JP4166870B2 - セボフルランの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸入麻酔薬の分野に関する。特に、本発明はセボフルランの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ素置換された揮発性麻酔薬の発達は手術に革命をもたらした。現在入手できるフッ素置換された揮発性麻酔薬は、理想的な薬剤の性質にほぼ等しい特性を有する。一般の使用では、フッ素化された揮発性麻酔薬は、患者によって吸入され、患者の血液に溶解し、そして速やかに無意識にさせる。無意識の状態は投与を続ける間保持され、投与を中断すると同時にそれらは吐出される。麻酔薬が吐出されると患者は意識を取り戻す。理想的なフッ素を含有する揮発性麻酔薬は、質の高い麻酔状態を生じ、速やかな開始、速やかな回復、筋肉の弛緩、鎮静、および痛覚脱失をもたらす。
【0003】
市販品の入手が可能な揮発性のフッ素化麻酔薬には、デスフルラン(CF3CHFOCHF2)、エンフルラン(CHClFCF2OCHF2)、ハロタン(CF3CHBrCl)、イソフルラン(CF3CHClOCHF2)、およびセボフルラン((CF32CHOCH2F)がある。揮発性のフッ素化麻酔薬の物理的性質は麻酔医にとって重要である。これらの物理的性質には、沸点、比重、蒸気密度、蒸気圧、油/ガス分配係数、および血液/ガス分配係数(既知量の血液中に見出される麻酔薬のパーセント、対、血液サンプル上部の既知容量の空気中に見出される麻酔薬のパーセント)がある。血液−ガス分配係数は、患者が麻酔から覚めるのに必要な時間を予測するための重要な助けとなるため、特に重要視される。
【0004】
上記の分子はそれぞれ、麻酔薬として商業的に発展するために必要な一連の要素を提供する独自の特徴を有するが、フッ素化された揮発性麻酔薬の化学的性質および化学的純度は特に重要である。特に関心の高いのは、光、空気、ソーダ石灰、そして通常の手術の間に麻酔薬が接触する可能性のある多種類の金属および非金属物質に対する麻酔薬の安定性と同様、化合物の一般的な反応性である。更に、純酸素、または70%一酸化二窒素および30%酸素中における麻酔薬の最小引火濃度(minimum flammable concentration)を測定し、手術で使用される麻酔薬の有効濃度の範囲から十分外れていることを保証しなければならない。
【0005】
フッ素置換された揮発性麻酔薬の化学的純度は最も重要であり、汚染のない製造方法と詳細にわたる製造の制御が必要とされる。更に、これらの麻酔薬の合成には、薬化学界では通常遭遇しない多くの因子、すなわち大量の薬を最高の純度規格で製造する必要性を考慮しなければならない。揮発性麻酔薬とは対照的に、多くの薬剤は一般にミリグラム単位の量で投与される。結果として、数ミリグラムの薬剤中の1パーセントの何分の一かの不純物は、患者が容易に排出できる。しかしながら、通常の手術の過程において、10から50グラムの揮発性麻酔薬が一般的に使用されるため、同濃度の不純物は有毒なレベルに達しうる。従って、高純度のフッ素置換された揮発性麻酔薬が得られる合成経路を見出すことが強く望まれている。
【0006】
化合物1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルフルオロメチルエーテル(セボフルランとしても知られる)は、外来患者の手術の際、患者に投与するのに特に好適な、重要な揮発性麻酔薬である。セボフルランは患者を麻酔から速やかに回復させることが知られている。この麻酔薬の更なる利点は、刺激性がなく、他の吸入薬で起こりうるような呼吸停止もしくは喉頭痙攣のない迅速かつスムースな誘導を行えるため、誘導剤(induction agent)として使用することができることである。スムースで事故の少ない誘導は、静脈注射による誘導剤の使用が非常に多くの問題を起こす可能性があり、しばしば禁忌とされる、小児科の麻酔に特に貴重である。
【0007】
多くの1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルフルオロメチルエーテルの製造法が記載されてきた。米国特許第 3,683,092号には、4つの製造法が記載されており、そのうち3つは1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメチルエーテルから開始する。このエーテルは周知の化合物で、その調製は米国特許第 3,911,024号に記載されている。‘092号特許に開示されている特異反応化学について、以下に要約する:
(CF32CHOCH3+Cl2→(CF32CHOCH2Cl→
(CF32CHOCH2F (1)
式(1)において、塩素化されたエーテルは、スルホランに溶解したフッ化カリウム(KF)の存在下で反応させることにより、フッ素化された形に転換する。6(CF32CHOCH2Cl+2BrF3
6(CF32CHOCH2F+3Cl2+Br2 (2)
3(CF32CHOCH3+2BrF3
3(CF32CHOCH2F+3HF+Br2 (3)
上記の3つの経路はいずれも、経済的な大量生産に好適ではない。フッ化カリウムを使用する方法は、高温と長時間の反応を必要とする。他の2つの方法は、高価で危険な三フッ化臭素の使用を必要とする。
【0008】
‘092号特許に記載されている第4の方法は、1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロイソプロパノールから開始し、反応(4)に示すようなフルオロメチル化反応で、フッ化水素およびホルムアルデヒドと反応させる:
(CF32CHOH+CH2O+HF→(CF32CHOCH2F+H2O (4)
反応(4)は経済的な試薬を使用しており、商業用の合成には魅力的かも知れないが、副産物のポリエーテルが生成するため収率が低い。
【0009】
他の1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロイソプロピルフルオロメチルエーテルの製造法も報告されてきた。例えば、アルゴン中でフッ素元素を使用する直接フッ素化反応が、米国特許第3,897,502号に報告された。反応を以下の式(5)に示す:
(CF32CHOCH3→(CF32CHOCH2F (5)
式(5)の反応はフッ素(F2)およびアルゴンの存在下で行われる。‘502号特許の方法は、収率が良くなく、高価で取り扱いの困難な試薬である、フッ素元素を使用する方法なので、大量の商業用の合成に好適ではない。
【0010】
米国特許第4,874,901号に、以下の反応(6)に示すような、超臨界条件(温度:250−325℃、圧力:60から80気圧)の下でNaFを使用するハロゲン交換反応が開示されている:
(CF32CHOCH2Cl+NaF→(CF32CHOCH2F (6)
極度の高温および高圧が必要なため、‘901号特許の方法の有用性は限定される。
【0011】
式(7)に示すような、脱カルボキシル/フッ素化(fluorodecaruboxylation)による合成が、米国特許第4,996,371号に報告された:
(CF32CHOH+ClCH2COOH→
(CF32CHOCH2COOH+BrF3→(CF32CHOCH2F (7)
‘371号特許の方法もまた、高価で危険な三フッ化臭素を反応物として使用し、大量生産に好適ではない。
【0012】
大量の三フッ化臭素を使用し、更に費用のかかる別の方法が、米国特許第4,874,902号に記載されている。‘902号特許の反応化学を以下に示す:
(CCl32CHOH→(CCl32CHOCH3
(CCl32CHOCH2Cl+BrF3→(CF32CHOCH2F (8)
1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロイソプロピルフルオロメチルエーテルの大量生産に好適であるとされる更なる合成法が、米国特許第4,250,334号に記載されており、この方法は式(9)に示すように、ヘキサフルオロイソプロパノールから開始し、フッ化水素および硫酸を反応物として使用する:
(CF32CHOH+CH2O+HF+H2SO4→(CF32CHOCH2F(9)
収率は90%とされているが、転換率はわずか33から38%である。‘334号特許の方法には、大量の化学量論的に過剰なホルムアルデヒド、フッ化水素、および硫酸が必要であるという、更なる欠点がある。そのような過剰の使用は、発ガン性物質として知られるホルムアルデヒドを含有する有害な副産廃棄物を大量に生み出す原因となりうる。また、この廃棄物は、発ガン性のあるビスクロロメチルエーテルと構造的に関連のあるビスフルオロメチルエーテルを含有する可能性もある。
【0013】
フルオロエーテルの合成はドイツ特許出願公開第2823969号に報告されている。その公開で理解されるように、多くのクロロメチルエチルおよびクロロメチルn−プロピルエーテルをアミンおよび無水フッ化水素と反応させ、それに対応するフルオロメチルエーテルが得られた。‘969号公開の実施例1を式(10)に示す:
CF3CHFCF2OCH2Cl+(Et)3N+HF→
CF3CHFCF2OCH2F (10)
しかしながら、より立体的に妨害されやすく、より反応性が低いと予想されるイソプロピルクロロメチルエーテルの反応については報告されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従って、フッ素元素もしくは三フッ化臭素のような高価な試薬を使用せず、高温および高圧の使用を必要とせず、そして大量の有害廃棄物を副産物として生成しない、1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロイソプロピルフルオロメチルエーテルの合成が望まれている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)(CF32CHOCH2Cl、フッ化水素、およびアミンの混合液を提供し;そして(b)混合液を反応させる、工程を含み、(CF32CHOCH2Fを生成する、セボフルランの製造法を提供する。
【0016】
本発明はまた、(a)(CF32CHOCH3を提供し;(b)(CF32CHOCH3を塩素ガスと接触させ;(c)混合液に十分量の光を照射して発熱反応を開始および継続させ;(d)発熱反応により中間体(CF32CHOCH2Clを生成させ;そして(e)混合液中で中間体(CF32CHOCH2Clをフッ化水素およびアミンと反応させる、工程を含み、(CF32CHOCH2Fを生成する、セボフルランの製造法を提供する。
【0017】
本発明の更なる特徴および利点は次項の説明に記載するが、その一部は本記載から明白である。本発明の目的および他の利点は、記載した説明および請求項に特に示したセボフルランの製造法により、理解および達成される。
【0018】
前記の一般的な説明および以下の詳細な説明が共に例証および説明のためのものであり、請求する本発明の更なる説明を意図するものであることは、理解されるべきところである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、(a)(CF32CHOCH2Cl、フッ化水素、およびアミンの混合液を提供し;そして(b)混合液を反応させる、工程を含み、(CF32CHOCH2Fを生成する、セボフルランの製造法を提供する。好ましい具体例では、混合液を加熱により、好ましくは40℃から80℃または55℃から65℃で、反応させる。一般に、反応は混合液を4から12時間、好ましくは4から10時間、より好ましくは4から7時間、加熱して行う。
【0020】
アミンは好ましくは第一級アミン、第二級アミン、または第三級アミンから選択される。アミンはプロピルアミンまたはジエチルアミンであることが可能である。アミンは好ましくは第三級アミン、より好ましくはトリアルキルアミンである。好ましい具体例では、トリアルキルアミンはトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、またはそれらの混合物から選択される。アミンは環状アミンであることも可能である。環状アミンは好ましくはピロリジン、N−メチルピロリジン、またはピペリジンから選択される。
【0021】
混合液は(CF32CHOCHCl2を含有することができる。(CF32CHOCHCl2が存在する場合、混合液は好ましくは重量比で0.01から20パーセントの(CF32CHOCHCl2を含有することができる。
【0022】
混合液は水を含有することができる。好ましくは、混合液は重量比で1から25パーセントの水、重量比で1から15パーセントの水、または重量比で3から10パーセントの水を含有することができる。
【0023】
一般に、反応の化学量論では、1モルの(CF32CHOCH2Clにつき1モルのフッ化水素が必要であるが、過剰量のHFを使用することもできる。混合液中の(CF32CHOCH2Clのフッ化水素に対するモル比は、好ましくは1:1から1:2である。使用するアミンの量は重大ではないが、混合液中の(CF32CHOCH2Clのアミンに対するモル比は、好ましくは1:0.3から1:2である。好ましい具体例では、(CF32CHOCH2Cl:アミン:フッ化水素のモル比は、1:1:1から1:2:2の範囲である。
【0024】
反応の収率は好ましくは50パーセントより高く、より好ましくは65パーセントより高く、更に75パーセントより高いのが好ましい。反応の転換率は好ましくは50パーセントより高く、より好ましくは60パーセントより高く、更に70パーセントより高いのが好ましい。
【0025】
好ましい具体例では、(CF32CHOCH2Fは、混合液を反応させた後、混合液を水で洗浄することにより混合液から分離することができる。他の具体例では、(CF32CHOCH2Fは、水蒸気蒸留または分留により混合液から分離することができる。別の具体例では、(CF32CHOCH2Fは、セボフルランより沸点の高い、不活性な高沸点溶媒と共に蒸留することにより混合液から分離することができる。ある具体例では、高沸点溶媒は芳香族炭化水素、好ましくはキシレンである。不活性な高沸点溶媒との蒸留は、混合液の反応と同時に行うことができる。
【0026】
本発明は、(a)(CF32CHOCH3を提供し;(b)(CF32CHOCH3を塩素ガスと接触させ;(c)混合液に十分量の光を照射して発熱反応を開始および継続させ;(d)発熱反応により中間体(CF32CHOCH2Clを生成させ;そして(e)混合液中で中間体(CF32CHOCH2Clをフッ化水素およびアミンと反応させる、工程を含み、(CF32CHOCH2Fを生成する、セボフルランの製造法を提供する。光は好ましくは紫外線である。段階(e)の好ましいパラメーターはすべて、本明細書の他の箇所に記載するものと同様である。
【0027】
中間体(CF32CHOCH2Clを単離する必要はないので、(CF32CHOCH3を光化学的に塩素化した後、直ちにフッ化水素およびアミンと反応させることができる。従って、本発明はワンポット合成として有用である。
【0028】
光化学的塩素化は、混合液に光、好ましくは紫外線を照射しながら、(CF32CHOCH3に必要量の塩素を添加して行うことができる。光化学的に塩素化した混合液を、更なる精製をせずにフッ化水素およびアミンと反応させ、(CF32CHOCH2Fを生成させることができる。
【0029】
HF−アミン複合体は、一般に、無水HFまたは濃HF水溶液のいずれかを第一級、第二級、または第三級アミンのようなアミンと反応させることにより、あらかじめ調製する。
【0030】
上記に示したものに加え、HFとの複合体を生成するのに使用できるアミンは、以下の一般式のものである:
【0031】
【化1】
Figure 0004166870
式中、R1はC1−C12の第一級、第二級、もしくは第三級のアルキル基であり、そして、R2およびR3は、独立して、水素、またはC1−C12の第一級、第二級、もしくは第三級のアルキル基である。有用なアミンには、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ジエチルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルアミン、n−ジブチルアミン、n−トリブチルアミン、s−ブチルアミン、s−ジブチルアミン、t−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、およびトリオクチルアミンがあるが、それらに限定されるものではない。
【0032】
アミンは、ピロリジン、N−メチルピロリジン、またはピペリジンのような、環状アミンであることも可能である。
【0033】
本発明の更なる利点は、反応の間、モノクロロおよびジクロロエーテルの両方が存在していてもよいことである。従って、モノクロロエーテル(CF32CHOCH2Clを、ジクロロエーテル(CF32CHOCHCl2の存在下で反応させることができる。ジクロロエーテル(CF32CHOCHCl2は、重量比で反応混合液の20パーセントより多くを占めないのが好ましい。モノクロロおよびジクロロエーテルが混合していてもよく、使用する条件下で反応を行うことができるということは驚くべきことである。結果として、モノクロロおよびジクロロエーテルの混合物を、フッ素化反応を行うのに先だって分離する必要はない。
【0034】
ジクロロエーテルはモノクロロエーテルの合成の間に生成する。本発明では、ジクロロエーテルは使用する条件下で反応しないので、フッ素化反応において、ジクロロエーテルおよびモノクロロエーテルを共に使用することができる。従って、本法ではジクロロエーテルを除去するための蒸留段階を削除し、それによって反応全体をより単純に、そして、より効率的にしている。
【0035】
【実施例】
実施例1
48%のHF水溶液(20.8g、0.5モルのHF)をジエチルメチルアミン(43.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50−60℃で5時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、82gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、51%;(CF32CHOCH2Cl、42%;そして(CF32CHOH、5.4%。これは、転換率41%および収率60%に相当する。
実施例2
48%のHF水溶液(20.8g、0.5モルのHF)をジメチルエチルアミン(36.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50−60℃で5時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、65gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、34%;(CF32CHOCH2Cl、63%;そして(CF32CHOH、2.6%。これは、転換率22%および収率35%に相当する。
実施例3
48%のHF水溶液(20.8g、0.5モルのHF)をN−メチルピロリジン(42.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50−60℃で6時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、51gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、45%;(CF32CHOCH2Cl、53%;そして(CF32CHOH、1.5%。これは、転換率22%および収率45%に相当する。
実施例4
48%のHF水溶液(31.2g、0.75モル)および水30ccをトリエチルアミン(75g、0.75モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50℃で16時間加熱した。その後、共沸蒸留により生成物を水から単離し、75gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、80%;(CF32CHOCH2Cl、18%;そして(CF32CHOH、1.5%。これは、転換率60%および収率68%に相当する。
実施例5
48%のHF水溶液(20.8g、0.5モルのHF)をトリプロピルアミン(71.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50−60℃で5時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、90gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、37%;(CF32CHOCH2Cl、57%;そして(CF32CHOH、5%。これは、転換率33%および収率62%に相当する。
実施例6
48%のHF水溶液(20.8g、0.5モルのHF)をトリブチルアミン(92.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50−60℃で5時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、95gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、25%;(CF32CHOCH2Cl、69%;そして(CF32CHOH、5%。これは、転換率24%および収率60%に相当する。
実施例7
48%のHF水溶液(21g、0.5モル)をプロピルアミン(29.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60−65℃で6時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、88gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、13%;(CF32CHOCH2Cl、86%;そして(CF32CHOH、1%。これは、転換率11%および収率50%に相当する。実施例8
48%のHF水溶液(21g、0.5モル)をジエチルアミン(36g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60−65℃で6時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、91gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、29%;(CF32CHOCH2Cl、69%;そして(CF32CHOH、1.7%。これは、転換率25%および収率65%に相当する。
実施例9
48%のHF水溶液(21g、0.5モル)をピペリジン(42.5g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60−65℃で5時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、88gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、37%;(CF32CHOCH2Cl、54%;そして(CF32CHOH、9%。これは、転換率32%および収率57%に相当する。
実施例10
48%のHF水溶液(43.4g、1モル)をトリエチルアミン(101g、1モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60−65℃で8時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、79gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、86%;(CF32CHOCH2Cl、3%;そして(CF32CHOH、11%。これは、転換率67%および収率68%に相当する。
実施例11
48%のHF水溶液(21g、0.5モル)をジイソプロピルエチルアミン(64.6g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を50−60℃で6時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、89gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、54%;(CF32CHOCH2Cl、37%;そして(CF32CHOH、8.6%。これは、転換率47%および収率65%に相当する。
実施例12
48%のHF水溶液(21g、0.5モル)をトリエチルアミン(50g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60−65℃で6時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、85gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、58%;(CF32CHOCH2Cl、35%;そして(CF32CHOH、6.6%。これは、転換率48%および収率73%に相当する。
実施例13
48%のHF水溶液(20.8g、0.5モル)をトリエチルアミン(50g、0.5モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(54g、0.25モル)を添加し、反応混液を60−65℃で6時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、38gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、86%;(CF32CHOCH2Cl、0.5%;そして(CF32CHOH、13%。これは、転換率65%および収率65%に相当する。
実施例14
48%のHF水溶液(14.6g、0.37モル)を第三級ブチルアミン(27g、0.37モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(54g、0.25モル)を添加し、反応混液を60−65℃で10時間加熱した。その後、水洗により生成物を単離し、41gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、41%;(CF32CHOCH2Cl、55%;そして(CF32CHOH、4%。これは、転換率34%および収率57%に相当する。
実施例15
48%のHF水溶液(14.6g、0.37モル)をジイソプロピルエチルアミン(47g、0.37モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(54g、0.25モル)を添加し、反応混液を60−70℃で10時間加熱した。その後、水および希HClでの洗浄により生成物を単離し、43gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、82%;(CF32CHOCH2Cl、0.8%;そして(CF32CHOH、16%。これは、転換率70%および収率70%に相当する。
実施例16
48%のHF水溶液(14.6g、0.37モル)をトリエチルアミン(37g、0.37モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(54g、0.25モル)を添加し、反応混液を60−65℃で16時間加熱した。その後、共沸蒸留により生成物を水から単離し、44gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、89%;(CF32CHOCH2Cl、0.14%;そして(CF32CHOH、9.9%。これは、転換率78%および収率78%に相当する。
実施例17
48%のHF水溶液(19.8g、0.55モル)をピロリジン(39g、0.55モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60−65℃で12時間加熱した。その後、共沸蒸留により生成物を水から単離し、72gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、57%;(CF32CHOCH2Cl、34%;そして(CF32CHOH、8%。これは、転換率41%および収率54%に相当する。
実施例18
48%のHF水溶液(19.8g、0.55モル)をトリエチルアミン(56g、0.55モル)に冷却しながら添加した。次いで、(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を添加し、反応混液を60℃で10時間加熱した。その後、共沸蒸留により生成物を水から単離し、87gを回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:(CF32CHOCH2F、68%;(CF32CHOCH2Cl、22%;そして(CF32CHOH、11%。これは、転換率54%および収率74%に相当する。
実施例19
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)、(Et)3N・3HF(29.7g、0.2モル)、(Et)3N(36.3g、0.36モル)、および水2gの混合液を60℃で6時間加熱した。反応混合液を水洗して、生成物(85g)を単離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:82%(CF32CHOCH2F;そして18%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率69%および収率80%に相当する。
実施例20
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)、(Et)3N・3HF(27g、0.17モル)、および(Et)3N(36.3g、0.36モル)の混合液を60℃で6時間加熱した。生成物(80g)を水で沈澱させ、単離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:79%(CF32CHOCH2F;そして21%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率66%および収率75%に相当する。
実施例21
(CF32CHOCH2Cl(77%)および(CF32CHOCHCl2(18%)を含有する混合物140gを(Et)3N・3HF(29.7g)および(Et)3N(36.3g)と混合し、60℃で6時間加熱した。水を添加して生成物(113g)を単離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:61%(CF32CHOCH2F;16%(CF32CHOCH2Cl;そして15%(CF32CHOCHCl2。これは、転換率69%および収率83%に相当する。
実施例22
(CF32CHOCH2Cl(432g、2モル)を(Et)3N・3HF(128g、0.8モル)、(Et)3N(158g、1.6モル)、およびキシレン300gと混合した。この混合液を80℃に加熱し、1/4"のステンレススチールが突出したパッキングを充填した3'x1"の蒸留塔を用いて蒸留した。3時間で311gが蒸留され、反応器の温度は110℃に達した。次いで水を添加し、53−60℃で更に64gを蒸留した。二つの留出物を合一し、水および5%HCl水溶液で洗浄し、350gの生成物を得た。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:84%(CF32CHOCH2F;そして14%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率73%および収率82%に相当する。
実施例23
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を(Et)3N・3HF(54g、0.34モル)および(Et)3N(66g、0.66モル)と混合し、60−70℃で6時間加熱した。水を添加し、不溶性の生成物(80.5g)を分離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:96%(CF32CHOCH2F;そして4%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率78%および収率80%に相当する。
実施例24
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を(Et)3N・3HF(40g、0.25モル)および(Et)3N(50g、0.5モル)と混合し、撹拌しながら60℃で6時間加熱した。生成物を水で希釈し、不溶性の生成物(80g)を分離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:90%(CF32CHOCH2F;そして10%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率72%および収率80%に相当する。
実施例25
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を(Et)3N・3HF(29.7g、0.18モル)および(Et)3N(36g、0.36モル)と混合し、撹拌しながら60℃で8時間加熱した。水を添加し、不溶性の生成物(76g)を分離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:91%(CF32CHOCH2F;そして9%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率69%および収率77%に相当する。
実施例26
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を(Et)3N・3HF(53g、0.33モル)および(Et)3N(33g、0.33モル)と混合し、撹拌しながら60℃で6時間加熱した。水を添加し、不溶性の生成物(83g)を分離した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:70%(CF32CHOCH2F;そして30%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率58%および収率75%に相当する。
実施例27
(CF32CHOCH2Cl(108g、0.5モル)を(Et)3N・3HF(27g、0.5モル)および(Et)3N(33g、0.33モル)と混合し、撹拌しながら60−65℃で7時間加熱した。水を添加して生成物を分離し、76gを得た。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:81%(CF32CHOCH2F;そして19%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率62%および収率73%に相当する。
実施例28
無水フッ化水素(5g)をジイソプロピルエチルアミン(32g)に添加した後、(CF32CHOCH2Cl(54g)と混合した。混合液を70℃で5時間加熱した。共沸蒸留により生成物を水から単離し、41gを得た。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:70%(CF32CHOCH2F;そして30%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率57%および収率73%に相当する。
実施例29
(CF32CHOCH2Cl(54g、0.25モル)を(Et)3N・3HF(16g、0.1モル)およびトリブチルアミン(37g、0.2モル)と混合し、60−70℃で7時間加熱した。共沸蒸留により生成物を単離し、45gを得た。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:65%(CF32CHOCH2F;そして35%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率58%および収率78%に相当する。
実施例30
(CF32CHOCH2Cl(54g、0.25モル)をトリブチルアミンハイドロフルオライド(60g、0.29モル)と混合し、60−70℃で7時間加熱した。共沸蒸留により生成物を水から単離し、44gを得た。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は以下の組成であった:60%(CF32CHOCH2F;そして40%(CF32CHOCH2Cl。これは、転換率52%および収率75%に相当する。
実施例31
(CF32CHOCH3を塩素化して調製した、以下の組成:(CF32CHOCH3(8.3%);(CF32CHOCH2Cl(83%);そして(CF32CHOCHCl2(8.39%)、のエーテル混合物100gを(Et)3N・3HF(29.4g)および(Et)3N(35.2g)と混合し、70−75℃で16時間加熱した。その後、混合液を5%HCl水溶液で洗浄し、76gの生成物を回収した。15'x1/8"の20%carbowax/chromosorbカラムを用いた125℃のガスクロマトグラフィーで、この生成物を分析した。生成物は82%の(CF32CHOCH2Fを含有した。これは、収率73%に相当する。
上記の説明は本発明の具体例を記載することを目的とするもので、いかなる点においても、本発明の範囲を制限するものではない。多様な修飾および変化を、本発明の意図もしくは範囲を逸脱することなく、セボフルランの製造法に施すことができることは、当該分野に精通する者には明白であろう。従って、本発明は、前記の請求項およびそれと同等の範囲内にあると規定される本発明の修飾および変化を含むものである。

Claims (10)

  1. 以下の工程:
    (a)(CF32CHOCH2Cl、フッ化水素、およびアミンの混合液を提供し;そして
    (b)混合液を反応させる、
    を含み、(CF32CHOCH2Fを生成する、セボフルランの製造法。
  2. 混合液を加熱により反応させる、請求項1記載の方法。
  3. 混合液を40℃から80℃の加熱により反応させる、請求項1記載の方法。
  4. 混合液が重量比で1から25パーセントの水を含有する、請求項1記載の方法。
  5. フッ化水素に対する(CF32CHOCH2Clのモル比が1:1から1:2である、請求項1記載の方法。
  6. アミンに対する(CF32CHOCH2Clのモル比が1:0.3から1:2である、請求項1記載の方法。
  7. 反応の収率が少なくとも50パーセントである、請求項1記載の方法。
  8. 反応の転換率が少なくとも50パーセントである、請求項1記載の方法。
  9. 以下の工程:
    (a)(CF32CHOCH3を提供し;
    (b)(CF32CHOCH3を塩素ガスと接触させ;
    (c)混合液に十分量の光を照射して発熱反応を開始および継続させ;
    (d)発熱反応により中間体(CF32CHOCH2Clを生成させ;そして
    (e)混合液中で中間体(CF32CHOCH2Clをフッ化水素およびアミンと反応させる、
    を含み、(CF32CHOCH2Fを生成する、セボフルランの製造法。
  10. 中間体(CF32CHOCH2Clを加熱によってアミンおよびフッ化水素と反応させる、請求項9記載の方法。
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