JPH0637400B2 - フルオロ脱カルボキシル化方法 - Google Patents

フルオロ脱カルボキシル化方法

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JPH0637400B2
JPH0637400B2 JP2281726A JP28172690A JPH0637400B2 JP H0637400 B2 JPH0637400 B2 JP H0637400B2 JP 2281726 A JP2281726 A JP 2281726A JP 28172690 A JP28172690 A JP 28172690A JP H0637400 B2 JPH0637400 B2 JP H0637400B2
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    • C07C43/03Ethers having all ether-oxygen atoms bound to acyclic carbon atoms
    • C07C43/04Saturated ethers
    • C07C43/12Saturated ethers containing halogen
    • C07C43/123Saturated ethers containing halogen both carbon chains are substituted by halogen atoms

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フッ素化有機化合物の調製方法に関する。更
に詳細には、本発明は、吸入麻酔薬として有用であるフ
ッ素化有機化合物を生成するためのハロゲン化脂肪族カ
ルボン酸化合物のフルオロ脱カルボキシル化(fluoro d
ecarboxyltion)方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 麻酔薬は、全ての型の細胞、特に神経組織細胞の生存機
能に影響を及ぼす生化学的抑制薬の類に属する。一般的
な麻酔薬は、生存機能の最小の抑制と共に痛覚消失、意
識の喪失、減少された反射活性、及び筋肉の弛緩を生じ
る。麻酔薬は気体(揮発性)であってもよく、また固体
(不揮発性)されていてもよい。気体の麻酔薬は吸入さ
れて肺を通って血流中に入り、固定された麻酔薬は非経
口投与され、あるいは消化管を通って投与される。
多くの現在使用されている気体麻酔薬はハロゲン化化合
物である。これらの化合物は、エーテル及びシクロプロ
パンの如き従来の気体麻酔化合物よりも代謝障害を起こ
さない傾向があり、しかもそれらよりも可燃性ではな
い。ハロゲン化麻酔化合物の例は、ハロエタン(CF3CHB
rCl)及びトリクロロエチレン(Cl2C=CHCl)並びにエンフ
ルラン(CHF2OCF2HClF)、フルロキセン(CF3CH2OCH=C
H2)、メトキシフルラン(Cl2CHCF2OCH3)、及びイソフル
ラン(CF3CHClOCHF2)の如き、ハロゲン化エーテル化合物
を含む。
特に有効なハロゲン化エーテル麻酔薬は、2−(フルオ
ロメトキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンまたはフルオロ−メチル−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピルエーテルとして
も知られているセボフルラン、即ち(CF3)2CHOCH2F であ
る。セボフルランは、早い平衡時間、早い誘導時間及び
早い回復時間を与える極めて低い血液−気体溶解性分配
係数(0.6)を有する。これらの性質がそれを外来患
者の手術に特に有効にする(D.F.ハルペン(Halper
n)著、Chemtech、304〜308頁(1989年5月)
を参照のこと)。
セボフルランの如きフッ素化化合物の調製は、利用可能
な選択的なフッ素化反応の数が限られているために、難
しい傾向にある。水素を置換するための有機化合物の直
接フッ素化は、統計的であり、非選択的であり、しかも
一般に多くの副生物の生成を伴なう。それ故、フッ素化
化合物は、通常、まず置換基がフッ素化すべき部位にあ
る置換有機中間体を合成し、ついでその置換基をフッ素
イオンで置換することにより調製される。例えば、金属
フッ化物が塩素置換基を置換するのに使用されていた。
米国特許第3,683,092号(レーガン(Regan)らに発行され
た)は、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールのメチ
ル化、その後の(a)三フッ化臭素または(b)塩素ガス続い
てフッ化カリウムのいずれかによるフッ素化を含むセボ
フルランの合成方法を開示している。
米国特許第4,469,898号(コーン(Coon)らに発行され
た)は、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、ホル
ムアルデヒド、フッ化水素、及びプロトン化し、脱水
し、フッ素イオンを生じる薬剤を混合することを含むセ
ボフルランの合成方法を開示している。
米国特許第4,874,901号(ハルペーンらに発行された)
は、ハロゲン化エーテル化合物のフッ素化方法を開示し
ている。特に、セボフルランの如き化合物が、クロロメ
チルヘキサフルオロイソプロピルエーテルをフッ化カリ
ウムまたはフッ化ナトリウムと反応させることにより調
製し得る。
パトリック(Patirck)ら著、J.Org.Chem.,48巻、4
158〜4159頁(1983年)は、アルキルカルボ
ン酸がフッ化水素の存在下で二フッ化キセノン(XeF2)で
フルオロ脱カルボン化し得ることを報告している。小規
模での二フッ化キセノンの使用が有効であり得るが、二
フッ化キセノンのコストが大規模でその使用を実用的で
ないものにする。更に、アルコキシ酢酸が二フッ化キセ
ノンでフルオロ脱カルボキシル化される場合には、かな
りの量の副生物が生成される。
米国特許第4,847,427号(ナッパ(Nappa)に発行された)
は、ペルフッ素化カルボン酸を金属フッ化物の存在下で
フッ素と共に加熱することにより中和してカルボン酸基
を置換することを含むフルオロカーボンポリエーテルの
調製方法を開示している。
上記の方法は或種のフッ素化化合物を調製するのに有効
であるが、これらの方法は複雑であり、費用がかかり、
しばしばかなりの量の副生物と一緒にフッ素化化合物を
低収率で与える。それ故、フッ素化化合物の調製のため
の改良操作に対する要望がある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、フッ素化化合物を相当するカルボン酸から高
収率且つ高純度で調製するためこのような改良操作を提
供する。更に詳細には、本発明はセボフルラン及びその
他の同様の型のフッ素化麻酔薬の調製のための改良操作
を提供する。
本発明は、 式R−COOH (式中、Rはハロゲン化脂肪族基及びアルコキシ置換ハ
ロゲン化脂肪族基からなる群から選ばれた、直鎖脂肪族
基及び分枝鎖脂肪族基を含むハロゲン化脂肪族基であ
る) を有するハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物中のカルボ
ン酸基をフッ素基で置換して式R−Fを有するフッ素化
生成物を調製する方法であって、 上記の方法が (a) ハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物を三フッ化臭
素と反応させる工程、及び (b) フッ素化生成物を回収する工程 を含むことを特徴とする、上記のフッ素化生成物の調製
方法に関する。
(発明の詳細な説明) 本発明は、吸入麻酔薬として有用であるフッ素化有機生
成物を製造するためのハロゲン化脂肪族カルボン酸化合
物のフルオロ脱カルボキシル化方法に関する。更に詳細
には、本発明は、 式R−COOH (式中、Rはハロゲン化脂肪族基及びアルコキシ置換ハ
ロゲン化脂肪族基からなる群れから選ばれた、直鎖脂肪
族基及び分枝鎖脂肪族基を含むハロゲン化脂肪族基であ
る) を有するハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物中のカルボ
ン酸基をフッ素基で置換して式R−Fを有するフッ素化
生成物を調製する方法であって、 上記の方法が (a) ハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物を三フッ化臭
素と反応させる工程、及び (b) フッ素化生成物を回収する工程 を含むことを特徴とする、上記のフッ素化生成物の調製
方法に関する。
更に詳細には、本発明は下記の式(1)により示される
フルオロ脱カルボキシル化方法に関する。
(式中、Rはハロゲン化脂肪族基及びアルコキシ置換ハ
ロゲン化脂肪族基からなる群から選ばれた、直鎖脂肪族
基及び分枝鎖脂肪族基を含むハロゲン化脂肪族基であ
る) 好ましい実施態様に於いて、Rはヘキシル、ペンチル、
ブチル、プロピル、エチル、及びメチルからなる群から
選ばれたハロゲン化低級アルキル基である。更に好まし
い実施態様に於いて、Rはプロピル、エチル、及びメチ
ルからなる群から選ばれる。
別の好ましい実施態様においては、Rはハロゲン化低級
アルコキシ低級アルキル基である。更に好ましい実施態
様に於いて、Rはアルコキシ基がヘキソキシ、ペントキ
シ、ブトキシ、プロポキシ、エトキシ、及びメトキシか
らなる群から選ばれるハロゲン化低級アルコキシ低級ア
ルキル基である。最も好ましい実施態様に於いて、Rは
アルコキシ基がヘキソキシ、ペントキシ、ブトキシ、プ
ロポキシ、エトキシ、及びメトキシからなる群から選ば
れ、且つアルキル基がヘキシル、ペンチル、ブチル、プ
ロピル、エチル、及びメチルからなる群から選ばれるハ
ロゲン化低級アルコキシ低級アルキル基である。
本明細書に使用される“ハロゲン化脂肪族カルボン酸化
合物”は、その化合物が三フッ化臭素との接触後に分解
しないように充分にハロゲン化された脂肪族カルボン酸
化合物を意味する。不充分にハロゲン化されている化合
物は、三フッ化臭素と接触させられる時に発火し、燃焼
し、さもなければ分解し、フッ素化生成物を与えない。
同様に、“ハロゲン化低級アルキル基”及び“ハロゲン
化低級アルコキシ低級アルキル基”という用語は、夫々
の基が三フッ化臭素との接触後に分解しないように充分
にハロゲン化された、低級アルキル基及び低級アルコキ
シ低級アルキル基を夫々意味する。ハロゲン化の正確な
程度(分子中に存在するハロゲン原子の数)及びハロゲ
ン化の正確な型(分子中に存在するハロゲン原子の種
類)は、所望の最終フッ素化生成物を得るために脂肪族
カルボン酸化合物に於いて変化し得る。このような変化
は、むやみに実験を必要としないで、当業者の能力の範
囲内にある。
別の好ましい実施態様に於いて、ハロゲン化脂肪族カル
ボン酸化合物は、Rはフッ素化脂肪族基及びアルコキシ
置換フッ素化脂肪族基からなる群から選ばれた直鎖脂肪
族基及び分枝鎖脂肪族基を含むフッ素化脂肪族基である
フッ素化脂肪族カルボン酸化合物である。更に好ましい
実施態様に於いて、Rはヘキシル、ペンチル、ブチル、
プロピル、エチル、及びメチルからなる群から選ばれた
フッ素化低級アルキル基である。最も好ましい実施態様
に於いて、Rはプロピル、エチル、及びメチルからなる
群から選ばれる。
別の好ましい実施態様に於いて、Rはフッ素化低級アル
コキシ低級アルキル基である。更に好ましい実施態様に
於いて、Rはアルコキシ基がヘキソキシ、ペントキシ、
ブトキシ、プロポキシ、エトキシ、及びメトキシからな
る群から選ばれるフッ素化低級アルコキシ低級アルキル
基である。最も好ましい実施態様に於いて、Rはアルキ
ル基がヘキソキシ、ペントキシ、ブトキシ、プロポキ
シ、エトキシ、及びメトキシからなる群から選ばれ、且
つアルキル基がヘキシル、ペンチル、ブチル、プロピ
ル、エチル、及びメチルからなる群から選ばれるフッ素
化低級アルコキシ低級アルキル基である。
最も好ましい実施態様に於いて、フッ素化脂肪族カルボ
ン酸化合物は1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−(2−プロポキシ)酢酸及び(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)酢酸からなる群から選ばれた員である。
最も好ましい実施態様に於いて、フッ素化生成物は2−
フルオロメトキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン及びフルオロメトキシ−2,2,2−ト
リフルオロエタンからなる群から選ばれた員である。
ハロゲン化脂肪族カルボン酸出発原料化合物は、反応条
件下で三フッ化臭素と反応しないような基を与える官能
基で置換されてもよい。一般に、出発原料中に存在して
もよい非反応性官能基は、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、及びこれらの混合物を含む。
本明細書に使用される“低級アルキル”という用語は、
1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を
含む分枝もしくは非分枝の炭化水素基を意味する。本明
細書に使用される“低級アルコキシ”という用語は、1
〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含
む分枝もしくは非分枝のヒドロカルボキシ基を意味す
る。本明細書に使用される“ハロゲン”という用語は、
フッ素、塩素、臭素及びヨウ素からなる化学的に関連す
る元素、好ましくはフッ素を云う。
三フッ化臭素(BrF3)は、8.77℃の融点を有する無色
の液体である。一般に、三フッ化臭素はハロゲン化脂肪
族カルボン酸化合物の合計量に較べて化学量論的に過剰
で反応混合物中に存在する。三フッ化臭素対ハロゲン化
脂肪族カルボン酸化合物の1:1のモル比は、フッ素に
関して3:1の当量比に相当する。好ましい実施態様に
於いて、三フッ化臭素及びハロゲン化脂肪族カルボン酸
化合物は、夫々、約2:3〜約3:1の当量比、更に好
ましくは約2:3〜約1:1の当量比、最も好ましくは
約2:3の当量比で反応混合物中に存在する。
ハロゲン化脂肪族カルボン酸出発原料化合物が液体であ
る場合には、フルオロ脱カルボキシル化反応は溶媒を使
用しないで行なわれてもよい。ハロゲン化脂肪族カルボ
ン酸化合物が液体ではない場合には、フルオロ脱カルボ
キシル化反応は不活性溶媒中で行なわれてもよい。有効
な不活性溶媒は、ジクロロメタン(塩化メチレン)、ク
ロロホルム、四塩化炭素、トリフルオロタメン、ペルフ
ルオロデカリン、等の如き高度にハロゲン化された化合
物、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されな
い。好ましい実施態様に於いて、不活性溶倍は四塩化炭
素である。
フルオロ脱カルボキシル化反応の温度は重要ではない
が、反応は通常室温で起こる。反応混合物の温度はフッ
素化合物の沸点よりわずかに上に保たれて生成物の合成
と同時に生成物の蒸留を可能にすることができ、それに
よりフルオロ脱カルボキシル化反応混合物の苛酷な条件
に暴露される場合の生成物の分解を減少し得る。
また、フッ素化生成物は、その他の既知の方法で反応混
合物から回収されてもよい。例えば、反応混合物は、溶
媒との反応により過剰の三フッ化臭素を分解するのに充
分な温度に温められてもよい(一般に、約50℃の温度
が四塩化炭素の存在下で充分である)。その後、反応混
合物は重亜硫酸ナトリウム(NaHSO3)で洗浄することがで
き、有機層が分離される。
本発明のフルオロ脱カルボキシル化方法により調製し得
る化合物は、非常に望ましい麻酔活性を有する化合物を
含む。特に、調製し得る麻酔性化合物は、痛覚消失、催
眠、鎮静、増大された痛覚域値、並びにバルビツレート
及び/または全般の麻酔性強化を含む中枢神経系の抑制
特性を有する。化合物の多くは、作用の即時発現及び短
かい作用期間と共に非常に効能のある麻酔を与える。こ
れらの性質は、急性のひどい痛みが、麻酔学の場合のよ
うに、短期間で消失される必要がある状況下で非常に望
ましい。好ましい化合物は、高い投薬量で減少された硬
直、優れた運動協調の回復、または一層少ない呼吸抑制
活性及び/または心血管抑制活性を与える。
本発明が以下の実施例により更に説明される。これらの
実施例は、本発明の方法を実証する目的で示され、本発
明を限定するものではない。
実施例1 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−(2−プロ
ポキシ)酢酸 この実施例は、本発明のハロゲン化脂肪族カルボン酸出
発原料化合物の調製方法を示す。
水(150ml)中の1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロ−2−プロパノール(42.1g、0.25モ
ル、アルドリッチ(Aldrich))及びブロモ酢酸(69.
5g、0.5モル)の溶液を撹拌しながら50%の水酸
化ナトリウム溶液(47g)の添加によりpH12.5に
し、必要により50%の水酸化ナトリウム溶液の添加に
よりpH12.5±0.5に保った。反応溶液を3.5時
間加熱、還流させ、ついで冷却した。37%の塩酸(6
1.3g)及び8%の塩酸(27.1g)の溶液を反応
溶液に添加してpHを1にした。その後、反応溶液をディ
ーン−スターク(Dean-Stark)トラップ下で蒸溜(共沸)
した。ディーン−スタークトラップ中の下層を分離し
(53.2g)、昇華させて(88℃、7〜9mm、ドラ
イアイス/アセトントラップ)融点60〜62℃を有す
る1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−(2−プ
ロポキシ)酢酸27.12g(収率48%)を得た。
上記の操作でブロモ酢酸をクロロ酢酸に代えた場合、収
率19.8%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−(2−プロポキシ)酢酸を得た。
実施例2 2−フルオロメトキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン この実施例は、本発明の方法によるハロゲン化脂肪族カ
ルボン酸化合物からフッ素化生成物へのフルオロ脱カル
ボキシル化を示す。
四塩化炭素(100g)中の実施例1からの1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−(2−プロポキシ)
酢酸(2.26g、0.01モル)の溶液を、気密カバ
ー、温度計、テフロン撹拌棒、三フッ化臭素入口及びド
ライアイス/アセトントラップに連結されたガス出口を
備えた400mlのテフロン容器に導入した。三フッ化臭
素(1.05g、0.42ml、0.0067モル)を、
その溶液に徐々に添加した。三フッ化臭素の添加が完結
した時、反応混合物を還流下で5時間穏やかに加熱して
揮発物を除去し、過剰の三フッ化臭素を(四塩化炭素と
の反応により)分解した。その後、反応混合物を冷却
し、希薄な重亜流酸ナトリウム(NaHSO3)溶液で洗浄し
た。有機層を分離し、ガスクロマトグラフィーによる分
析は75%の収率の生成物2−フルオロメトキシ−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンを示し
た。
実施例3 (2,2,2−トリフルオロエトキシ)酢酸 この実施例は、本発明のハロゲン化脂肪族カルボン酸出
発原料化合物を調製する別法を示す。
水(600ml)中の2,2,2−トリフルオロエタノー
ル(84g、1モル、アルドリッチ)及びクロロ酢酸
(189g、2モル)の溶液を撹拌しながら50%の水
酸化ナトリウム溶液の添加によりpH>13にし、必要に
より50%の水酸化ナトリウムの添加によりpH>13に
保った。反応溶液を84〜93℃に3.5時間加熱し、
90〜100℃に一夜保ち、ついで冷却した。濃塩酸を
反応溶液に添加してpHを約1にした。その後、反応溶液
を、全ての2,2,2,トリフルオロエタノールが蒸留
されるまで加熱した。その後、反応溶液を冷却し、ジク
ロロメタン(250mlずつ)で12回抽出した。合わせ
たジクロロメタン抽出物を減圧下に濃縮して残渣10
4.3gを得、これをアセトン(200ml)中に採取し
た。アセトン混合物を濾過して無機塩を除去し、減圧下
に濃縮し、ついで二つの留分で蒸留した(第一留分は
4.6mm/Hgで93〜94.9℃で蒸留し、第二留分は
4.6mm/Hgで95.1〜95.2℃で蒸留した)。二
つの留分を合わせて生成物(2,2,2−トリフルオロ
エトキシ)酢酸87.9gを得た。
分析:計算値(C4H5F3O2として):C.30.38%;H、
3.16%。実測値:C、30.35%;H、3.00
%。
実施例4 フルオロメトキシ−2,2,2−トリフルオロエタン この実施例は、本発明の方法による別のハロゲン化脂肪
族カルボン酸化合物からフッ素化生成物へのフルオロ脱
カルボキシル化を示す。
四塩化炭素(80g)中の実施例3からの(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)酢酸(2.2g、0.001
4モル)の溶液を、気密カバー、温度計、テフロン撹拌
棒、三フッ化臭素の入口及びドライアイス/アセトント
ラップに連結されたガス出口を備えた400mlのテフロ
ン容器に導入した。三フッ化臭素(5.7g、2ml、
0.041モル)を、その溶液に徐々に添加した。三フ
ッ化臭素の添加が完結した時、反応混合物を還流下に5
時間加熱し、揮発物を除去し、過剰の三フッ化臭素を
(四塩化炭素との反応により)分解した。その後、反応
混合物を冷却し、希薄な重亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄
した。有機層を分離し、ガスクロマトグラフィーによる
分析は90%の収率の生成物フルオロメトキシ−2,
2,2−トリフルオロエタンを示した。
実施例5 フルオロメトキシ−2,2,2−トリフルオロエタン この実施例は、本発明の方法による別のハロゲン化脂肪
族カルボン酸化合物からフッ素化生成物へのフルオロ脱
カルボキシル化を示す。
ジクロロメタン(229.3g)中の実施例3からの
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)酢酸(20.0
g、0.127モル)の溶液を、気密カバー、温度計、
テフロン撹拌棒、三フッ化臭素の入口及びドライアイス
/アセトントラップに連結されたガス出口を備えた40
0mlのテフロン容器に導入した。その容器を室温の水浴
中に入れ、三フッ化臭素(11,4g、4ml、0.08
4モル)をその溶液に徐々に添加した。三フッ化臭素の
添加が完結した時、反応混合物を一夜撹拌し、ついで希
薄な重亜流酸ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を分離
し(194g)、ガスクロマトグラフィーによる分析は
100%の収率の生成物フルオロメトキシ−2,2,2
−トリフルオロエタンを示した。
比較例 フルオロメトキシ−2,2,2−トリフルオロエタン この例は、二フッ化キセノンを用いるハロゲン化脂肪族
カルボン酸化合物からフッ素化生成物へのフルオロ脱カ
ルボキシル化を示す。
二フッ化キセノン(2g、0.012モル)を、ガラス
容器中の四塩化炭素(20g)中の実施例3からの
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)酢酸(1.9
g、0.012モル)の溶液に1時間の期間にわたって
徐々に添加した。二フッ化キセノンの添加が完結した
時、反応混合物を45℃に0.5時間加熱し、ついで冷
却した。その後、反応混合物を蒸留して生成物0.44
g(収率25%)を得た。ガスクロマトグラフィー分析
は、主生成物がフルオロメトキシ−2,2,2−トリフ
ルオロエタンであり、かなりの量のCF3CH2OCF2H 、CF3C
HOCH2F、CF2Cl2、及びCFCl3で汚染されていることを示
した。
明細書に記載された実施態様は単に例示であること、及
び当業者が本発明の精神及び範囲から逸脱しないで多く
の変更及び改良をなし得ることが理解される。このよう
な全ての改良及び変更は、特許請求の範囲に特定された
本発明の範囲内に含まれることが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07C 51/367 59/315 9356−4H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式R−COOH (式中、Rはハロゲン化脂肪族基及びアルコキシ置換ハ
    ロゲン化脂肪族基からなる群から選ばれた、直鎖脂肪族
    基及び分枝鎖脂肪族基を含むハロゲン化脂肪族基であ
    る) を有するハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物中のカルボ
    ン酸基をフッ素基で置換して式R−Fを有するフッ素化
    生成物を調製する方法であって、 上記の方法が (a) ハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物を三フッ化臭
    素と反応させる工程、及び (b) フッ素化生成物を回収する工程 を含むことを特徴とする、上記のフッ素化生成物の調製
    方法。
  2. 【請求項2】ハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物が不活
    性溶媒中で三フッ化臭素と反応させられる、請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】ハロゲン化脂肪族カルボン酸化合物がフッ
    素化脂肪族カルボン酸化合物である、請求項1記載の方
    法。
JP2281726A 1990-01-16 1990-10-19 フルオロ脱カルボキシル化方法 Expired - Lifetime JPH0637400B2 (ja)

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