JPH0637357A - カルコゲナイド半導体の形成方法 - Google Patents

カルコゲナイド半導体の形成方法

Info

Publication number
JPH0637357A
JPH0637357A JP19120992A JP19120992A JPH0637357A JP H0637357 A JPH0637357 A JP H0637357A JP 19120992 A JP19120992 A JP 19120992A JP 19120992 A JP19120992 A JP 19120992A JP H0637357 A JPH0637357 A JP H0637357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
layer
hydrogen
chalcogenide semiconductor
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19120992A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kamata
敦之 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP19120992A priority Critical patent/JPH0637357A/ja
Publication of JPH0637357A publication Critical patent/JPH0637357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は高いキャリア濃度のp型カルコゲナ
イド半導体結晶の作製および良好なpn接合素子の作製
を目的とする。 【構成】 気相成長法によって亜鉛或はカドミウムを含
むカルコゲナイド半導体層を成長させると共にV 族元素
と水素元素の結合を有する化合物を原料としV 族元素を
添加した後、カルコゲナイド半導体層から水素元素を除
去することを特徴とするカルコゲナイド半導体の形成方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は亜鉛またはカドミウムを
含むカルコゲナイド半導体の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛またはカドミウムを含むカルコゲナ
イド半導体はその禁止帯幅が可視領域に相当するため、
可視半導体発光素子として期待されている。特に、亜鉛
化合物を主体とする材料では青色領域まで注入発光が確
認されており、短波長発光素子材料として開発が進めら
れている。近年、ようやくp型導電性制御の可能性が見
えてきたもののまだ十分な特性を得るところには達して
いない。
【0003】MOCVD は半導体素子の製造方法の中で、近
年非常に有効な手法として利用されてきている。カルコ
ゲナイド結晶の成長においても盛んに研究が行われてお
り、p型結晶を得る上でも有効であることが知られてい
る。
【0004】従来アクセプターとしてV 族元素を添加す
る場合には、MBE 法において、窒素ガスをプラズマ励起
して添加する事により1017cm-3を超えるキャリア濃度が
得られている。MOCVD 法の場合には、MBE 法のような窒
素添加方法は必ずしも適当ではなく通常アンモニア等の
窒素原料を多量に供給する事により窒素添加を行ってい
る。
【0005】しかしながら、この様な方法で窒素を添加
しても添加窒素濃度に対してキャリア濃度は著しく低
く、結晶中の窒素濃度の1%以下という場合も珍しくな
い。従って高いキャリア濃度のp型導電性を得る事がで
きず良好なpn接合を実現できなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、MOCV
D 法では従来高いキャリア濃度のp型導電性の亜鉛或は
カドミウムを含むカルコゲナイド半導体を得る事ができ
なかった。そのため、これまでにMOCVD 法により得られ
ている窒素添加カルコゲナイド結晶のp型ホール濃度は
著しく低いものでしかなく良好なpn接合を形成するこ
とができなかった。本発明は上記問題点を解決し、高い
キャリア濃度のp型カルコゲナイド半導体を提供する事
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は気相成長法によって亜鉛或はカドミウム
を含むカルコゲナイド半導体層を成長させると共に、V
族元素と水素元素の結合を有する化合物を原料としV 族
元素を添加する工程と、前記カルコゲナイド半導体層か
ら水素元素を除去する工程とを具備する事を特徴とする
カルコゲナイド半導体の形成方法を提供するものであ
る。
【0008】
【作用】本発明者は、高濃度V 族元素添加の方法を鋭意
検討したところ、MOCVD 法におけるV 族元素添加はV 族
元素と水素元素の結合の存在が添加効率を著しく増大さ
せる事を見いだした。また窒素原子が添加されると共に
水素原子も同時に添加され、この添加された水素原子は
窒素原子と結合状態を形成し、窒素原子をアクセプター
不純物として機能しなくしてしまうという事を見いだし
た。つまり、V 族元素と水素元素の結合の形で結晶中に
存在するとV 族元素はアクセプターとして活性化せず、
キャリアの発生が認められない。この問題を、水素原子
除去で解決できる事を明らかにした。この様にしてV 族
元素を効率的に添加しアクセプターとして活性化する事
が可能となる。
【0009】
【実施例】図1により本発明の第1の実施例を説明す
る。V 族添加元素として窒素を添加したp型カルコゲナ
イド層を成長させた。実施例においては発光ダイオード
を製造した。各層は表1に示した成長条件でMOCVD 法に
よって成長させる。
【0010】
【表1】 まず、n型GaAs基板11上に亜鉛を含むカルコゲナイド
半導体層として塩素を添加したn型ZnS 0.08Se0.92層1
2を積層する(図1(a))。
【0011】次に、V 族元素と水素元素の結合を有する
添加原料としてアンモニアを用い、窒素添加p型ZnS
0.08Se0.92層13を積層する(図1(b))。成長温度
はいずれの成長層も500 ℃である。
【0012】次に、水素原子を除去するために、この様
にして得られた成長層を成長温度以下の温度である400
℃で30分熱処理を行った。熱処理は、成長原料であるジ
メチルセレンを成長時と同じだけ供給するセレン雰囲気
とした。熱処理温度としては350 ℃〜600 ℃の範囲であ
れば良く、成長温度500 ℃の場合400 ℃〜500 ℃の範囲
が好ましい。
【0013】この様にして得られた結晶のn型GaAs基板
11側にAu-Ge 合金14を被着させ、p型ZnS 0.08Se
0.92層13表面に白金電極15を被着させダイオードを
形成した(図1(c))。
【0014】図2はこのダイオードの電流電圧特性を示
したものである。比較のために水素を除去するための熱
処理を行わないものに同じく電極を形成し、ダイオード
としたものの電流電圧特性を破線で示してある。本実施
例の場合には、p型ZnS 0.08Se0.92層13のキャリア濃
度は7 ×1017cm-3と良好な値を示し、順方向の立ち上が
り電圧が2.5Vと低く、またダイオード特性を表すn値も
1.7 と小さい値を示す。このことは良好なpn接合が形
成できている事を示している。
【0015】これに対して、比較例の場合にはp層のキ
ャリア濃度は極めて低く測定限界を越え、順方向立ち上
がり電圧が7Vと非常に高い上に、n値も10以上を示し、
pn接合の形成が認められない。
【0016】さらに、両試料からの発光を測定したとこ
ろ本実施例では460nm に極大を持つ強い注入発光が2mA
以上の電流で観測され明らかに比較例よりも明るく発光
した。このことは高いキャリア濃度のp型層が実現した
事を示している。
【0017】これに対して比較例の場合には440nm に極
大を持つ発光が20mA以上と非常に高い電流で観測され
た。熱処理を行わない場合には不純物である窒素が抵抗
となり窒素添加層が高抵抗であるためダイオードはMIS
型の特性に近いものを示すため順方向立ち上がり電圧も
高く、発光はバンド間遷移によるため短波長になる。こ
の事からも比較例のキャリア濃度が低い事を示してい
る。
【0018】本実施例と比較例についてSIMSにより不純
物分析を行った。図3はSIMSによる成長方向の不純物分
布を示したものである。本実施例は(b)のグラフ、比
較例は(a)のグラフに示している。比較例の場合には
窒素添加層に窒素濃度と同じだけの水素が検出されてい
るのに対して、本実施例の場合には水素濃度が著しく低
下していることがわかる。本発明では窒素添加層から水
素を除去することにより低抵抗のp型結晶が得られると
ともに、良好なpn接合を得ることが可能である。
【0019】次に、窒素添加層を形成する場合の原料不
純物の違いによる特性の違いを検討した。原料不純物と
してアンモニア、ジメチルヒドラジン、メチルアミン、
トリメチルアミン、アニリン、ジメチルアニリンを比較
した。その結果、アンモニア、ジメチルヒドラジン、メ
チルアミン、アニリンの場合に上記実施例と同様の結果
が得られた。これに対してトリメチルアミン、ジメチル
アニリンを用いた場合には窒素を添加することが非常に
難しく、高濃度のp型結晶を得ることができなかった。
この様な原料による窒素添加量の著しい変化はNH結合の
有無に起因するものである。
【0020】この効果は窒素添加の場合に限られるもの
ではなく、V 族元素全般に適用できるものである。リン
やヒ素も水素との結合を形成した状態で結晶中に添加す
る事により高濃度添加する事が可能となり、水素を除去
する事により活性化させる事ができる。例えばリン原料
として以下に挙げるものがある。
【0021】
【化1】 また、ヒ素原料として以下に挙げるものがある。
【0022】
【化2】 図4において本発明の第2の実施例を説明する。本実施
例においては発光ダイオードを作成した。各成長はMOCV
D 法を用いた。
【0023】まず、n型GaAs基板11上にn 型ZnSSe 層
41を積層し、V 族元素と水素元素の結合を有する添加
原料としてアンモニア用い、窒素添加p型ZnSSe 層42
を積層する。
【0024】次に、p型ZnSSe 層42中の水素を除去す
るために、n 型GaAs基板11側にIn-Ga 合金44を電極
として形成し、Li-Au 合金43を表面に被着させた。こ
の後、電極間にLi-Au 電極43側が負になるように104
V/cmの電界を印加する事によってp型ZnSSe 層42中の
水素を除去した。水素を捕獲する元素としてはLiの他に
ニッケル、ハ゜ラシ゛ウム、チタン等が挙げられる。水
素を捕獲する元素例えばLiを別の金属に含ませることに
よっても本発明の効果を奏することができる。この金属
はAuの他にPt,Ti,Sn等任意の金属について応用が可能で
ある。印加する電圧は104 〜106 V/cmにおいて素子を破
壊せず十分に水素を取り除く事ができた。また、この水
素を取り除く工程で、電圧を印加する際に熱処理を施し
ても良い。最後にLi-Au 電極43を除去し、p型ZnSSe
層42表面に白金電極を被着させ発光ダイオードを作成
した。
【0025】この様にして作成した水素除去処理を施し
た発光ダイオードの電流電圧特性を図5に示す。比較例
として水素除去処理を施していないものの特性を破線で
示す。
【0026】本実施例によるダイオードは、電流が流れ
易くなり、抵抗の低下したことが示されている。さら
に、p型層のキャリア濃度の比較を行ったところ、N 濃
度の差は見られなかったものの、キャリア濃度は本実施
例によるものが比較例よりも一桁増大している事が観測
された。これは、電界により窒素原子と結合を形成し、
アクセプターを補償していた水素原子が電極に吸い寄せ
られ窒素原子がアクセプターとして活性化したためであ
る。
【0027】本発明は上記実施例に限られるものではな
い。すなわち、N の添加されている結晶はZnSSe のみな
らず、ZnSe,ZnS,CdSe,CdS などの他Teを含む結晶やそれ
らの混晶系に広く適用できるものである。
【0028】
【発明の効果】本発明によりこれまで高いキャリア濃度
のp型結晶を得ることが困難であったカルコゲナイド半
導体結晶にV 族と水素の結合した状態で添加した上で、
水素を選択的に除去し、V 族元素を活性化する事ができ
るようになったため、高いキャリア濃度のp型カルコゲ
ナイド半導体結晶が得られると共に、良好なpn接合の
形成が可能となり、発光素子等の特性が著しく向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る発光ダイオード
の製造工程を説明するための断面図。
【図2】 本発明の第1の実施例及び比較例に係る発光
ダイオードの電流電圧特性を示す図。
【図3】 本発明の第1の実施例及び比較例に係る発光
ダイオードのSIMS分析による水素元素と窒素元素の濃度
変化を示す図。
【図4】 本発明の第2の実施例に係る発光ダイオード
の水素を除く工程を説明するための素子断面図。
【図5】 本発明の第2の実施例及び比較例に係る発光
ダイオードの電流電圧特性を示す図。
【図6】 本発明の第2の実施例及び比較例に係る発光
ダイオードのSIMS分析による水素元素と窒素元素の濃度
変化を示す図。
【符号の説明】
11…GaAs基板 12…n型ZnSSe 層 13…p型ZnSSe 層 14…Au-Ge 合金 15…白金電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相成長法によって亜鉛或はカドミウム
    を含むカルコゲナイド半導体層を成長させると共にV 族
    元素と水素元素の結合を有する化合物を原料としV 族元
    素を添加する工程と、 前記カルコゲナイド半導体層から水素元素を除去する工
    程とを具備する事を特徴とするカルコゲナイド半導体の
    形成方法。
JP19120992A 1992-07-20 1992-07-20 カルコゲナイド半導体の形成方法 Pending JPH0637357A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19120992A JPH0637357A (ja) 1992-07-20 1992-07-20 カルコゲナイド半導体の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19120992A JPH0637357A (ja) 1992-07-20 1992-07-20 カルコゲナイド半導体の形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0637357A true JPH0637357A (ja) 1994-02-10

Family

ID=16270724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19120992A Pending JPH0637357A (ja) 1992-07-20 1992-07-20 カルコゲナイド半導体の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0637357A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3461074B2 (ja) Iii族窒化物半導体発光素子製造方法
JP3700609B2 (ja) 化合物半導体発光素子、その製造方法、ランプ及び光源
KR100827993B1 (ko) 질화갈륨계 반도체 소자
JP4329166B2 (ja) Iii族窒化物半導体光デバイス
EP0552023B1 (en) Electrode structure for semiconductor device
JPH0637357A (ja) カルコゲナイド半導体の形成方法
US20050179046A1 (en) P-type electrodes in gallium nitride-based light-emitting devices
JPH05291619A (ja) 半導体素子
JP2656276B2 (ja) 半導体発光素子
JPH0728052B2 (ja) 半導体発光素子およびその製造方法
JP2002246643A (ja) Iii族窒化物半導体発光素子およびその製造方法
US7018728B2 (en) Boron phosphide-based semiconductor device and production method thereof
KR100389738B1 (ko) 단파장 산화아연 발광소자 및 그 제조방법
JPH03161981A (ja) 半導体装置と2―6族化合物半導体結晶層の製造方法
JP2004153169A (ja) p形リン化硼素半導体層の製造方法、化合物半導体素子、ツェナーダイオード、及び発光ダイオード
JP2585252B2 (ja) 半導体発光素子
Takenoshita et al. Preparation and Some Properties of CuInSe2 on ZnSe Heterojunction Grown by LPE
JP4518881B2 (ja) p形オーミック電極、それを備えた化合物半導体素子、化合物半導体発光素子及びそれらの製造方法
JPH01140663A (ja) 半導体装置の電極
JPS63185077A (ja) 青色発光ダイオ−ド
JPH0463479A (ja) 化合物半導体発光素子
JP3659202B2 (ja) 発光素子用積層構造体、その製造方法、発光素子、ランプ及び光源
JPH0472683A (ja) 化合物半導体発光素子
JP2993654B2 (ja) 電極構造
JP2937534B2 (ja) 発光素子