JPH063719A - 波長変換素子 - Google Patents

波長変換素子

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JPH063719A
JPH063719A JP16112592A JP16112592A JPH063719A JP H063719 A JPH063719 A JP H063719A JP 16112592 A JP16112592 A JP 16112592A JP 16112592 A JP16112592 A JP 16112592A JP H063719 A JPH063719 A JP H063719A
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JP
Japan
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waveguide
wavelength conversion
conversion element
substrate
nonlinear optical
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Application number
JP16112592A
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English (en)
Inventor
Kiyobumi Chikuma
清文 竹間
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に非線形光学材料の結晶の配向方位の制
御ができ、これによって位相整合が正確に達成され、波
長変換効率が格段と向上された波長変換素子(デバイ
ス)を提供する。 【構成】 平坦面を備えるガラス材料からなる基板と、
該基板の平坦面の上にストライプ状かつ断面略矩形状に
形成された有機非線形光学材料からなる導波路であっ
て、該導波路の一端から基本波光が入射されるようにな
っている導波路と、該導波路を前記基板とで覆うように
形成された保護層と、該保護層の上に形成されており、
前記導波路を形成する有機非線形光学材料の温度制御を
しつつ、基本波光と高調波光との位相整合を達成するた
めのヒータとを備える波長変換素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は波長変換素子、特に、非
線形光学材料を利用した波長変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、SHG(second-harmonic genera
tion)高出力化のために、図9の模式図に示されるよう
なファイバ型の波長変換素子100が提案されている。
【0003】このものは、外径1〜2μm程度のコア部
120と、このコア部120の外周に被着された外径1
〜2mm程度のクラッド部材150とを有する。コア部
120の材料としては、有機非線形光学材料が用いら
れ、一方、クラッド部材150としては、ガラス材料が
用いられる。
【0004】このようなファイバ型の波長片変換素子
は、長さ数〜十数mmのガラスキャピラリ内に、溶融さ
せたコア材料を毛細管現象で吸い込ませ、しかる後、結
晶化させて製造していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガラスキャピラリを利用したファイバ型の波長片変換素
子100には以下のような問題が生じていた。すなわ
ち、このようなファイバ型で行われるチェレンコフ放射
方式は、基本波の導波モードと高調波の放射モードとの
間で位相整合を行うものであり、変換効率は素子長に比
例するに留まり、余り大きな変換効率は得ることはでき
ないと言う欠点がある。
【0006】さらに、従来のファイバ型波長変換素子で
は、結晶化の際に結晶がどのような方位で成長するかど
うかもわからず、制御する方法も知られていなかった。
そのため、大きな非線形定数のテンソル成分を利用でき
るとは限らず、材料のデバイス化に際して、大きな障害
になっていた。
【0007】一方、基本波と高調波ともに導波モード同
士で位相整合を行う場合は、変換効率は素子長の自乗に
比例し、位相整合を達成すれば極めて高い変換効率を得
ることが可能であるが、位相整合が容易に達成できない
という問題がある。
【0008】このような実情に鑑み本発明は創案された
ものであり、その目的は、従来、非常に困難であった導
波モード同士の位相整合を補助手段を用いることによっ
て位相整合が正確に達成され、波長変換効率が格段と向
上された波長変換素子(デバイス)を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、平坦面を備えるガラス材料からなる基板
と、該基板の平坦面の上にストライプ状かつ断面略矩形
状に形成された有機非線形光学材料からなる導波路であ
って、該導波路の一端から基本波光が入射されるように
なっている導波路と、該導波路を前記基板とで覆うよう
に形成された保護層と、該保護層の上に形成されてお
り、前記導波路を形成する有機非線形光学材料の温度制
御をしつつ、基本波光と高調波光との位相整合を達成す
るためのヒータとを備えるように構成した。
【0010】
【作用】本発明の波長変換素子は、保護層の上に、導波
路を形成する有機非線形光学材料の温度制御をしつつ基
本波光と高調波光との位相整合を達成するためのヒータ
とを備えている。従って、基本波光の波長を所定波長に
設定し、さらに素子構造を最適に設定し、わずかに残っ
た位相不整合量をヒータを利用した温度制御で補償し、
位相整合を正確に達成させるように作用する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の波長変換素子の実施例を図1
乃至図7に基づいて説明する。図1〜図7は、それぞ
れ、本発明の波長変換素子1の組み立てまでの過程を経
時的に示す概略斜視図および組み立て後の完成概略斜視
図(図7)である。
【0012】本発明の波長変換素子1は、略筐体形状の
基板11と、基板11の上にストライプ状に形成された
導波路15と、この導波路15を前記基板11とで覆う
ように形成された保護層17と、この保護層17の上に
形成されたヒータ20とを備えている。
【0013】基板11は、前記導波路15を形成するた
めの平坦面11aを有する。そして、この基板11はS
F3,SF15,SF1,SF4,LaF02,LaF
07,La08などの光学ガラスから形成される。
【0014】このような基板11の平坦面11aの上に
形成される導波路15は、非線形光学材料、特に、波長
変換効率の大きい有機系非線形光学材料から形成され
る。好適な有機系非線形光学材料としては、MNA(2
−メチル−4−ニトロアニリン)、DAN(4−(N,
N−ジメチルアミノ)−3−アセトアミドニトロベンゼ
ン)、NPP(N−(4−ニトロフェニル)−(L)−
プロリノール)、PNP(2−(N−プロリノール)−
5−ニトロピリジン)、DMNP(3,5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール)、MMONS
(3−メチル−4−メトキシ−4′−ニトロスチルベ
ン)、m−NA(メタ−ニトロアニリン)、MAP(3
−メチル−(2,4ジニトロフェニル−アミノプロパネ
イト))、POM(3−メチル−4ニトロピリジン−1
−オキサイド)、HEX(ヘキサミン)、BZL(ベン
ジル)等が挙げられる。
【0015】このような導波路15の断面は略矩形形状
であって、その厚さは1〜3μm程度、その幅は3〜5
μm程度とされる。そして、本発明では導波路15の一
端に入射される基本波光(一次光源)の波長は、より好
ましくは930〜980nmのものが好適である。後述
するように、実際の素子製作にあたり、例えば厚さ2.
0μm程度の導波路を想定すると、例えばGaInAs
系の半導体レーザ(発振波長930〜980nm)を用
いて、ヒータで温度補償を行い比較的容易に位相整合を
達成することができるからである。
【0016】保護層17は、SiO2 ,MgF2 等の材
質からなり、このものは蒸着、またはスパッタ等によっ
て形成される。厚さは、1〜3μm程度とされる。この
ような保護層17の上、特に凸部の上部17aには、導
波路を形成する有機非線形光学材料の温度制御をしつつ
位相整合を達成するためのヒータ20、特に薄膜ヒータ
が形成される。このヒータ20には、図示しないリード
線が配設されている。リード線は、銅、アルミニウム、
銀、金、プラチナ等の材質を用い、通常、フォトリソグ
ラフィー法等の方法によって形成される。
【0017】次いで、本発明の波長変換素子の製造方法
を、図1〜図7に基づいて説明する。図1に示されるよ
うに、まず、平坦面11aを備えるガラス材料からなる
基板11を準備する。
【0018】ついで、図2に示されるようにフォトリソ
グラフィの手法で厚さ1〜3μm程度、幅3〜5μmの
ストライプ状のレジストパターン21を形成する。その
後、SiO2 等からなる保護膜17を蒸着、スパッタ等
の真空成膜法で形成する(図3)。さらに、この保護膜
17の上、特に凸部の上部17aに、Ti等で薄膜ヒー
タ20をストライプに沿って形成する(図4)。
【0019】このように形成された部材を、例えばアセ
トン溶液中で洗浄することによってレジスト21を取り
除き、レジストが詰まっていた所に空洞Eを形成させる
(図5)。
【0020】次いで、この空洞Eに溶融した有機非線形
光学材料を吸い込ませ、しかる後、冷却した後に温度勾
配のある熱処理炉中で再結晶化させることにより有機非
線形光学材料の単一結晶化を図る。これらの工程によっ
て、本発明の素子1が完成される。
【0021】次に、基板(クラッド)にSF3を用い、
導波路にDMNP(有機非線形光学材料)を用いた場合
を想定し、導波路厚みに対する導波モードの等価屈折率
を求め、等価屈折率を導波路厚みの関数として現わした
シュミレーション結果を図8に示した。基本波の波長は
960nmとした。このときのDMNPの屈折率は室温
の値を用いた。図8の結果より、基本波の最低次モード
の等価屈折率と、高調波の最低次のモードの等価屈折率
が一致するような導波路厚さ、すなわち導波路厚さが
2.1μmの素子の場合、位相整合条件を満足すること
がわかる。この場合、基本波光の導波パワー40mWに
対して、素子長1mmで12mWの高調波光が得られる
ことが確認された。
【0022】同様に基本波の波長930nmおよび98
0nmでは、それぞれ、導波路厚みが1.7μmおよび
2.4μmの時に位相整合条件を満足し、大きな変換効
率が達成されることがさらに確認された。
【0023】これらのことは、光源(基本波)の波長を
930nm〜980nmに選択し、上記の素子モデルで
導波路厚みを2μm程度に選べばわずかに残った位相不
整合量を薄膜ヒータを利用した温度制御で補償し、位相
整合を正確に達成でき、大きな変換効率の得られるデバ
イスの作製が可能になることを意味する。
【0024】なお、本発明の素子は従来のチェレンコフ
放射方式とは異なり、基本波と高調波ともに導波モード
同士で位相整合を行うので、(変換効率は素子長の自乗
に比例する)位相整合を達成すれば極めて高い変換効率
が得られる。
【0025】
【発明の効果】本発明の波長変換素子は、所定の積層型
の素子であり、基本波光と高調波光との位相整合を達成
するためのヒータを導波路の近傍に備えている。従っ
て、基本波と高調波のモード間で位相整合を行うため
に、ヒータに通電し屈折率の温度変化を利用して位相整
合を容易に達成することができる。この場合、位相整合
が基本波、高調波とも導波モードであり、非常に大きな
変換効率が達成できる。また、薄膜ヒータを使って結晶
の温度制御を行い位相整合を達成するするため、安定な
変換、デバイス製作許容誤差を緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図2】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図3】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図4】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図5】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図6】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図7】本発明の波長変換素子の組み立てまでの過程を
経時的に示す概略斜視図である。
【図8】基板(クラッド)にSF3を用い、導波路にD
MNP(有機非線形光学材料)を用いた場合を想定し、
導波路厚みに対する導波モードの等価屈折率を求め、等
価屈折率を導波路厚みの関数として現わしたグラフであ
る。
【図9】従来のファイバ型の波長変換素子の斜視図であ
る。
【符号の説明】
11…基板 11a…平坦面 15…導波路 17…保護層 20…ヒータ 21…レジスト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦面を備えるガラス材料からなる基板
    と、 該基板の平坦面の上にストライプ状かつ断面略矩形状に
    形成された有機非線形光学材料からなる導波路であっ
    て、該導波路の一端から基本波光が入射されるようにな
    っている導波路と、 該導波路を前記基板とで覆うように形成された保護層
    と、 該保護層の上に形成されており、前記導波路を形成する
    有機非線形光学材料の温度制御をしつつ、基本波光と高
    調波光との位相整合を達成するためのヒータとを、備え
    ることを特徴とする波長変換素子。
  2. 【請求項2】 前記導波路は、前記基板の上にストライ
    プ状のレジストパターンを形成した後、その上に保護層
    を真空成膜し、次いでレジスト除去し、しかる後、レジ
    スト除去により形成された空洞に溶融状の有機非線形光
    学材料を充填し冷却した後に温度勾配のある熱処理炉中
    で再結晶化された単一結晶の導波路であることを特徴と
    する請求項1記載の波長変換素子。
  3. 【請求項3】 前記導波路の断面は、厚さ1〜3μm、
    幅3〜5μmであることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の波長変換素子。
  4. 【請求項4】 前記導波路を形成する有機非線形光学材
    料は、DMNPからなり、前記保護層の材質はSF3光
    学ガラスからなり、導波路の一端から入射される基本波
    光の波長は、930〜980nmであることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の波長変換
    素子。
JP16112592A 1992-06-19 1992-06-19 波長変換素子 Pending JPH063719A (ja)

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