JPH0637398A - レーザ光源および光情報処理装置 - Google Patents
レーザ光源および光情報処理装置Info
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- JPH0637398A JPH0637398A JP18913892A JP18913892A JPH0637398A JP H0637398 A JPH0637398 A JP H0637398A JP 18913892 A JP18913892 A JP 18913892A JP 18913892 A JP18913892 A JP 18913892A JP H0637398 A JPH0637398 A JP H0637398A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体レーザを用いたレーザ光源に関するも
ので発振波長が安定で、かつコンパクトなレーザ光源を
実現する。 【構成】 Siサブマウント上に半導体レーザ21と光導
波路2およびグレーティングが形成されたLiTaO3基板2
2が設置されている。光導波路2に半導体レーザ21か
らの光が入射し、グレーティングにより一部帰還され、
安定した波長で発振が生じる。 【効果】 電流または環境温度が変化しても、半導体レ
ーザの波長は変わることなく安定な動作が行える。
ので発振波長が安定で、かつコンパクトなレーザ光源を
実現する。 【構成】 Siサブマウント上に半導体レーザ21と光導
波路2およびグレーティングが形成されたLiTaO3基板2
2が設置されている。光導波路2に半導体レーザ21か
らの光が入射し、グレーティングにより一部帰還され、
安定した波長で発振が生じる。 【効果】 電流または環境温度が変化しても、半導体レ
ーザの波長は変わることなく安定な動作が行える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コヒ−レント光を利用
する光情報処理分野、あるいは光応用計測制御分野、光
通信分野に使用するレーザ光源および光情報処理装置に
関するものである。
する光情報処理分野、あるいは光応用計測制御分野、光
通信分野に使用するレーザ光源および光情報処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に従来のレーザ光源である半導体レ
ーザを用いて構成した光情報処理装置の構成図を示す。
この光情報処理装置は光ディスクに情報を記録、再生す
るものである。以下830nmの波長の光に対する記録およ
び再生について図を用いて詳しく述べる。
ーザを用いて構成した光情報処理装置の構成図を示す。
この光情報処理装置は光ディスクに情報を記録、再生す
るものである。以下830nmの波長の光に対する記録およ
び再生について図を用いて詳しく述べる。
【0003】半導体レーザ21より出射された光P1は
レンズ40、ビームスプリッタ41を通過した後、レン
ズ42により媒体である光ディスク43に照射される。
半導体レーザの出力30mWにて媒体に記録が行われる。ま
た、出力2mWにて読み取りが行われる。このときは、書
き込みと同じ光路を通って媒体に照射された後、反射光
は逆にレンズ42によりコリメートされビームスプリッ
タ41で反射されレンズ44で集光後、Siによるディ
テクタ44で信号が読み取られる。レンズ42の開口数
(NA)は0.6であり集光スポットサイズは1.1μ
mであった。
レンズ40、ビームスプリッタ41を通過した後、レン
ズ42により媒体である光ディスク43に照射される。
半導体レーザの出力30mWにて媒体に記録が行われる。ま
た、出力2mWにて読み取りが行われる。このときは、書
き込みと同じ光路を通って媒体に照射された後、反射光
は逆にレンズ42によりコリメートされビームスプリッ
タ41で反射されレンズ44で集光後、Siによるディ
テクタ44で信号が読み取られる。レンズ42の開口数
(NA)は0.6であり集光スポットサイズは1.1μ
mであった。
【0004】次に従来の波長安定化レーザ光源について
説明する。半導体レーザは発振波長の変動が大きいため
グレーティングにより帰還し、安定化していた。図7に
従来のレーザ光源の構成を示す。
説明する。半導体レーザは発振波長の変動が大きいため
グレーティングにより帰還し、安定化していた。図7に
従来のレーザ光源の構成を示す。
【0005】半導体レーザ21の後方50から光P2を
取り出し、レンズ46にて平行化した後、グレーティン
グ47にて再び半導体レーザ21に光を帰還し、波長を
安定化していた。これにより半導体レーザ21の前方5
1から出射された光P1は安定なシングルモード発振を
実現していた。
取り出し、レンズ46にて平行化した後、グレーティン
グ47にて再び半導体レーザ21に光を帰還し、波長を
安定化していた。これにより半導体レーザ21の前方5
1から出射された光P1は安定なシングルモード発振を
実現していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような半導体レ
ーザを用いた構成では、半導体レーザが読み取りと書き
込みで出力が異なり、駆動する電流の違いによる波長変
動を生じていた。そのため、レンズでの焦点位置に変化
が生じるという問題を有していた。これについて説明す
る。半導体レーザは波長820nmであるが、レーザの波長
が5nmずれただけで焦点位置は2μm変化していた。
ーザを用いた構成では、半導体レーザが読み取りと書き
込みで出力が異なり、駆動する電流の違いによる波長変
動を生じていた。そのため、レンズでの焦点位置に変化
が生じるという問題を有していた。これについて説明す
る。半導体レーザは波長820nmであるが、レーザの波長
が5nmずれただけで焦点位置は2μm変化していた。
【0007】また、半導体レーザの個体差が大きく±10
nm程度の波長ばらつきが生じていた。そのためレンズの
収差を考慮して波長分散の大きなレンズ用材料を用いる
ことができなかった。
nm程度の波長ばらつきが生じていた。そのためレンズの
収差を考慮して波長分散の大きなレンズ用材料を用いる
ことができなかった。
【0008】これに対して図7のような波長安定化レー
ザ光源は、レンズおよびグレーティングが大きくコンパ
クトなレーザ光源を構成するのが困難である。また、環
境温度が変化すると膨張等により帰還波長が変化し、発
振波長も変化するといった問題もあった。
ザ光源は、レンズおよびグレーティングが大きくコンパ
クトなレーザ光源を構成するのが困難である。また、環
境温度が変化すると膨張等により帰還波長が変化し、発
振波長も変化するといった問題もあった。
【0009】そこで本発明は、電流変化、個体差に左右
されないだけでなく、環境温度が変わっても安定した発
振波長が得られるコンパクトなレーザ光源を提供するこ
とを目的とする。
されないだけでなく、環境温度が変わっても安定した発
振波長が得られるコンパクトなレーザ光源を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためレーザ光源に新たな工夫を加えることによ
り半導体レーザの電流および温度変化に対して発振波長
が安定なレーザ光源を提供するものである。つまり、本
発明はサブマウント上に半導体レーザと、光導波路およ
びグレーティングが形成された基板を有し、前記光導波
路中に前記半導体レーザからの光が直接入射し、光の一
部が前記グレーティングにより半導体レーザに帰還され
る構成を用いるものである。
解決するためレーザ光源に新たな工夫を加えることによ
り半導体レーザの電流および温度変化に対して発振波長
が安定なレーザ光源を提供するものである。つまり、本
発明はサブマウント上に半導体レーザと、光導波路およ
びグレーティングが形成された基板を有し、前記光導波
路中に前記半導体レーザからの光が直接入射し、光の一
部が前記グレーティングにより半導体レーザに帰還され
る構成を用いるものである。
【0011】また、本発明のレーザ光源は半導体レーザ
と、光導波路およびグレーティングおよび光変調部が形
成された基板を有し、前記光導波路中に半導体レーザか
らの光が入射し、光の一部が前記グレーティングにより
半導体レーザに帰還されるという手段を有するものであ
る。
と、光導波路およびグレーティングおよび光変調部が形
成された基板を有し、前記光導波路中に半導体レーザか
らの光が入射し、光の一部が前記グレーティングにより
半導体レーザに帰還されるという手段を有するものであ
る。
【0012】さらに、本発明の光情報処理装置は半導体
レーザと、光導波路およびグレーティングが形成された
基板と、レンズと、ビームスプリッターを有し、前記光
導波路中に前記半導体レーザからの光が入射し、光の一
部が前記グレーティングにより半導体レーザに帰還さ
れ、なおかつ光導波路から出射された光がレンズおよび
ビームスプリッターを通過した後、媒体に照射される構
成となるという手段を有するものである。
レーザと、光導波路およびグレーティングが形成された
基板と、レンズと、ビームスプリッターを有し、前記光
導波路中に前記半導体レーザからの光が入射し、光の一
部が前記グレーティングにより半導体レーザに帰還さ
れ、なおかつ光導波路から出射された光がレンズおよび
ビームスプリッターを通過した後、媒体に照射される構
成となるという手段を有するものである。
【0013】
【作用】本発明のレーザ光源では、光導波路上に形成さ
れたグレーティングからの帰還により、半導体レーザの
波長は温度および電流が変化しても常に一定の発振波長
が得られる。また、発振波長の個体差もなく、すべての
レーザ光源で同一の波長が得られる。これを詳しく説明
する。
れたグレーティングからの帰還により、半導体レーザの
波長は温度および電流が変化しても常に一定の発振波長
が得られる。また、発振波長の個体差もなく、すべての
レーザ光源で同一の波長が得られる。これを詳しく説明
する。
【0014】半導体レーザの駆動電流が変化すると半導
体レーザの材料の屈折率が変化し、これに伴って発振波
長が変化しようとするが、グレーティングからの帰還波
長が一定のためその波長で発振を行う。つまり発振波長
λは、グレーティングの周期Λ、光導波路の屈折率Nと
すると、λ=2NΛとなる。ここで周期Λおよび屈折率
Nは一定であるため発振波長λも一定となる。そのた
め、読み取りと書き込みで電流が変化しても焦点位置に
変化はなく、切り替えに対して遅れがない。これにより
波長分散の大きなレンズ用材料も使用でき、高NAレン
ズ等も容易に使うことができる。
体レーザの材料の屈折率が変化し、これに伴って発振波
長が変化しようとするが、グレーティングからの帰還波
長が一定のためその波長で発振を行う。つまり発振波長
λは、グレーティングの周期Λ、光導波路の屈折率Nと
すると、λ=2NΛとなる。ここで周期Λおよび屈折率
Nは一定であるため発振波長λも一定となる。そのた
め、読み取りと書き込みで電流が変化しても焦点位置に
変化はなく、切り替えに対して遅れがない。これにより
波長分散の大きなレンズ用材料も使用でき、高NAレン
ズ等も容易に使うことができる。
【0015】また、発振波長のばらついている半導体レ
ーザについてもすべてグレーティングの周期で決まる一
定波長で発振させることができる。
ーザについてもすべてグレーティングの周期で決まる一
定波長で発振させることができる。
【0016】
【実施例】実施例の一つとして本発明のレーザ光源の構
成を図を用いて説明する。図1に本発明のレーザ光源の
構成図を示す。レーザ光源は基本的にはSiサブマウン
ト20と半導体レーザ21と光導波路が形成された基板
22により構成される。また、基板22の光導波路2上
にはTa2O5によるグレーティング3が形成されている。
Siマウント20に固定された半導体レーザ21から出
射された光P1は直接光導波路2に導入される。これ
は、半導体レーザ21の活性層と光導波路2の位置が、
Siサブマウントに対し、同じ高さに調整されているた
めである。
成を図を用いて説明する。図1に本発明のレーザ光源の
構成図を示す。レーザ光源は基本的にはSiサブマウン
ト20と半導体レーザ21と光導波路が形成された基板
22により構成される。また、基板22の光導波路2上
にはTa2O5によるグレーティング3が形成されている。
Siマウント20に固定された半導体レーザ21から出
射された光P1は直接光導波路2に導入される。これ
は、半導体レーザ21の活性層と光導波路2の位置が、
Siサブマウントに対し、同じ高さに調整されているた
めである。
【0017】光導波路2に入った光P1はグレーティン
グにより一部が反射され半導体レーザに帰還される。そ
のため半導体レーザはグレーティングの周期と基板の屈
折率で決まる波長に固定され発振する。
グにより一部が反射され半導体レーザに帰還される。そ
のため半導体レーザはグレーティングの周期と基板の屈
折率で決まる波長に固定され発振する。
【0018】光導波路2はピロ燐酸中でのプロトン交換
により作製した。以下基板への光導波路およびグレーテ
ィング作製方法について図2を用いて説明する。
により作製した。以下基板への光導波路およびグレーテ
ィング作製方法について図2を用いて説明する。
【0019】図2(a)でLiTaO3基板1aにTaを厚み20
nm、スパッタ蒸着した後、通常のフォトプロセスとドラ
イエッチングを用いてTaをパターニングする。入射テー
パ部を形成するため、Taによるパターンが形成されたLi
TaO3基板の一部をピロ燐酸中で260℃、30分間浸し、プ
ロトン交換を行い、スリット直下に厚み1.2μmの入射
テーパ部となるプロトン交換層を形成する。その後、42
0℃の温度で20分間熱処理する。これにより厚み5μmの
入射テーパ部が形成される。さらに光導波路2を形成す
るために、ピロ燐酸中で260℃、12分間プロトン交換を
行い、スリット直下に厚み0.5μmのプロトン交換層を
形成した後、420℃の温度で1分間熱処理する。次に同図
(b)でTa2O56を膜として30nmの厚みで形成する。次
に同図(c)でフォトリソとドライエッチングを用いて
Ta2O5の周期的パターンを形成する。これがグレーティ
ング3となる。グレーティングの周期は1.9μmであ
り、1次周期0.19μmの10倍を用いている。このよう
に周期は1次周期の整数倍であれば用いることができ
る。その後、保護膜となるSiO25をスパッタにより厚み
2μm形成する。この厚みを調整することで半導体レー
ザの活性層と高さを一致させている。最後に研磨により
入出射面を形成する。光導波路2は厚みは1.9μm、長
さは3mmである。また、グレーティングの反射率は10%
である。この程度の反射量で充分波長安定化が図れる。
nm、スパッタ蒸着した後、通常のフォトプロセスとドラ
イエッチングを用いてTaをパターニングする。入射テー
パ部を形成するため、Taによるパターンが形成されたLi
TaO3基板の一部をピロ燐酸中で260℃、30分間浸し、プ
ロトン交換を行い、スリット直下に厚み1.2μmの入射
テーパ部となるプロトン交換層を形成する。その後、42
0℃の温度で20分間熱処理する。これにより厚み5μmの
入射テーパ部が形成される。さらに光導波路2を形成す
るために、ピロ燐酸中で260℃、12分間プロトン交換を
行い、スリット直下に厚み0.5μmのプロトン交換層を
形成した後、420℃の温度で1分間熱処理する。次に同図
(b)でTa2O56を膜として30nmの厚みで形成する。次
に同図(c)でフォトリソとドライエッチングを用いて
Ta2O5の周期的パターンを形成する。これがグレーティ
ング3となる。グレーティングの周期は1.9μmであ
り、1次周期0.19μmの10倍を用いている。このよう
に周期は1次周期の整数倍であれば用いることができ
る。その後、保護膜となるSiO25をスパッタにより厚み
2μm形成する。この厚みを調整することで半導体レー
ザの活性層と高さを一致させている。最後に研磨により
入出射面を形成する。光導波路2は厚みは1.9μm、長
さは3mmである。また、グレーティングの反射率は10%
である。この程度の反射量で充分波長安定化が図れる。
【0020】次に長さ4mmのSiサブマウント20上
に半導体レーザ21の活性層側を下にしてボンディング
する。リード線を付けて半導体レーザを光らせながら、
光導波路が形成された基板22を光導波路から出射する
光P1が最大になるところで接着する。以上の工程によ
り、コンパクトなレーザ光源が作製できた。
に半導体レーザ21の活性層側を下にしてボンディング
する。リード線を付けて半導体レーザを光らせながら、
光導波路が形成された基板22を光導波路から出射する
光P1が最大になるところで接着する。以上の工程によ
り、コンパクトなレーザ光源が作製できた。
【0021】図3に作製されたレーザ光源の波長の電流
依存性を示す。従来では、電流の50mAの変化に対して、
波長は5nmも変化しているが、本発明のレーザ光源では
波長変化は見られず非常に安定していた。
依存性を示す。従来では、電流の50mAの変化に対して、
波長は5nmも変化しているが、本発明のレーザ光源では
波長変化は見られず非常に安定していた。
【0022】本発明のレーザ光源の第2の実施例を説明
する。まず、本発明によるレーザ光源の第2の実施例の
構造図を図4に示す。この実施例では、レーザ光源用光
導波路としてLiNbO3基板1中にプロトン交換を用いて作
製したプロトン交換光導波路2を用いたものである。図
4で22は+Z板(Z軸と垂直に切り出された基板の+
側)のLiNbO3基板、2は形成された光導波路、3はTa2O
5によるグレーティング、10は光P1の入射部、12
は光P1の出射部、15は光導波路上に形成されたAl
の電極である。LiNbO3は電気光学効果が大きく、電界に
より屈折率を変えることができる。光導波路をカットオ
フ厚み近傍に作製しておくことで、スイッチングつまり
変調が可能である。つまり光導波路に印加する電圧を変
化させることで屈折率が低下し、光導波路がカットオフ
となりビームが伝搬できなくなる。光導波路上に+電圧
を印加し光導波路の横をグランドに落としておくと電気
力線が走り電界がかかる。これにより光導波路の屈折率
が低下し、導波光は基板へ放射モードとして抜けてい
き、出射部からは出てこなくなり、これによりスイッチ
ングができる。図4で電極幅は4μm、電極間隔は5μ
m、厚みは200nmである。保護膜であるSiO2がないと金
属である電極15と光導波路2が直接接触し伝搬損失が
増加してしまう。また、この素子の長さは10mmであ
る。
する。まず、本発明によるレーザ光源の第2の実施例の
構造図を図4に示す。この実施例では、レーザ光源用光
導波路としてLiNbO3基板1中にプロトン交換を用いて作
製したプロトン交換光導波路2を用いたものである。図
4で22は+Z板(Z軸と垂直に切り出された基板の+
側)のLiNbO3基板、2は形成された光導波路、3はTa2O
5によるグレーティング、10は光P1の入射部、12
は光P1の出射部、15は光導波路上に形成されたAl
の電極である。LiNbO3は電気光学効果が大きく、電界に
より屈折率を変えることができる。光導波路をカットオ
フ厚み近傍に作製しておくことで、スイッチングつまり
変調が可能である。つまり光導波路に印加する電圧を変
化させることで屈折率が低下し、光導波路がカットオフ
となりビームが伝搬できなくなる。光導波路上に+電圧
を印加し光導波路の横をグランドに落としておくと電気
力線が走り電界がかかる。これにより光導波路の屈折率
が低下し、導波光は基板へ放射モードとして抜けてい
き、出射部からは出てこなくなり、これによりスイッチ
ングができる。図4で電極幅は4μm、電極間隔は5μ
m、厚みは200nmである。保護膜であるSiO2がないと金
属である電極15と光導波路2が直接接触し伝搬損失が
増加してしまう。また、この素子の長さは10mmであ
る。
【0023】図4で光P1として半導体レーザ光P1
(波長840nm)を入射部10より導波させたところシン
グルモード伝搬し、グレーティング3により帰還され半
導体レーザは波長安定化された。電極15に10Vの電
圧を加えることにより屈折率を10-4低下させ、ビーム
をカットできた。このとき電界は2×106V/mであ
る。次に、この電極にピーク電圧10Vのパルス状変調
電圧(繰り返し200ps)を印加した。500MHzの周波
数の変調電圧に対して出力光も追随して応答していた。
このように電極に変調電圧を印加することで変調出力も
得ることができる。
(波長840nm)を入射部10より導波させたところシン
グルモード伝搬し、グレーティング3により帰還され半
導体レーザは波長安定化された。電極15に10Vの電
圧を加えることにより屈折率を10-4低下させ、ビーム
をカットできた。このとき電界は2×106V/mであ
る。次に、この電極にピーク電圧10Vのパルス状変調
電圧(繰り返し200ps)を印加した。500MHzの周波
数の変調電圧に対して出力光も追随して応答していた。
このように電極に変調電圧を印加することで変調出力も
得ることができる。
【0024】なお、本実施例では基板として電気光学効
果の大きなLiNbO3を用いたが他のLiTaO3等の強誘電体材
料も有効である。また、光に対してマルチモード伝搬で
は出力が不安定で実用的ではなく、シングルモードが有
効である。
果の大きなLiNbO3を用いたが他のLiTaO3等の強誘電体材
料も有効である。また、光に対してマルチモード伝搬で
は出力が不安定で実用的ではなく、シングルモードが有
効である。
【0025】次に本発明の光情報処理装置の実施例につ
いて説明する。光情報処理装置の構成を図5に示す。レ
ーザ光源の構成は実施例1と同じである。本実施例では
LiTaO3を基板として用いた。半導体レーザ21より出射
された光P1は基板22に形成されている光導波路2に
入射する。入射した光P1は光導波路2中を最低次モー
ドであるTM00モードで伝搬し、グレーティングにより
半導体レーザに一部帰還される。これにより、波長安定
化されたレーザ光P1は光導波路2より放射され、レー
ザビームとして使用される。このビームはレンズ40に
より平行化された後、ビームスプリッタ41を通過し、
レンズ42により記録のための媒体である光ディスク4
3に照射される。反射光は逆にレンズ42によりコリメ
ートされビームスプリッタ41で反射され、レンズ44
で集光後、Siによるディテクタ45で信号が読み取ら
れる。レンズ42の材料はSF8(屈折率1.68)であ
り、開口数(NA)は0.6である。また、集光スポッ
トサイズは1.1μmであった。ビームは安定であり、
これにより高密度読み取り装置が実現できた。また、レ
ーザ光源のサイズは6mm角内のコンパクトなものとなっ
ている。さらに、光ディスク面上からの戻り光に対して
も、波長の変動はなく相対雑音強度(RIN)も-140dB
/Hzと良好であった。
いて説明する。光情報処理装置の構成を図5に示す。レ
ーザ光源の構成は実施例1と同じである。本実施例では
LiTaO3を基板として用いた。半導体レーザ21より出射
された光P1は基板22に形成されている光導波路2に
入射する。入射した光P1は光導波路2中を最低次モー
ドであるTM00モードで伝搬し、グレーティングにより
半導体レーザに一部帰還される。これにより、波長安定
化されたレーザ光P1は光導波路2より放射され、レー
ザビームとして使用される。このビームはレンズ40に
より平行化された後、ビームスプリッタ41を通過し、
レンズ42により記録のための媒体である光ディスク4
3に照射される。反射光は逆にレンズ42によりコリメ
ートされビームスプリッタ41で反射され、レンズ44
で集光後、Siによるディテクタ45で信号が読み取ら
れる。レンズ42の材料はSF8(屈折率1.68)であ
り、開口数(NA)は0.6である。また、集光スポッ
トサイズは1.1μmであった。ビームは安定であり、
これにより高密度読み取り装置が実現できた。また、レ
ーザ光源のサイズは6mm角内のコンパクトなものとなっ
ている。さらに、光ディスク面上からの戻り光に対して
も、波長の変動はなく相対雑音強度(RIN)も-140dB
/Hzと良好であった。
【0026】なお、レンズ材料としてSF6等の高屈折
率、高分散なものも、レーザ波長が一定のため使用可能
である。また、光情報処理装置の構成は他にもレンズを
1つで構成するものやプリズムを用いるもの等各種構成
への適用が可能である。
率、高分散なものも、レーザ波長が一定のため使用可能
である。また、光情報処理装置の構成は他にもレンズを
1つで構成するものやプリズムを用いるもの等各種構成
への適用が可能である。
【0027】次に本発明の第4の実施例のレーザ光源に
つて説明する。本実施例では1.55μmの半導体レーザを
用いた。基本構成は実施例1と同じである。半導体レー
ザから出射された光はガラス基板に形成されたイオン交
換光導波路上に形成されたグレーティングを用いて帰還
され、波長一定(1.552μm)の光が温度0〜50℃の
範囲で安定に得られた。このように、本発明のレーザ光
源は温度変化に対しても非常に安定である。
つて説明する。本実施例では1.55μmの半導体レーザを
用いた。基本構成は実施例1と同じである。半導体レー
ザから出射された光はガラス基板に形成されたイオン交
換光導波路上に形成されたグレーティングを用いて帰還
され、波長一定(1.552μm)の光が温度0〜50℃の
範囲で安定に得られた。このように、本発明のレーザ光
源は温度変化に対しても非常に安定である。
【0028】なお、光入射方法としては直接結合以外に
もレンズを介した構成でも良い。また、Siをサブマウ
ントとして用いたがCuやC等他の熱電導の良い材料で
あれば良い。また、実施例では結晶としてLiNbO3および
LiTaO3を用いたがKNbO3、KTP等の強誘電体、MNA
等の有機材料にも適用可能である。
もレンズを介した構成でも良い。また、Siをサブマウ
ントとして用いたがCuやC等他の熱電導の良い材料で
あれば良い。また、実施例では結晶としてLiNbO3および
LiTaO3を用いたがKNbO3、KTP等の強誘電体、MNA
等の有機材料にも適用可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明のレーザ光源
によれば、光導波路上に形成されたグレーティングによ
る帰還を行うことで波長の安定したレーザ光源を得るこ
とができる。また、本発明のレーザ光源によれば光導波
路に印加される電圧の制御によりレーザ出力の変調を行
うことができる。また、本発明のレーザ光源は温度に対
しても非常に安定である。
によれば、光導波路上に形成されたグレーティングによ
る帰還を行うことで波長の安定したレーザ光源を得るこ
とができる。また、本発明のレーザ光源によれば光導波
路に印加される電圧の制御によりレーザ出力の変調を行
うことができる。また、本発明のレーザ光源は温度に対
しても非常に安定である。
【0030】また、本発明の光情報処理装置により波長
安定なレーザ光源を用いることにより、簡単に収差のな
いスポットを安定に得ることができる上に、媒体からの
戻り光にも強く、その実用的効果は極めて大きい。
安定なレーザ光源を用いることにより、簡単に収差のな
いスポットを安定に得ることができる上に、媒体からの
戻り光にも強く、その実用的効果は極めて大きい。
【図1】本発明のレーザ光源の第1の実施例の構造図
【図2】本発明のレーザ光源の製造工程図
【図3】半導体レーザの駆動電流と発振波長の関係を示
す特性図
す特性図
【図4】本発明のレーザ光源の第2の実施例の構造図
【図5】本発明の実施例の光情報処理装置の構成図
【図6】従来の光情報処理装置の構成図
【図7】従来の波長安定化レーザ光源の構成図
2 光導波路 3 グレーティング 4 入射テーパ部 15 電極 20 Siサブマウント 21 半導体レーザ 22 光導波路が形成された基板 P1 光 40、42、44 レンズ 41 ビームスプリッター
Claims (7)
- 【請求項1】サブマウント上に半導体レーザと、光導波
路およびグレーティングが形成された基板を有し、前記
光導波路中に前記半導体レーザからの光が直接入射し、
光の一部が前記グレーティングにより半導体レーザに帰
還される構成となることを特徴とするレーザ光源。 - 【請求項2】半導体レーザと、光導波路およびグレーテ
ィングおよび光変調部が形成された基板を有し、前記光
導波路中に前記半導体レーザからの光が入射し、光の一
部が前記グレーティングにより半導体レーザに帰還され
る構成となることを特徴とするレーザ光源。 - 【請求項3】半導体レーザと、光導波路およびグレーテ
ィングが形成された基板と、レンズと、ビームスプリッ
ターを有し、前記光導波路中に前記半導体レーザからの
光が入射し、光の一部が前記グレーティングにより半導
体レーザに帰還され、なおかつ光導波路から出射された
光がレンズおよびビームスプリッターを通過した後、媒
体に照射される構成となることを特徴とする光情報処理
装置。 - 【請求項4】光変調部として変調電圧を電極に印加する
構成となることを特徴とする請求項2記載のレーザ光
源。 - 【請求項5】光導波路の半導体レーザと対抗した側に入
射テーパ部が形成されていることを特徴とする請求項1
または2記載のレーザ光源。 - 【請求項6】光導波路の半導体レーザと対抗した側に入
射テーパ部が形成されていることを特徴とする請求項3
記載の光情報処理装置。 - 【請求項7】光導波路が半導体レーザ光に対してシング
ルモード伝搬であることを特徴とする請求項1または2
記載のレーザ光源。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18913892A JPH0637398A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | レーザ光源および光情報処理装置 |
US08/091,955 US5619369A (en) | 1992-07-16 | 1993-07-15 | Diffracting device having distributed bragg reflector and wavelength changing device having optical waveguide with periodically inverted-polarization layers |
EP93305618A EP0579511B1 (en) | 1992-07-16 | 1993-07-16 | Diffracting optical apparatus |
DE69325210T DE69325210T2 (de) | 1992-07-16 | 1993-07-16 | Optisches Gittergerät |
EP96113153A EP0753767B1 (en) | 1992-07-16 | 1993-07-16 | Diffracting optical apparatus |
EP96113155A EP0753768B1 (en) | 1992-07-16 | 1993-07-16 | Wavelength changing device and laser beam generating apparatus |
DE69329912T DE69329912T2 (de) | 1992-07-16 | 1993-07-16 | Diffraktive optische Vorrichtung |
DE69327738T DE69327738T2 (de) | 1992-07-16 | 1993-07-16 | Vorrichtung zur Wellenlängenänderung und Laserstrahlerzeugungsgerät |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18913892A JPH0637398A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | レーザ光源および光情報処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0637398A true JPH0637398A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16236050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18913892A Pending JPH0637398A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | レーザ光源および光情報処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0637398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017043222A1 (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 日本碍子株式会社 | 光学デバイス |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP18913892A patent/JPH0637398A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017043222A1 (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 日本碍子株式会社 | 光学デバイス |
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