JPH0637060U - ラックピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

ラックピニオン式ステアリング装置

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JPH0637060U
JPH0637060U JP7971192U JP7971192U JPH0637060U JP H0637060 U JPH0637060 U JP H0637060U JP 7971192 U JP7971192 U JP 7971192U JP 7971192 U JP7971192 U JP 7971192U JP H0637060 U JPH0637060 U JP H0637060U
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stopper
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annular
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学 高岡
壮一 岩佐
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ピニオンに噛み合うラック4を覆うハウジン
グ5に環状のストッパー22が挿入される。そのストッ
パー22の内周にラック4が挿入され、そのハウジング
5の内周とそのストッパー22の外周とに形成された周
溝24、25にリング部材23が係合する。そのストッ
パー22にそのラック4と一体化された部材が当接する
ことで、そのラック4の一方向への移動が阻止される。
そのストッパー22は合成樹脂製の第1環状部材30
と、この第1環状部材30の外周に嵌合される金属製の
第2環状部材31とを有し、その第2環状部材31の外
周に前記周溝24が形成されている。 【効果】 ストッパーの構成部材の一部を合成樹脂製と
することで軽量化および低コスト化を図ることができ、
かつ、強度の要求される部分を金属製部材により構成す
ることで強度を向上して破損を防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ラックの移動を一定範囲に規制するためのストッパーを有するラッ クピニオン式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
操向操作により回転するピニオンと、このピニオンに噛み合うラックと、この ラックを覆うハウジングとを備え、そのラックの移動により操舵用車輪が操舵さ れるラックピニオン式ステアリング装置において、ラックの移動範囲を規制する ための構造の一つとして、そのハウジングに環状のストッパーが挿入され、その ストッパーの内周にそのラックが挿入され、そのハウジングの内周とそのストッ パーの外周とに周溝が形成され、そのハウジングに対するそのストッパーの相対 移動を阻止することができるように両周溝にリング部材が係合され、そのストッ パーにそのラックと一体化された部材を当接させることでラックの一方向への移 動を阻止する構造が採用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来、上記のようなストッパーの材質として鉄系材料やアルミニウム系材料が 用いられているが、鉄系材料は重量が大きく、アルミニウム系材料は材料コスト が大きくなることから、合成樹脂材を用いて軽量化および低コスト化を図ること が要望されている。
【0004】 しかし、ハウジングの内周とストッパーの外周とに形成された周溝にリング部 材を係合することでハウジングに対するストッパーの相対移動を阻止する構造に おいては、ストッパーにラックと一体化された部材が当接する際の衝撃により、 ストッパーの外周に形成された周溝の内面にリング部材を介し大きな応力が作用 する。そのため、ストッパーを合成樹脂材とした場合、強度不足により破損する おそれがある。
【0005】 本考案は上記従来技術の問題を解決することのできるラックピニオン式ステア リング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の特徴とするところは、操向操作により回転するピニオンと、このピニ オンに噛み合うラックと、このラックを覆うハウジングと、このハウジングに挿 入される環状のストッパーとを備え、そのストッパーの内周にそのラックが挿入 され、そのハウジングの内周とそのストッパーの外周とにそれぞれ周溝が形成さ れ、そのハウジングに対するそのストッパーの相対移動を阻止することができる ようにその両周溝に係合するリング部材が備えられ、そのストッパーにそのラッ クと一体化された部材が当接することでそのラックの一方向への移動が阻止され るラックピニオン式ステアリング装置において、そのストッパーが合成樹脂製の 第1環状部材と、この第1環状部材の外周に嵌合される金属製の第2環状部材と を有し、その第2環状部材の外周に前記周溝が形成されている点にある。
【0007】
【作用】
本考案の構成によれば、ストッパーを構成する第1環状部材を合成樹脂製とす ることで、ストッパー全体を金属製とする場合よりも軽量化されている。ストッ パーを構成する第2環状部材を金属製とし、その第2環状部材の外周にリング部 材が係合する周溝を形成することで、ストッパーによりラックの移動を阻止する 際に、その周溝の内面にリング部材を介し大きな応力が作用しても、破損を防止 するのに充分な強度を確保できる。
【0008】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
【0009】 図6に示すラックピニオン式油圧パワーステアリング装置1は、操舵用ハンド ルに連結される入力軸2と、この入力軸2の回転により回転するピニオン3と、 このピニオン3に噛み合うラック4と、このラック4を覆うハウジング5とを備 えている。そのラック4の各端はハウジング5の両端に形成された開口5a、5 bから突出し、その各突出端にボールジョイント6、7を介してタイロッド8、 9が取り付けられ、そのタイロッド8、9を介して操舵用車輪に連結されている 。これにより、その入力軸2の回転によりピニオン3が回転してラック4が車両 幅方向に移動することで車両の操舵がなされる。
【0010】 そのハウジング5の内周とラック4の外周との間をシールする一対のシール部 材10、11が設けられ、このシール部材10、11の間においてラック4にピ ストン12が取り付けられている。これにより、両シール部材10、11の間に ピストン12によって仕切られる一対の油室13、14が形成されている。また 、入力軸2の外周に公知のコントロールバルブ15が設けられている。このバル ブ15は圧油供給用ポンプに接続されると共に、各油室13、14に配管16、 17を介して接続され、操舵方向と操舵抵抗に応じて油室13、14の一方に圧 油を供給し、他方から油をタンクに還流する。そのピストン12に作用する油圧 により操舵補助力を付与する。
【0011】 そのハウジング5の一方の開口5aの内周に、ラック4を支持するブッシュ兼 用の環状ストッパー22が挿入されている。このストッパー22に一方のボール ジョイント6が当接することで、ラック4の一方向(図1において右方)への移 動が阻止される。また、ハウジング5の他方の開口5bの内周に形成された段差 5cに他方のボールジョイント7が当接することで、ラック4の他方向(図1に おいて左方)への移動が阻止される。
【0012】 そのストッパー22は、図1、図2に示すように、サークリップ(リング部材 )23によりハウジング5に対する相対移動が阻止されている。すなわち、ハウ ジング5の周壁に開口26が形成され、ストッパー22の外周とハウジング5の 内周とに相対向する周溝24、25が形成されている。そして、断面円形の鋼線 材製のサークリップ23を開口26から挿入し、そのサークリップ23の一端を ストッパー22に形成した取り付け孔27に挿入し、しかる後にストッパー22 を回転させることで、その周溝24、25にサークリップ23を係合させる。な お、そのストッパー22を回転させるため、図3〜図5に示すように、ストッパ ー22の端面に複数の工具挿入用凹部22aが形成されている。これにより、ハ ウジング5に対するストッパー22の相対移動が阻止される。
【0013】 そのストッパー22は、図3〜図5にも示すように、合成樹脂製の第1環状部 材30と、この第1環状部材30の外周に嵌合される板金製の第2環状部材31 とから構成されている。前記工具挿入用凹部22aは、その第1環状部材30に 形成されている。前記周溝24は、その第2環状部材31の外周に機械加工によ り形成されている。その第2環状部材31の一端に、径方向内方に向かう張り出 し部31aが形成されている。第2環状部材31は、第1環状部材30を成形型 内で成形する際その型内に挿入され、これにより、その張り出し部31aは第1 環状部材30の内部に埋め込まれ、第1環状部材30と第2環状部材31とは強 固に連結される。また、サークリップ23の一端を挿入する前記取り付け孔27 は、第1環状部材30の型成形後に、第1環状部材30と第2環状部材31とを 貫通するように機械加工によって形成されている。なお、その取り付け孔27は 、第2環状部材31において大径とされている。
【0014】 上記構成によれば、ストッパー22を構成する第1環状部材30を合成樹脂製 とすることで、ストッパー全体を金属製とする場合よりも軽量化されている。ま た、ストッパー22を構成する第2環状部材31を金属製とし、その第2環状部 材31の外周にサークリップ23が係合する周溝24を形成することで、ストッ パー22によりラック4の移動を阻止する際に、その周溝24の内面にサークリ ップ23を介し大きな応力が作用しても、破損を防止するのに充分な強度を確保 できる。
【0015】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではない。例えば、上記実施例で は第2環状部材31の一端に第1環状部材30に埋め込まれる張り出し部31a を形成したが、図7に示すように、第2環状部材31′を張り出し部を有さない 円筒形としてもよく、この場合、第2環状部材31′の内周面をローレット等に より粗面として第1環状部材30に対する抜けを確実に防止するのが好ましい。 他は上記実施例と同様で同一部分は同一符号で示す。
【0016】
【比較例】
図8は比較例を示し、上記実施例との相違はストッパー122全体を合成樹脂 材により一体成形し、サークリップ123の断面形状を楕円形状とし、ストッパ ー122の外周に形成される周溝124の深さをサークリップ123の断面形状 に対応して上記実施例よりも深くした点にある。他は上記実施例と同様で同一部 分は同一符号で示す。これにより、ストッパー122にラックと一体化された部 材が当接してラックの移動が阻止される際、ストッパー122の外周に形成され た周溝124の内面にサークリップ123を介し作用する応力は、作用面積が大 きくなるため分散される。しかし、ストッパー122全体を合成樹脂材により一 体成形しているため、ストッパー122にラックと一体化された部材が当接する 際の衝撃が大きい場合はストッパー122が破損するおそれがある。
【0017】
【考案の効果】
本考案のラックピニオン式ステアリング装置によれば、ストッパーの構成部材 の一部を合成樹脂製とすることで軽量化および低コスト化を図ることができ、か つ、強度の要求される部分を金属材により構成することで破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例のストッパーの取り付け部の断
面を示す図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本考案の実施例のストッパーの正面図
【図4】図3のIV‐IV線断面図
【図5】図3のV‐V線断面図
【図6】本考案の実施例のステアリング装置の断面図
【図7】変形例のストッパーの断面図
【図8】比較例のストッパーの取り付け部の断面を示す
【符号の説明】
3 ピニオン 4 ラック 5 ハウジング 6 ボールジョイント 22 ストッパー 23 サークリップ 24 周溝 25 周溝 30 第1環状部材 31 第2環状部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操向操作により回転するピニオンと、こ
    のピニオンに噛み合うラックと、このラックを覆うハウ
    ジングと、このハウジングに挿入される環状のストッパ
    ーとを備え、そのストッパーの内周にそのラックが挿入
    され、そのハウジングの内周とそのストッパーの外周と
    にそれぞれ周溝が形成され、そのハウジングに対するそ
    のストッパーの相対移動を阻止することができるように
    その両周溝に係合するリング部材が備えられ、そのスト
    ッパーにそのラックと一体化された部材が当接すること
    でそのラックの一方向への移動が阻止されるラックピニ
    オン式ステアリング装置において、そのストッパーが合
    成樹脂製の第1環状部材と、この第1環状部材の外周に
    嵌合される金属製の第2環状部材とを有し、その第2環
    状部材の外周に前記周溝が形成されていることを特徴と
    するラックピニオン式ステアリング装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9610659B2 (en) 2011-02-16 2017-04-04 Jtekt Corporation Vehicle steering system and manufacturing method for vehicle steering system

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS635987U (ja) * 1986-06-30 1988-01-16

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JP2585973Y2 (ja) 1998-11-25

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