JPH0637658U - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

Info

Publication number
JPH0637658U
JPH0637658U JP078962U JP7896292U JPH0637658U JP H0637658 U JPH0637658 U JP H0637658U JP 078962 U JP078962 U JP 078962U JP 7896292 U JP7896292 U JP 7896292U JP H0637658 U JPH0637658 U JP H0637658U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod guide
seal
outer cylinder
inner cylinder
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP078962U
Other languages
English (en)
Inventor
公広 大倉
Original Assignee
トキコ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トキコ株式会社 filed Critical トキコ株式会社
Priority to JP078962U priority Critical patent/JPH0637658U/ja
Publication of JPH0637658U publication Critical patent/JPH0637658U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロッドガイドのシール面にリップシールを確
実に離着座させ、シール性が低下するのを防止する。 【構成】 ロッドガイド4のシール面7Aにはリップシ
ール20のリップ部20Aが離着座する部位に環状の段
差部7B,7B,…を複数個形成する。ロッドガイド4
のシール面7Aや各段差部7Bのエッジ部分7B1に傷
S,Sが生じても、リップ部20Aが各段差部7Bのエ
ッジ部分7B1に高い面圧をもって、食込むように弾性
変形して当接するから、リップ部20Aが傷Sの周囲を
覆い、これらの傷Sを介してガスが漏洩するのを防止で
きる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば車両の振動を緩衝するのに好適に用いられる油圧緩衝器に関 する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、一端側が蓋体によって施蓋され、他端側が閉塞された外筒と、該外筒 との間にリザーバ室を画成するように該外筒内に配設された内筒と、該内筒の一 端側に設けられ外周側にシール面が形成されたロッドガイドと、前記内筒内に油 液が充填された2つの油室を画成しつつ摺動可能なように挿嵌されたピストンと 、一端側が前記ロッドガイドおよび蓋体を介して前記外筒の外部に突出し、他端 側が前記内筒内でピストンに固着されたピストンロッドと、前記外筒内に位置し て前記蓋体とロッドガイドとの間に配設されたシール部材と、前記外筒内に位置 して該シール部材とロッドガイドとの間に形成され、前記油室から漏洩した油液 を前記リザーバ室に戻す戻し通路と、該戻し通路の途中に配設され、前記油液が 戻し通路を介して前記リザーバ室に向け流通するのを許し、前記リザーバ室内の ガスが該戻し通路を介して逆向きに流通するのを規制するリップシールとからな る油圧緩衝器は知られている。
【0003】 この種の従来技術による油圧緩衝器は、例えばピストンロッドの一端側を車両 の車体側に固定すると共に、外筒の他端側を車両の車軸側に固定し、車両に外部 から振動が加えられたときに、ピストンロッドを伸縮させ、内筒内の各油室間で 油液を流通させることにより、減衰力発生機構等で減衰力を発生させ、車両の振 動を緩衝するようにしている。
【0004】 そして、ピストンロッドの伸縮時には、内筒内の容積がピストンロッドの進入 体積分だけ変動するから、このときに内筒内の油液を内筒の他端側からリザーバ 室内に流出,入させ、この油液でリザーバ室内に封入したガスを圧縮,膨張させ ることによって、このときの容積変動を吸収するようにしている。
【0005】 また、ロッドガイド側の戻し通路途中に設けたリップシールは、ピストンロッ ドの伸長行程で前記油室内の油液がピストンロッドとロッドガイドとの間を介し て戻し通路内に漏洩したときに、この油液がリザーバ室に向けて流通するのを許 すべく弾性変形し、戻し通路内に漏洩油が充満してシール部材に余分な負荷が作 用するのを防止している。一方、ピストンロッドの縮小行程ではリザーバ室内の ガスが圧縮され、戻し通路内を逆向きに流通しようとするが、このときには気密 状態を保つべくリップシールが弾性変形し、ロッドガイドのシール面に着座して リザーバ室のガスが内筒内に向けて流通するのを防止するようにしている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による油圧緩衝器では、ロッドガイドの外周側に 形成したシール面がロッドガイドの運搬時や組付け時に損傷されることがある。 そして、ロッドガイドのシール面に傷が付くと、リップシールがロッドガイドの シール面に着座しても、この傷とリップシールとの隙間からリザーバ室内のガス が漏洩し、例えばピストンロッドの縮小行程でリザーバ室内のガスがピストンロ ッドとロッドガイドとの間から内筒の油室に逆流して、減衰力特性が劣化してし まうという問題がある。
【0007】 また、ロッドガイドのシール面の傷付きを防止するためにはロッドガイドの製 造、運搬時等に余分な注意を払う必要が生じ、部品管理が煩雑となってコスト増 を招くという問題がある。
【0008】 本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本考案はロッドガイ ドのシール面にリップシールを確実に離着座させることができ、シール性が低下 する等の問題を解消できるようにした油圧緩衝器を提供することを目的としてい る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために本考案は、一端側に蓋体が設けられ、他端側が 閉塞された外筒と、該外筒内に配設され、該外筒との間にリザーバ室を画成した 内筒と、該内筒の一端側に設けられたロッドガイドと、前記内筒内に摺動可能に 挿嵌され、該内筒内に2つの油室を画成したピストンと、一端側が前記ロッドガ イドおよび蓋体を介して前記外筒の外部に突出し、他端側が前記内筒内でピスト ンに固着されたピストンロッドと、該ピストンロッドの外周側に摺接するように 、前記外筒内に位置して前記蓋体とロッドガイドとの間に配設されたシール部材 と、前記外筒内に位置して該シール部材とロッドガイドとの間に形成され、前記 ピストンロッドとロッドガイドとの間を介して前記油室から漏洩した油液を前記 リザーバ室に戻す戻し通路と、前記ロッドガイドの外周側にテーパ状に形成され 、かつ、その周面には少なくとも1個以上の環状の段差部が周方向に形成された シール面と、該シール面に離着座するように前記戻し通路の途中に配設され、前 記油液が戻し通路を介して前記リザーバ室に向け流通するのを許し、前記リザー バ室内のガスが該戻し通路を介して逆向きに流通するのを規制するリップシール とからなる構成を採用している。
【0010】
【作用】
上記構成により、リップシールのリップ部はロッドガイドのシール面に形成し た段差部に大きな面圧をもって当接するから、段差部のエッジ部分に食込むよう に弾性変形して該段差部に密着するようになり、ロッドガイドのシール面に対す るシール性を確実に向上させることができる。
【0011】 また、ロッドガイドのシール面に複数個の段差部を設けるようにすれば、ロッ ドガイドのシール面にわずかの傷が生じても、全ての段差部が損傷される可能性 を小さくできると共に、傷が付いた段差部ではリップシールのリップ部が損傷部 の周囲を覆うように密着してシール性が低下するのを防止できる。
【0012】
【実施例】 以下、本考案の実施例を図1ないし図5に基づいて詳述する。
【0013】 まず、図1ないし図4は本考案の第1の実施例を示している。
【0014】 図中、1は油圧緩衝器の本体を構成する外筒を示し、該外筒1の上端側は蓋体 としての環状体2によって施蓋され、下端側はボトムキャップ(図示せず)によ って閉塞されている。
【0015】 3は前記外筒1内に同軸に配設された内筒を示し、該内筒3は外筒1内の上下 方向に延在し、後述のロッドガイド4等を介して外筒1内に固着されている。そ して、前記外筒1と内筒3との間には環状のリザーバ室Aが画成され、該リザー バ室A内には油液と共にガスが封入されている。
【0016】 4は内筒3の上端側に設けられたロッドガイドを示し、該ロッドガイド4は、 下側に位置して内筒3内に嵌合される筒部5と、該筒部5の上端側から径方向外 向きに突出した環状の鍔部6と、該鍔部6の上側から漸次縮径するように上向き に突出し、内周側が後述のピストンロッド13よりも大径に形成されたテーパ筒 部7とから大略構成されている。
【0017】 ここで、前記鍔部6の外周面には、図2に示す如く、例えば120度の間隔を もって周方向に離間し、筒部5の外周側とテーパ筒部7の外周側とを連通させる ドレン溝6A,6A,…が形成されている。また、テーパ筒部7の外周側には図 3に示すようにテーパ状のシール面7Aが形成され、該シール面7Aには周方向 に延びる環状の段差部7B,7B,…が複数個形成されている。また、テーパ筒 部7の内周側は前記筒部5,鍔部6よりも大径の有底穴となり、ピストンロッド 13との間に環状の戻し油室7Cを形成するようになっている。そして、該テー パ筒部7の上端面7Dには図2に示す如く、前記各ドレン溝6Aに対応する位置 で径方向に延び、シール面7A側と戻し油室7Cとを連通する他のドレン溝7E ,7E,…が形成されている。
【0018】 8は前記ロッドガイド4の筒部5の内周側に設けられたガイドシールを示し、 該ガイドシール8はポリテトラフルオロエチレン等の樹脂材料により筒状に形成 され、ロッドガイド4内でピストンロッド13を軸方向に摺動可能に案内するよ うになっている。
【0019】 9は内筒3内に摺動可能に挿嵌されたピストンを示し、該ピストン9は内筒3 内を上,下のロッド側油室B,ボトム側油室Cに画成している。そして、該ピス トン9の軸方向には、上下に貫通する複数本の伸長側油路9A,9Aおよび縮小 側油路9B,9Bがそれぞれ傾斜して形成されている。
【0020】 10,11はピストン9の上,下両面に設けられ、複数枚のディスクバルブか らそれぞれ構成された減衰力発生機構を示し、該各減衰力発生機構10,11は ピストンロッド13の伸長時に前記油室B,C間を各油路9A,9Bを介して流 通する油液により、それぞれ所定の減衰力を発生させる。なお、各減衰力発生機 構10,11を構成するディスクバルブの枚数は伸長側となる減衰力発生機構1 1の方が枚数を多くし、ピストン9の伸長時に縮小時よりも大きい減衰力を発生 させるようにしている。
【0021】 12はピストン9の外周側に設けられたピストンシールを示し、該ピストンシ ール12は弾性樹脂材料により筒状に形成され、内筒3とピストン9との間をシ ールしている。
【0022】 13は下端側がピストン9に固着されたピストンロッドを示し、該ピストンロ ッド13の上端側はロッドガイド4および環状体2を介して内筒3および外筒1 外へと突出し、下端側にはナット14が螺着され、該ナット14はピストンロッ ド13の段部13Aとの間でピストン9等をピストンロッド13に締着している 。
【0023】 15は外筒1内で環状体2とロッドガイド4の上端面7Dとの間に挟持された 保持金具を示し、該保持金具15は中央に取付穴15A1が穿設された環状の平 板部15Aと、断面略L字状をなすように該平板部15Aの外周側から下向きに 延設された短尺筒状の筒状部15Bとから構成されている。ここで、該筒状部1 5Bの内側にはロッドガイド4のシール面7Aとの間に隙間が形成され、この隙 間は外筒1内で、ロッドガイド4の戻し油室7C、ドレン溝6A,7Eと共に戻 し通路16を構成している。
【0024】 17は前記保持金具15の取付穴15A1内に固着されたシール部材を示し、 該シール部材17は例えばゴム等の弾性材料によって短尺な筒状に形成され、そ の内周側は上,下に離間するリップ部17A,17Bとなっている。そして、前 記各リップ部17A,17Bの外周側にはリング18,19がそれぞれ嵌着され 、該リング18,19はリップ部17A,17Bをピストンロッド13の外周面 に所定の締代をもって摺接させている。これにより、リップ部17Aはピストン ロッド13の突出端側の外周に付着したゴミ等が内筒3内に侵入するのを防止す るダストシールとして機能し、リップ部17Bはガイドシール8を介してロッド 側油室Bからテーパ筒部7内の戻し油室7C内に漏洩した油液が、ピストンロッ ド13の表面を介して外部に漏出するのを防止するオイルシールとして機能する 。
【0025】 20は前記保持金具15の筒状部15Bに固着され、戻し通路16の途中に配 設されたリップシールを示し、該リップシール20は前記シール部材17と同様 にゴム等の弾性材料から短尺筒状に形成され、下端側は薄肉のリップ部20Aと なっている。そして、該リップ部20Aは前記ロッドガイド4のシール面7Aに 対して締代をもって当接し、シール面7Aの各段差部7Bに離着座する。ここで 、該リップ部20Aはロッド側油室Bから戻し油室7C内に漏洩した油液がシー ル面7Aの外周側を介してリザーバ室Aに流入するのを許し、リザーバ室A内の ガスが戻し通路16を介してロッド側油室B内に逆流するのを防止する逆止弁2 1を構成している。
【0026】 なお、22は内筒3内に位置してピストンロッド13の途中に設けられたリバ ウンドストッパを示し、該リバウンドストッパ22はピストンロッド13の最大 伸長時にロッドガイド4の下面側に当接することにより、該ピストンロッド13 の最大ストロークを規制するようになっている。
【0027】 本実施例による油圧緩衝器は以上に述べた如く構成され、ピストンロッド13 の上端側はマウントラバー等を介して車両の車体に取付けられ、外筒1の下端側 は車両の車軸側(いずれも図示せず)に固定して取付けられる。そして、車両が 走行する時の振動を、車軸側と車体側の間で油圧緩衝器が伸縮することによって 緩衝する。
【0028】 即ち、ピストンロッド13の伸長行程ではロッド側油室Bが高圧となり、該ロ ッド側油室B内の圧油が減衰力発生機構11のディスクバルブを撓ませ、各伸長 側油路9Aを介してボトム側油室C内へと流通することにより、このときの圧油 に抵抗力を与えて所定の減衰力を発生させる。また、このときに内筒3内の容積 はピストンロッド13の伸長により、これに対応する体積分だけ増加するから、 リザーバ室A内の油液がガスの圧力で内筒3の下端側から内筒3内に流入し、ボ トム側油室C内に油液を充満させるようにしている。
【0029】 ここで、ピストンロッド13の伸長時にはロッド側油室B内が高圧になるから 、該油室B内の油液がロッドガイド4のガイドシール8とピストンロッド13と の間から戻し通路16側に漏洩することがある。しかし、この油液は戻し通路1 6を経て逆止弁21のリップ部20Aを離座させてリザーバ室Aに戻されるため 、シール部材17に余分な負荷圧が作用するのを防止でき、ピストンロッド13 とシール部材17との間から油液が外部に漏出するのを防止できる。
【0030】 一方、ピストンロッド13の縮小行程ではボトム側油室C内が高圧となり、該 油室C内の圧油が減衰力発生機構10のディスクバルブを撓ませ、各縮小側油路 9Bを介してロッド側油室B内へと流通することにより、このときの圧油に抵抗 力を与えて所定の減衰力を発生させる。そして、このときには、内筒3内の容積 がピストンロッド13の進入体積分だけ減少するから、内筒3内の圧油の一部を 内筒3の下端側からリザーバ室A内に流出させ、リザーバ室A内に封入したガス を圧縮させることによって、このときの容積変動を吸収するようにしている。ま た、戻し通路16の途中に設けた逆止弁21はリップ部20Aがシール面7Aに 着座することにより、リザーバ室A内のガスが内筒3に逆流するのを防止するよ うにしている。
【0031】 ところで、ロッドガイド7の製造時や運搬時等に、ロッドガイド7のシール面 7Aに図4に示す如く傷S等が生じると、リップシール20のリップ部20Aに よるシール性が低下し、リザーバ室A内のガスが戻し通路16を介して内筒3内 へと逆流してしまう。
【0032】 そこで、本実施例では、ロッドガイド4のシール面7Aにはリップシール20 のリップ部20Aが離着座する部位に環状の段差部7B,7B,…を複数個形成 し、リップ部20Aが各段差部7Bのエッジ部分7B1に高い面圧をもって当接 し、リップ部20Aが各エッジ部分7B1に弾性変形して食込むようにしている 。
【0033】 このため、ロッドガイド4のシール面7Aや各段差部7Bのエッジ部分7B1 に図4に示す如く、傷S,Sが生じても各段差部7Bのエッジ部分7B1にはリ ップシール20のリップ部20Aが弾性変形状態で密着し、傷Sの周囲を覆うよ うになるから、これらの傷Sを介してガスが漏洩するのを防止できる。
【0034】 従って、本実施例によれば、ロッドガイド4のシール面7Aにリップシール2 0のリップ部20Aを確実に離着座させることができ、逆止弁21のシール性を 確実に向上させ、油圧緩衝器の減衰力特性等が変化するのを防止でき、信頼性を 向上できる。
【0035】 また、シール面7Aに僅かな傷S等が生じても、逆止弁21のシール性が低下 することがないから、ロッドガイド4のシール面7Aの傷付き等を防止すべく、 ロッドガイド4の製造、運搬時等に余分な注意を払う必要がなくなり、部品管理 の手間を大幅に簡略してコスト低減を図ることができる。
【0036】 次に、図5は本考案の第2の実施例を示し、本実施例の特徴は、ロッドガイド のシール面を全周に亘って凹湾曲状に形成し、該シール面に環状の段差部を複数 個設けたことにある。なお、本実施例では、前記第1の実施例と同一の構成要素 に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】 図中、31はロッドガイドを示し、該ロッドガイド31は前記第1の実施例で 述べたロッドガイド4とほぼ同様に、図示しない筒部と、各ドレン溝32Aが形 成された鍔部32と、テーパ筒部33とから大略構成されているものの、該テー パ筒部33のシール面33Aは、図5中に一点鎖線で示す円錐面より内側に湾曲 した凹湾曲面として形成されている。また、該シール面33Aには周方向に延び る環状の段差部33B,33B,…が複数個形成されている。そして、テーパ筒 部33にはピストンロッド13との間に環状の戻し油室33Cが形成され、上端 面33Dには各ドレン溝33Eが形成され、戻し油室33C、ドレン溝32A, 33Eは油液の戻し通路34を形成している。
【0038】 本実施例は以上の如く構成され、本実施例によっても、前記第1の実施例とほ ぼ同様の作用効果を得ることができるが、特に本実施例では、シール面33Aを 全周に亘って凹湾曲面となるように形成し、該シール面33Aに環状の段差部3 3Bを複数個形成したから、中央部分の環状段差部33Bはシール面33Aの両 端部分よりも凹んで傷が付きにくくなり、リップシール20のリップ部20Aと の間のシール性をさらに向上させることができる。
【0039】 なお、前記各実施例では、シール部材17とリップシール20とを保持金具1 5により一体化した場合を例に挙げて説明したが、本考案はこれに限るものでは なく、シール部材とリップシールとを別部品として形成し、個別に外筒1内に組 付けるようにしてもよい。また、シール部材とリップシールとを芯金と共にゴム 等の弾性材料によって一体成型してもよい。
【0040】
【考案の効果】
以上詳述した通り、本考案によれば、リップシールのリップ部が離着座するロ ッドガイドのシール面をテーパ状に形成すると共に、該シール面には周方向に延 びる少なくとも1個以上の段差部を環状に形成したから、リップシールのリップ 部を段差部のエッジ部分に大きな面圧をもって当接させ、リップ部と各段差部の エッジ部分に食込むように弾性変形させることができ、リップシールによるシー ル性を確実に向上させることができる。
【0041】 また、ロッドガイドの取扱い時に、シール面に傷が生じたとしても、これらの 傷の周囲をリップ部が覆うように弾性変形してシール面の各段差部に密着するよ うになり、シール性が低下するのを防止できる。このため、ロッドガイドの取扱 い時に、シール面の傷付きを防止するために余分な注意を払う必要がなくなり、 部品管理の手間を大幅に簡略してコスト低減を図ることができ、信頼性および生 産性の向上を図ることができると共に、油圧緩衝器の減衰力特性が劣化するのを 長期に亘って防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例による油圧緩衝器を示す
縦断面図である。
【図2】図1中のロッドガイドを示す斜視図である。
【図3】図1中の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】図3中の要部拡大図である。
【図5】第2の実施例による油圧緩衝器の要部を拡大し
て示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 外筒 2 環状体(蓋体) 3 内筒 4 ロッドガイド 7A,33A シール面 7B,33B 段差部 9 ピストン 13 ピストンロッド 16,34 戻し通路 17 シール部材 20 リップシール 20A リップ部 A リザーバ室 B ロッド側油室(油室) C ボトム側油室(油室) S 傷

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側に蓋体が設けられ、他端側が閉塞
    された外筒と、該外筒内に配設され、該外筒との間にリ
    ザーバ室を画成した内筒と、該内筒の一端側に設けられ
    たロッドガイドと、前記内筒内に摺動可能に挿嵌され、
    該内筒内に2つの油室を画成したピストンと、一端側が
    前記ロッドガイドおよび蓋体を介して前記外筒の外部に
    突出し、他端側が前記内筒内でピストンに固着されたピ
    ストンロッドと、該ピストンロッドの外周側に摺接する
    ように、前記外筒内に位置して前記蓋体とロッドガイド
    との間に配設されたシール部材と、前記外筒内に位置し
    て該シール部材とロッドガイドとの間に形成され、前記
    ピストンロッドとロッドガイドとの間を介して前記油室
    から漏洩した油液を前記リザーバ室に戻す戻し通路と、
    前記ロッドガイドの外周側にテーパ状に形成され、かつ
    その周面には少なくとも1個以上の環状の段差部が周方
    向に形成されたシール面と、該シール面に離着座するよ
    うに前記戻し通路の途中に配設され、前記油液が戻し通
    路を介して前記リザーバ室に向け流通するのを許し、前
    記リザーバ室内のガスが該戻し通路を介して逆向きに流
    通するのを規制するリップシールとから構成してなる油
    圧緩衝器。
JP078962U 1992-10-20 1992-10-20 油圧緩衝器 Pending JPH0637658U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP078962U JPH0637658U (ja) 1992-10-20 1992-10-20 油圧緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP078962U JPH0637658U (ja) 1992-10-20 1992-10-20 油圧緩衝器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0637658U true JPH0637658U (ja) 1994-05-20

Family

ID=13676525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP078962U Pending JPH0637658U (ja) 1992-10-20 1992-10-20 油圧緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0637658U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015046366A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 シリンダ装置およびシール部材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015046366A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 シリンダ装置およびシール部材
JP6072270B2 (ja) * 2013-09-30 2017-02-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 シリンダ装置およびシール部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6622832B2 (en) Hydraulic shock absorber
JP6838220B2 (ja) 緩衝器
US10816055B2 (en) Damper bumper cap with labyrinth air passageway
JP7118169B2 (ja) 緩衝器
US20170261060A1 (en) Shock absorber
US11536344B2 (en) Valve and shock absorber
CN112771284B (zh) 缓冲器
US11629772B2 (en) Valve and shock absorber
US20090057081A1 (en) Vehicle Damper and Method
US10837514B2 (en) Valve structure of shock absorber
US10253840B2 (en) Cylinder apparatus
JP6838238B2 (ja) 緩衝器
JPH0637658U (ja) 油圧緩衝器
JP2020034068A (ja) 流体圧緩衝器
JP2009024726A (ja) 空圧緩衝器
JPWO2019221098A1 (ja) シリンダ装置
JP6800056B2 (ja) 緩衝器
JP2015197141A (ja) 緩衝器
JP6072270B2 (ja) シリンダ装置およびシール部材
JP2000304082A (ja) 油圧緩衝器
US20170254381A1 (en) Shock absorber
JP6990141B2 (ja) 液圧機器
JP4336220B2 (ja) 油圧緩衝器のオイルシール構造
JPH03223570A (ja) ロッドシール部材
JP4898607B2 (ja) 空圧緩衝器のバルブ構造