JPH0636346A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JPH0636346A
JPH0636346A JP4213511A JP21351192A JPH0636346A JP H0636346 A JPH0636346 A JP H0636346A JP 4213511 A JP4213511 A JP 4213511A JP 21351192 A JP21351192 A JP 21351192A JP H0636346 A JPH0636346 A JP H0636346A
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JP
Japan
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recording medium
structural unit
information recording
substrate
optical information
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Pending
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JP4213511A
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English (en)
Inventor
Atsuo Yoshikawa
淳夫 吉川
Mitsuo Matsumoto
光郎 松本
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定したトラッキング及びフォーカッシング
が行え、ノイズが少ない再生信号を得ることができ、し
かも表面硬度及び耐熱性が高い光情報記録媒体を提供す
ること。 【構成】 ノルボルナン骨格、ジメタノペルヒドロナフ
タレン骨格又はトリメタノペルヒドロアントラセン骨格
を有するポリカーボネート、ポリエステルカーボネート
又はポリエステルからなる透明高分子基板に硬化性皮膜
が設けられている光情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光情報記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】透明基板を通して、該透明基板上に設け
られた微細な凹凸にレーザー光を集光照射し、反射光量
の変化を検出することにより音声及び/又は映像を再生
することが可能なコンパクトディスク、レーザーディス
ク等の再生専用光情報記録媒体がすでに広く利用されて
いる。又、コンピュータ等における高品位データの記録
及び/又は再生用としては金属、金属酸化物、有機染料
等からなる記録膜を備えた穴あけタイプの追記型光情報
記録媒体、記録膜の結晶状態の変化を利用した相変化タ
イプ又はレーザー光と磁石とを併用して記録/消去する
光磁気タイプの書換え型光情報記録媒体も使用され始め
ている。
【0003】光情報記録媒体の基本構成は、その表面に
微細な凹凸信号及び/又はトラッキング用の案内溝が設
けられた透明基板と記録層及び/又は反射層である。こ
れらの光情報記録媒体の基板には一部ガラスも使用され
ているが、ガラスは光学的な等方性の点に優れる反面、
その重量が重く可搬性に劣ること及び凹凸信号部又は案
内溝を形成する工程が煩雑で生産性に劣る等の理由で、
基板としてはポリメチルメタクリレート、ポリカーボネ
ート等の透明高分子材料の射出成形品が使用されること
が一般的である。これらの高分子材料のうち、ポリメチ
ルメタクリレートは複屈折が比較的小さく光学的には好
適な材料であるものの、吸湿性が高いために基板の反り
が発生し易い等の物理的な欠点を持つ。又、ポリカーボ
ネートは比較的吸湿性が低く基板の反りが発生しにくい
等の良好な物性を有する反面、複屈折が大きく光学的異
方性が発生し易い、表面硬度が低いために傷が付き易い
等の欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光情報記録媒体に情報
を記録し、記録した情報を再生する駆動装置は、レーザ
ー光を数μmのスポットに集光するための凸レンズ、そ
のレーザー光スポットを常に凹凸信号部及び/又は案内
溝に追従させるためのトラッキング機構及びこれらの凹
凸信号部及び/又は案内溝に合焦させるためのオートフ
ォーカス機構等を具備している。ここで、追記型光情報
記録媒体及び書換え型光情報記録媒体の駆動装置では、
これらに加えて光学系に偏光ビームスプリッターを具備
し、入射レーザー光と凹凸信号部及び/又は案内溝から
の反射レーザー光を分離する機構を採用しており、光情
報記録媒体の基板が有する光学的異方性の大きさが重要
となる。すなわち、基板を通して入射及び出射するレー
ザー光の偏光面が基板の複屈折によって回転するため、
偏光ビームスプリッターにおける反射分離性能が低下す
る結果、検出されるトラッキング信号、フォーカス信号
及び記録信号の強度が低下する、ノイズが発生する等の
問題が生じる。特に、レーザー光の偏光面が数度以下の
範囲で回転する角度を検出することにより情報を再生す
る光磁気タイプの書換え型光情報記録媒体の場合に大き
な問題となる。また、基板の信号面と対向する表面層
(すなわち光の入射面)に発生する傷もトラッキング信
号、フォーカス信号及び記録信号の強度を低下させる、
ノイズを発生させる等の問題を生じさせる。更に、記録
再生に際して光情報記録媒体を回転させるとき、回転に
伴う信号面の面振れ及び基板の反りも同様の問題を生じ
させる。以上述べたように、光情報記録媒体の基板には
複屈折が小さいこと、吸湿性が低いこと、表面硬度が高
いこと、耐熱性が高いこと及び軽量であることが望まれ
るが、現在知られている透明高分子材料においてはこれ
らの特性を満足する材料が未だ見いだされていないのが
実状である。
【0005】本発明の目的は安定したトラッキング及び
フォーカッシングが行え、ノイズが少ない再生信号を得
ることができ、しかも表面硬度及び耐熱性が高い光情報
記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
ノルボルナン骨格、ジメタノペルヒドロナフタレン骨格
又はトリメタノペルヒドロアントラセン骨格を有するポ
リカーボネート、ポリエステルカーボネート又はポリエ
ステルからなる透明高分子基板に硬化性皮膜が設けられ
ている光情報記録媒体によって達成される。
【0007】すなわち、本発明は下記一般式(I)ない
し(III)
【化4】 でそれぞれ表される構造単位(I)ないし(III)から
なり、構造単位(I)のモル分率(x)が構造単位(I
I)のモル分率(y)及び構造単位(III)のモル分率
(z)の合計モル分率(y+z)と実質的に等しい樹脂
からなる基板、上記の構造単位(I)及び(II)からな
り、構造単位(I)のモル分率(x)が、構造単位(I
I)のモル分率(y)と実質的に等しい樹脂からなる基
板、又は上記の構造単位(I)及び(III)からなり、
構造単位(I)のモル分率(x)が構造単位(III)の
モル分率(z)と実質的に等しい樹脂からなる基板を備
え、該基板に硬化性皮膜が設けられていることを特徴と
する光情報記録媒体である。
【0008】本発明の樹脂において、一般式(I)で表
される構造単位(I)のモル分率(x)は略50モル%
である。一般式(II)で表される構造単位(II)のモル
分率(y)は50モル%以下の範囲であり、40モル%
以上50モル%以下であることが好ましい。含有率が2
0モル%未満であると吸水性が十分に低くない場合があ
り好ましくない。又、一般式(III)で表される構造単
位(III)が少量含まれたポリエステルカーボネートよ
り得られる基板は、構造単位(III)が全く含まれてい
ないポリカーボネートから得られる基板に比べて力学的
物性が優れる。構造単位(III)の好ましいモル分率
(z)は1モル%以上20モル%以下である。なお、本
発明の目的に沿う範囲内で少量の他の任意の構造単位を
含んでいても良い。その重合割合は通常10モル%以下
である。
【0009】構造単位(I)におけるnとしては、耐熱
性が高く、又吸収率が小さい基板が得られる点から1又
は2であることが好ましく、原料化合物の製造が容易で
ある点から1であることがより好ましい。構造単位
(I)の具体例としては、以下のものが挙げられる。
【化5】 また、構造単位(III)におけるAとしては、複屈折及
び吸水率が小さく、耐熱性が高い基板が得られる点から
炭素数20以下の2価の飽和脂環式炭化水素基が好まし
い。構造単位(III)の具体例として、以下のものが挙
げられる。
【化6】
【0010】本発明における樹脂は公知の適当な方法に
より製造することができる。すなわち、対応する酸、そ
のエステル、酸塩化物(構造単位(II)に対してはホス
ゲン)、酸無水物、ジオール、そのエステル又はアルコ
キシド等を原料に用い、界面法、溶液法、溶融法等の方
法によって本発明の樹脂を得ることができる。反応の際
は必要に応じて触媒を使用することができる。触媒とし
ては、(1)種々のアルコキシド、(2)アルカリ金
属、(3)アルカリ金属の水素化物、(4)アルカリ金
属水酸化物、(5)金属ハロゲン化物等があげられる。
触媒の使用量は特に限定されないが、通常原料全体に対
して0.0001〜1モル%の範囲である。反応の条件
は用いる原料及び製造法により異なるが、例えば対応す
るエステルとジオールとを用いて溶融法により製造する
場合には、原料と触媒とを窒素、アルゴン、二酸化炭素
等の不活性ガス雰囲気下で加熱して撹拌し、発生するア
ルコール又はフェニルエステルを用いる場合にはフェノ
ールを留出させることにより反応を進行させることがで
きる。反応温度は用いる原料、生成するアルコール又は
フェノールの沸点等によって異なるが、通常150〜3
00℃の範囲である。反応時間は通常30分から10時
間の範囲内から選ばれる。反応の後半では必要に応じて
系を減圧にして反応を追い込むが、この際の圧は通常
0.001〜100mmHgの範囲である。生成した樹
脂は粉末状、塊状、ペレット状等任意の状態で反応漕か
ら取り出すことができ、一般の成形用透明樹脂と同様の
方法で成形に供することができる。
【0011】本発明における樹脂の分子量については、
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)に
よる平均分子量(ポリスチレン換算)が10,000以
上100,000以下であることが好ましく、20,0
00以上80,000以下であることがより好ましい。
数平均分子量が10,000以下の樹脂は脆く、十分な
強度が得られず、数平均分子量が100,000以上の
樹脂を合成することは困難である。
【0012】本発明の光情報記録媒体基板の表面に設け
られる硬化性皮膜としては、紫外線硬化型樹脂皮膜、熱
硬化型樹脂皮膜、電子線硬化型樹脂皮膜、プラズマ重合
膜などからなるものを用いることができる。これらのう
ち、実用性、作業性、生産性などの観点から、紫外線硬
化型樹脂皮膜であることが好ましく、1分子内に3個以
上のアクリロイル基又はメタクリロイル基(以下、これ
らを総称して(メタ)アクリロイル基という。)を有す
る多官能アクリレート又はメタクリレート(以下、これ
らを総称して(メタ)アクリレートという。)を用いて
構成された紫外線硬化型樹脂皮膜が好ましい。
【0013】1分子内に3個以上の(メタ)アクリロイ
ル基を有する多官能(メタ)アクリレートとしては、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリ
セロールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等の多価アルコールのポリ(メ
タ)アクリレート、ポリイソシアネート1分子当り3モ
ル以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートとの生成
物であるウレタンアクリレート等が挙げられる。尚、こ
れらの多官能(メタ)アクリレートは2種以上混合して
使用することもできる。又、紫外線硬化樹脂皮膜を構成
する組成物として1官能及び/又は2官能(メタ)アク
リレート、N−ビニルラクタム、光重合開始剤及び非重
合性の有機溶剤等を併用することもできる。1官能又は
2官能(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリ
レート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。N−ビニルラクタムとしては、N−ビニル−2−ピ
ロリドン、N−ビニル−ピペリドン、N−ビニル−2−
カプロラクタム等が挙げられる。光重合開始剤として
は、ラジカルを発生する、分子内結合開裂型及び/又は
分子間水素引き抜き型の開始剤を用いることができ、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフ
ェノン、クロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェ
ノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、チオキサ
ンソン等が挙げられる。非重合性の有機溶剤としては、
ベンゼン、トルエン、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコー
ル、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
【0014】本発明の光情報記録媒体における硬化性皮
膜の膜厚は1〜30μmの範囲であることが好ましく、
3〜15μmの範囲であることがより好ましい。上記範
囲の膜厚を有する硬化性皮膜は耐擦傷性及び耐摩耗性に
優れ、かつ、基板との密着性にも優れ、剥離が起き難
く、膜に亀裂が起きにくい。上記の硬化性皮膜を形成す
る方法としては、回転塗布法、刷毛塗り法、浸漬塗布
法、スプレー塗布法、流し塗り法などが採用できるが、
作業性、塗膜均一性、塗膜平滑性などの観点からは回転
塗布手段が好ましい。
【0015】なお、本発明の光情報記録媒体を構成する
基板はプレス成形法、押出成形法、射出成形法、射出圧
縮成形法等の溶融成形法、キャスト法等によって形成さ
れる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明する。な
お、物性値の測定方法及び試験条件は下記の通りであ
る。 数平均分子量:GPC(ポリスチレン)換算により求
めた。 複屈折(リターデーション、シングルパス):1.2
mmの厚さを有するディスク状成形品の中心から45m
mの点においてエリプソメーター(波長633nm)を
用いて測定した。 反り角(チルト):1.2mmの厚さを有するディス
ク状成形品の中心から45mmの点において半径方向及
び円周方向の反り角の合成値を測定した。 CNR(Carrier to noise ratio):追記型光情
報記録媒体及び書換型光情報記録媒体についてのみ測定
した。1.2mmの厚さを有する光ディスクを線速度1
1m/secで回転させ、信号面と対向する面側からレ
ーザー光(波長:780nm、パワー:6mW)をビー
ム径1.2μmに集光させて、パルス状(パルス幅:5
00nsec、デューティ比:50%)に照射すること
により信号を記録した後、レーザー光(パワー:1m
W)で記録信号を再生した。 半減期測定:宍戸商会(株)製のスタテイックオネス
トメーターを用い、発生帯電位の半減期を測定した。測
定雰囲気は温度:20℃、湿度:50%であり、測定条
件は印加電圧:8kV、印加時間:30秒である。ただ
し、実施例2については信号面側のみ、実施例3,5に
ついては信号面と対抗する表面のみ測定した。 表面電気抵抗:(株)アドバンテスト製の超絶縁抵抗
/微小電流計TR−8601及び測定試験箱TR−42
を用い、表面電気抵抗率を測定した。測定雰囲気は温
度:20℃、湿度:50%であり、測定条件は印加電
圧:100V、印加時間:1分である。ただし、実施例
2については信号面側のみ、実施例3については信号面
と対向する表面のみ測定した。 加速試験:1.2mmの厚さを有する光ディスクを8
0℃、85%相対湿度の雰囲気下に2000時間放置し
た。 高温駆動試験:光ディスク及びその駆動評価装置を5
0℃の雰囲気下に放置し、CNR、トラキッング特性及
びフォーカッシング特性を評価した。 ダートチャンバー試験:乾燥した空気でトルエンの燃
焼すすを強制的に循環させている室内に光ディスクを一
定時間放置して、その表面の汚れ具合を観察した。ただ
し、実施例2については信号面のみ、実施例3について
は信号面と対向する表面のみ観察した。
【0017】(実施例1)下記の式で示される2,3−
ジ(ヒドロキシメチル)−ペルヒドロ−1,4:5,8
−ジメタノナフタレン
【化7】 と下記の式で示されるジフェニルカーボネート
【化8】 とを原料物質として用いて、テトラブチルアンモニウム
テトラフェニルボレートを触媒として、溶融重縮合反応
により下記の式に示すような構造を有する無色透明な樹
脂(数平均分子量:37000)からなる長円筒状のチ
ップを得た。
【化9】 得られたチップを乾燥し、光磁気ディスク用スタンパを
用いて射出成形(樹脂温度:250℃)することにより
基板を作製した。次に、この基板の信号面と対向する表
面上に下記組成の紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液Aを回
転塗布法により塗布し、高圧水銀ランプを照射すること
により10μmの厚さを有する硬化性皮膜を形成した。 [紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液A] ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト 60重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 30重量部 テトラヒドロフルフリルアクリレート 10重量部 エチルセロソルブ 30重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 3重量部 次いで、上記の基板の信号面側に珪素と窒素とからなる
誘電体層、テルビウム、鉄、コバルト及びクロムからな
る光磁気記録層、珪素と窒素とからなる誘電体層および
アルミニウムからなる反射層をスパッタリング法により
順次成膜し、更に反射層上に紫外線硬化樹脂を塗布、硬
化させることにより保護膜を設けて、光磁気ディスクを
作製した。
【0018】(実施例2)実施例1において、原料物質
として、下記の式
【化10】 で示される化合物を用いる以外は同様にして、下記の式
に示す構造を有する無色透明な樹脂(数平均分子量:3
3000)からなるチップを得て、これより追記型ディ
スク用スタンパを用いて基板を作製した。
【化11】 次に、この基板の信号面と対向する表面上に下記組成の
紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液Bを回転塗布法により塗
布し、高圧水銀ランプを照射することにより10μmの
厚さを有する硬化性皮膜を形成した。 [紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液B] ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部 ペンタエリスリトールトリアクリレート 30重量部 N−ビニル−2−ピロリドン 20重量部 1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン 3重量部 次いで、上記の基板の信号面側にテルルと酸素とからな
る記録膜をスパッタリング法により成膜し、穴あけタイ
プの追記型光ディスクを作製した。
【0019】(実施例3)実施例1において、原料物質
として、実施例1で用いた2,3−ジ(ヒドロキシメチ
ル)−ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレ
ンと下記の式
【化12】 で示される化合物との混合物(モル比:1対1)を用い
る以外は同様にして、下記の式に示す構造を有する無色
透明な樹脂(数平均分子量:39000)からなるチッ
プを得て、これよりコンパクトディスク用スタンパを用
いて基板を作製した。
【化13】 次にこの基板の信号面と対向する表面上に下記組成の紫
外線硬化型樹脂皮膜の塗布液Cを回転塗布法により塗布
し、高圧水銀ランプを照射することにより10μmの厚
さを有する硬化性皮膜を形成した。 [紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液C] トリメチロールプロパントリアクリレート 30重量部 ジシクロペンタニルジアクリレート 40重量部 シルロヘキシルアクリレート 30重量部 N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート 3重量部 ベンゾフェノン 3重量部 次いで、上記の基板の信号面側にアルミニウムの反射膜
をスパッタリング法により成膜し、アルミニウム反射膜
上に紫外線硬化樹脂を塗布の後、硬化させて保護膜を設
けて、再生専用光ディスクを作製した。
【0020】(実施例4)実施例1において、原料物質
として実施例1で用いた2,3−ジ(ヒドロキシメチ
ル)−ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレ
ンとジフェニルカーボネート及び下記の式(IV)
【化14】 で表される化合物との混合物(モル比:10対9対1)
を用いる以外は同様にして下記の式に示す構造を有する
無色透明な樹脂(平均分子量:29000)からなるチ
ップを得て、これよりレーザディスク用スタンパを用い
て基板を作製した。
【化15】 次に、この基板の信号面に相対する表面上に下記組成の
紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液Dを回転塗布法により塗
布し、高圧水銀ランプを照射することにより、10μm
の厚さを有する硬化性皮膜を形成した。 [紫外線硬化型樹脂皮膜の塗布液D] ペンタエリスリトールテトラアクリレート 50重量部 ジエチレングリコールジアクリレート 25重量部 フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート 15重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 10重量部 ベンジルジメチルケタール 3重量部 次いで、上記基板の信号面側にアルミニウムの反射膜を
真空蒸着法により成膜し、アルミニウム反射膜上に紫外
線硬化樹脂を塗布の後、硬化させて保護膜を設けて、再
生専用光ディスクを作製した。
【0021】(実施例5)実施例3において、原料物質
として実施例1で用いた2,3−ジ(ヒドロキシメチ
ル)−ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレ
ンと上記の式(IV)で示される化合物との混合物(モル
比:1対1)を用いる以外は同様にして、下記の式を示
す構造を有する無色透明な樹脂(数平均分子量:320
00)からなるチップを得て、これより実施例3におけ
ると同様にして再生専用光ディスクを作製した。
【化16】
【0022】(比較例1)基板を構成する材料として三
菱瓦斯化学(株)製のユーピロンH−4000(ポリカ
ーボネート樹脂)を用いる以外は実施例1におけると同
様にして書換え型光磁気ディスクを作製した。 (比較例2)基板を構成する材料として帝人化成(株)
製のパンライトAD−5503(ポリカーボネート樹
脂)を用いる以外は、実施例2におけると同様にして穴
あけタイプの追記型光ディスクを作製した。 (比較例3)基板を構成する材料として三菱瓦斯化学
(株)製のユーピロンH−4000(ポリカーボネート
樹脂)を用いる以外は、実施例3におけると同様にして
再生専用光ディスクを作製した。 (比較例4)基板を構成する材料として(株)クラレ製
のパラペットH−1000(ポリメチルメタクリレート
樹脂)を用いる以外は実施例4におけると同様にして再
生専用光ディスクを作製した。 (比較例5)実施例1において、信号面と相対する表面
上に紫外線硬化型樹脂皮膜を設けない以外は同様にし
て、書換え型光磁気ディスクを作製した。 (比較例6)実施例2において、信号面と相対する表面
上に紫外線硬化型樹脂皮膜を設けない以外は同様にし
て、穴あけタイプの追記型光ディスクを作製した。 (比較例7)実施例3において、信号面と相対する表面
上に紫外線硬化型樹脂皮膜を設けない以外は同様にし
て、再生専用光ディスクを作製した。 (比較例8)実施例4において、信号面と相対する表面
上に紫外線硬化型樹脂皮膜を設けない以外は同様にし
て、再生専用光ディスクを作製した。
【0023】上記の各実施例および各比較例で作製した
光情報記録媒体を用いて、傷つき試験、加速試験及び高
温駆動試験を実施し、トラッキング特性、フォーカッシ
ング特性、反り角、CNR(実施例1,2及び比較例
1,2,5,6のみ)を測定・評価した結果を表1に示
す。
【表1】 これによれば、本発明の光情報記録媒体は、初期ノイズ
が少ない事から、高いCNRを与え、又、傷がつき難
く、吸湿及び熱に原因した基板の変形(反り)が少ない
事から、良好なトラッキング特性及びフォーカッシング
特性を示すことが判る。これに対して、比較例1〜4に
おいては、複屈折に原因したノイズの発生がCNRを低
下させ、又、激しく傷つくと同時に、吸湿及び/又は熱
による基板の反りが発生するため、トラッキング信号及
び/又はフォーカッシング信号が乱れる事から、情報信
号の記録、再生及び消去の信頼性に劣る事が判る。更
に、比較例4〜8においては、吸湿及び/又は熱による
基板の反りは発生せずに良好な特性を与えるが、僅かに
傷つく結果、トラッキング特性及びフォーカッシング特
性が不安定になることが判る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、安定したトラッキング
及びフォーカッシングが行え、ノイズが少ない再生信号
を得ることができ、しかも表面硬度及び耐熱性が高い光
情報記録媒体が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I)ないし(III) 【化1】 でそれぞれ表される構造単位(I)ないし(III)から
    なり、構造単位(I)のモル分率(x)が構造単位(I
    I)のモル分率(y)及び構造単位(III)のモル分率
    (z)の合計モル分率(y+z)と実質的に等しい樹脂
    からなる基板を備え、該基板に硬化性皮膜が設けられて
    いることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 下記の一般式(I)及び(II) 【化2】 でそれぞれ表される構造単位(I)及び(II)からな
    り、構造単位(I)のモル分率(x)が構造単位(II)
    のモル分率(y)と実質的に等しい樹脂からなる基板を
    備え、該基板に硬化性皮膜が設けられていることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 下記の一般式(I)及び(III) 【化3】 でそれぞれ表される構造単位(I)及び(III)からな
    り、構造単位(I)のモル分率(x)が構造単位(II
    I)のモル分率(z)と実質的に等しい樹脂からなる基
    板を備え、該基板に硬化性皮膜が設けられていることを
    特徴とする光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 硬化性皮膜が、1分子内に3個以上のア
    クリロイル基又はメタクリロイル基を有する多官能アク
    リレート又はメタクリレートを用いて構成された紫外線
    硬化型樹脂皮膜であることを特徴とする請求項1,2又
    は3に記載の光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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