JPH0636380Y2 - 湯水混合給湯装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は湯と水の混合比率を制御して設定温度で、しか
も設定流量の給湯を行うようにした湯水混合給湯装置に
関する。

（従来の技術） 従来混合弁をサーボモータにより駆動し、混合室への入
水量と入湯量を制御して設定温度の給湯を行わしめると
共に流量制御弁をサーボモータにより駆動して混合水の
流量を設定流量に制御する給湯装置は公知であり、混合
弁と流量制御弁のサーボモータ制御はPWM制御により行
つている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら混合弁と流量制御弁は制御対象が前者の場
合は混合湯温、後者の場合は混合流量で別個のものであ
るが、上記両弁を同時に駆動すると特に混合弁の入水側
圧力と入湯側圧力とが異なる場合や、入水側弁口と入湯
側弁口との開度変化率が異なる場合には混合湯量も変化
することになつて流量制御が安定する迄に時間を要する
問題がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記した従来例の問題点を解決せんとするもの
であり、そのために本考案では湯と水の混合比率を制御
する混合弁並びに該混合弁を駆動するサーボモータと、
混合湯量を制御する流量制御弁並びに該流量制御弁を駆
動するサーボモータと、上記夫々のサーボモータへの付
勢出力をPWM信号により行う制御回路とを備え、制御回
路には混合弁を駆動するサーボモータへの付勢信号の出
力を流量制御弁を駆動するサーボモータへの付勢信号の
出力より先行させて交互に時間差を有して出力せしめる
出力制御手段を有する構成としてある。

（作用） 混合湯温並びに混合湯量を設定して給湯を開始すると、
制御回路は設定温度と混合湯温との偏差に基づき混合弁
を駆動するサーボモータの付勢量を設定すると共に、設
定流量と混合湯量との偏差に基づき流量制御弁を駆動す
るサーボモータの付勢量を設定するのである。そして制
御回路は各付勢量をPWM信号により出力されるのである
が、先ず混合弁を駆動するサーボモータへの付勢信号が
出力され、この出力から時間差を有して流量制御弁を駆
動するサーボモータへの付勢信号が出力され、このよう
に両付勢信号の出力が出力制御手段により交互に時間差
を有して出力せしめられるので、混合弁と流量制御弁は
交互に駆動制御されるのである。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示す要部縦断面図、第２図
は同例における電気回路図、第３図は同じく制御回路図
である。

第１図において、（１）は湯水混合装置を示し、湯水混
合装置（１）は湯側弁口（２）と水側弁口（３）の開口
度を相反して増減制御する混合弁（４）と、混合流路
（５）に設けられて混合湯温が高温時に湯側弁口（２）
を閉じ、低温時に湯側弁口（２）を開く方向に作用する
感温体（６）と、混合弁（４）並びに感温体（６）をシ
ヤフト（７）を介して駆動するサーボモータ（８）と、
混合弁（４）の開度を検出するポテンシヨメータ等の開
度検出器（９）とからなる。（10）は湯水混合装置
（１）の下流側に設けたパイロツト弁式の水電磁弁、
（11）は水量検出器、（12）は閉子型の流量制御弁であ
り、水量検出器（11）による検出水量と設定水量との偏
差に基づきサーボモータ（13）によりその開度が制御さ
れる。又前記した湯側弁口（２）は出湯温度が一定の高
温度に制御される瞬間湯沸器（14）の出湯路（15）に逆
止弁（16）を介して接続され、水側弁口（３）は逆止弁
（17）を介して給水路（18）と接続されている。尚、
（20）は混合湯温を検出する温度検出器である。

次に第２図において、マイクロコンピユータで構成した
制御回路（21）には温度設定器（22）から設定湯温（T
S）、温度検出器（20）から混合湯温（TM）、水量設定
器（23）から設定水量（QS）、水量検出器（11）から混
合湯量（QM）の各信号が入力され、制御回路（21）では
第３図に示すように偏差検出手段（24）、（25）並びに
付勢量設定手段（26）、（27）によりサーボモータ駆動
回路（28）、（29）に出力する付勢信号（ON信号）のパ
ルス巾を設定する。又第３図において第１タイマ（30）
と第２タイマ（31）は出力制御手段を構成し、両タイマ
のタイムアツプ周期は1/2周期ずらせてあり、両タイマ
のタイムアツプ信号で各付勢量設定手段（26）、（27）
がトリガーされて付勢信号が出力されるようにしてあ
る。

以上の構成において、図示しない給湯スイツチの操作で
水電磁弁（10）が開となつて給湯が開始され、制御装置
（21）では温度偏差、流量偏差に基づき付勢量設定手段
（26）、（27）により各サーボモータ（８）、（13）へ
の付勢量が設定される。そして第１タイマ（30）がタイ
ムアツプすると第４図に示すようにサーボモータ（８）
の付勢信号（ａ）が出力され、次に1/2周期遅れて第２
タイマ（31）のタイムアツプによりサーボモータ（13）
の付勢信号（ｂ）が出力され、付勢信号（ａ）により混
合弁（４）が、付勢信号（ｂ）により流量制御弁（12）
が駆動されるのである。尚、制御回路（21）への混合湯
温、混合湯量等のサンプリング時点は第４図の如く設定
温度（TS）と混合湯温（TM）は（A1）〜（A2）の時点、
設定水量（QS）と混合湯量（QM）は（B1）〜（B3）の時
点で行うのであり、かかる制御によれば第４図で明らか
なように付勢信号（ａ）の終了後即ち混合弁（４）の駆
動停止中に流量制御用の信号のサンプリング（B3）が行
えるので、正確でかつ応答性の早い流量制御が可能とな
る。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば混合湯温と混合湯量
の各制御を行う湯水混合給湯装置において、各制御を一
方の制御結果に干渉されることなく行うことが可能とな
りかつ混合弁が流量制御弁より先に制御され、混合弁を
制御する際に生じる流量変化の影響を低減できるので、
従来のものと比較して設定温度や設定流量に安定する時
間を短かくできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は要部縦断面
図、第２図は電気回路図、第３図は制御ブロツク図、第
４図は付勢信号の出力説明図である。 （４）……混合弁 （８）……サーボモータ （12）……流量制御弁 （13）……サーボモータ （21）……制御回路 （30）……第１タイマ（出力制御手段） （31）……第２タイマ（出力制御手段）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】湯と水の混合比率を制御する混合弁並びに
   該混合弁を駆動するサーボモータと、混合湯量を制御す
   る流量制御弁並びに該流量制御弁を駆動するサーボモー
   タと、上記夫々のサーボモータへの付勢出力をPWM信号
   により行う制御回路とを備え、制御回路には混合弁を駆
   動するサーボモータへの付勢信号の出力を流量制御弁を
   駆動するサーボモータへの付勢信号の出力より先行させ
   て交互に時間差を有して出力せしめる出力制御手段を有
   することを特徴とする湯水混合給湯装置。