JPH0636168Y2 - パイプの端面閉鎖装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、足場支柱などに用いるパイプの端面閉鎖装
置に関するものである。

〔従来の技術及びその課題〕

従来、各種構築現場に用いられる足場支柱のパイプの端
面は、開放している。

パイプの立設場所の地面が打設されたコンクリートなど
により硬い場合、パイプ内に泥や土などが詰まることが
ない。

しかしながら、地面が軟弱な場合、地中にパイプの下端
がくい込んで上記パイプの下端内に泥や土が詰まる。

この詰った泥や土を放置しおくと、パイプの重量が増加
すると共に、輸送途中に脱落して荷台を汚すなどの問題
があった。

また、詰まった泥や土を取り除く場合、パイプの上記泥
や土の詰まった部分を強打するので、パイプが変形する
等の問題があった。

そこで、この考案はパイプ端面を極めて簡単に閉鎖でき
るようにした閉鎖装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために、この考案はパイプの端部
内に嵌入するゴム或は軟質合成樹脂製の弾力性を有する
詰材と、この詰材の内端面に重ね合わせると共に、直径
がパイプの直径よりも小さい内側端板と、詰材の外端面
に重ね合わせると共に、周縁部がパイプの端面に臨む外
側端板と、頭部が外側端板の表面に当接するよう上記外
側端板及び詰材に貫通させると共に、内側端板のネジ孔
にねじ込んだボルトとで構成し、またパイプの端面に周
縁部を接触させる蓋板と、この蓋板の表面中心に頭部が
当接するように上記蓋板に貫通させたボルトと、このボ
ルトにねじ込むと共に、蓋板の反対方向に向う程順次大
径となるテーパーナットと、蓋板の裏面に末端を支持さ
せて上記テーパーナットの外周に先端を接触させた複数
の脚材と、この各脚材の先端から連なってパイプの内周
方向に突出する係合爪とで構成したものである。

〔作用〕

パイプに内側端板を先行させて詰材を嵌装しながら、上
記パイプの端面に外側端板の裏面周縁部を当接させる。

次いで、ボルトの締め付けにより外側端板の方向に内側
端板を引き寄せながら、上記内側端板と外側端板との挾
圧により詰材を圧縮して上記詰材の拡径をはかり、パイ
プの内周全面に詰材の外周を圧接してパイプの端面を閉
鎖する外側端板を取付ける。

また、パイプに各脚材とテーパーナットを嵌装してパイ
プの端面に蓋板の裏面周縁部を当接させる。

次いで、ボルトの締め付けにより蓋板の方向にテーパー
ナットを引き寄せながら、各脚材を押し広げ、そしてパ
イプの内周に上記テーパーナットを介し係合爪を押し付
けてパイプの端面を閉鎖する蓋板を取付ける。

〔実施例〕

以下、この考案に係るパイプの端面閉鎖装置を添付図面
に基づいて説明する。

第１図において、１は足場支柱用のパイプで、このパイ
プ１の端から、ゴム或は軟質合成樹脂より成る弾力性を
有する詰材２を嵌装する。

また、上記詰材２の嵌入先行側の内端面には、直径がパ
イプ１の直径よりも小さい金属などの硬質な内側端板３
が、詰材２の外端面には、パイプ１の端面に裏面周縁部
を当接させる金属などの硬質な外側端板４がそれぞれ重
ね合わせてある。

なお、図示のように重ね合わせる内側端板３及び外側端
板４をそれぞれ詰材２に接着剤５を介し固着しておくこ
とにより、１個の部品として取り扱うことができて、著
しく嵌入作業性がよくなる。

６は頭部が外側端板４の表面に当接するよう上記外側端
板４及び詰材２に貫通させたボルトで、このボルト６の
先端は、内側端板３のネジ孔７にねじ込んである。

上記のネジ孔７は、図示の場合内側端板３にナット８を
溶接したが、内側端板３にネジ孔を設けてもよい。

図中９はボルト６の貫通孔、10は詰材２に喰い込ませる
位置決め爪である。

上記のように構成すると、第１図に示すように、パイプ
１に内側端板３を先行させて詰材２を嵌装し、そしてパ
イプ１の端面に外側端板４の裏面周縁部を当接させたの
ち、ボルト６の締め付けにより外側端板４の方向に内側
端板３を引き寄せて上記内側端板３と外側端板４とで詰
材２を挾圧すると、上記挾圧にともない第１図鎖線で示
すように拡径された詰材２の外周全面がパイプ１の内周
面に押し付けられるので、上記詰材２を介し外側端板４
が取付けられる。

また、第２図及び第３図に示すようにパイプ１の端面に
裏面の周縁部を当接させる金属等の硬質な蓋板21の中心
に透孔22を設けて、この透孔22にボルト23を貫通させる
と共に、このボルト23の頭部を上記蓋板21の表面に当接
させる。

さらに、上記ボルト23には、蓋板21の相反する方向に向
う程直径が順次大きくなるテーパーナット24がねじ込ま
れている。

25は蓋板21の裏面に末端を支持させると共に、テーパー
ナット24の外周に先端を接触させた金属等の硬質な複数
の脚材で、この各脚材25の先端には、パイプ１の内周に
臨む係合爪26が設けられている。

上記の脚材25は、図示の場合左右に二本末端を溶接して
設けたが、二本以上設けてもよい。

上記のように構成すると、パイプ１にテーパーナット24
を先行させてボルト23及び脚材25を嵌装し、そしてパイ
プ１の端面に蓋板21の裏面周縁部を当接させたのち、ボ
ルト23の締め付けによりテーパーナット24を引き寄せ
て、上記テーパーナット24の外周テーパー面により各脚
材25の先端を押し広げ、そしてパイプ１の内周面に第２
図鎖線で示すように係合爪26を押し付けることにより、
蓋板21が取付けられる。

〔効果〕

以上のように、この考案に係るパイプの端面閉鎖装置に
よれば、ボルトの締め付け操作により詰材を拡径させて
パイプの内周に上記詰材の外周を圧接させたり、或はテ
ーパーナットにより各脚材を押し広げてパイプの内周に
係合爪を押し付けることにより、パイプの端面を外側端
板や蓋板により極めて簡単に閉鎖することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る閉鎖装置の第１実施例の縦断正
面図、第２図は第２実施例の縦断正面図、第３図は同上
の横断平面図である。 １……パイプ、２……詰材、 ３……内側端板、４……外側端板、 ５……接着剤、６……ボルト、 ７……ネジ孔、８……ナット、 ９……貫通孔、21……蓋板、 22……透孔、23……ボルト、 24……テーパーナット、 25……脚材、26……係合爪。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パイプの端部内に嵌入するゴム或は軟質合
   成樹脂製の弾力性を有する詰材と、この詰材の内端面に
   重ね合わせると共に、直径がパイプの直径よりも小さい
   内側端板と、詰材の外端面に重ね合わせると共に、周縁
   部がパイプの端面に臨む外側端板と、頭部が外側端板の
   表面に当接するよう上記外側端板及び詰材に貫通させる
   と共に、内側端板のネジ孔にねじ込んだボルトとから成
   るパイプの端面閉鎖装置。
2. 【請求項２】パイプの端面に周縁部を接触させる蓋板
   と、この蓋板の表面中心に頭部が当接するように上記蓋
   板に貫通させたボルトと、このボルトにねじ込むと共
   に、蓋板の反対方向に向う程順次大径となるテーパーナ
   ットと、蓋板の裏面に末端を支持させて上記テーパーナ
   ットの外周に先端を接触させた複数の脚材と、この各脚
   材の先端から連なってパイプの内周方向に突出する係合
   爪とから成るパイプの端面閉鎖装置。