JPH0637999Y2 - 起立可能なフランジ付容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は浅底で上面開口部の全周に沿ってフランジが
形成され、このフランジを介してシート状蓋体で密封さ
れた容器に関する。

（従来の技術） 従来、マーガリン等の食料品として浅底で、上面開口部
の全周に沿ってフランジを有し、このフランジ面にシー
ト状蓋体を熱シート等により固着した形態プラスチック
容器が多く用いられている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、このようなフランジ付容器においてはフランジ
が外側に張り出しているため、これを店頭に展示する場
合も、蓋体面を上に向けた状態で展示せざるを得ず、そ
のため、蓋体面に付された種々の表示を購入者に十分に
アピールし難いという問題があった。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記問題点を解決することを目的としてなさ
れたもので、そのための手段として、このようなフラン
ジ付容器をそれ自身で起立可能とする機構を、このフラ
ンジ付容器に設けたことを特徴とする。さらに詳述する
と本考案は、開口部の全周に沿ってフランジを形成した
有底容器本体と、該容器本体の開口部を密封するシート
状蓋体と、該シート状蓋体と一体の単一シートから形成
され、一端が該シート状蓋体の一端に連設され、他端が
該容器本体の底面に固定され、その間に上記蓋体の表面
又は容器本体底面とほぼ直角をなす平坦面が形成された
シート状容器起立部材とを具備してなり、該シート状容
器起立部材の平坦面を介して容器本体をほぼ直立し得る
ようにしたことを特徴とする起立可能なフランジ付容器
を提供するものである。

（作用） 本考案に係わるフランジ付容器はシート状容器起立部材
をその側面側に設け、これを介して直立状に自立し得る
ようにしたから、店頭に展示する場合に斬新な宣伝的効
果が得られる。

（実施例） 以下、この考案を図示の実施例を参照して説明する。第
１図はこの考案に係わる起立可能な平面略三角形のフラ
ンジ付容器１の斜視を示すものであって、開口部の全周
に沿って張り出したフランジ２を形成した浅底の有底容
器本体３と、第２図に示す如くこの容器本体３の開口部
を密封するようにして上記フランジ２面に例えば熱シー
ル等を介して密着されたシート状蓋体４と、このシート
状蓋体４の一側に一端が連設され、他端の脚部5aが容器
本体３の底面3aに固定され、その間に第３図に示す如く
シート状蓋体４の表面又は容器本体の底面3aとほぼ直角
をなす平坦面5bが形成されたシート状容器起立部材５と
を具備してなる。

シート状容器起立部材５は第４図に示す如く、一枚のシ
ート６を裁断して蓋体４部分と容器起立部材５部分とを
同時に成形し、容器起立部材５部分を“a"および“b"線
に沿ってそれぞれほぼ直角に折り曲げ上記脚部5a部分と
平坦面5b部分とを形成するようにした一体化した形態の
ものが好ましいが、シート状容器起立部材５を別途成形
し、その一端を蓋体４に接着させるようにしても差支え
ない。また“a"および“b"線はあらかじめ折線加工して
おいてもよい。

又、このシート状容器起立部材５の他端5aと重なる容器
本体３の底面3aの一部は第１図又は第５図に示す如く、
容器本体３を直立させるための脚部5aの形状、厚み、角
度に合せてその部分に凹部3bを形成させ、底面3aは全体
的に平坦になるようにすることが好ましい。また、この
凹部3bの形成により脚部5aの位置決め、角度の設定がよ
り容易となる。

このような容器起立部材５を設けたフランジ付容器１は
必要に応じて第５図に示す如く、平坦面5bを下にして直
立状に起立させることが可能となる。

なお、上記実施例ではフランジ付容器として深さが一定
の浅底の容器について説明したが、このフランジ付容器
の形状としては浅底のもの（すなわち、容器の巾に較べ
て厚みが小さいもの）である限り如何なる形状のもの、
例えば平面３角形のもの、円形のもの、あるいは第６図
に示す如く底面が開口面に対し傾斜したものであっても
よい。開口面をほぼ三角形にしたり、底面を開口面に対
して傾斜させて先細形状にすることにより重心が下がり
起立状態での安定性を向上させることができる。なお、
この第６図の実施例において参照符号は第５図の場合と
同一にして、説明を省略する。

（考案の効果） 以上詳述した如く、本考案に係わるフランジ付容器はそ
の側面側に、容器本体の底部と蓋体とによって支持させ
たシート状起立部材を設けた極めて簡単な構成でフラン
ジ付容器を自立可能にしたから、製造上の繁雑又はコス
ト上昇をほとんど招くことなく、販売時の展示効果を高
めることができるとともに、展示面積も小さくて済む。
又公知のフランジ付容器と同様蓋体を剥して開封できる
ようにしてもよいが、起立時に上部となる容器本体又は
蓋体の適当部分に振出し口や注出口を設ければ、液体又
は粉体用の振出し容器として使用できるため、容器とし
ての多様化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係わる起立可能なフランジ
付容器の斜視図、第２図はその上面を示す平面図、第３
図はその底面図、第４図はその蓋体部分および容器起立
部材を取り出して示す展開図、第５図はその起立状態を
示す側面図、第６図は本考案の他の実施例に係わるフラ
ンジ付容器の側面図である。 １…フランジ付容器、２…フランジ、３…容器本体、3a
…底面、４…シート状蓋体、５…容器起立部材、5a…脚
部、5b…平坦面、６…シート。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】開口部の全周に沿ってフランジを形成した
   有底容器本体と、該容器本体の開口部を密封するシート
   状蓋体と、該シート状蓋体と一体の単一シートから形成
   され、一端が該シート状蓋体の一端に連設され、他端が
   該容器本体の底面に固定され、その間に上記蓋体の表面
   又は容器本体底面とほぼ直角をなす平坦面が形成された
   シート状容器起立部材とを具備してなり、該シート状容
   器起立部材の平坦面を介して容器本体をほぼ直立し得る
   ようにしたことを特徴とする起立可能なフランジ付容
   器。
2. 【請求項２】容器本体の開口面がほぼ３角形をなしてい
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のフランジ付容
   器。
3. 【請求項３】底面が容器本体の開口面に対して傾斜して
   いる実用新案登録請求の範囲第１項又は２項記載のフラ
   ンジ付容器。