JPH0637055A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

Info

Publication number
JPH0637055A
JPH0637055A JP21208192A JP21208192A JPH0637055A JP H0637055 A JPH0637055 A JP H0637055A JP 21208192 A JP21208192 A JP 21208192A JP 21208192 A JP21208192 A JP 21208192A JP H0637055 A JPH0637055 A JP H0637055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
plasma
processing
flow rate
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21208192A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Deguchi
洋一 出口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP21208192A priority Critical patent/JPH0637055A/ja
Publication of JPH0637055A publication Critical patent/JPH0637055A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁場形成手段より生じる変動磁場による装置
への悪影響を、有効に防止することができるプラズマ処
理装置を提供すること。 【構成】 ウエハ20はプロセスチャンバー10内でプ
ラズマ処理される。プロセスチャンバー10内は、マス
フローコントローラ40によりガス導入孔12を介して
処理ガスが導入可能であり、上部電極16及びRF電極
に接続された下部載置電極22によりプラズマを生成で
きる。この場合、プロセスチャンバー10の上方には、
モータ38により回転可能なマグネット30が設けら
れ、これにより生じる磁場との相互作用によりプラズマ
密度を高めることができる。この回転するマグネット3
0の周囲には、これを覆うように高透磁性材料で形成さ
れた磁気シールドカバー70が設けられており、これに
より回転するマグネット30より生じる変動磁場が、周
囲にある機器、例えばマスフローコントローラ40に悪
影響を及ぼすのを有効に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁場形成手段より発生
する変動磁場をシールドする磁気シールド部材を備える
プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体素子のドライエッチング
装置の1つである磁場アシストのマグネトロンプラズマ
エッチング装置では、平行電極間に形成される電場と直
交する磁場を形成することにより、高密度のプラズマを
発生させている。このようにプラズマを高密度化するこ
とにより、イオンの加速電圧が下がるためイオン衝撃を
低減でき、エッチングレートも上昇させることができる
からである。
【0003】ところで、この種のマグネトロンプラズマ
エッチング装置では、エッチング特性の改善のため、特
に均一磁場を形成するために、磁場形成手段としてのマ
グネットを回転させている。従って、このマグネットの
回転により、その周囲に大きな変動磁場が生じていた。
【0004】また、ECRと呼ばれるエッチング装置で
は、マイクロウエーブと電磁石による磁場との相互作用
により、高密度プラズマを発生させ、これによりイオン
衝撃の低減化、エッチングレートの向上を図っている。
しかし、このECRエッチング装置の電磁石で発生する
磁場は、プラズマの生成状態の変化による電磁石への供
給電流の変化、プラズマ自体の磁気抵抗の変化などによ
り、大きく変動し、周囲に大きな変動磁場が生じてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような変動磁場の
存在は、この変動磁場を発生させている磁場形成手段の
周囲に配置される各種の機器に、誤動作等の各種の悪影
響を与えていた。特に、処理室に導入される処理ガス例
えばエッチングガスの流量を制御する流量制御手段例え
ばマスフローコントローラが、この変動磁場により大き
な悪影響を受けていることが判明した。
【0006】つまり、前記したマスフローコントローラ
は、例えばコイル状の温度センサーによりエッチングガ
スの流量を測定し、これにより電磁式バルブの開閉量を
制御することにより、処理室に導入する処理ガスの流量
を制御している。しかし、この電磁式バルブは、内蔵さ
れた電磁石の吸引力によりバルブの開閉量を制御するも
のである。従って、このような大きな変動磁場がある
と、この変動磁場によりバルブの開閉量が変動してしま
い、これにより処理室に導入されるエッチングガスの流
量も変動してしまう。また、前記したコイル状のセンサ
ーに変動磁場が加わると、センサーが誤動作し、これに
より、エッチングガスの流量が変動してしまうという事
態も生じた。
【0007】ところで、16MDRAMなどの高集積回
路では、加工技術の微細化に伴い、形成されるパターン
のアスペクト比が次第に増加している。そして、このア
スペクト比の増加は、エッチング速度の低下といった事
態を生じさせる。この場合、エッチング速度の低下の程
度は、エッチングガスの圧力が低いほど小さい。これ
は、エッチングガスの圧力が低ければ、イオンの平均自
由工程が長くなり、これによりイオンの入射角の方向が
揃い、アスペクト比の高いパターンに対しても均等にエ
ッチングができるようになるからである。従って、この
ような微細化プロセスでは、低い圧力のエッチングガス
でエッチング処理を行うことが、大きな技術的課題とな
っている。
【0008】しかし、前記したように変動磁場の存在に
より、導入されるエッチングガスの流量が変動してしま
う。そして、この流量の変動は、導入されるエッチング
ガスの流量が少なくなるほど、その影響が大きくなる。
従って、低い圧力のエッチングガスによりエッチング処
理を行うことが非常に困難となるといった事態が生じ
た。
【0009】そこで、本発明の目的とするところは、磁
場形成手段より生じる変動磁場による装置への悪影響
を、有効に防止することができるプラズマ処理装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るプラズマ処理装置は、被処理体を処
理する処理室と、前記処理室に処理ガスを導入し、プラ
ズマを生成するプラズマ生成手段と、前記処理室の外部
に設けられ、前記プラズマ生成手段との相互作用により
プラズマ密度を高めるための磁場を発生させる磁場形成
手段と、前記磁場形成手段を覆うように設けられた磁気
シールド部材と、を備えることを特徴とする。
【0011】また、請求項2の発明は、被処理体を処理
する処理室と、前記処理室に処理ガスを導入し、プラズ
マを生成するプラズマ生成手段と、前記処理室の外部に
設けられ、前記プラズマ生成手段との相互作用によりプ
ラズマ密度を高めるための磁場を発生させる磁場形成手
段と、前記処理室に導入される処理ガスの流量を制御す
る流量制御手段と、前記流量制御手段を覆うように設け
られた磁気シールド部材と、を備えることを特徴とす
る。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば、磁場形成手段より生
じる変動磁場が、磁場形成手段を覆う磁気シールド部材
の外部に漏洩することを有効に防止することができる。
従って、磁気シールド部材の外部に配置される各種の機
器へ、この変動磁場が悪影響を与えることを有効に防止
することができる。
【0013】また請求項2においては、磁場形成手段よ
り生じる変動磁場が、流量制御手段を覆う磁気シールド
部材の内部に漏洩することを有効に防止することができ
る。従って、磁気シールド部材の内部に配置される流量
制御手段に、この変動磁場が悪影響を与えることを有効
に防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を磁場アシストのマグネトロン
プラズマエッチング装置に適用した第1の実施例につい
て図面を参照して具体的に説明する。
【0015】まず、磁場アシストのマグネトロンプラズ
マエッチング装置の概略について、図1を参照して説明
する。
【0016】同図において、ガス排気孔14により真空
引きが可能であり、かつ、ガス導入孔12によりエッチ
ングガスの導入が可能なプロセスチャンバー10内部に
は、ウエハ20を載置しかつ昇降可能な下部載置電極2
2が設けられている。ここで、プロセスチャンバー10
は例えば導電性の高いアルミ製材料により形成され、そ
の内側上部には、同じく導電性の高い例えばアルミ製材
料により形成された上部電極16が設けられている。
【0017】下部載置電極22の下部には、ベローズ2
4が設けられ、これにより電極間距離を所定に設定する
ために下部載置電極22を昇降させても、プロセスチャ
ンバー10内は外部の大気から気密状態に維持できる。
また、この下部載置電極22には周波数例えば13.5
6MHz、または40MHzの高周波電力を出力するR
F電源26が接続され、一方前記プロセスチャンバー1
0に設けられた上部電極16は接地されることで、カソ
ードカップリング(RIE)方式の平行平板電極を構成
している。従って、RF電源26をONし、かつプロセ
スガスを導入することで、この平行平板電極間で前記ウ
エハ20に臨んでプラズマを生成することができる。
【0018】プロセスチャンバー10には処理ガスを導
入するためのガス導入孔12が接続されている。本装置
では、処理ガスとして例えばCF4 、NF3 、CHF3
、O2 、N2 等の計5種類のガスが導入可能であり、
それぞれの流量を調整するためのマスフローコントロー
ラ40a〜40eが設けられている。また、プロセスチ
ャンバー10は所定の真空雰囲気に維持されるようにガ
ス排気孔14が接続されている。このガス排気孔14の
途中には、排気圧力を調整する圧力コントローラ(図示
せず)が接続されている。
【0019】ここで、上部電極16には複数のガス噴出
孔18が設けられている。従って、ガス導入孔12より
導入されたプラズマ生成ガスは、この複数のガス噴出孔
18より均等に噴出されることとなり、上部電極16の
下方において均一なプラズマを安定して生成することが
できる。
【0020】さらに、この装置では均一でかつ異方性の
高いエッチングを行うために、前記ウエハ20の近傍に
て電界と直交する水平磁場を形成するためのマグネット
30が、前記プロセスチャンバー10の上方に設けられ
ている。
【0021】このマグネット30は、マグネット保持プ
レート32により保持されている。そして、このマグネ
ット保持プレート32は、連結ロッド34aに連結され
た偏心軸34に接続されている。また、この連結ロッド
34aは、回転軸36に接続され、この回転軸36は、
モータ38により回転駆動可能となっている。従って、
モータ38により回転軸36を回転させると、マグネッ
ト30はウエハ20の上方で偏心回転することとなり、
これにより、ウエハ20の全面にて均一な水平磁場を形
成できることとなる。
【0022】このように、本装置では、強力な磁場を形
成するマグネット30を偏心回転運動させている。従っ
て、このマグネット30の周辺には、非常に大きな変動
磁場が必然的に形成されることとなる。このような大き
な変動磁場の存在は、この変動磁場の発生源の周囲にあ
る各種の機器、例えば制御ユニットに内蔵された基板、
制御センサー、配線などに悪影響を与え、装置の誤動作
等の原因となっていた。特に、この強力な変動磁場の存
在は、前記したマスフローコントローラ40に大きな悪
影響を与えていることが判明した。この様子が、図5、
図6に示される。ここで、図5は、マスフローコントロ
ーラ40の内部構造の一例を示すものであり、図6は、
この変動磁場の存在による処理ガス流量の変動状態につ
いての実験結果を示すものである。
【0023】マスフローコントローラ40による流量調
整は、例えば以下のようにして行われる。図5にて、ガ
ス導入孔44より導入された処理ガスは、センサー部5
0とバイパス52とに分流される。ここで、センサー部
50には、2つの自己発熱体からなるセンサー54がコ
イル状に巻かれている。そして、センサー部50にガス
が流れると、熱の移動にともなって、ブリッジ回路56
のバランスがくずれ、これにより流量に比例した出力信
号が、制御回路58に出力される。
【0024】制御回路58は、前記したブリッジ回路5
6からの出力信号に応じて、電磁式のニードルバルブ6
0の開閉量を制御して、ガス排気孔46から流出する処
理ガスの流量を制御するものである。この場合、電磁式
のニードルバルブ60は、例えばニードル状の鉄心の周
囲に電磁石を配置して、電磁石による吸引力と、ニード
ル状の鉄心に取り付けられたバネの復元力により、バル
ブの開閉量を制御している。従って、このニードルバル
ブ60の周囲に変動磁場が存在すると、この電磁石によ
る磁場が変動してしまい、ニードルバルブ40の開閉
量、つまりガス排気孔46から流出される処理ガスの流
量も変動してしまうこととなる。更に、センサー54は
前記したようにコイル状に形成されているため、このセ
ンサー54を貫通する磁場が変動することにより、セン
サー54が誤った値を検出してしまい、これによっても
処理ガスの流量が変動してしまうこととなる。この様子
が図6に示される。
【0025】図6は、プロセスチャンバー10に流入さ
せる処理ガスの流量の変動を示す実験結果であり、図6
(a)には、マグネット30の回転速度が20rpmで
ある場合について、図6(b)には、マグネット30の
回転速度が60rpmである場合について示している。
同図に示されるように、流量の変動の周期は、マグネッ
ト30の回転周期に比例している。つまり、この流量の
変動は、回転するマグネット30より発生する変動磁場
(この実験の場合、マスフローコントローラは約5ガウ
ス/p−pの磁場変動環境下)により生じたものである
ことが、この実験結果より明らかになった。この場合、
この流量の変動は、例えば流量を40sccmに設定し
た場合に、約1sccmの変動幅で変動していることが
判明した。
【0026】ところで、16MDRAMなどの高集積回
路では、プロセス技術の微細化に伴い、より低い圧力の
処理ガスで、プロセスチャンバー10内の圧力を微少制
御する必要がある。その主な理由は、プロセスの微細化
に伴うアスペクト比の増加によるエッチング速度の低下
といった事態を、効果的に防止するためである。つま
り、処理ガスの圧力が低ければ、イオンの平均自由工程
が長くなり、これによりイオンの入射角の方向が揃い、
アスペクト比の高いパターンに対しても均等にエッチン
グができるようになるからである。
【0027】ところが、前記した処理ガスの流量の変動
量は、ニードルバルブ60の変動量、つまり変動磁場の
大きさに比例するものである。従って、処理ガスの流量
を例えば10sccmとしても、その変動量は例えば1
sccmのままであり、全流量の10%の変動となって
しまう。従って、前記したようなプロセス技術の微細化
に伴う、低圧の処理ガスによる圧力の微少制御が事実上
不可能となるといった事態が生じていた。
【0028】本第1実施例では、このような変動磁場に
よる悪影響を防止すべく、プロセスチューブの上部に、
回転するマグネット30を覆うよう磁気シールドカバー
70を設けている。この磁気シールドカバー70は高透
磁性材料例えばパーマロイ、ケイ素鋼板等で、例えば一
方が開口した箱体の形状に形成される。ここで、パーマ
ロイとは、ニッケルを35〜80%含んだ鉄ーニッケル
合金、及びこれにMo、Cu、Crなどを添加した高透
磁性材料の総称である。
【0029】この場合、パーマロイ、ケイ素鋼板は加工
性が悪く、箱体に屈曲形成すると破断してしまうおそれ
がある。従って、例えばSUS等のステンレスを用い
て、あらかじめ一方が開口した箱体を形成しておき、こ
れにパーマロイ、ケイ素鋼板を例えば表層面に張り付け
る2重構造としてもよい。このようにすれば、パーマロ
イ、ケイ素鋼板等の加工性の悪い材質を用いても、容易
に破断しない高剛性の磁気シールドカバーを形成するこ
とができることとなる。
【0030】以上のようなパーマロイを用いた磁気シー
ルドカバー70を設けた場合の、処理ガスの流量の変動
の状態が図7に示される。ここで、図7(a)には、マ
グネット30の回転速度が20rpmである場合につい
て、図7(b)には、マグネット30の回転速度が60
rpmである場合についての流量の変動状態の実験結果
が、図6に対応して示されている。
【0031】本実験結果より明らかなように、磁気シー
ルドカバー70を設けることにより、変動磁場による流
量の変動量を、大幅に低減させることに成功した。この
場合、本実験では、磁気シールドカバー70の厚さとし
て、約0.5mmのものを使用している。そして、これ
により変動量は約6分の1程度になった。従って、例え
ば流量を40sccmと設定した場合に、変動量を約
0.17sccm程度におさえることが可能となった。
この結果、例えば10sccm程度の処理ガスの流量に
よりプロセスチャンバー10内の圧力を微少に制御する
場合も、処理ガスの変動量を2%以下という非常に少な
い変動量に抑えることができる。従って、16MDRA
M等の高集積回路などで用いられる低圧力の処理ガスに
よるプロセスに対応することが可能となった。
【0032】なお、処理ガスの流量が10sccm以下
のより低圧のプロセスに対応するには、この磁気シール
ドカバー70の厚さを更に厚いものとするか、または、
磁気シールドカバーを複重構造にすればよい。
【0033】次に図2、図3を用いて、本発明の第2、
第3の実施例について説明する。
【0034】図2、図3に示す実施例は、前記した変動
磁場の存在が、特にマスフローコントローラ40などの
流量制御手段に大きな悪影響を与えているということに
着目してなされたものである。
【0035】図2に示す第2の実施例は、それぞれのマ
スフローコントローラ40a、40b等を個別に磁気シ
ールドカバー80により覆い、プラズマ処理装置より生
ずる変動磁場をシールドして、これによる悪影響を防止
しようとするものである。
【0036】この磁気シールドカバー80には、ガス導
入孔44及びガス排気孔46を挿通させるための挿通孔
86が設けられている。また、マスフローコントローラ
40の制御信号端子42に、制御信号、電源等を供給す
る制御信号線(図示せず)を挿通させるための挿通孔
(図示せず)も設けられている。
【0037】また、この磁気シールドカバー80は、前
述したものと同様に、高透磁性材料例えばパーマロイ、
ケイ素鋼板等で形成される。そして、その形状は例えば
一方が開口した箱体状の上カバー82及び下カバー84
を嵌合させることにより形成される構造となっている。
この様子が図4に示される。図4では、上カバー82及
び下カバー84は、例えばSUS等のステンレスを用い
て、あらかじめ一方が開口した箱体を裏層部材90とし
て形成しておき、これにパーマロイ、ケイ素鋼板を表層
部材88として外側面に張り付ける2重構造としてい
る。このような構造としたのは、前記したように、パー
マロイ、ケイ素鋼板は加工性が悪く、箱体に屈曲形成す
ると破断してしまうおそれがあるからである。
【0038】また、上カバー82と下カバー84は、図
4に示すように、上カバー82の外側面の端部92が、
下カバー84の裏層面に接触するようにして嵌合させる
ことが望ましい。このような嵌合構造とすれば、上カバ
ー82及び下カバー84の弾性変形を利用して嵌合でき
るため、嵌合部分での磁気シールドをより確実に行うこ
とができるからである。この場合、上記構造とは逆に、
下カバー84の端部が上カバー82の裏層面に接触する
ような構造としてもよい。
【0039】図3に示す第3の実施例は、マスフローコ
ントローラ40a、40b、40c等を全て一つの高透
磁性材料の磁気シールドカバー100により覆うもので
ある。これにより、加工性の悪いパーマロイ、ケイ素鋼
板等の高透磁性材料を、それぞれのマスフローコントロ
ーラ40ごとに形成する必要がない。従って、特に、多
数のマスフローコントローラ40を用いて処理するプラ
ズマ処理装置において、加工費用等のコスト面において
有利なものとなる。
【0040】ここで、この磁気シールドカバー100に
は、第2の実施例と同様に、ガス導入孔44及びガス排
気孔46を挿通させるための挿通孔106a、106
b、10c、また、制御信号線(図示せず)を通すため
の挿通孔(図示せず)も設けられている。更に、この磁
気シールドカバー100も、加工性を上げるために、前
記したようなステンレス等との2重構造とすることが望
ましい。
【0041】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
【0042】本発明が適用されるプラズマ処理装置とし
ては、上述した磁場アシストのマグネトロンプラズマエ
ッチング装置に限らず、少なくとも磁場形成手段による
磁場アシストによりプラズマを生成するプラズマエッチ
ング装置であれば適用可能である。従って、例えばEC
Rエッチング装置などのマイクロウエーブと磁場との相
互作用を利用したプラズマ処理装置などにも適用でき
る。さらに処理の種類としてもエッチングに限らず、例
えばCVDなどの成膜装置の他のプラズマ処理装置にも
同様に適用することも可能である。
【0043】また、磁気シールドカバー70、80、1
00の形状は、本実施例に示すような一方が開口した箱
体の形状に限られるものではなく、少なくとも変動磁場
を十分にシールドできる形状であればよい。また、磁気
シールドカバーの構造としては、上カバーと下カバーを
嵌合させる構造としてもよいし、これらを一体にして形
成する構造としてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、磁場形成手段より生じる変動磁場が、変動磁場の
発生源を覆う磁気シールドの外部にある機器等に悪影響
を与えることを有効に防止することができる。
【0045】また請求項2においては、磁気シールド部
材の内部に配置される流量制御手段に、変動磁場が悪影
響を与えることを有効に防止することができる。従っ
て、特に低圧の処理ガスにより被処理体を処理するプロ
セスにおいて有効なプラズマ処理装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を磁場アシストのマグネトロンプラズマ
処理装置に適用した第1の実施例を説明するための概略
説明図である。
【図2】それぞれのマスフローコントローラを磁気シー
ルドカバーにより個々に覆った本発明の第2の実施例を
説明するための概略説明図である。
【図3】複数のマスフローコントローラを磁気シールド
カバーにより覆った本発明の第3の実施例を説明するた
めの概略説明図である。
【図4】本発明の第2の実施例において、上カバーと下
カバーの嵌合状態について説明するための概略断面図で
ある。
【図5】マスフローコントローラの内部構造について示
す概略説明図である。
【図6】従来の処理ガスの変動量を示す実験結果であ
り、図6(a)は、マグネットの回転速度が20rpm
の場合、図6(b)は、マグネットの回転速度が60r
pmの場合について示している。
【図7】本発明を適用した場合の処理ガスの変動量の一
例を示す実験結果であり、図7(a)は、マグネットの
回転速度が20rpmの場合、図7(b)は、マグネッ
トの回転速度が60rpmの場合について示している。
【符号の説明】
10 プロセスチャンバー 12 ガス導入孔 14 ガス排気孔 16 上部電極 20 ウエハ 22 下部載置電極 26 RF電源 30 マグネット 36 回転軸 38 モータ 40a〜40e マスフローコントローラ 44 ガス導入孔 46 ガス排気孔 50 センサー部 60 ニードルバルブ 70 磁気シールドカバー 80 磁気シールドカバー 82 上カバー 84 下カバー 100 磁気シールドカバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を処理する処理室と、 前記処理室に処理ガスを導入し、プラズマを生成するプ
    ラズマ生成手段と、 前記処理室の外部に設けられ、前記プラズマ生成手段と
    の相互作用によりプラズマ密度を高めるための磁場を発
    生させる磁場形成手段と、 前記磁場形成手段を覆うように設けられた磁気シールド
    部材と、 を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理体を処理する処理室と、 前記処理室に処理ガスを導入し、プラズマを生成するプ
    ラズマ生成手段と、 前記処理室の外部に設けられ、前記プラズマ生成手段と
    の相互作用によりプラズマ密度を高めるための磁場を発
    生させる磁場形成手段と、 前記処理室に導入される処理ガスの流量を制御する流量
    制御手段と、 前記流量制御手段を覆うように設けられた磁気シールド
    部材と、 を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
JP21208192A 1992-07-16 1992-07-16 プラズマ処理装置 Withdrawn JPH0637055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21208192A JPH0637055A (ja) 1992-07-16 1992-07-16 プラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21208192A JPH0637055A (ja) 1992-07-16 1992-07-16 プラズマ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0637055A true JPH0637055A (ja) 1994-02-10

Family

ID=16616556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21208192A Withdrawn JPH0637055A (ja) 1992-07-16 1992-07-16 プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0637055A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6436230B1 (en) 1999-11-26 2002-08-20 Tokyo Electron Limited Process device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6436230B1 (en) 1999-11-26 2002-08-20 Tokyo Electron Limited Process device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2501948B2 (ja) プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
TWI523099B (zh) 電漿處理裝置及半導體裝置之製造方法
JP5230225B2 (ja) 蓋部品、処理ガス拡散供給装置、及び基板処理装置
JP2018160550A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
US7935393B2 (en) Method and system for improving sidewall coverage in a deposition system
JPH0637055A (ja) プラズマ処理装置
JP3146171B2 (ja) プラズマ処理方法及び装置
JP3170319B2 (ja) マグネトロンプラズマ処理装置
US11450512B2 (en) Plasma processing method
JP3472456B2 (ja) 真空処理装置
JP3599670B2 (ja) プラズマ処理方法および装置
JPH02312231A (ja) ドライエッチング装置
JP2008118015A (ja) フォーカスリングおよびプラズマ処理装置
JP3973855B2 (ja) プラズマ処理方法及び装置
JPH07263192A (ja) エッチング装置
JP4083716B2 (ja) プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JPS61163639A (ja) プラズマ処理方法及び装置
JPS6124817B2 (ja)
JP7454983B2 (ja) エッジリング及びプラズマ処理装置
JPS61166028A (ja) ドライエツチング装置
JPS5848421A (ja) ドライエツチング装置
JPS59139629A (ja) プラズマドライ処理装置
JPH0613352A (ja) プラズマアッシング装置
JP2001338797A (ja) 磁気中性線放電プラズマ発生装置
JP3115767B2 (ja) プラズマエッチング方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991005