JPH0638460A - モータ用コイルの製造方法及びこれを利用したモータ - Google Patents
モータ用コイルの製造方法及びこれを利用したモータInfo
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- JPH0638460A JPH0638460A JP18213592A JP18213592A JPH0638460A JP H0638460 A JPH0638460 A JP H0638460A JP 18213592 A JP18213592 A JP 18213592A JP 18213592 A JP18213592 A JP 18213592A JP H0638460 A JPH0638460 A JP H0638460A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミックグリーンシートからなるコイルシ
ートを用いて耐熱性があり、大量に且つ低コストで製造
することができる種々のモータ用コイルを提供する。 【構成】 従来のようにコイル導体パターンを有する複
数のセラミックグリーンシートを、厚さ方向に積層する
のではなく、例えば、表側のコイル導体パターン32-1
〜32-12 を有し、且つ裏側にコイル導体パターン33
-1〜33-12 を有するセラミックグリーンシート31を
4重に巻いて、円周全体で3個のコイルの形成されたモ
ータ用コイルの第1相コイル25を得る。あるいは、任
意の平面状に展開し、その後一体焼成することによりリ
ニアモータ用のコイルを得る。その結果、従来のように
例えばブラシレスモータ用のコイルとしてだけでなく、
種々のモータ用コイルを大量に且つ低コストに容易に製
造することができるようになる。
ートを用いて耐熱性があり、大量に且つ低コストで製造
することができる種々のモータ用コイルを提供する。 【構成】 従来のようにコイル導体パターンを有する複
数のセラミックグリーンシートを、厚さ方向に積層する
のではなく、例えば、表側のコイル導体パターン32-1
〜32-12 を有し、且つ裏側にコイル導体パターン33
-1〜33-12 を有するセラミックグリーンシート31を
4重に巻いて、円周全体で3個のコイルの形成されたモ
ータ用コイルの第1相コイル25を得る。あるいは、任
意の平面状に展開し、その後一体焼成することによりリ
ニアモータ用のコイルを得る。その結果、従来のように
例えばブラシレスモータ用のコイルとしてだけでなく、
種々のモータ用コイルを大量に且つ低コストに容易に製
造することができるようになる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久性に優れたモータ
用コイルの製造方法及びコイルを用いたモータに関する
ものである。
用コイルの製造方法及びコイルを用いたモータに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスモータは、従来一般に図6に
示すように回転軸2と、この回転軸2と一体化された永
久磁石よりなるロータ4と、このロータ4に対峙したコ
イル(電機子コイル)よりなるステータ6とにより構成
されている。この種のブラシレスモータにおいては、コ
イルを線材を用いた巻線によって構成していたが、最近
では図7に示すように、印刷配線技術の向上により該コ
イルをエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹
脂等のフィルム10にコイル導体パターン12として形
成し、このフィルム10を多数枚積層させてコイルシー
ト14を形成する方法が提案されている。このような小
型モータ及び小型モータ用コイルの製造方法は、従来の
ように金属線材をコアに巻き付ける必要がなく、巻線の
密度が高く小型モータを得るのに有利とされている。
示すように回転軸2と、この回転軸2と一体化された永
久磁石よりなるロータ4と、このロータ4に対峙したコ
イル(電機子コイル)よりなるステータ6とにより構成
されている。この種のブラシレスモータにおいては、コ
イルを線材を用いた巻線によって構成していたが、最近
では図7に示すように、印刷配線技術の向上により該コ
イルをエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹
脂等のフィルム10にコイル導体パターン12として形
成し、このフィルム10を多数枚積層させてコイルシー
ト14を形成する方法が提案されている。このような小
型モータ及び小型モータ用コイルの製造方法は、従来の
ように金属線材をコアに巻き付ける必要がなく、巻線の
密度が高く小型モータを得るのに有利とされている。
【0003】しかしながら、このような従来のコイル
は、複数枚のコイルシート14を接着剤を用いて積層す
る必要があるため、各シート面に均一な接着層を形成し
てこれらを接着する工程が必要となり、そのため積層コ
イルのコストが高くなるという問題があった。又、コイ
ルシート14はプラスチックや複合材料を用いているた
め耐熱性が低く、銅損、鉄損による発熱又は環境温度の
影響を受けてモータとしての動作が不安定となるため、
こうした環境温度など使用条件も制限されるという問題
もあった。
は、複数枚のコイルシート14を接着剤を用いて積層す
る必要があるため、各シート面に均一な接着層を形成し
てこれらを接着する工程が必要となり、そのため積層コ
イルのコストが高くなるという問題があった。又、コイ
ルシート14はプラスチックや複合材料を用いているた
め耐熱性が低く、銅損、鉄損による発熱又は環境温度の
影響を受けてモータとしての動作が不安定となるため、
こうした環境温度など使用条件も制限されるという問題
もあった。
【0004】このため、このような従来の積層コイルの
問題に対して、特開昭64−59902号公報には、セ
ラミック粉末から得られるグリーンシート状にスクリー
ン印刷技術、フォトリソグラフィ技術及びめっき技術等
によりコイル導体パターンを形成し、このコイル導体パ
ターンを形成したグリーンシートを複数枚積層し、一体
として焼成することにより構成した積層コイルが提案さ
れている。
問題に対して、特開昭64−59902号公報には、セ
ラミック粉末から得られるグリーンシート状にスクリー
ン印刷技術、フォトリソグラフィ技術及びめっき技術等
によりコイル導体パターンを形成し、このコイル導体パ
ターンを形成したグリーンシートを複数枚積層し、一体
として焼成することにより構成した積層コイルが提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなコイル導体パターンでは、偏平形状のブラシレスモ
ータに適した比較的小型の薄型コイルしか製造すること
ができず、セラミック積層コイルの有利点を十分に市場
に展開できていないというのが実状であった。
うなコイル導体パターンでは、偏平形状のブラシレスモ
ータに適した比較的小型の薄型コイルしか製造すること
ができず、セラミック積層コイルの有利点を十分に市場
に展開できていないというのが実状であった。
【0006】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
成されたものであって、セラミックグリーンシートを用
いた積層コイルの発展的タイプとして、従来の積層コイ
ルとは異なる2つのタイプの積層コイルを提供し、併せ
て、これらのコイルを用いた円筒型モータとリニアモー
タを提供し、従来ブラシレスモータにしか適用されてい
なかったセラミックグリーンシートを用いた積層コイル
の実用性をより拡大したものである。
成されたものであって、セラミックグリーンシートを用
いた積層コイルの発展的タイプとして、従来の積層コイ
ルとは異なる2つのタイプの積層コイルを提供し、併せ
て、これらのコイルを用いた円筒型モータとリニアモー
タを提供し、従来ブラシレスモータにしか適用されてい
なかったセラミックグリーンシートを用いた積層コイル
の実用性をより拡大したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、コイル導体パ
ターンを有するセラミックグリーンシートから成るコイ
ルシートを備え、該コイルシートを焼成することによっ
て製造されるモータ用コイルの製造方法において、前記
セラミックグリーンシート上に複数のコイル導体パター
ンを直線的に配列することによりコイルシートを形成
し、このコイルシートを焼成する前に、上記コイル導体
パターンの配列方向を円周方向として円筒状に複数層に
巻き、その後一体焼成することにより、特に円筒状モー
タを製造するためのモータ用コイルを提供し、上記課題
を解決したものである。
ターンを有するセラミックグリーンシートから成るコイ
ルシートを備え、該コイルシートを焼成することによっ
て製造されるモータ用コイルの製造方法において、前記
セラミックグリーンシート上に複数のコイル導体パター
ンを直線的に配列することによりコイルシートを形成
し、このコイルシートを焼成する前に、上記コイル導体
パターンの配列方向を円周方向として円筒状に複数層に
巻き、その後一体焼成することにより、特に円筒状モー
タを製造するためのモータ用コイルを提供し、上記課題
を解決したものである。
【0008】又、本発明は、コイル導体パターンを有す
るセラミックグリーンシートから成るコイルシートを備
え、該コイルシートを焼成することによって製造される
モータ用コイルの製造方法において、セラミックグリー
ンシート上に複数のコイル導体パターンを直線的に配列
することによりコイルシートを形成し、このコイルシー
トを焼成する前に、上記コイル導体パターンの配列方向
を長さ方向として任意の平面状に展開し、その後一体焼
成することにより、特にリニアモータを製造するための
モータ用コイルを提供し、同じく上記課題を解決したも
のである。
るセラミックグリーンシートから成るコイルシートを備
え、該コイルシートを焼成することによって製造される
モータ用コイルの製造方法において、セラミックグリー
ンシート上に複数のコイル導体パターンを直線的に配列
することによりコイルシートを形成し、このコイルシー
トを焼成する前に、上記コイル導体パターンの配列方向
を長さ方向として任意の平面状に展開し、その後一体焼
成することにより、特にリニアモータを製造するための
モータ用コイルを提供し、同じく上記課題を解決したも
のである。
【0009】
【作用】従来は、コイル導体パターンを有する複数のセ
ラミックグリーンシートを積層してモータ用コイルを製
造する場合、該セラミックグリーンシートを厚さ方向に
積層したコイルの概念しかなく、従って、これを利用し
たモータもブラシレスモータ程度に限られていた。
ラミックグリーンシートを積層してモータ用コイルを製
造する場合、該セラミックグリーンシートを厚さ方向に
積層したコイルの概念しかなく、従って、これを利用し
たモータもブラシレスモータ程度に限られていた。
【0010】本発明では、セラミックグリーンシートを
厚さ方向に積層するのではなく、基本的に同一平面上に
直線的に展開するようにした。セラミックグリーンシー
トは焼成前はバインダが混入しているため、任意の形状
に変形可能である。又、焼成後は形が固定するため、こ
のように同一平面状に任意の形状に展開された後でこれ
を巻き付けたり折り返したりし、その上で焼成すると、
任意の形状の積層コイルを容易に得ることができる。例
えば、これを巻き付けることにより円筒状のモータ用の
コイルを製造することもでき、又、平面状に展開したり
折り返したりすることによりリニアモータ用のコイルを
得ることもできる。
厚さ方向に積層するのではなく、基本的に同一平面上に
直線的に展開するようにした。セラミックグリーンシー
トは焼成前はバインダが混入しているため、任意の形状
に変形可能である。又、焼成後は形が固定するため、こ
のように同一平面状に任意の形状に展開された後でこれ
を巻き付けたり折り返したりし、その上で焼成すると、
任意の形状の積層コイルを容易に得ることができる。例
えば、これを巻き付けることにより円筒状のモータ用の
コイルを製造することもでき、又、平面状に展開したり
折り返したりすることによりリニアモータ用のコイルを
得ることもできる。
【0011】本発明に係る積層コイルは、従来のように
接着剤を用いることもなく、一体として多数の積層コイ
ルをまとめて焼成できるため量産が可能であり、コスト
低減が図れる。又、積層コイルの母材がセラミックであ
るため耐熱性がある上に、窒化アルミの如き熱伝導率の
非常に高い材料が利用でき、熱伝導性が良いためにモー
タに内蔵して駆動したときには安定したトルクが得ら
れ、環境に対しても信頼性のあるモータが得られる。
接着剤を用いることもなく、一体として多数の積層コイ
ルをまとめて焼成できるため量産が可能であり、コスト
低減が図れる。又、積層コイルの母材がセラミックであ
るため耐熱性がある上に、窒化アルミの如き熱伝導率の
非常に高い材料が利用でき、熱伝導性が良いためにモー
タに内蔵して駆動したときには安定したトルクが得ら
れ、環境に対しても信頼性のあるモータが得られる。
【0012】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を詳細に
説明する。
説明する。
【0013】初めに、円筒状モータに適用するためのモ
ータ用コイルの実施例から説明する。
ータ用コイルの実施例から説明する。
【0014】説明の便宜上、まず円筒状モータ自体を図
2を参照して説明する。
2を参照して説明する。
【0015】図2において、符号20が円筒状のモータ
ケース、21が回転軸である、この回転軸21は、前記
モータケース20のほぼ中央を貫通して挿通され、軸受
22、23によって保持されている。
ケース、21が回転軸である、この回転軸21は、前記
モータケース20のほぼ中央を貫通して挿通され、軸受
22、23によって保持されている。
【0016】又、永久磁石からなるロータ24が回転軸
21上に取り付けられている。このロータ24の周面と
対峙して第1相コイル25及び第2相コイル26がモー
タケース20の内周面に取り付けられている。なお、符
号27は基板であり、これらのコイル25、26に対す
る給電用配線を施したり、ロータ24の回転角度位置の
検出措置を組み込んだりするためのものである。
21上に取り付けられている。このロータ24の周面と
対峙して第1相コイル25及び第2相コイル26がモー
タケース20の内周面に取り付けられている。なお、符
号27は基板であり、これらのコイル25、26に対す
る給電用配線を施したり、ロータ24の回転角度位置の
検出措置を組み込んだりするためのものである。
【0017】この実施例では、2相式で極数が6の場合
が示されている。図3に示すように、2相式で極数が6
の場合はロータ24の周面にはN極及びS極の合計が6
つであり、これらの磁極と等しい角度間隔で第1相コイ
ル25のコイル28が3個設けられ、同様に第2相コイ
ル26のコイル29も3個同一角度間隔で設けられてい
る。
が示されている。図3に示すように、2相式で極数が6
の場合はロータ24の周面にはN極及びS極の合計が6
つであり、これらの磁極と等しい角度間隔で第1相コイ
ル25のコイル28が3個設けられ、同様に第2相コイ
ル26のコイル29も3個同一角度間隔で設けられてい
る。
【0018】第1相コイル25のコイル28と第2相コ
イル26のコイル29は、それぞれそのコイルピッチの
半分だけ位相がずらされている。
イル26のコイル29は、それぞれそのコイルピッチの
半分だけ位相がずらされている。
【0019】次に、この円筒状モータに対する駆動コイ
ルにこの発明を適用した例を図1を参照して説明する。
この実施例では、セラミックグリーンシート31上にほ
ぼ全面に亘ってコイル導体パターン32-1〜32-12 が
同一平面上に直線的に配列して設けられ、各コイル導体
パターン32-1〜32-12 は長方形の渦巻状コイルとさ
れており、その両端よりリード線37及び38が導出さ
れている。更に、セラミックグリーンシート31の裏側
にも同様にこれらのコイル導体パターン32-1〜32-1
2 と対向して、コイル導体パターン33-1〜33-12 が
設けられている。これら対向するコイルは同一の方向か
ら見て巻き方向が逆方向となっており、従って、裏側か
ら見ればそのコイルは表側と同一の巻き方向となってい
る。このため、同一のパターン源を使用して製造するこ
とが可能である。
ルにこの発明を適用した例を図1を参照して説明する。
この実施例では、セラミックグリーンシート31上にほ
ぼ全面に亘ってコイル導体パターン32-1〜32-12 が
同一平面上に直線的に配列して設けられ、各コイル導体
パターン32-1〜32-12 は長方形の渦巻状コイルとさ
れており、その両端よりリード線37及び38が導出さ
れている。更に、セラミックグリーンシート31の裏側
にも同様にこれらのコイル導体パターン32-1〜32-1
2 と対向して、コイル導体パターン33-1〜33-12 が
設けられている。これら対向するコイルは同一の方向か
ら見て巻き方向が逆方向となっており、従って、裏側か
ら見ればそのコイルは表側と同一の巻き方向となってい
る。このため、同一のパターン源を使用して製造するこ
とが可能である。
【0020】この裏表の各対向コイル導体パターン32
-1〜32-12 及び33-1〜33-12は、その内端の接続
部34-1〜34-12 と裏側の接続部35-1〜35-12 と
はスルーホール電極を通じて互いに接続されている。更
に、各コイル導体パターン32-1〜32-12 及び33-1
〜33-12 の隣接するコイルの間において接続部36が
設けられ、この接続部36を通じて表側のコイル導体パ
ターン32-1〜32-12 の端部と隣接コイルの裏側のコ
イル導体パターン33-1〜33-12 の端部とが互いに接
続されている。
-1〜32-12 及び33-1〜33-12は、その内端の接続
部34-1〜34-12 と裏側の接続部35-1〜35-12 と
はスルーホール電極を通じて互いに接続されている。更
に、各コイル導体パターン32-1〜32-12 及び33-1
〜33-12 の隣接するコイルの間において接続部36が
設けられ、この接続部36を通じて表側のコイル導体パ
ターン32-1〜32-12 の端部と隣接コイルの裏側のコ
イル導体パターン33-1〜33-12 の端部とが互いに接
続されている。
【0021】図1に示した形式のコイルシートは1巻と
して使用してもよいが、コイルにおいて発生する磁束の
密度を高めるために複数巻として使用する。この実施例
においては、表側及び裏側において各12個のコイルが
形成されており、これをコイルの配列方向を円周方向と
して4重に巻いて使用し、即ち極数が6極のモータに対
する駆動コイルとして用いられる。具体的には、4重に
巻いて巻回層間のコイルは互いに対向するようにされ
る。図4に示すように、内側の第1相コイル25の1巻
25Aは、コイル導体パターン32-1〜32-3と33-1
〜33-3とが存在する部分からなり、その外側の1巻2
5Bは、コイル導体パターン32-4〜32-6と33-4〜
33-6とが存在する部分からなり、以下同様にして、第
1相コイル25は4巻25A〜25Dが重なった状態と
なる。こうして円周全体で3個のコイル28(図3)が
形成される。コイルシートを多層巻とする場合、絶縁の
ためにセラミックシートを重ねて巻き、隣接巻回層間の
コイルが互いに接触しないようにされる。
して使用してもよいが、コイルにおいて発生する磁束の
密度を高めるために複数巻として使用する。この実施例
においては、表側及び裏側において各12個のコイルが
形成されており、これをコイルの配列方向を円周方向と
して4重に巻いて使用し、即ち極数が6極のモータに対
する駆動コイルとして用いられる。具体的には、4重に
巻いて巻回層間のコイルは互いに対向するようにされ
る。図4に示すように、内側の第1相コイル25の1巻
25Aは、コイル導体パターン32-1〜32-3と33-1
〜33-3とが存在する部分からなり、その外側の1巻2
5Bは、コイル導体パターン32-4〜32-6と33-4〜
33-6とが存在する部分からなり、以下同様にして、第
1相コイル25は4巻25A〜25Dが重なった状態と
なる。こうして円周全体で3個のコイル28(図3)が
形成される。コイルシートを多層巻とする場合、絶縁の
ためにセラミックシートを重ねて巻き、隣接巻回層間の
コイルが互いに接触しないようにされる。
【0022】全く同様にして第2相コイル26も形成さ
れる。そして、図3、図5に示すように、第1相、第2
相コイル25、26の2個が同心的に設けられ、これら
第1相、第2相コイル25、26はその構成コイルが電
気角で90°ずらされる。n相モータの場合(この実施
例では2相)は、n 個の多層コイルが設けられ、その隣
接多層コイルはn 分の180°ずつ電気角がずらされ
る。
れる。そして、図3、図5に示すように、第1相、第2
相コイル25、26の2個が同心的に設けられ、これら
第1相、第2相コイル25、26はその構成コイルが電
気角で90°ずらされる。n相モータの場合(この実施
例では2相)は、n 個の多層コイルが設けられ、その隣
接多層コイルはn 分の180°ずつ電気角がずらされ
る。
【0023】セラミックグリーンシート31の両面に複
数のコイルが形成されたコイルシートを作るには、例え
ば次のようにする。図1において、セラミック粉末から
得られるセラミックグリーンシート31にスクリーン印
刷技術、フォトリソグラフィ技術及びめっき技術等の印
刷配線技術により、表側のコイル導体パターン32(3
2-1〜32-12 )、裏側のコイル導体パターン33(3
3-1〜33-12 )が形成される。表側のコイル導体パタ
ーン32と裏側のコイル導体パターン33との導通手段
としてのスルーホール接続部34、35(34-1〜34
-12 、35-1〜35-12 )が形成され、そのスルーホー
ルはセラミックグリーンシートの状態ではプレス等によ
り容易に得られる。スルーホール接続部34、35に銀
ペースト等の導電性材料を挿入することにより、裏表の
コイル導体パターン32、33が導通する。
数のコイルが形成されたコイルシートを作るには、例え
ば次のようにする。図1において、セラミック粉末から
得られるセラミックグリーンシート31にスクリーン印
刷技術、フォトリソグラフィ技術及びめっき技術等の印
刷配線技術により、表側のコイル導体パターン32(3
2-1〜32-12 )、裏側のコイル導体パターン33(3
3-1〜33-12 )が形成される。表側のコイル導体パタ
ーン32と裏側のコイル導体パターン33との導通手段
としてのスルーホール接続部34、35(34-1〜34
-12 、35-1〜35-12 )が形成され、そのスルーホー
ルはセラミックグリーンシートの状態ではプレス等によ
り容易に得られる。スルーホール接続部34、35に銀
ペースト等の導電性材料を挿入することにより、裏表の
コイル導体パターン32、33が導通する。
【0024】図5のように2相モータを構成する場合、
第1相コイル25、第2相コイル26間に絶縁のための
セラミックシートを重ねて巻き、モータ用コイルの形状
を決定した後、一体焼成することにより、セラミック体
の円筒状積層コイルが得られる。
第1相コイル25、第2相コイル26間に絶縁のための
セラミックシートを重ねて巻き、モータ用コイルの形状
を決定した後、一体焼成することにより、セラミック体
の円筒状積層コイルが得られる。
【0025】このように、セラミックグリーンシートを
用いて焼成された積層コイルは、従来のように接着剤を
用いることもなく、一体として多数の積層コイルをまと
めて焼成できるため量産が可能であり、コスト低減が図
れる。又、積層コイルの母材がセラミックであるため耐
熱性がある上に、窒化アルミの如き熱伝導率の非常に高
い材料が利用でき、従ってモータに内蔵して駆動したと
きに安定したトルクが得られ、使用環境に対しても信頼
性のあるモータが得られる。又、セラミックグリーンシ
ートは焼成前はバインダが混入されているため、任意の
形状に変形可能であり、且つ焼成後は形が固定するた
め、焼成前に最終的なコイル形状を予め作っておき、そ
の後焼成することにより結果的に任意の形状の、あるい
は大面積の積層コイルを得ることができる。
用いて焼成された積層コイルは、従来のように接着剤を
用いることもなく、一体として多数の積層コイルをまと
めて焼成できるため量産が可能であり、コスト低減が図
れる。又、積層コイルの母材がセラミックであるため耐
熱性がある上に、窒化アルミの如き熱伝導率の非常に高
い材料が利用でき、従ってモータに内蔵して駆動したと
きに安定したトルクが得られ、使用環境に対しても信頼
性のあるモータが得られる。又、セラミックグリーンシ
ートは焼成前はバインダが混入されているため、任意の
形状に変形可能であり、且つ焼成後は形が固定するた
め、焼成前に最終的なコイル形状を予め作っておき、そ
の後焼成することにより結果的に任意の形状の、あるい
は大面積の積層コイルを得ることができる。
【0026】なお、この実施例においては、円筒状モー
タについて説明してきたが、この方法によると任意の形
状の積層コイルを得ることができるのは自明である。そ
のため、これを平面状に展開することにより、リニアモ
ータ用のコイルを得ることも容易に可能である。この場
合の配線は基本的に前述した円筒状モータの場合と同様
である。
タについて説明してきたが、この方法によると任意の形
状の積層コイルを得ることができるのは自明である。そ
のため、これを平面状に展開することにより、リニアモ
ータ用のコイルを得ることも容易に可能である。この場
合の配線は基本的に前述した円筒状モータの場合と同様
である。
【0027】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、セ
ラミックグリーンシートを用いた小型モータとして従来
より格段に応用範囲の広い積層コイルを得ることがで
き、これに伴って耐熱性があり且つ高精度な種々のモー
タを大量に且つ低コストに製造することができるように
なるという優れた効果が得られる。
ラミックグリーンシートを用いた小型モータとして従来
より格段に応用範囲の広い積層コイルを得ることがで
き、これに伴って耐熱性があり且つ高精度な種々のモー
タを大量に且つ低コストに製造することができるように
なるという優れた効果が得られる。
【図1】セラミックグリーンシートの表側に形成される
コイル導体パターンの詳細を示す正面図
コイル導体パターンの詳細を示す正面図
【図2】本発明が適用された円筒状モータの概略を示す
断面図
断面図
【図3】ロータと第1相コイル及び第2相コイルとの関
係を示す断面図
係を示す断面図
【図4】図3に示したコイルシートを複数巻とし、多層
コイルを形成した状態を示す断面図
コイルを形成した状態を示す断面図
【図5】多層コイルを2個配置した状態を示す断面図
【図6】従来のブラシレスモータを示す断面図
【図7】従来のモータ用積層コイルを示す分解斜視図
20…モータケース 24…ロータ 25…第1相コイル 26…第2相コイル 31…セラミックグリーンシート コイル32-1〜32-12 …(セラミックグリーンシート
の表側に配列して設けられる)コイル導体パターン コイル33-1〜33-12 …(セラミックグリーンシート
の裏側に配列して設けられる)コイル導体パターン
の表側に配列して設けられる)コイル導体パターン コイル33-1〜33-12 …(セラミックグリーンシート
の裏側に配列して設けられる)コイル導体パターン
Claims (4)
- 【請求項1】コイル導体パターンを有するセラミックグ
リーンシートから成るコイルシートを備え、該コイルシ
ートを焼成することによって製造されるモータ用コイル
の製造方法において、 前記セラミックグリーンシート上に複数のコイル導体パ
ターンを直線的に配列することによりコイルシートを形
成し、このコイルシートを焼成する前に、上記コイル導
体パターンの配列方向を円周方向として円筒状に複数層
に巻き、その後一体焼成することを特徴とするモータ用
コイルの製造方法。 - 【請求項2】第1項記載の製造方法により製造したモー
タ用コイルを用いたことを特徴とする円筒状のモータ。 - 【請求項3】コイル導体パターンを有するセラミックグ
リーンシートから成るコイルシートを備え、該コイルシ
ートを焼成することによって製造されるモータ用コイル
の製造方法において、 前記セラミックグリーンシート上に複数のコイル導体パ
ターンを直線的に配列することによりコイルシートを形
成し、このコイルシートを焼成する前に、上記コイル導
体パターンの配列方向を長さ方向として任意の平面状に
展開し、その後一体焼成することを特徴とするモータ用
コイルの製造方法。 - 【請求項4】第3項記載の製造方法により製作したモー
タ用コイルを用いたことを特徴とするリニアモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18213592A JPH0638460A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | モータ用コイルの製造方法及びこれを利用したモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18213592A JPH0638460A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | モータ用コイルの製造方法及びこれを利用したモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0638460A true JPH0638460A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16112955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18213592A Pending JPH0638460A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | モータ用コイルの製造方法及びこれを利用したモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0638460A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004102774A1 (ja) * | 2003-05-19 | 2004-11-25 | Kabushiki Kaisha Asaba | Dcモータ |
US7195720B2 (en) | 2002-02-20 | 2007-03-27 | Kaneka Corporation | Curable composition for heat conductive material |
CN102147588A (zh) * | 2010-02-04 | 2011-08-10 | 株式会社理光 | 冷却装置和包括该冷却装置的成像设备 |
WO2021230047A1 (ja) | 2020-05-15 | 2021-11-18 | デクセリアルズ株式会社 | 熱伝導性シート及び熱伝導性シートの製造方法 |
-
1992
- 1992-07-09 JP JP18213592A patent/JPH0638460A/ja active Pending
Cited By (7)
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KR20220030259A (ko) | 2020-05-15 | 2022-03-10 | 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 | 열전도성 시트 및 열전도성 시트의 제조 방법 |
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