JP2851490B2 (ja) 1992-07-21 1992-07-21 揚水発電装置

Related Child Applications (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10175148A Division JP3053611B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175146A Division JP3073719B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175154A Division JP3053612B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175145A Division JP3043707B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0638599A true JPH0638599A (ja) 1994-02-10
JP2851490B2 JP2851490B2 (ja) 1999-01-27

Family

ID=16660974

Family Applications (5)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4214751A Expired - Lifetime JP2851490B2 (ja) 1992-07-21 1992-07-21 揚水発電装置
JP10175148A Expired - Fee Related JP3053611B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175146A Expired - Fee Related JP3073719B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175145A Expired - Fee Related JP3043707B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175154A Expired - Fee Related JP3053612B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置

Family Applications After (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10175148A Expired - Fee Related JP3053611B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175146A Expired - Fee Related JP3073719B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175145A Expired - Fee Related JP3043707B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置
JP10175154A Expired - Fee Related JP3053612B2 (ja) 1992-07-21 1998-06-22 揚水発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (5) JP2851490B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013078195A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Hitachi Mitsubishi Hydro Corp 可変速同期発電電動機の制御方法
JP2014230445A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 株式会社東芝 可変速制御装置及び運転方法
JP2016158407A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 東芝三菱電機産業システム株式会社 発電システム

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4940719B2 (ja) * 2006-03-22 2012-05-30 東京電力株式会社 需給制御システムの発電機出力補正制御方式
JP4834691B2 (ja) * 2008-05-09 2011-12-14 株式会社日立製作所 風力発電システム
JP2014087141A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Hitachi Ltd 回転機およびそのドライブシステム
CN104612891B (zh) * 2014-11-27 2017-04-26 国家电网公司 一种抽水蓄能机组从抽水到发电的紧急转换启动控制方法
CN105262353B (zh) * 2015-10-14 2017-09-29 北京曙光航空电气有限责任公司 一种机载三相交流发电机控制器的调压电路
CN107591846A (zh) * 2017-11-03 2018-01-16 中国南方电网有限责任公司 基于自动发电控制的抽蓄机组自动开停机控制方法
CN110868119B (zh) * 2019-12-10 2020-11-13 广东蓄能发电有限公司 一种抽水蓄能机组全状态定子电压调节方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013078195A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Hitachi Mitsubishi Hydro Corp 可変速同期発電電動機の制御方法
JP2014230445A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 株式会社東芝 可変速制御装置及び運転方法
JP2016158407A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 東芝三菱電機産業システム株式会社 発電システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10313598A (ja) 1998-11-24
JPH10313596A (ja) 1998-11-24
JP3043707B2 (ja) 2000-05-22
JP2851490B2 (ja) 1999-01-27
JPH10313597A (ja) 1998-11-24
JP3053611B2 (ja) 2000-06-19
JPH10313595A (ja) 1998-11-24
JP3073719B2 (ja) 2000-08-07
JP3053612B2 (ja) 2000-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10784808B2 (en) Variable speed generator-motor apparatus and variable speed generator-motor system
US6784634B2 (en) Brushless doubly-fed induction machine control
US6448735B1 (en) Controller for a wound rotor slip ring induction machine
JPS58190298A (ja) 交流負荷を制御する方法と装置
US20170194887A1 (en) Excitation device of ac exciter
JPH0638599A (ja) 揚水発電装置
Taguchi et al. APS control method for gas turbine start-up by SFC
JPS591077B2 (ja) コウリユウデンドウキノセイギヨソウチ
JPS6271496A (ja) 誘導発電電動装置
JPH11220884A (ja) 自励式変換器の保護装置及び可変速発電電動機システムの制御装置並びに自己消弧形変換器の制御装置
JPH0880098A (ja) 電動機のベクトル制御装置
JP2000308398A (ja) 揚水発電装置
Yeh et al. Fault tolerant operations in adjustable-speed drives and soft starters for induction motors
JP2943563B2 (ja) 巻線形誘導発電電動機の始動制御装置
US9979333B2 (en) Inverter
JP3480620B2 (ja) 可変速発電プラント及びその制御方法並びにその制御装置
US11277087B2 (en) Thyristor starter
JP3911598B2 (ja) 交流励磁型発電電動装置
JP4021192B2 (ja) 可変速発電機の制御方法と装置及び可変速揚水発電システム
JPH06217600A (ja) 交流励磁同期機の2次励磁システム
JPS6315684A (ja) 揚水発電機システム
JPH03117396A (ja) 交流励磁同期機の2次励磁装置
Mestry Fault Tolerant Operations in Soft Starter for Induction Motors
Panda et al. Double side control of wound rotor induction machine for wind energy application employing half controlled converters
WO1990006015A1 (en) Vscf start system with a constant acceleration

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071113

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091113

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091113

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101113

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111113

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 14

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 14

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 14

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 14

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 14