JPH0637390B2 - 高脂血症治療剤 - Google Patents

高脂血症治療剤

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JPH0637390B2
JPH0637390B2 JP1332429A JP33242989A JPH0637390B2 JP H0637390 B2 JPH0637390 B2 JP H0637390B2 JP 1332429 A JP1332429 A JP 1332429A JP 33242989 A JP33242989 A JP 33242989A JP H0637390 B2 JPH0637390 B2 JP H0637390B2
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浩平 梅津
正 白坂
伸哉 井上
哲郎 新福
正之 三津家
真弓 平田
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三菱化成株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた脂質低下作用を有するピロールカルボ
ン酸誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を含有する
高脂血症治療剤に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来から、血中脂質、例えば、トリグリセライド、コレ
ステロールなどの脂質代謝異常は、血中脂質の異常な増
加やアンバランスをきたし、動脈硬化症の原因となり、
ひいては狭心症、心筋梗塞等の虚血性心疾患、あるいは
脳梗塞を引き起こす大きなリスクファクターであると考
えられている。
従来、高脂血症に対する薬剤としては、クロフィブレー
ト系薬剤、ニコチン酸及びその誘導体が主に用いられて
きたが、これらは血中トリグリセライドを低下させるが
コレステロールに対する作用は弱い。又近年血中コレス
テロールを低下させる薬剤として新しい構造を有するプ
ロブコール、陰イオン交換樹脂であるコレスチラミンが
用いられる様になったが、これらはトリグリセライドに
対しては効果がない。
血中トリグリセライド、コレステロールは、それぞれ単
独の異常増加が動脈硬化症、特に、アテローム性動脈硬
化症の大きな原因となっているが、両脂質が同時に上昇
した場合、その発症の危険性は著しく増加することが知
られている。
上述した如く、血中トリグリセライド、コレステロール
を低下させる薬剤は既に臨床の場で用いられているが、
用量、安全性、適用範囲の面からより強力で副作用の少
ない薬剤の開発が望まれている。特に、血中トリグリセ
ライドとコレステロールを同時に強力に低下させる薬剤
の開発は動脈硬化を原因とする虚血性心疾患、脳梗塞等
の疾患の治療ならびに予防の見地から特に注目される
が、未だこれらを満足させる薬剤は無い。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、特定のピロールカルボン酸誘導体またはその薬
学的に許容される塩が従来の薬剤に比べて血中トリグリ
セライド及びコレステロールを同時に強力に低下させる
優れた脂質低下作用を有することを見い出し、本発明を
完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I) (式中、Rは水素原子、炭素数5〜25個のアルキル
基またはアルケニル基を表し、Rは水素原子、フェニ
ル基、または置換基を有していてもよい炭素数1〜10
個のアルキル基を表し、Rは水素原子、炭素数5〜2
5個のアルキル基またはアルケニル基を表す。) で示されるピロールカルボン酸誘導体またはその薬学的
に許容しうる塩を含有する高脂血症治療剤に存する。
以下本発明を説明するに、本発明のピロールカルボン酸
誘導体は前記一般式(I)で表わされる。
式中、R及びRで表わされるアルキル基としては、
炭素数5〜25個の直鎖状、分岐鎖状あるいは環状アル
キル基、好ましくは、炭素数10〜16個のアルキル基
が挙げられる。また、アルケニル基としては、分子中に
1個以上のビニル基を有する炭素数5〜25個のアルケ
ニル基、好ましくは、炭素数10〜16個のアルケニル
基が挙げられる。
式中、Rで表わされるアルキル基としては、炭素数1
〜10個のアルキル基、特に、炭素数1〜4個のアルキ
ル基が挙げられる。かかるアルキル基に置換していても
よい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、
アミノ基、カルバモイル基、炭素数1〜5個のアルキル
アミノ基、炭素数2〜6個のジアルキルアミノ基、炭素
数1〜5個のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数1〜
5個のアルキルチオ基、メルカプト基、炭素数1〜5個
のアルキルカルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキ
シ基等が挙げられる。
本発明においては、置換基Rと−CO2は、ピロ
ール環上互いに隣り合わない位置に置換した化合物が活
性の点から好ましい。具体的には、ピロール環の3位に
−CO2(その際、Rは水素原子であるものが更
に好ましい。)が置換し、5位にRが置換した化合
物、あるいはピロール環の2位に−CO2(その
際、Rは水素原子であるものが更に好ましい。)が置
換し、4位または5位にR1が置換した化合物が好適で
ある。
更に、R,RまたはRのいずれか1つが水素原子
である化合物が好ましい。
かかる本発明の化合物の具体例としては、下記表1記載
の化合物が挙げられる。
上記ピロールカルボン酸の誘導体の薬学的に許容し得る
塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウムなどの無機金属の塩、アンモニウム塩
またはトリエチルアンモニウム塩、シクロヘキシルアン
モニウム塩、リジン塩等の有機アミン塩が挙げられる。
又上記一般式(I)でのR中にアミノ基を含む場合に
は塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸塩、あるいはマ
レイン酸、コハク酸、クエン酸等の有機酸塩を挙げるこ
とができる。
本発明化合物は、例えば、次に述べる方法等によって製
造することができる。
方法1 〔式中、Rは炭素数4〜24個のアルキル基又はアル
ケニル基を表し、Xはハロゲン原子を表す〕。
すなわちピロールとメチルあるいはエチルマグネシウム
ハライドを反応させて得られる上記化合物(II)にジエ
チルエーテルあるいはテトラヒドロフラン等の不活性溶
媒中、適当なアシルクロリド(III)を作用させると2
−アシルピロール(IV)が得られる。この化合物(IV)
に通常のウォルフーキッシナー(Wolff−Kish
ner)還元を施こせばケトン基が還元された2−アル
キルピロール(V)が高収率で得られる。再びジエチル
エーテルあるいはテトラヒドロフラン等の不活性溶媒
中、上記化合物(V)にグリニャール試薬を作用させ更
にクロロ炭酸エチル(VI)を加え0℃〜溶媒の沸点の温
度で反応させると5−アルキルピロール−2−カルボン
酸エチルエステル(VII)が得られる。また、常法通り
加水分解すれば上記一般式(VIII)で表される本発明の
化合物に導くことができる。
方法2 〔式中、Rは炭素数4〜24個のアルキル基を表
す。〕 すなわち、ピロール−3−カルボン酸エチルエステル
(IX)と適当なアシルクロリド(III)を塩化アルミ
ニウム、塩化第二スズあるいは三フッ化ホウ素ジエチル
エーテルコンプレックスなどのルイス酸存在下、ベンゼ
ン、二硫化炭素などのフリーデルクラフト反応に通常用
いられる溶媒中、−10℃〜溶媒の沸点の温度範囲内で
反応させると5−アシル−ピロール−3−カルボン酸エ
チルエステル(X)が得られる。次にケトン基を、通常
よく用いられる方法でジチオケタール(XI)に変換し
た後、溶媒中、好ましくはエタノール中で過剰のラネー
ニッケルと加熱還流することにより5−アルキルピロー
ル−3−カルボン酸エチルエステル(XII)に導くこと
ができる。また、この化合物(XII)を常法通り加水分
解すれば上記一般式(XIII)で表される本発明の化合
物を得る。
尚、上記化合物(IX)は文献記載の既知の方法(例え
ば、Canadian Journal of Che
mistry 58巻、2527頁、1980年)によ
って製造することができる。
方法3 〔式中、Rは炭素数4〜24個のアルキル基又はアル
ケニル基を表し、Rは炭素数3〜23個のアルキル基
又はアルケニル基を表す。〕 すなわち上記方法2で述べた如くして得られた5−アシ
ルピロール−3−カルボン酸エチルエステル(X)をメ
タノール、エタノールなどのアルコール系溶媒中、適当
な還元剤、好ましくは水素化ホウ素ナトリウムにより還
元を行いアルコール体(XIV)を得る。このアルコール
体(XIV)を過剰のカセイソーダあるいはカセイカリな
どの塩基と、水を含むエタノールあるいはエチレングリ
コールなどのアルコール系溶媒中適当な時間加熱還流を
行えば、カルボン酸エチルエステルが加水分解されると
同時に脱水反応がおこり上記一般式(XV)で表される
本発明の化合物が得られる。
方法4 〔式中、Rは炭素数3〜23個のアルキル基を表
す。〕 すなわち上記方法3で得られたピロール環と共役に二重
結合を持つアルケニル基を有する化合物(XV)を適当
な溶媒中(例えばエタノールなどのアルコール系、酢酸
などの有機酸等)、パラジウム−黒、パラジウム−カー
ボン、白金などを触媒として接触水添を行うことにより
容易に上記一般式(XVI)で表される本発明の化合物に
導くことができる。
方法5 〔式中、Rは炭素数5〜25個のアルキル基又はアルケ
ニル基を表す。〕 すなわち、γ−ケトエステル(XVII)のケトン基を常
法に従い、エチレンケタール基で保護した後、得られる
上記化合物(XVIII)をギ酸エチルとエーテルあるいは
テトラヒドロフランなどの不活性溶媒中、水素化ナトリ
ウムあるいはナトリウムエトキサイドなどの塩基の存在
下でいわゆるクライゼン縮合を行って上記化合物(XI
X)とする。次いでエチレンケタール基を脱保護した
後、得られる上記化合物(XX)にアルコール系溶媒
中、アンモニアあるいは酢酸アンモニウムを作用させる
とピロール環が形成され、5−アルキルピロール−3−
カルボン酸エチルエステル(XXI)を得る。また、常
法通り加水分解すれば上記一般式(XXII)で表される
本発明の化合物に導くことができる。尚、出発原料のγ
−ケトエステル(XVII)は文献記載の既知の方法(例
えばChemical Abstract,81巻,6
3104e;Ion(Madrid),34巻,397
号,557頁,1974年)により合成することができ
る。
方法6 〔式中、Rは炭素数4〜24個のアルキル基又はアル
ケニル基を表す。〕 すなわち、ピロール−2−カルボン酸メチルエステル
(XXIII)と適当なアシルクロリド(III)を塩化アル
ミニウム、塩化第二スズ、あるいは三フッ化ホウ素ジエ
チルエーテルコンプレックスなどのルイス酸存在下、ベ
ンゼン、二硫化炭素、塩化メチレンなどの溶媒中、−1
0℃〜溶媒の沸点の温度範囲内でフリーデルクラフツ反
応を行えば4−アシルピロール−2−カルボン酸メチル
エステル(XXIV)が得られる。次いでケト基を適当な
還元反応、例えばジボラン還元、方法2で述べたジチオ
ケタールのラネーニッケル還元またはアルコールを経て
合成したアセテートの接触水添等により4−アルキルピ
ロール−2−カルボン酸メチルエステル(XXV)に導
くことができる。
また、上記化合物(XXV)を常法通り加水分解すれば
上記一般式(XXVI)で表される4−アルキルピロール
−2−カルボン酸が得られる。
方法7 〔式中、Rは炭素数3〜23個のアルキル基又はアル
ケニル基を表す。〕 上記式(XXVII)で表される4−ホロミルピロール−
2−カルボン酸メチルエステル〔Bulletin d
e la Societe Chemique de
France,283ページ(1972年)〕と上記式
(XXVIII)で表される臭化アルキルトリフェニルホス
ホニウム〔Chemistry and Indust
ry(London),1086ページ(1958
年)〕をウィティッヒ反応にかける上記式(XXIX)で
表されるシス体および/またはトランス体の4−アルケ
ニルピロール−2−カルボン酸メチルエステルが得られ
る。
また、これを常法通りに加水分解すると、本発明の化合
物である上記式(XXX)で表されるシス体および/ま
たはトランス体の4−アルケニルピロール−2−カルボ
ン酸が得られる。
方法8 (ピロールカルボン酸エステルの合成) ピロールカルボン酸は次のいずれかの方法により、エス
テル化される。
〔式中、RおよびRは既に定義した通りであり(但
し、Rがフェニル基の場合を除く)、Xはハロゲン原
子を表す。〕 上記式(XXXI)で表されるピロールカルボン酸をテ
トラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の不活性溶
媒中、水素化ナトリウムあるいはトリエチルアミン等の
塩基の存在下で上記式(XXXII)で表されるハライド
化合物と−10℃〜溶媒の沸点で反応させると上記式
(XXXIII)で表されるピロールカルボン酸のエステ
ル体が得られる。
〔式中のRおよびRは既に定義した通りである。〕 ピロールカルボン酸(XXXI)を脱水縮合反応におい
て通常用いられる方法、例えばクロロ炭酸エチルとトリ
エチルアミンなどの有機塩基で混合酸無水物に導いた後
あるいはジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤
の共存下で、適当なアルコールまたはフェノールを反応
させることにより、上記式(XXXIII)で表されるピ
ロールカルボン酸のエステル体が得られる。
〔式中、RおよびRは既に定義した通りである。〕 ピロールカルボン酸(XXXI)をエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、キシレン、ジメチルホルム
アミドなどの高沸点溶媒中で加熱すると脱炭酸反応がお
こり、化合物(XXXIV)が得られる。この得られた化
合物(XXXIV)にジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ランなどの不活性溶媒中、氷冷から溶媒沸点の温度範囲
内でトリクロロアセチルクロライドを反応させると、ピ
ロール環の2位の位置にトリクロロアセチル基が導入さ
れ、(XXXV)で表される化合物を得る。更に(XX
XV)式の化合物に水酸化ナトリウム、水素化ナトリウ
ム、ナトリウムメトキシドなどの塩基を触媒として適当
なアルコールを反応させることにより、上記式(XXX
III)で表わされるピロールカルボン酸エステル体が得
られる。
方法9 〔式中、RおよびRは既に定義した通りであり、X
はハロゲン原子を表す。〕 ピロールカルボン酸(XXXI)と適当なハライド化合
物(XXXVI)を水素化ナトリウム、金属カリウム、ナ
トリウムエトキサイド等の塩基の存在下、エーテル、テ
トラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の不活性溶
媒中、−10℃〜溶媒の沸点の温度範囲で反応させて得
られる上記化合物(XXXVII)をエタノールなどのア
ルコール系溶媒を含むアルカリ水溶液中で、加熱還流
し、加水分解することにより、上記式(XXXVIII)で
表されるピロールカルボン酸が得られる。尚、出発物質
として上記化合物(XXXI)の代りにピロールカルボ
ン酸のエステル体を用いることもできる。
方法10 すなわち、上記式(XXVII)で表わされる4−ホロミ
ルピロール−2−カルボン酸メチルエステル(Bull
etin de la Societe Chemiq
ue de France,283頁(1972年))
とメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリドと
を塩基の存在下でウィティッヒ反応にかけると、化合物
(XXXIX)が得られる。次いでこの化合物(XXXIX)を水
を含むアルコール系溶媒中、硫酸、パラトルエンスルホ
ン酸などの酸触媒で加水分解を施せば(2−メトキシカ
ルボニルピロール)−4−アセトアルデヒド(XL)に
導くことができる。反応経路(A)においては、更に化
合物(XL)に臭化アルキルトリフェニルホスホニウム
をウィティッヒ反応の条件下で反応させると上記式(X
LI)で表わされるシス体および/またはトランス体の
4−アルケニルピロール−2−カルボン酸メチルエステ
ルが得られる。得られた化合物(XLI)を常法通り加
水分解すれば上記一般式(XLII)で表わされる本発明
化合物に導くことができる。また反応経路(B)におい
ては、(XL)式で表わされる化合物を(XXVII)→
(XXXIX),(XXXIX)→(XL)の反応と同
様にウィティッヒ反応および酸分解を任意の回数繰返す
ことにより(XL′)式で表わされる化合物を得、以下
反応経路(A)と同様の操作により、任意の位置に二重
結合の入った(XLII′)式で表わされる本発明の化合
物を得ることができる。
本発明の化合物は高脂血症治療薬として、好ましくは経
口投与によって人に投与される。経口投与のための剤型
としては、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、硬カプセル
剤、軟カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、液剤等
が挙げられ、投与に適した医薬用の有機又は無機の、固
体又は液体の担体若しくは希釈剤をその調整の際に用い
ることができる。例えば、固形製剤を製造する際に用い
られる賦形剤としては、乳糖、マンニトール、トウモロ
コシデンプン、バレイショデンプン、リン酸水素カルシ
ウム、微結晶セルロース、白糖、ケイ酸アルミニウム、
ケイ酸マグネシウム等が用いられ、崩壊剤としては、カ
ルボキシルメチルセルロース、カルボキシルメチルセル
ロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウム、ヒドロキシプロピルセルロース等が用いられ、結
合剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、ヒドロキシプロピルセルロース等が用いられ、
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が用いられ
る。液体製剤、即ち乳剤、シロップ剤、懸濁剤、液剤等
は、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば水又は
植物油等が用いられる。液体製剤の場合は、不活性な希
釈剤以外に補助剤、例えば湿潤剤、懸濁補助剤、甘味
剤、芳香剤、着色剤または保存剤等を含むことができ
る。なお、製剤の調整方法は常法に従って行うことがで
きる。
本発明の化合物の投与量は、経口投与の場合、成人に対
して一日に10mg〜10g、好ましくは100mg〜
5gであるが、年齢、病状、症状、同時投与の有無によ
り適宜増減することが更に好ましい。
前記1日量の本発明の化合物は1日に1回、または適当
間隔において1日に2〜3回に分けて投与しても良い
し、間欠投与しても良い。
以下、本発明を合成例及び実施例に基いて更に詳しく説
明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するもので
はない。
合成例1 2−テトラデカノイルピロールの合成 3Mメチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液30m
(90ミリモル)に室温で攪拌下ピロール6.04g
(90ミリモル)を加えた後、30分間加熱還流した。
反応液を氷冷し、ミリスチン酸9.14g(40ミリモ
ル)から常法に従って得られたミリストイルクロリドを
徐々に加えた。滴下終了後、加熱還流を1時間行った
後、室温に戻し、塩化アンモニウムを含む氷水液にあけ
て酢酸エチルで抽出、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾
燥して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5で展
開)により精製を行い2−テトラデカノイルピロール
7.31g(収率66%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3310,2940, 1645 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(20H,m),1.71(2H,m), 2.75(2H,t),6.28(1H,m), 6.90(1H,m),7.01(1H,m) 合成例2 2−テトラデシルピロールの合成 合成例1で得た2−テトラデカノイルピロール7.31
g(26ミリモル)、100%ヒドラジン水和物30m
(610ミリモル)及びカセイカリ20g(350ミ
リモル)をジエチレングリコール200m中、200
℃で3時間加熱後室温に戻し水を加えてエーテル抽出し
た。この抽出液を水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン1:10で展開)
により精製をして2−テトラデシルピロール6.14g
(収率88%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3380,2940, NMR(CDCl3)δ:0.89(3H,t), 1.27(22H,m),1.63(2H,m), 2.61(2H,t),5.92(1H,m), 6.14(1H,m),6.68(1H,m) 7.90(1H,broad S) 合成例3 5−テトラデシルピロール−2−カルボン酸エチルエス
テルの合成 合成例2で得た2−テトラデシルピロール4.00g
(15ミリモル)を無水エーテル20mに溶解し、室
温下メチルマグネシウムブロミド(約3M)のエーテル
溶液7m(21ミリモル)を加え、30分間加熱還流
した。反応液を氷水で冷却しつつクロロ炭酸エチル2m
(21ミリモル)を加え加熱還流を10時間行った
後、室温に戻し、塩化アンモニウムを含む氷水にあけて
酢酸エチルで抽出、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10で展
開)により精製して5−テトラデシルピロール−2−カ
ルボン酸エチルエステル1.89g(収率37%)を得
た。
融点(m.p.):60−63℃ IR(KBr)cm-1:3310,2930, 1675 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.26(22H,m),1.34(3H,t), 1.59(2H,m),2.60(2H,t), 4.28(2H,q),5.97(1H,m) 6.83(1H,m), 8.75(1H,broad S) 合成例4 5−テトラデシルピロール−2−カルボン酸の合成 合成例3で得た5−テトラデシルピロール−2−カルボ
ン酸エチルエステル0.50g(1.5ミリモル)をエ
タノール20mに溶解し、これにN−カセイソーダ水
溶液3m(3ミリモル)を加え加熱還流を6時間行っ
た。冷却後、沈澱を濾過しエーテルでよく洗浄後、塩酸
水溶液に懸濁してエーテルで抽出する。さらに飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去して5−テトラデシルピロール−2−カルボン酸
0.34g(収率74%)を得た。
m.p.68−69℃ IR(KBr)cm-1:3340,3255, 2930,1660,1500 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.26(22H,m),1.64(2H,m), 2.62(2H,t),6.02(1H,m) 6.97(1H,m), 8.90(1H,broad S) 合成例5 γ−ケトオクタデカン酸エチルエステルエチレンケター
ルの合成 γ−ケトオクタデカン酸エチルエステル9.25g(2
8ミリモル)とエチレングリコール9.00g(145
ミリモル)を少量のパラトルエンスルホン酸触媒存在
下、トルエン300m中Dean−Stark装置に
より脱水しながら5時間還流した。飽和重曹水、飽和食
塩水で順次洗浄後、溶媒を減圧留去して得られたオイル
をシリカゲルカラムクロマトグリフィー(酢酸エチル:
ヘキサン=1:10で展開)により精製してγ−ケトオ
クタデカン酸エチルエステルエチレンケタール7.42
g(収率71%)を得た。
IR(Neat)cm-1:2920,1740 NMR(CTCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(24H,m),1.25(3H,t), 1.60(2H,m),1.98(2,t) 2.36(2H,t),3.93(4H,s), 4.10(2H,q) 合成例6 5−テトラデシルピロール−3−カルボン酸エチルエス
テルの合成 合成例5で得たγ−ケトオクタデカン酸エチルエステル
エチレンケタール7.42g(20ミリモル)とギ酸エ
チルエステル1.93g(26ミリモル)のエーテル2
0m溶液を60%水素化ナトリウム1.20g(30
ミリモル)のエーテル20mの懸濁液に室温攪拌下滴
下し、その後室温で18時間反応させた。更に60%水
素化ナトリウム0.70g(17ミリモル)とギ酸エチ
ルエステル1.00g(13ミリモル)を反応液に加え
室温で50時間攪拌した。希塩酸を加えて反応を終了
し、エーテル抽出液を減圧留去して得た残渣に濃塩酸3
0mを加え、1.5時間激しく攪拌した。エーテル抽
出し飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去しシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10で展開)で精製
して、γ−ケト−α−ホルミルオクタデカン酸エチルエ
ステル3.63g(収率51%)を得た。
ここで得たオイル(γ−ケト−α−ホルミルオクタデカ
ン酸エチルエステル)4.13g(12ミリモル)にア
ンモニア飽和エタノール溶液150mを加え加熱還流
を14時間行った後溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=
1:10で展開)で精製して、5−テトラデシルピロー
ル−3−カルボン酸エチルエステル3.53g(収率9
0%)を得た。
m.p.:59−62℃ IR(KBr)cm-1:3320,2940, 1680 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.23(22H,m),1.33(3H,t), 1.60(2H,m),2.56(2H,t), 4.26(2H,q),6.30(1H,m) 7.29(1H,m), 8.20(1H,broad s) 合成例7 5−テトラデシルピロール−3−カルボン酸の合成 合成例6で得た5−テトラデシルピロール−3−カルボ
ン酸エチルエステル3.53g(11ミリモル)のエタ
ノール120m溶液に、N−カセイソーダ水溶液25
mを加えて加熱還流を16時間行った後エタノールを
留去し、塩酸水溶液で酸性として酢酸エチルで抽出し
た。水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧
留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4で展開)で精製して
5−テトラデシルピロール−3−カルボン酸2.19g
(収率68%)を得た。
m.p.:83−85℃ IR(KBr)cm-1:3470,2950, 1670 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,m), 1.25(22H,m),1.61(2H,m), 2.57(2H,t),6.36(1H,m), 7.38(1H,m), 8.20(1H,broad s) 合成例8 5−トリデカノイルピロール−3−カルボン酸エチルエ
ステルの合成 ピロール−3−カルボン酸エチルエステル2.78g
(20ミリモル)のベンゼン20m溶液に氷冷下、ト
リデカン酸4.28g(20ミリモル)より通常の方法
で合成したトリデカノイルクロライドを加え、次いで塩
化第二スズ3.5m(30ミリモル)を滴下した。滴
下終了後室温で15時間攪拌した後、希塩酸を加えて酢
酸エチルで抽出、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:7で展開)により
精製して5−トリデカノイル−3−カルボン酸エチルエ
ステル4.85g(収率72%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3290,2920, 1700,1660 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(18H,m),1.25(3H,t), 1.71(2H,m),2.78(2H,t), 4.25(2H,q),7.31(1H,m), 7.59(1H,m), 9.60(1H,broad s) 合成例9 5−トリデカノイルピロール−3−カルボン酸エチルエ
ステルジチオエチレンケタールの合成 合成例8で得た5−トリデカノイルピロール−3−カル
ボン酸エチルエステル4.85g(1.45ミリモル)
とエタンジチオール5mの酢酸40mの溶液に三フ
ッ化ホウ素・ジエチルエーテルコンプレックス5mを
加え室温で2.5時間反応させた後、水を加えて酢酸エ
チルで抽出し、炭酸ソーダ水溶液、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
後残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル:ヘキサン=1:7で展開)で精製して5−トリデ
カノイルピロール−3−カルボン酸エチルエステルジチ
オエチレンケタール3.74g(収率63%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3350,2910,1680 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(18H,m),1.61(2H,m), 2.56(2H,t),3.40(4H,m), 4.23(2H,q),6.36(1H,m), 7.39(1H,m), 8.28(1H,broad s) 合成例10 5−トリデシルピロール−3−カルボン酸エチルエステ
ルの合成 合成例9で得た5−トリデカノイルピロール−3−カル
ボン酸エチルエステルジチオエチレンケタール3.74
g(9.1ミリモル)とラネーニッケル30mをエタ
ノール200m中2時間加熱還流した。セライトを用
いラネーニッケルをろ過後エタノールでよく洗浄し、溶
媒を減圧留去後シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:7で展開)で精製して5
−トリデシルピロール−3−カルボン酸エチルエステル
2.60g(収率89%)を得た。
m.p.59.5〜60.5℃ IR(KBr)cm-1:3320,2930, 1680 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(20H,m),1.60(2H,m), 2.56(2H,t),4.28(2H,q), 6.31(1H,m),7.30(1H,m), 8.30(1H,broad m) 合成例11 5−トリデシルピロール−3−カルボン酸の合成 実施例10で得た5−トリデシルピロール−3−カルボ
ン酸エチルエステル2.60g(8.1ミリモル)のエ
タノール40m溶液にカセイソーダ1.40g(33
ミリモル)を含む水溶液10mを加え加熱還流を36
時間行った。エタノールを留去し塩酸で酸性とした後酢
酸エチルで抽出し水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒の減圧留去により結晶を得た。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2
で展開)により精製して純粋な5−トリデシルピロール
−3−カルボン酸2.04g(収率86%)を得た。
m.p.:82〜84℃ IR(KBr)cm-1:3450,2920, 1665 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.26(20H,m),1.61(2H,m), 2.57(2H,t),6.36(1H,m), 7.39(1H,m) 8.24(1H,broad m) 合成例12 5−(1−ペンタデセニル)ピロール−3−カルボン酸
の合成 合成例8と同様の方法で得た5−ペンタデカノイルピロ
ール−3−カルボン酸エチルエステル4.59g(13
ミリモル)のエタノール100m溶液にホウ素化水素
ナトリウム500mg(13ミリル)を加え室温で16
時間反応させた後、エタノールを減圧留去し水を加えて
エーテル抽出し、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去して得たものにエタノール35m
、水12m及びカセイカリ3.53g(63ミリモ
ル)を加え、加熱還流を5日間行った。塩酸で酸性とし
て酢酸エチルで抽出、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去後生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2で展
開)により精製して5−(1−ペンタデセニル)ピロー
ル−3−カルボン酸2.33g(収率60%)を得た。
m.p.90〜96℃ IR(KBr)cm-1:3450,2950, 1670 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.28(22H,m),2.17(2H,m), 5.88(1H,m),6.20(1H,m), 6.53(1H,m),7.42(1H,m) 8.49(1H,broad s) 合成例13 5−テトラデシルピロール−3−カルボン酸の合成 合成例12と同様の方法で得た5−(1−テトラデセニ
ル)ピロール−3−カルボン酸3.05g(10ミリモ
ル)のエタノール20m溶液に10%パラジウム−黒
300mgを加え、接触還元を2時間行った。触媒を除
去後生成物をヘプタンより晶析を行って、合成例7と同
一の生成物を得た。2.50g(収率82%) 融点、IR、NMRは合成例7の化合物と一致する。
合成例14 4−テトラデカノイルピロール−2−カルボン酸メチル
エステルの合成 ピロール−2−カルボン酸メチルエステル1.25g
(10ミリモル)のベンゼン5m溶液に氷冷下テトラ
デカノイルクロリド2.71g(11ミリモル)を加
え、次いで塩化第二スズ1.73m(15ミリモル)
を滴下した。室温で2時間反応した後、希塩酸を加えて
酢酸エチルで抽出、水洗後無水硫酸マグネシウムで乾燥
し溶媒を減圧留去後、生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:7で展開)
により精製して4−テトラデカノイルピロール−2−カ
ルボン酸メチルエステル1.80g(収率54%) を得た。
IR(KBr)cm-1:3290,2920, 1705,1665 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.30(20H,m),1.70(2H,m), 2.75(2H,t),3.88(3H,s), 7.29(1H,m),7.53(1H,m), 9.30(1H,broad s) 合成例15 4−テトラデシルピロール−2−カルボン酸メチルエス
テルの合成 合成例14で得た4−テトラデカノイルピロール−2−
カルボン酸メチルエステル1.80g(5.4ミリモ
ル)にジボラン(約3M)のテトラヒドロフラン溶液3
0m(90ミリモル)を加え、更に三フッ化ホウ素・
ジエチルエーテルコンプレックス1mを加えて室温で
一晩放置した。メタノールを加え更に水を加えて酢酸エ
チルで抽出し、水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶
媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3で展開)によ
り精製して4−テトラデシルピロール−2−カルボン酸
メチルエステル0.22g(収率13%)を得た。m.
p.:80〜82℃ IR(KBr)cm-1:3360,2950, 1695 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(22H,m),1.56(2H,m), 2.45(2H,t),3.83(3H,s), 6.74(2H,m) 8.85(1H,broad s) 合成例16 4−テトラデシルピロール−2−カルボン酸の合成 合成例15で得た4−テトラデシルピロール−2−カル
ボン酸メチルエステル0.22g(0.69ミリモル)
のエタノール5m溶液に2N−カセイソーダ溶液1m
を加え加熱還流を13時間行った。水を加えてエーテ
ル洗浄後、水層を塩酸で酸性としてエーテル抽出、水洗
後無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去により4−
テトラデシルピロール−2−カルボン酸0.19g(収
率95%)を得た。m.p.:148〜150℃ IR(KBr)cm-1:3400,2930, 1690 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.25(22H,m),1.53(2H,t), 6.94(1H,m),6.97(1H,m), 9.10(1H,broad s) 合成例17 5−トリデシルピロール−3−カルボン酸プロピルエス
テルの合成 5−トリデシルピロール−3−カルボン酸1.50g
(5.11ミリモル)とジシクロヘキシカルボジイミド
1.27g(6.15ミリモル)をテトラヒドロフラン
25mに加え、更にn−プロピルアルコール3.8m
とジメチルアミノピリジン62mgを加えた後、混合
物を攪拌下60℃で10時間加熱する。冷後、沈澱物を
濾去し、エーテルでよく洗滌し瀘液と洗液を併せて減圧
濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:20で展開)により精製
して5−トリデシルピロール−3−カルボン酸プロピル
エステル1.26g(収率73%)を得た。
m.p.51〜52℃ IR(KBr)cm-1:3280,2930, 1675 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 0.97(3H,t),1.25(20H,m), 1.65(4H,m),2.54(2H,t), 4.17(2H,t),6.31(1H,m), 7.28(1H,m) 9.04(1H,broad s) 合成例18 5−トリデシルピロール−3−カルボン酸−2−ブロモ
エチルエステルの合成 5−トリデシルピロール−3−カルボン酸1.47g
(5.0ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液20m
にクロル炭酸エチル0.60g(5.53ミリモル)と
トリエチルアミン0.60g(5.94ミリモル)を加
え室温で10分間攪拌した後、2−ブロモエタノール
1.88g(15ミリモル)を加えて1.5時間加熱還
流する。更に2−ブロモエタノール0.94g(7.5
ミリモル)を加えて9時間加熱還流後、冷却し塩酸水溶
液を加え酸性として酢酸エチルで抽出、水洗後無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧留去し、得られた
油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル:ヘキサン=1:10で展開)により精製して5
−トリデシルピロール−3−カルボン酸2−ブロモエチ
ルエステル1.05g(収率53%)を得た。m.p.
67〜69.5℃ IR(KBr)cm-1:3340,2930, 1690 NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t), 1.33(20H,m),1.60(2H,m), 2.56(2H,t),3.59(1H,t), 3.76(1H,t),4.49(2H,m), 6.34(1H,m),7.34(1H,m) 8.20(1H,broad s) 合成例19〜38 上記の合成例記載の方法に準じて下記表2の化合物を合
成した。
合成例39 4−トリデカノイルピロール−2−カルボン酸メチルエ
ステルの合成 トリデカン酸102.9g(0.48モル)を塩化メチ
レン480mに溶解し、これに塩化チオニル52.6
m(0.72モル)とN,N−ジメチルホルムアミド
0.2mを加え、一夜放置した。これを減圧濃縮し、
残ったオイルを無水塩化アルミニウム106.6g
(0.8モル)を含む塩化メチレン400mに加え
た。これにピロール−2−カルボン酸メチルエステル、
50.05g(0.4モル)の塩化メチレン200m
の溶液を3〜9℃で約40分間かかって滴下した。滴下
終了後徐々に温度を室温まで上げ2時間攪拌し、これを
氷−水800mに加えた。これに塩化メチレン100
0mを加え結晶を全部溶解し、分液し、有機層を3回
水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣を酢酸エチル400mおよびヘキサン400
mより再結晶し、107.2gの4−トリデカノイル
ピロール−2−カルボン酸メチルエステルをほぼ白色の
結晶として得た。
収率83% m.p.:92−93℃ IR(KBr)cm-1:3270,2920, 2855,1690,1660,1565, 1455,1385,1290,1215 HNMR(CDCl3) δ:0.88(3H,t,J=6.6Hz) 1.15−1.38(18H,m) 1.65−1.75(2H,m) 2.75(2H,t,J=7.5Hz) 3.89(3H,s) 7.28−7.30(1H,m) 7.53−7.55(1H,m) 9.52(1H,broad s) 合成例40 4−トリデカノイルピロール−2−カルボン酸メチルエ
ステルジチオエチレンケタールの合成 合成例39で得られた4−トリデカノイルピロール−2
−カルボン酸メチルエステル18.29g(56.9ミ
リモル)を酢酸140mに溶解し、これに1,2−エ
タンジチオール14.0m(167ミリモル)と三フ
ッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体14mを加え水冷
下、一夜攪拌した。これを減圧濃縮し、残渣に水100
mを加え酢酸エチル200m(100m×2)で
抽出した。抽出液を合わせて5%水酸化ナトリウム水溶
液、ついで飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルとヘキサンの
混合溶媒から再結晶し、4−トリデカノイルピロール−
2−カルボン酸メチルエステルジチオエチレンケタール
を得た。母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
かけ(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン/=1/6)、再
結晶溶媒中に残留していた目的物を得た。総収量15.
44g、収率68% m.p.:77−78℃ IR(KBr)cm-1:3360,2940, 2860,1705,1440,1385, 1265,1210,1120 HNMR(CDCl3) δ:0.88(3H,t,J=6.6Hz) 1.20−1.40(20H,m) 2.22−2.28(2H,m) 3.25−3.41(4H,m) 3.84(3H,s),6.92(1H,s) 7.05−7.07(1H,m) 9.08(1H,broad s) 合成例41 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸メチルエステ
ルの合成 合成例40で得られた4−トリデカノイルピロール−2
−カルボン酸メチルエステルジチオエチレンケタール1
5.06g(37.9ミリモル)を水、ついでエタノー
ルで洗浄したラネーニッケル(活性化タイプ、アルドリ
ッチ社製)150m、エタノール750mの混合溶
液中に加え、30分間加熱還流した。約30℃まで冷却
後、ラネーニッケルを濾去し、瀘液を減圧濃縮した。残
渣をエタノールから再結晶すると10.70gの4−ト
リデシルピロール−2−カルボン酸メチルエステルが白
色結晶として得られた。収率91.8% m.p.:80−82℃ IR(KBr)cm-1:3340,2920, 2850,1690,1445,1390, 1265,1205,1130 HNMR(CDCl) δ:0.88(3H,t,J=6.6Hz) 1.2−1.4(20H,m) 1.49−1.62(2H,m) 2.45(2H,t,J=7.6Hz) 3.83(3H,s) 6.72−6.75(2H,m) 8.88(1H,broad s) 合成例42 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸の合成 合成例41で得られた4−トリデシルピロール−2−カ
ルボン酸メチルエステル10.01g(32.6ミリモ
ル)にエタノール200m、水80mおよび95%
水酸化ナトリウム5.5g(131ミリモル)を加え、
1時間加熱還流した。冷却後水100mを加え、塩酸
で酸性とし、エチルエーテル400m、酢酸エチル1
00mおよびテトラヒドロフラン300mの混合溶
媒で抽出した。水層を再度酢酸エチル100mで抽出
し、抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。これを減圧濃縮後、ヘキサンとテ
トラヒドロフランの混合溶媒から再結晶し、7.55g
の4−トリデシルピロール−2−カルボン酸を白色結晶
として得た。
m.p.:150−151℃ IR(KBr)cm-1:3390,2960, 2925,2860,1685,1495, 1440,1280,1130,1120 HNMR(DMSO−d) δ:0.84(3H,t,J=6.5Hz) 1.22(20H,broad s) 1.40−1.52(2H,m) 2.35(2H,t,J=7.4Hz) 6.53(1H,s),6.71(1H,s) 合成例43 4−ドデカノイルピロール7−2−カルボン酸メチルエ
ステルの合成 合成例39と全く同様にしてラウリン酸213g(1.
06モル)を原料として4−ドデカノイルピロール−2
−カルボン酸メチルエステル245.5gを得た。収率
90% m.p.:102−103℃ IR(KBr)cm-1:3270,2920, 2850,2690,1660 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(16H,m),1.70(2H,m), 2.75(2H,t),3.88(3H,s), 7.30(1H,m),7.53(1H,m), 9.50(1H,broad s) 合成例44 4−(1−ヒドロキシドデシル)ピロール−2−カルボ
ン酸メチルエステルの合成 合成例43で得た4−ドデカノイルピロール−2−カル
ボン酸メチルエステル245.5g(0.80モル)にテト
ラヒドロフラン1.5とメタノール0.15を加
え、10〜21℃の温度で攪拌下、水素化ホウ素ナトリ
ウム15.1g(0.40モル)を少しずつ加える。2
0℃で攪拌し、1時間後更に水素化ホウ素ナトリウム
7.5g(0.20モル)を加え、20℃で1時間攪拌
した後、溶媒を減圧留去し残渣に水700mと酢酸エ
チル2.4を加えた。有機層を分取し水700m、
次いで飽和食塩水700mで順次洗浄してから無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、薄い褐色の結晶
247.0gを得た。収率99% IR(KBr)cm-1:3450,3240, 2930,1680 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(18H,m),1.73(2H,m), 3.85(3H,s),4.63(1H,m), 6.88(1H,m),6.92(1H,m), 9.05(1H,broad s) 合成例45 4−(1−アセトキシドデシル)ピロール−2−カルボ
ン酸メチルエステルの合成 合成例44で得た4−(1−ヒドロキシドデシル)ピロ
ール−2−カルボン酸メチルエステル247.0g
(0.80モル)のトルエン1.6の溶液な無水酢酸
180m(1.91モル)とピリジン180m
(2.23モル)を加えて105℃で2.5時間加温し
た。室温まで冷却後2N塩酸溶液700mで2回洗浄
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液1.2を加えて室
温で30分攪拌した後、有機層を抽出する。この抽出し
た有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和所
食塩水各700mで順次洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒を留去して得た液晶をヘキサン
700mから再結晶してごく薄い褐色結晶258.0
gを得た。収率92% m.p.:69−70℃ IR(KBr)cm-1:3300,2920, 1705 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(18H,m),1.86(2H,m), 2.03(3H,s),3.85(3H,s), 5.73(1H,t),6.89(1H,m), 6.95(1H,m), 9.08(1H,broad s) 合成例46 4−ドデシルピロール−2−カルボン酸メチルエステル
の合成 合成例45で得た4−(1−アセトキシドデシル)ピロ
ール−2−カルボン酸メチルエステル258.0g
(0.73モル)のエタノール2.0溶液に10%パ
ラジウム−炭酸16gを加え、50℃で水素雰囲気下、
接触水素還元を行った。5.5時間を要して反応を完結
させ、クロロホルム1.5を加えて触媒を濾去後、溶
媒を減圧留去し、結晶を得た。エタノール950mか
ら再結晶をして4−ドデシルピロール−2−カルボン酸
メチルエステル179.6gを白色結晶として得た。
収率83% m.p.:68−69℃ IR(KBr)cm-1:3340,2920, 1690 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(18H,m),1.54(2H,m), 2.44(2H,t),3.83(3H,s), 6.74(2H,m), 8.88(1H,broad s) 合成例47 4−ドデシルピロール−2−カルボン酸の合成 合成例46で得た4−ドデシルピロール−2−カルボン
酸メチルエステル112.0g(0.38モル)にエタ
ノール1.45、水1.45および95%水酸化ナ
トリウム31.0g(0.74モル)を加え、2時間加
熱還流した。80℃で熱水1.45を加え、更に同じ
温度で6規定硫酸を少しずつ加えて反応液をpH2に調整
する。45℃まで冷却して析出した結晶を濾過し水浄す
る。液晶をテトラヒドロフラン4に溶解し飽和食塩水
1で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
溶媒を減圧濃縮して得た結晶をテトラヒドロフラン60
0mとヘキサン600mの混合溶媒から再結晶して
4−ドデシルピロール−2−カルボン酸92.6gを白
色結晶として得た。収率87%m.p.:152−15
3℃ IR(KBr)cm-1:3380,2920, 1685 NMR(DMSO−d6)δ:0.88(3H,t) 1.22(18H,m),1.44(2H,m), 2.34(2H,t),6.52(1H,m), 6.71(1H,m), 合成例48〜57 上記の合成例46および合成例47に記載された方法に
準じて下記表3の化合物を合成した。
合成例58 4−(1−cis−トリデセニル)ピロール−2−カル
ボン酸メチルエステルの合成 文献(Chemistry and Industry
(London),1086ページ(1958年))記
載の臭化ドデシルトリフェニルホスフォニウム16.0
g(31.4ミリモル)のテトラヒドロフラン95m
懸濁液に、−50℃でn−ブチルリチウムのヘキサン溶
液(約15%濃度)18.5mを滴下し、室温に上げ
30分間攪拌した後、−50℃に戻して文献(Bull
etinde la Societe Chimiqu
ede France,283ページ(1972年))
記載の4−ホルミルピロール−2−カルボン酸メチルエ
ステル2.4g(15.7ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン50m溶液を滴下した。1時間攪拌後、水を加
え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:7)で精製し、4−
(1−cis−トリデセニル)ピロール−2−カルボン
酸メチルエステル3.11g(収率65%)を得た。
m.p.:51−52℃ IR(KBr)cm-1:3300,2930, 1685 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.29(18H,m),2.29(2H,m), 3.86(3H,s),5.50(1H,m), 6.17(1H,m),6.93(2H,m) 合成例59 4−(1−cis−トリデセニル)ピロール−2−カル
ボン酸の合成 合成例58で得られた4−(1−cis−トリデセニ
ル)ピロール−2−カルボン酸メチルエステル3.10
g(10.2ミリモル)のエタノール50m溶液に、
95%水酸化ナトリウム860mg(20.4ミリモ
ル)を含む水溶液25mを加え、1時間加熱還流し
た。反応液に6規定硫酸を加えて、酸性にした後、酢酸
エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、活性炭処理を行い、溶媒を減圧留去し
た。得られた残渣をヘキサンおよびテトラヒドロフラン
の混合溶媒で再結晶し、4−(1−cis−トリデセニ
ル)ピロール−2−カルボン酸1.33g(収率45
%)を得た。
m.p.:157−158℃ IR(KBr)cm-1:3390,2940, 1680 NMR(DMSO−d6)δ:0.86(3H,t) 1.22(18H,m),2.21(2H,m), 5.33(1H,m),6.18(1H,d), 6.72(1H,m),6.94(1H,m) 合成例60 4−(1−trans−トリデセニル)ピロール−2−
カルボン酸メチルエステルの合成 臭化ドデシルトリフェニルホスフォニウム32g(6
2.7ミリモル)のテトラヒドロフラン200mの懸
濁液n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(約15%濃
度)40mを氷冷下滴下した。反応液を30分間攪拌
後、−78℃に下げて4−ホルミルピロール−2−カル
ボン酸メチルエステル4.8g(31.4ミリモル)の
テトラヒドロフラン100m溶液を滴下し、1時間攪
拌後、さらにエタノール190mを滴下した。反応液
を−78℃で1.5時間攪拌し、その後徐々に室温に上
げながらさらに12時間攪拌を続けた。反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られ
た残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し(展開溶
媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:10)、ヘキサンで2
回再結晶をすることにより4−(1−trans−トリ
デセニル)ピロール−2−カルボン酸メチルエステル
1.30g(収率14%)を得た。
m.p.:65−67℃ IR(KBr)cm-1:3350,2940, 1690 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.32(18H,m),2.12(2H,m), 3.85(3H,t),5.95(1H,s), 6.18(1H,d),6.83(1H,m) 6.95(1H,m) 合成例61 4−(1−trans−トリデセニル)ピロール−2−
カルボン酸の合成 合成例60で得られた4−(1−trans−トリデセ
ニル)ピロール−2−カルボン酸メチルエステル1.3
0g(4.3ミリモル)のエタノール20m溶液に9
5%水酸化ナトリウム340mg(8.0ミリモル)を
含む水溶液8mを加え1時間加熱還流をした。反応液
に6規定硫酸を加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、活性炭処理を行い、溶媒を減圧留去した。得られた
残渣をヘキサンおよびテトラヒドロフランの混合溶媒で
再結晶し、4−(1−trans−トリデセニル)ピロ
ール−2−カルボン酸940mg(収率72%)を得
た。
m.p.:161−163℃ IR(KBr)cm-1:3400,2920, 1690 NMR(DMSO−d6)δ:0.84(3H,t) 1.22(18H,m),2.07(2H,m), 5.89(1H,m),6.13(1H,d), 6.81(1H,m),6.84(1H,m) 合成例62 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸エチルエステ
ルの合成 60%水素化ナトリウム140mg(3.50ミリモ
ル)をヘキサンで洗浄後、ジメチルホルムアミド20m
に加え、室温で攪拌下合成例42で得た4−トリデシ
ルピロール−2−カルボン酸990mg(3.38ミリ
モル)を少しずつ添加した。反応液に撹拌10分後ヨウ
化エチル5.0g(31.8ミリモル)を加え、55℃
で22時間加温する。冷却後塩酸水溶液を加えて酸性と
し酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧濃縮して得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エ
チル:ヘキサン=1:10)で精製して、4−トリデシ
ルピロール−2−カルボン酸エチルエステル600mg
を白色結晶として得た。収率55% m.p.:59−60℃ IR(KBr)cm-1:3340,2920, 1690 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.26(20H,m),1.34(3H,t), 1.55(2H,m),2.45(2H,m), 4.29(2H,q),6.72(1H,m) 6.75(1H,m) 8.85(1H,broad s) 合成例63 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸ジメチルアミ
ノエチルエステル塩酸塩の合成 合成例62と同様の方法で合成した4−トリデシル−ピ
ロール−2−カルボン酸ジメチルアミノエチルエステル
をエタノールとエーテルの混合溶液に溶解し、塩化水素
含有エタノールを加えて析出してくる結晶を濾取する。
得られた結晶をエタノールとエーテルの混合液で再結晶
して上記目的物を得る。収率41% m.p.:109−111℃ IR(KBr)cm-1:3200,2930, 2600,1710 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(20H,m),1.53(2H,m), 2.44(2H,t),2.92(6H,s), 3.38(2H,t),4.49(2H,m) 6.85(2H,m) 合成例64 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸N−ブチルカ
ルバモイルメチルエステルの合成 合成例62と同様の方法により上記目的物を合成した。
収率36% m.p.:101−102℃ IR(KBr)cm-1:3350,2920, 1670,1650 NMR(CDCl)δ:0.90(6H,m) 1.26(22H,m),1.55(4H,m), 2.45(2H,t),3.33(2H,t), 4.73(2H,s),6.82(2H,m) 合成例65 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸N,N−ジエ
チルカルバモイルメチルエステルの合成合成例62と同
様の方法により上記目的物を合成した。収率46% m.p.:107−108℃ IR(KBr)cm-1:3310,2950, 1710,1640 NMR(CDCl)δ:0.85(3H,t) 1.12(3H,t),1.18(23H,m), 1.69(2H,m),2.42(2H,t), 3.26(2H,q),3.40(2H,q) 4.84(2H,s),6.84(1H,m), 7.24(1H,m) 合成例66 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸N,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)カルバモイルメチルエステル
の合成 合成例62と同様の方法により上記目的物を合成した。
収率14% m.p.:99.5−101℃ IR(KBr)cm-1:3330,2940, 1710,1640 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(20H,m),1.69(2H,m), 2.43(2H,t),3.47(2H,t), 3.56(2H,t),3.84(4H,m) 6.71(1H,m),6.85(1H,m), 合成例67 3−トリデシルピロールの合成 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸118g
(0.40モル)をエチレングリコール1.7と水1
00mの混合液に加え水酸化カリウムを加えて190
℃で5時間反応させた後、水を加えて酢酸エチルで抽出
し、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)により
精製して96.0gの3−トリデシルピロールを得た。
収率96% m.p.:32.5−33.5℃ IR(KBr)cm-1:3420,2950,2860,
765 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(20H,m),1.57(2H,m), 2.48(2H,t),6.09(1H,m), 6.57(1H,m),6.72(1H,m), 7.97(1H,broad s) 合成例68 4−トリデシル−2−トリクロロアセチルピロールの合
成 トリクロロアセチルクロリド80.7g(0.44モ
ル)のテトラヒドロフラン200mの溶液に、合成例
67で得た3−トリデシルピロール96.0g(0.3
8モル)のテトラヒドロフラン400mの溶液を29
−34℃の温度で滴下し、その後30分間室温で反応さ
せた。氷冷下、反応液に炭酸カリウム34g(0.25
モル)の水溶液200mを加え、10分間攪拌した
後、分液し、酢酸エチルで抽出した。分取した有機層を
合して飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥と同時に活性炭処理をした。セライトで濾過した瀘液
を減圧濃縮し、残渣をヘキサン700mから再結晶を
して4−トリデシルピロール−2−トリクロロアセチル
ピロール103.4gを得た。
収率68% m.p.:80.5−81.5℃ IR(KBr)cm-1:3340,2920, 2850,1635,840,750 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.26(20H,m),1.55(2H,m), 2.48(2H,t),6.96(1H,m), 7.18(1H,m), 9.24(1H,broad s) 合成例69 4−トリデシルピロール−2−カルボン酸2,3ジヒド
ロキシ−プロピルエステルの合成 合成例68で得た4−トリデシル−2−トリクロロアセ
チルピロール70.0g(0.18モル)をテトラヒド
ロフラン700mに溶解し、これに1,2−イソプロ
ピリデングリセロール70.0g(0.53モル)と、
水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン)
3.5gを加え、室温で1時間攪拌した。炭酸カリウム
水溶液を加えて分液し、酢酸エチルで抽出し、得られた
有機層を合して飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフイー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=
1/5)により精製してエステル体を68.5g得た。
この結晶をテトラヒドロフラン1.0と水1.0に
溶解し、濃塩酸0.3を加えて室温で15時間反応さ
せた後、氷冷下、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、酢
酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮して得た
結晶を酢酸エチル(200m)とヘキサン(50m
)の混合溶媒から再結晶して、4−トリデシルピロー
ル−2−カルボン酸2,3−ジヒドロキシプロピルエス
テル54.4gを白色結晶として得た。
収率84% m.p.:80−82℃ IR(KBr)cm-1:3400,3350, 2950,2870,1695 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.26(20H,m),1.55(2H,m), 2.44(2H,t),2.52(1H,t), 3.02(1H,d),3.76(2H,m), 4.00(1H,m),4.35(2H,m), 6.76(1H,m),6.80(1H,m), 9.16(1H,broad s) 合成例70 1−テトラデシルピロール−3−カルボン酸エチルエス
テルの合成 水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン)
0.84g(21ミリモル)を乾燥ジメチルホルムアミ
ド(DMF)15mに加え、これに氷冷下でピロール
−3−カルボン酸エチルエステル2.78g(20ミリ
モル)を少量ずつ加える。室温下で10分間攪拌後、ブ
ロモテトラデカン6.65g(24ミリモル)を氷冷下
滴下する。室温で3.5時間攪拌後、水30mを加え
酢酸エチル70mで抽出し、酢酸エチル層を飽和食塩
水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減
圧留去し、残ったオイルをシルカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン
=1/20〜1/10)、1−テトラデシルピロール−
3−カルボン酸エチルエステル6.33gを白色結晶と
して得た。
収率89.0% m.p.:32−33℃ IR(KBr)cm-1:2940,2860, 1700,1540 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(22H,m),1.35(3H,t), 1.77(2H,m),3.85(2H,t), 4.26(2H,q),6.55(2H,m), 7.27(1H,m) 合成例71 1−テトラデシルピロール−3−カルボン酸の合成 合成例70で得た1−テトラデシルピロール−3−カル
ボン酸エチルエステル5.43g(15.3ミリモル)
を、95%水酸化ナトリウム2.58g(61.3ミリ
モル)を含むエタノール100m及び水40mの混
合溶液に加え、5時間加熱還流する。エタノールを減圧
留去し、水100mを加えた後、濃塩酸で酸性として
析出してくる結晶を酢酸エチル70m及び50mで
抽出する。この抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残った結晶を
ヘキサンから再結晶すると1−テトラデシルピロール−
3−カルボン酸3.76gが白色結晶として得られた。
収率79.9% m.p.:66−67℃ IR(KBr)cm-1:2930,2860, 1650,1545 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.25(22H,m),1.74(2H,m), 3.86(2H,t),6.60(2H,m), 7.36(1H,m) 合成例72〜95 上記の合成例70、または71に準じて、下記表4の化
合物を合成した。
合成例96 1−ヘキシル−5−トリデシルピロール−3−カルボン
酸の合成 60%水素化ナトリウムinオイル360mg(9.0
ミリモル)をヘキサン洗浄後、ジメチルホルムアミド8
mとジメチルスルホキサイト2mの混合液に加え、
更に5−トリデシルピロール−3−カルボン酸1.20
g(4.1ミリモル)を加え室温で1時間攪拌する。こ
の反応液にヘキシルブロマイド1.50g(9.1ミリ
モル)を加えて、室温で48時間攪拌した後、塩酸水溶
液で酸性としてから酢酸エチルで抽出し、水洗後、溶媒
を減圧留去して得た残渣にエタノール20m、水10
mおよびカセイカリ1.0gを加える。この混合液を
24時間可燃還流し、冷却後塩酸水溶液で酸性として酢
酸エチルで抽出する。
この抽出液から有機層を分取し、水洗後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。溶媒を留去して得た残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール含有ク
ロロホルムで展開)により精製して、純粋な上記目的物
1.20g(収率78%)を得た。
m.p.:44−46℃ IR(KBr)cm-1:2940,1660, NMR(CDCl)δ:0.88(6H,m) 1.29(26H,m),1.66(4H,m), 2.47(2H,t),3.78(2H,t), 6.34(1H,d),7.29(1H,d) 合成例97〜100 合成例96の方法に準じて、下記表5の化合物を合成し
た。
合成例101 4−メトキシビニルピロール−2−カルボン酸メチルエ
ステルの合成 メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド20
0g(0.58モル)のテトラヒドロフラン溶液1.5
に、氷冷攪拌下、リチウムジイソプロピルアミドのテ
トラヒドロフラン溶液(2.01モル濃度)220m
(0.44モル)を滴下し、室温で1時間攪拌した後、
再び氷冷下に4−ホルミルピロール−2−カルボン酸メ
チルエステル57.6g(0.38モル)のテトラヒド
ロフラン溶液400mを5〜8℃の温度で滴下した。
室温で1時間反応させた後、水を加えて酢酸エチルで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=
1/4)で精製して、4−メトキシビニルピロール−2
−カルボン酸メチルエステル34.4gをE体とZ体の
混合物として得た。収率50% NMR(CDCl)δ:3.63(s,E体), 3.76(s,Z体),3.85(3H,s), 5.20(d,Z体,J=6.5Hz), 5.68(d,E体,J=13Hz), 6.01(d,Z体), 6.82(2H,m),7.00(1H,m), 7.17(1H,m), 9.10(1H,broad s) 合成例102 (2−メトキシカルボニルピロール)−4−アセトアル
デヒドの合成 合成例101で得た4−メトキシビニルピロール−2−
カルボン酸メチルエステル13.0g(72ミリモル)
のイソプロピルアルコール溶液280mと水280m
の混合溶液にパラトルエンスルホン酸1.13gを加
えて、3.5時間加熱還流した。冷後、飽和食塩水を加
えて酢酸エチルで抽出し、有機層を少量の炭酸水素ナト
リウムを含む食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=2
/5)で精製して、(2−メトキシカルボニルピロー
ル)−4−アセトアルデヒド7.50gをオイル状物質
として得た。収率62% IR(KBr)cm-1:3340,1720, 1695,1220,770 NMR(CDCl)δ:3.57(2H,t) 3.85(3H,s),6.81(1H,m), 6.88(1H,m), 9.26(1H,broad s), 9.72(1H,d) 合成例103 4−(2−トリデセニル)ピロール−2−カルボン酸メ
チルエステルの合成 ウンデシルブロミド14.1g(60ミリモル)とトリ
フェニルホスフィン15.7g(60ミリモル)をキシ
レン中で15時間加熱還流した後、キシレンを減圧留去
し、エーテルを加えてデカンテーションして上清を除
く。この操作を3回くり返し行ない、ウンデシルトリフ
ェニルホスホニウムブロミド19.3gを得た。このブ
ロミド化合物をテトラヒドロフラン200mに溶解
し、氷冷攪拌下、15%n−ブチルリチウムのヘキサン
溶液(1.6モル濃度)20m(32ミリモル)を滴
下した。攪拌10分後、氷冷下で合成例102で得た
(2−メトキシカルボニルピロール)4−アセトアルデ
ヒド2.17g(13ミリモル)のテトラヒドロフラン
溶液(6m)を滴下し、更に30分間反応させた。水
を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮した
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラヒィー(溶離液:
酢酸エチル/ヘキサン=1/10)で精製して、4−
(2−トリデセニル)ピロール−2−カルボン酸メチル
エステル3.41gをオイル状物質として得た。収率8
6% IR(Neat)cm-1:3340,2940, 2860,1690,770 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.26(16H,m),2.00,2.20 (2H,m),3.17,3.22(2H,d),3.
83(3H,s),5.50(2H,m),6.74
(2H,m), 8.95(1H,broad s), 合成例104 4−(2−トリデセニル)ピロール−2−カルボン酸の
合成 合成例103で得た4−(2−トリデセニル)ピロール
−2−カルボン酸メチルエステル3.41g(11ミリ
モル)のエタノール溶液80mと水20mの混合溶
液に水酸化ナトリウム(95%)1.00g(24ミリ
モル)を加え、1時間加熱還流した。冷却後、塩酸水溶
液を加え酸性とし、析出した結晶を濾過し、よく水洗し
た後、メタノールと水の混合溶媒から再結晶をして、4
−(2−トリデセニル)ピロール−2−カルボン酸2.
80gを白色結晶として得た。収率86% m.p.:126−129℃ IR(KBr)cm-1:3400,2940, 2870,1695 NMR(CDCl)δ:0.88(3H,t) 1.26(16H,m),2.00,2.09 (2H,m),3.20,3.24(2H,m), 5.50(2H,m),6.80(1H,m), 6.88(1H,m), 9.05(1H,broad s), 実施例 (1) 正常食ラットにおける脂質低下作用 本発明の化合物によるラットに対する脂質低下作用を以
下の方法により測定した。
体重140〜150gのウィスター系雄ラットの5〜6
匹を一群として、0.5%カルボキシメチルセルロース
(CMC)あるいは0.05%Tween80溶液にて
懸濁した試験化合物を10mg、30mgあるいは40
mg/kg体重で1日1回、5日間あるいは8日間経口投
与した。試験化合物の最終投与3時間後に採血し、血清
中のトリグリセライド(TG)をダイアヤトロン社製の
中性脂肪測定用キット、ニュークリンテックTGを用い
た酵素法により、又、コレステロール(Chol)は協
和メデックス社製のコレステロール定量用キット、デタ
ミナーTC5を用いた酵素法によりその量を測定した。
結果は試験化合物を与えないコントロール群に対するT
G量、Chol量の低下の割合(%)で求めた。結果を
下記表6に示す(化合物No.は表1に対応)。
(2) 高コレステロール食ハムスターにおける脂質低下
作用 6週令ゴールデン雄ハムスター(1群6匹)にコレステ
ロール1%及びコール酸ナトリウム0.5%を含有した
飼料(高コレステロール食)を5日間供与し、0.05
%Tween80に懸濁した試験化合物を0.1,0.
3,1,3,あるいは10mg/kg体重の投与量で、1
日1回の割合で、前記の高コレステロール食と同時に5
日間経口投与した。
試験化合物の最終投与2.5時間後に採血し、血清中の
トリグリセライド値(TG)、コレステロール値(Ch
ol)を前記(1)と同様の方法で測定した。試験化合物
無投与群の血清脂質の平均値(A)と試験化合物投与群
の血清脂質の平均値(B)を算出し、下記式(a)によ
りTG、Cholのそれぞれの低下率を求めた。結果を
下記表7に示す。(化合物No.は表1に対応)。
(3) 高コレステロール食ウサギにおけるコレステロー
ル低下作用 ニュージーランド・ホワイトウサギ(SPF)に0.5
%コレステロール含有飼料を1日100gの割合で供与
しつつ14日間飼育して、高コレステロール状態とした
後、対照群と試験化合物投与群に群分けした。対照群
(8羽)は同飼料で更に7日間飼育した。試験化合物投
与群は同飼料と同時に、0.005%Tween80に
懸濁した試験化合物を0.1,0.3あるいは1mg/
kg体重で、1日1回、7日間経口投与した(各群8
羽)。試験化合物の最終投与6時間後に採血し、血清中
のChol値を前記(1)または(2)と同様の方法で測定し
た。試験化合物無投与群の血清Cholの平均値
(A′)と試験化合物投与群の血清Cholの平均値
(B′)を算出し、下記式(b)により低下率を求め
た。結果を下記表8に示す(化合物No.は表1に対
応)。
(4) 急性毒性試験 本発明の有効成分化合物であるピロールカルボン酸誘導
体を0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)ナ
トリウム水溶液に懸濁し、5週令のSD系ラット雄、雌
各5匹に経口投与し、その後通常の飼育をして一般症
状、体重変化および死亡例の有無を1週間観察した。前
記表1の化合物No.14を用いた上記急性毒性試験の結
果、2g/kg体重投与量においても死亡例はみられなか
った。
〔発明の効果〕
本発明の高脂血症治療剤は、血清中のトリグリセライド
及びコレステロールに対して有効な低下作用を示し、特
に血清中のトリグリセライド及びコレステロールが正常
値を超えた場合には、少量でも優れた低下作用を発揮
し、かつ安全性も高いため、医薬産業上極めて有用な薬
剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 伸哉 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 新福 哲郎 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 三津家 正之 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 平田 真弓 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−183222(JP,A) 特開 昭61−44815(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (式中、Rは水素原子、炭素数5〜25個のアルキル
    基またはアルケニル基を表し、Rは水素原子、フェニ
    ル基、または置換基を有していてもよい炭素数1〜10
    個のアルキル基を表し、Rは水素原子、炭素数5〜2
    5個のアルキル基またはアルケニル基を表す。) で示されるピロールカルボン酸誘導体またはその薬学的
    に許容しうる塩を含有する高脂血症治療剤。
  2. 【請求項2】Rのアルキル基における置換基がハロゲ
    ン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、炭素数1〜5個の
    アルキルアミノ基、炭素数2〜6個のジアルキルアミノ
    基、カルバモイル基、炭素数1〜5個のアルキルカルボ
    ニルアミノ基、炭素数1〜5個のアルキルチオ基、メル
    カプト基、炭素数1〜5個のアルキルカルボニルオキシ
    基またはアミノカルボニルオキシ基である請求項1記載
    のピロールカルボン酸誘導体またはその薬学的に許容し
    うる塩を含有する高脂血症治療剤。
  3. 【請求項3】Rが炭素数10〜16個のアルキル基ま
    たはアルケニル基である請求項1記載のピロールカルボ
    ン酸誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を含有する
    高脂血症治療剤。
  4. 【請求項4】Rが水素原子、フェニル基または置換基
    を有していてもよい炭素数1〜4個のアルキル基である
    請求項1または2記載のピロールカルボン酸誘導体また
    はその薬学的に許容しうる塩を含有する高脂血症治療
    剤。
  5. 【請求項5】Rが水素原子である請求項1記載のピロ
    ールカルボン酸またはその薬学的に許容しうる塩を含有
    する高脂血症治療剤。
  6. 【請求項6】Rが炭素数10〜16個のアルキル基ま
    たはアルケニル基である請求項1記載のピロールカルボ
    ン酸誘導体またはその薬学的に許容しうる塩を含有する
    高脂血症治療剤。
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US4560700A (en) * 1985-02-08 1985-12-24 Merrell Dow Pharmaceuticals Inc. Pyrrole-3-carboxylate cardiotonic agents

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