JPH0638472Y2 - 電磁雑音防止部品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電子機器の中で特に信号を伝送するケーブル
において、前記ケーブルを中央に納めて用いる分割型筒
状磁気コア（以下電磁コアと称す）を使用した電磁ノイ
ズ防止用電磁雑音防止部品に関する。

〔従来の技術〕

信号を伝送する信号線ケーブル（以下ケーブルと称す
る）では、電磁雑音を抑制するために二分割した磁気コ
アでケーブルを挟みケーブルを中心に収め固定されてい
る。従来この種のケーブルの固定には第３図に示すよう
に、ステンレス系のばね材よりなる断面コの字状のホル
ダ２を用い、第４図のように２個の磁気コア101をホル
ダ２で両側面を挟みケーブル用電磁雑音防止部品として
使用してきた。

〔本考案が解決しようとする問題点〕

従来のような金属製ホルダ２により磁気コア101を接合
する手段は装着に時間を要し、また装着に際し磁気コア
101を傷つけ、また金属製ホルダ２は磁気コアのみの固
定で、ケーブル３と磁気コア101とは直接固定されてい
ないため、磁気コアをケーブルには固定出来ないという
欠点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、二分割した磁気コアの中央溝の長手方向と直
交する両側面には一面当たり二個所の凹部を設け、一方
樹脂製ホルダ（以下ホルダと称する）６の内側側面に
は、磁気コアの端面に設けた凹部に嵌合する凸部を設
け、二分割した磁気コアをホルダ内にそれぞれ保持固定
出来るようにした。又、ホルダ６の側面にケーブルを圧
接するために縁を薄板波状に切り欠き形成したケーブル
貫入口を設け、一方、ホルダの他の側面には先端を鈎状
とした突起、及び前記突起と結合する相対する側面に孔
を設けホルダ６がケーブルを挟持した場合、ホルダの鈎
状突起と孔がホルダ内面で嵌合し、鉄心接合面を密着出
来、前記薄板波状縁がケーブル外周の絶縁皮膜を傷つけ
ないように圧接し、ケーブルにホルダを固定出来るよう
にした。

〔実施例〕

第１図は、本考案の一実施例を示す分解斜視図であり
（蓋側には磁気コアが入っていない）、第２図はホルダ
６、及び分割筒状磁気コア１である。第２図に於いて、
分割した筒状磁気コア１は、外形は角形で中央丸溝の筒
状体を軸と平行に台板状に二等分に切断した磁気コア１
の２個からなり、磁気コア１にはケーブル３を貫通する
対辺の縁辺より半円形のケーブル溝５があり、また磁気
コアの中央溝の長手方向と直交する両側面には、夫々二
つの凹部４が設けてあり、一方ホルダ６の内側面には、
ホルダに磁気コアを挿入したとき凹部４に嵌合する位置
に凸部９が設けてある。前記凹部４と凸部９の位置は、
ホルダを閉じて鈎状の突起10と孔11とを結合させたと
き、二つの磁気コア１の接合面12が互いに密着する位置
に設けてある。ホルダ６は樹脂よりなり、二分割した磁
気コア１の夫々が保持固定され、蝶番状に結合された箱
状のホルダ６のケーブル３が貫入される対辺の側面に
は、薄板波状に切り欠いたケーブル貫入口７が設けてあ
る。又、この辺に対し他の辺の一縁片に先端に鈎状の突
起10を設け、この辺と対向する他の辺には突起10が挿入
される孔11を設けてある。この樹脂製ホルダに前記二分
割の筒状磁気コア１を夫々挿入固定し、ケーブル３を挟
持し突起10と孔11をホルダ内面で嵌合し、又ケーブル貫
入口７の薄板波状縁８でケーブルを圧接してホルダをケ
ーブルに固定し電磁雑音防止部品を完成する。

〔考案の効果〕

以上に述べたように本考案によれば、樹脂にて形成した
ホルダは、ケーブルを筒状磁気コアの中央に貫通すると
共に、ホルダ側面のケーブル貫入口の薄板波状縁がケー
ブルに圧接してケーブルを傷つけず、またずれ動くこと
が防止される。

又、ホルダの内側側面に設けてある凸部と筒状磁気コア
の側面に設けてある凹部によりコアの保持固定が出来
る。又、ホルダは押圧するだけでよく、取付け固定が容
易で、又、鈎状突起と孔がホルダ内面で嵌合するのでケ
ーブルから外れない雑音防止部品を提供出来る様になっ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による一実施例を示す斜視図。 第２図は、実施例の分解斜視図。 （ａ）樹脂製ホルダ、（ｂ），（ｃ）筒状磁気コア。 第３図は、従来部品の分解斜視図。 第４図は、従来の部品の実施例を示す斜視図。 1,101……筒状磁気コア。２……金属製ホルダ。 ３……信号線ケーブル。４……凹部。 ５……ケーブル溝。６……樹脂製ホルダ。 ７……ケーブル貫入口。８……薄板波状縁。 ９……凸部。10……鈎状の突起。 11……孔。12……磁気コアの接合面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】信号線ケーブルの電磁ノイズを防止する分
   割筒状磁気コアの中央溝に信号線ケーブルを通して構成
   する電磁雑音防止部品に於いて、分割した筒状磁気コア
   の中央溝の長手方向と直交する両側面には夫々二つの凹
   部を設け、分割筒状磁気コアを保持し、ケーブルに固定
   する開閉可能な一体で作られた樹脂製ホルダの内面に
   は、筒状磁気コアの凹部に嵌合し、該磁気コアを保持固
   定する凸部を設け、該樹脂製ホルダの側面には、ケーブ
   ルを圧接するために縁を薄板波状に切り欠き形成したケ
   ーブル貫入口と、他の側面には先端を鈎状とした突起、
   及び前記突起と結合する相対する側面に孔を設け、樹脂
   製ホルダに二分割筒状磁気コアを保持固定し、樹脂製ホ
   ルダの鈎状突起と孔とを嵌合し、樹脂製ホルダに納めた
   磁気コアを信号線ケーブルに固定する構造とした電磁ノ
   イズを防止する電磁雑音防止部品。