JPH0427774Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、メーカーより蓋を被せた取手付き調
理器を箱詰め搬出する際の、箱内での調理器のガ
タを防止すると共に、販売店での展示の宣伝を兼
ねた箱詰め用台紙に関する。

〔従来の技術と問題点〕

従来、取手付き調理器を箱詰めする際のガタを
防止するには、取手付き調理器の外形に合致する
凹部を形成した２分割の発泡スチロール等の充填
部材が使用されているが、２分割の充填部材の成
形及び凹部の成形には手間がかかり高価となると
共に、解荷後にはごみとして破棄されてしまい、
不経済となる欠点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記の欠点を解消するために、蓋を
被せた取手付き調理器を載置する上側底部と、該
上側底部の両端より上方が互に拡開するように折
曲形成され、蓋及び前記取手付き調理器の外周壁
の一部を囲繞する係合孔を設けた一対の傾斜部
と、該各傾斜部の上端より下方に折曲形成され、
取手付き調理器及び蓋の外周壁の一部に当接する
一対の側部と該一方の側部の下端より折曲形成さ
れ、前記上側底部と接触されると共に、他方の側
部の下端に接着された下側底部とが、適宜な色彩
を付した一枚の厚紙より構成され、前記一対の側
部の一方には取手付き調理器の取手の貫挿円孔が
設けられ、前記一対の傾斜部のうち前記貫挿円孔
の反対側の傾斜部にはメーカ、商品特長を表示し
たラベルが貼着したことにある。

〔作 用〕

取手を一方の傾斜部の係合孔より一方の側部の
円孔に貫挿して上側底部上に取手付き調理器を載
置し、各傾斜部の係合孔が取手付き調理器の外周
に係合した台紙を箱に入れ、取の先端を箱の隅角
部に位置させれば、箱内に固定状態に保持された
台紙に上記のように嵌挿されている取手付き調理
器は上下、左右、前後の各方向の移動が阻止され
る。

そして、解荷後に、台紙に嵌挿した取手付き調
理器の取手を引掛けて垂下すると、両傾斜部のう
ちラベルが貼着された傾斜部が下側になり、この
傾斜部の傾斜角度が顧客の視線に対して見やすい
角度になるので、顧客がメーカー、特長を知るこ
とができ、台紙が宣伝用に利用される。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は台紙の斜視図、第２図は台紙に取手付
き調理器を嵌挿した状態の斜視図を示す。

第１図において、適宜な色彩を付した厚紙より
なる台紙１は、上側底部１ａと、該上側底部１ａ
の両端より上方が互に拡開するように折曲形成さ
れた左右一対の傾斜部１ｂ，１ｃと、該各傾斜部
１ｂ，１ｃの上端より下方へ折曲形成された左右
一対の側部１ｄ，１ｅと、該左側部１ｄの下端よ
り水平に折曲形成され、前記上側底部１ａの下面
とイ，ロ，ハの数点で接着すると共に前記右側部
１ｅの下端に接着代１f₁を接着した下側底部１ｆ
とから成る。

而して、前記各傾斜部１ｂ，１ｃには、第２図
に示すように、上側底部１ａ上に載置した取手付
き調理器２の調理器本体２ａの外周壁及び蓋２ｂ
の上面を囲繞する形状の係合孔１b₁，１c₁が穿設
されると共に、前記左側部１ｄには調理器本体２
ａに取付けた引掛部２ｄを有する取手２ｃが貫挿
する貫挿円孔１d₁が穿設されている。

そして、台紙１に取手付き調理器２を嵌挿する
には、取手２ｃを左傾斜部１ｂの係合孔１b₁より
左側部１ｄの貫挿円孔１d₁に貫挿し、左傾斜部１
ｂの係合孔１b₁に取手付き調理器２の左方を嵌挿
し、右傾斜部１ｃを外方へ僅か拡開して取手付き
調理器２の右方を係合孔１c₁へ挿入して拡開を解
けば、第２図に示すように、取手付き調理器２は
左右一対の傾斜部１ｂ，１ｃの係合孔１b₁，１c₁
により上下、左右、前後の各方向の移動が阻止さ
れるが（なお、取手付き調理器２の外周壁の一部
は左右の側部１ｄ，１ｅに当接する）、水平回動
は自由である。

これは、取手付き調理器２を嵌挿した台紙１を
箱に入れる際に、取手２ｃの引掛部２ｄを箱の隅
角部に位置させるように回動して、箱詰め後の調
理器２の水平回動を阻止するためである。

而して、台紙１の奥行ｌ及び高さｈは、箱の奥
行及び高さの各内壁寸法と略同一に設定されてい
る。

また、右傾斜部１ｃには第３図に示すラベル３
が貼着されており、販売店で解荷後展示する際
に、第２図に示す台紙１を蓋付き調理器２を嵌挿
した状態で引掛部２ｄを適宜の金具に引掛けて矢
印Ｆ方向に垂下させると、両傾斜部１ｂ，１ｃの
うちラベル３が貼着された傾斜部１ｂが下側にな
り、この傾斜部１ｂの傾斜角度が顧客の視線に対
して見やすい角度になるので、顧客が垂下された
取手付き調理器２を見たときに、必ずラベル３が
容易に目に入るので、顧客に商品のメーカ及び商
品特長を宣伝する大きな効果が得られる。

〔効 果〕

本考案は次の効果を有する。

(a) 取手付き調理器を載置する上側、下側の各底
部、取手付き調理器の外周壁の一部に当接する
左右一対の側部及び蓋の上面より調理器本体の
外周壁の一部を囲繞する係合孔を設けた左右一
対の傾斜部とから成る台紙を、色彩を付した一
枚の厚紙より折曲形成したので、製作が極めて
簡単であり、また安価である。

(b) 台紙に梱包された取手付きの調理器の取手を
適宜に金具に引掛けて垂下すると、台紙に貼着
したラベルが顧客の目に着き易い状態になるの
で、そのまま商品展示の宣伝に利用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は台紙の
斜視図、第２図は台紙に取手付き調理器を嵌挿し
た状態の斜視図、第３図はラベルの平面図であ
る。 １……台紙、１ｂ……左傾斜部、１b₁……係合
孔、１ｃ……右傾斜部、１c₁……係合孔、２……
取手付き調理器、３……ラベル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋を被せた取手付き調理器を載置する上側底部
   と、該上側底部の両端より上方が互に拡開するよ
   うに折曲形成され、蓋及び前記取手付き調理器の
   外周壁の一部を囲繞する係合孔を設けた一対の傾
   斜部と、該各傾斜部の上端より下方に折曲形成さ
   れ、取手付き調理器及び蓋の外周壁の一部に当接
   する一対の側部と、該一方の側部の下端より折曲
   形成され、前記上側底部と接触されると共に、他
   方の側部の下端に接着された下側底部とが、適宜
   な色彩を付した一枚の厚紙より構成され、前記一
   対の側部の一方には取手付き調理器の取手の貫挿
   円孔が設けられ、前記一対の傾斜部のうち前記貫
   挿円孔の反対側の傾斜部にはメーカ、商品特長を
   表示したラベルが貼着されていることを特徴とす
   る取手付き調理器の箱詰め用台紙。